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アルカリ性食品を食べると健康になるというのはウソ!?

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食品のアルカリ性、酸性を調べている

食品を分類するにはいろいろなやり方がありますが、酸性かアルカリ性かで分けることもできます。「アルカリ性食品を積極的に摂ろう」というのがブームになった時代もありましたが、アルカリ性食品と酸性食品、あなたはどちらが体にいいと思いますか?その思い込み、もしかしたら間違っているかもしれません。

 

酸っぱいものは酸性と思っていませんか?

日本では、水溶液の性質について小学6年生で学習します。理科の実験でリトマス試験紙を使い、その水溶液が酸性なのかアルカリ性なのかを調べたことを覚えていらっしゃることでしょう。

 

その性質を表すのに、「pH(ペーハー)」という単位を使いますね。ここでちょっと復習してみましょう。pHは0から14まで段階があります。pH7は中性であることを表し、pH7より大きい時はアルカリ性、逆にpH7より小さい時は酸性になります。ちなみに、pH3以上6未満は弱酸性と呼ばれます。

 

さて、「酸っぱい食べ物は酸性食品」というイメージをお持ちの方は多いようですが、これは少し違います。なぜなら、食品の酸性かアルカリ性かを判断するのは、その食品自体のpHでは決めていないからです。その食品を燃やした後の灰を水溶液にし、測定の結果酸性ならば酸性食品、アルカリ性ならアルカリ性食品となります。

 

つまり、人間の体内に入った時にどの性質になるかで決まるということです。酸っぱい食べ物の代表であるレモン自体は、確かに酸性です。しかし体内に入るとアルカリ性になるため、アルカリ性食品となるわけです。このように分類すると、酸性食品には肉や魚、卵などがあり、アルカリ性食品には野菜や果物、藻類や豆類などがあります。

主な酸性食品、アルカリ性食品
酸性食品 アルカリ性食品
肉、魚介類(まぐろ,鮭,いか,たこ,ウニ等)、カツオ節、するめ、塩クラゲ、卵、米、餅、パン、そば(ゆで)、小麦粉、チーズ、バター、ビール、日本酒、とうもろこし、じゃがいも、ぎんなん、落花生 etc. 昆布、ひじき、もずく、しじみ、大豆製品(豆腐等)、こんにゃく、里いも(ゆで)、京菜、ふき、春菊、キャベツ、大根、にんじん、ほうれん草、きゅうり、ゴボウ、椎茸、みかん、梅干し、番茶、コーヒー、牛乳 etc.

 

一昔前の話になりますが、「酸性食品は体に悪い」ということが言われた時期がありました。酸性食品をたくさん摂ると、体内に流れる血液も酸性になるというのです。これを改善するためには、アルカリ性食品を積極的に摂ると良いという話でした。そうすることで血液を弱アルカリ性にするというわけです。

 

ところがこれも、今では正しいとはされていません。栄養学的に見ても医学的に見ても、アルカリ性食品を摂るか酸性食品を摂るかということは、私たちの健康にそれほど大きな影響を与えないということが分かったのです。つまり、この食品はアルカリ性食品なのか酸性食品なのかということを、あまり気にしすぎることはないというわけです。

 

アルカリ性食品を食べても血液はアルカリ性にならない

「酸性食品を食べ過ぎると血液が酸性になる」「アルカリ性食品をたくさん食べれば血液はアルカリ性に傾く」どちらも真実ではありません。

 

人間の細胞内はだいたいpH7で中性であり、健康ならば血液はほぼpH7.4で弱アルカリ性を示します。生きていると細胞の中では酸性物質が作られますが、それが細胞の外に出ると、その時だけは血液が酸性寄りになることもあります。

 

しかし、人間の体では恒常性が働き、体はいつも同じ状態を保持しようとしています。ですから、腎臓や肺の働きによって酸性物質を排尿や呼吸という形で体の外に出し、血液はまた弱アルカリ性に戻ります。

 

酸性物質として代表的なのが乳酸です。運動をすると乳酸がたまると言われますね。この乳酸がたまると、血液は少し酸性寄りになります。そんな時アルカリ性食品を口にすると、腎臓や肺の機能を高めて排尿や呼吸による酸性物質の排出がうまくいって、血液が弱アルカリ性に戻るのをサポートする作用があります。

 

「では、血液はアルカリ性の方がいいのね?」とは考えないでください。血液の正常値であるpH7.4を超えて高いアルカリ性になってしまうと「アルカリ症」と呼ばれます。激しい嘔吐によって体の酸が排出されすぎてしまったり、腎臓に何か問題があったり、尿路感染症だったりすると、このアルカリ症を引き起こすことがあるため、血液がアルカリ性なら健康であるとは言えません。

 

逆に血液が酸性寄りになるのも健康ではありません。pH7.4を下回った状態を「酸血症」といい、下痢症状や発熱により引き起こされるほか、糖尿病や尿路感染症、敗血症といった病気も背景にある可能性があります。

 

血液の正常値よりpH0.05以上高かったり低かったりすると、腎臓や肺に何らかの異常が認められることがありますので、健康のバロメーターとなります。

 

酸性食品とアルカリ性食品はバランスが大切

酸性食品ばかり食べていると血液が酸性になってしまうとか、逆にアルカリ性食品ばかり食べれば血液はアルカリ性になるということはありません。ただし、尿の場合は違います。酸性物質がたまると、人間の体は排尿したり呼吸したりして酸性物質を排出しようとしますが、その尿のpHは、食事や運動などの生活習慣に大きく左右されます。

 

つまり、酸性食品を食べすぎたり運動をたくさんしたりした後、そして寝ている間も尿は酸性に傾きます。逆にアルカリ性食品をたくさん食べると尿もアルカリ性になります。でも、体にはいつも同じ状態を保とうとするシステムがありますので、次第に尿の基準値であるpH6.0~6.5の弱酸性に戻っていくため心配はいりません。

 

酸性食品、アルカリ性食品のどちらが体に良いということもありませんので、食べる時には量のバランスを考えて、どちらかに極端に偏ることのないように食べるのが一番だと言えるでしょう。

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