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一人っ子長男の育て方・関わり方

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一人っ子長男

一人っ子長男とは、「一人っ子」かつ「長男」である子供のことです。一人っ子長男を育てる上で大切なこととはなんでしょうか?きょうだいのいる子供とは何が違うのでしょうか。一人っ子長男との関わり方・育て方を一緒に見ていきましょう。

 

子供と適度な距離感を保つことが、一人っ子には重要

一人っ子は親の目が行き届く反面、行き届きすぎることもあります。行き届きすぎるというのはどういうことかというと、何でもかんでもやってあげてしまうなど過保護になりすぎることによって、子供が自分では何も出来ない子になってしまうということです。

 

親と子供の間にも適切な距離感というものがあります。でもこの「距離感を保つ」というのが意外に難しいのです。特にお母さんは、我が子がかわいいあまり、ついつい手を出してしまいがちです。

 

そんなときに考えて欲しいのが、「子供より先に自分が死ぬ」ということです。自分が元気で何でもやってあげられるうちは、子供が自分で何も出来なくても何とかなるかもしれません。

 

ですが、親は子供より先に老いていきますし、大半は子供よりも親の方が先に死ぬものです。老いて介護が必要になったり、自分が死んでしまったりして、子供の面倒を見ることが出来なくなった時のことを考えなければなりません。子供が自立している必要がありますよね?

 

だから、子供が小さいうちから、適度な距離を保ち、自分のことは自分で出来る環境作りをしていく必要があるのです。子供が小さいうちは服の着脱や片付けから始まります。大きくなってきたら、明日の用意は自分でする、毎朝自分で起きられるようになるなどでいいのです。そういう日常生活の積み重ねから子供の自立心や独立心が育っていくのです。

 

一人っ子を伸ばすために気をつけること

一人っ子の家庭では、兄弟ゲンカを経験せずに育つため、一人っ子は比較的おっとりとした子に育ちます。ですが、親は意識的にも無意識的にも、子供に競争意識を持って欲しいが故に「友だちと比較する」ことによって、家庭内に競争意識を持ち込もうとします。

 

確かにライバルがいて互いに切磋琢磨すれば大きく成長が見られることでしょう。ですが、このときに気をつけて欲しいのが、ライバルの条件です。ライバルというのは力量がほぼ同じくらいで、なおかつ、同じ目的をもっている(同じものを目指している)ということが大事だからです。

 

子供に成長して欲しいあまり、この条件を無視して、勝手にライバルを作っても、それは真のライバルにはならないのです。極端な例でいうと、勉強が苦手な子供に、学年1位の子をライバルのように思えといっても無理な話です。運動が苦手な子供に陸上部のエースと競えといわれても成長するどころか萎縮してしまうだけなのです。

 

競争することも時には大切です。ですが、無理に競争させようと他の子と比べるのではなく、その子自身のことをよく見て、本人が目標に向かって伸びていけるよう見守ることが「一人っ子長男」を伸ばす方法なのです。

 

一人っ子長男には、「我慢」を覚えさせよう

一人っ子長男というのは愛情をたっぷり受けていて、甘やかされていることも多いでしょう。いろいろなところに連れて行って貰ったり、欲しいものはなんでも買って貰ったり…。子供が欲しがるからといって何でも与えることは愛情ではありません。子供を本当に大切に思うのであれば、「我慢」を覚えさせることも大切だからです。

 

何でもかんでも子供の思いのままに与えてしまっては、子供は物の価値が分からず、物を大切にしなくなってしまいますし、手に入れられなかった時にキレてしまうような子になるかもしれません。

 

ですから、物を欲しがった時には条件をつけてみるのもいいかもしれません。子供が小さいうちは「お誕生日になったらおもちゃを買ってあげる」や「お手伝いでポイントを50点貯めたら、自転車を買ってあげる」と簡単な条件から始めます。

 

子供が大きくなるに従って「テストで80点以上とったらゲームを買ってあげる」「受験に合格したら新しいパソコンを買う」などハードルを上げていくことによって、「自分で努力して手に入れる」という意識を持たせると共に、手に入れた時の達成感や充実感を得られるようにするのです。

 

なんでも簡単に手に入ってしまえば、大切にしないでしょうが、苦労して手に入れたとなれば満足度も愛着も違うでしょうから、きっと物を大切にするということも自然と身についていくはずです。

 

このときに気をつけたいのが、祖父母の存在です。一人っ子長男はすぐにおじいちゃんおばあちゃんに頼みにいく傾向があり、おじいちゃんおばあちゃんもかわいい孫に頼まれてはついつい買い与えてしまう傾向にあるからです。

 

親がせっかく条件をつけて「我慢」を教えようとしているのに、祖父母が緩くては何の意味もありません。両親と祖父母が一丸となって教育方針を統一することがとても大切なのです。

 

一人っ子は、かわいそうではない

一人っ子のお母さんはよく親戚や近所の人から、「2人目は作らないの?」「一人っ子じゃかわいそう」「きょうだいがいないと寂しいんじゃない?」などと言われることがあります。

 

「一人っ子がかわいそう」「一人っ子は寂しい」というのは、大人のエゴではないでしょうか?当の本人はそんなことは気にしてないはずですし、そもそも最初から兄弟がいないので、「兄弟がいたらどんな感じか」なんてことは分からないのです。

 

私たちだって「異性に生まれていたらどうか」「もしも自分が犬だったらどんな感じ?」と聞かれても、想像することは出来たとしても実際にどうかなんて分からないですよね?「羽が生えていたらどう?」と聞かれても生えていないので分からないはずです。

 

それと同じでないものをどうかと聞かれても想像するしかなく、想像はあくまでも想像でしかないのです。

 

一人っ子は決してかわいそうなことではありません。一人っ子だからこそ出来ることも沢山あるでしょう。一人っ子の家族でしか出来ないこともあるはずです。周りの意見なんて気にせず、一人っ子の家庭の素晴らしさに自信をもってください。

 

一人っ子長男の親の頑張りすぎには注意が必要

一人っ子長男が、野球やサッカーなどのスポーツクラブに入った時に、つい張り切りすぎて頑張りすぎてしまうお父さんの姿が見られることがあります。息子が頑張っていることが嬉しくて、キャッチボールやパス練習、シュート練習などにつき合うことはいいのですが、このときに気をつけたいのが「すぎる育児」にならないようにすることです。

 

「すぎる育児」とはどういうことかというと、子供が自分の実力を勘違いしてしまうような育児のことです。キャッチボールにせよ、パス練習にせよ、子供の練習につき合う時、大人はついつい子供に甘くなってしまいがちです。

 

「捕りやすい球を投げてあげる」「足下にパスをだす」「子供から返ってくる球がどんな暴投でも必ずとる」そんな子供にとって「やりやすい練習」でラリーを続けていると、子供は「自分が上手いからラリーが続くんだ」と思ってしまいます。しかも父親は「上手だ」と褒めてくれるのでなおさらですね。

 

するとクラブチームのメンバーと練習する際に、相手が取れないのも、自分が取れないのも、ラリーが続かないのも「相手が下手だからだ」と思ってしまい、「もっと上手い人としたい」と言い出しかねません。

 

ですが実際には、一人っ子長男自身が上手くないから続かないわけで、相手を替えようが、チームを替えようが意味はないわけです。そうならないためには、あえて少し取りにくいようなパスを出したり、暴投は取らないようにしたりと実戦に向けた練習にすることが大切です。

 

一人っ子は、金銭感覚がルーズになりがち

一人っ子はきょうだいのいる子に比べて、金銭感覚がルーズになりがちです。なぜかというと一人っ子には子供一人に対して両親・父方の祖父母・母方の祖父母と6人の大人がいるわけです。その6人の大人がそれぞれ財布を持っていて一人っ子に買い与えるとなると、一人っ子はきょうだいのいる子より沢山のものを買って貰えることになるからです。

 

少子化にも関わらず、子供市場はどんどんと拡大しています。そこにはいろいろな理由がありますが、特に大きな理由を挙げると2つの理由が挙げられます。

 

まず、一つ目は、子供市場はサイクルが短いので回転が速いということです。衣類なんかは成長に伴ってすぐにサイズが変わってしまい、次々と買い換えなければなりません。そして子供は飽きっぽいためおもちゃやゲームなどは次々と新商品が販売され、子供たちの欲求を刺激します。

 

二つ目は子供のことになると財布の紐が緩みやすくなるということです。普段、食品などにかけるお金は節約していても、子供にはついついお金を使ってしまうという人も多いのではないでしょうか。特におじいちゃんおばあちゃんはかわいい孫の笑顔見たさについつい買い与えてしまう傾向にあります。

 

そのため、子供服もブランドファッションが増え、高価な衣服が流通していたり、ゲームも高価な本体、高価なソフトでもどんどんと売れて品薄状態になっていたりします。おもちゃなんかは戦隊ものやアニメから、次々と新アイテムが販売されています。

 

そんな市場に溢れている子供向け用品を6人の大人がそれぞれ買い与えるとしたらどうでしょう。子供は自分が使えるお金がいっぱいあると思ってしまいます。なので、大人同士が連携を取り、お金の管理をする必要があります。

 

子供に気に入られる方法は、お金を使うことだけではありませんから、おじいちゃんおばあちゃんには、伝統的なあそびを教えて貰ったり、昔ながらの料理やお菓子を作って貰ったり、目一杯一緒にあそんであげるなど、コミュニケーションをはかって貰えたらと思います。

 

アルバイトをさせるなら肉体労働系!

社会勉強として、アルバイトをすることはとても重要です。一人っ子長男に限らず、働くことが可能な年齢になればアルバイトをすることをおすすめします。その際には、手始めに肉体労働系のアルバイトにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

 

なぜ、肉体労働系のアルバイトがいいのかというと、肉体的にも精神的にも鍛えることが出来るからです。また、体を動かして働いて疲れることによって、働くことの大変さや、お金を稼ぐことの大変さが身をもって学ぶことが出来るからです。すると、苦労して手に入れるわけですから必然的にお金の大切さというものも実感できるようになるでしょう。

 

サービス業のような自分のセンスや能力で差が出るような仕事は、その後に経験すればいいのです。まずは、自分の体で稼ぐことから始めてください。アルバイトを経験する中で、上手くいかないことや、理屈通りにはならないことなど様々な壁にぶつかることでしょう。それも含めて、社会経験・社会勉強なのです。

 

早いうちからそういった経験をすることによって、いざ社会に出た時に戸惑ったり、挫折してしまったりすることを回避することも出来るのです。

 

「うちの子は特別」と思わない

子供の将来を考える時、親の夢や期待はどんどんと膨らみます。実際は、「蛙の子は蛙」な訳ですが、多くの親というのは「鳶が鷹を生む」のを期待し、スポーツ選手や学者など様々な期待をしてしまうのです。

 

1歳の誕生日に「選び取り」の儀式をするのも、その期待の表れです。子供が選んだものを見て、将来どんな職に就くかなどを占って楽しむわけです。でも、どんなに期待していてもたいていは小学生あたりで、どうやら自分の子は普通の子だということに気付き、夢から覚めるのです。

 

しかし、一人っ子家庭というのはきょうだいのいる家庭に比べてこの幻想から冷めにくい傾向にあります。というのも、きょうだいがいる家庭の場合は、きょうだいそれぞれに期待が分散されるからです。また、下の子は最初から期待されていないなんてこともあるわけです。

 

ところが、一人っ子の場合は「うちの子は特別」という親の期待がどんどん大きくなりがちです。けれども、うちの子は特別という親の期待は、子供にとってはプレッシャーになりがちです。

 

親が「特別」を押しつけるのではなく、一人っ子長男自身の「特別な何か」を見つける手助けをするのが親の務めです。子供の個性を見つめてあげてください。

 

受験にしてもそうです。日本はまだまだ学歴社会な部分があり、特に祖父母は顕著です。幼稚園や小学校からお受験があり、いい高校・いい大学に行かせるべきだという考えを持っている人も少なくありません。

 

「受験させなきゃ」「塾くらい行かせないと」「お金なら出すから」といわれてしまうと、逆らうことも出来ず、そのまま祖父母の敷いたレールの上を歩かせることにもなるわけです。

 

ですが、幼稚園・小学校の頃の子供の成長というのは著しく、毎日が驚きと発見の連続です。そんな貴重な時間を、塾で他人に任せてしまうのはもったいなくありませんか?父親も仕事で忙しいかもしれません。ですが、親が勉強を見てあげるというのは大切なことだと思います。

 

子供は親の背中を見て育ちます。家族のために一生懸命仕事を頑張ってくれているお父さんの姿に尊敬するでしょう。そんな忙しい中でも、自分の為に時間を作って勉強を教えてくれるということを子供は嬉しく思うでしょうし、そんな父親の姿にも尊敬の念を抱くことでしょう。

 

子育ての責任者はあくまで両親です。祖父母の意見に流されず、しっかりとした意見を持って子育てに取り組んで欲しいと思います。

 

長男の一番の理解者は父親?

一人っ子長男というのは当然「男の子」です。分かりきったことなのですが、このことを忘れている家庭というのが見受けられることがあります。それはどんな家庭かというと、一人っ子長男の育児に父親の影が見えない家庭です。一人っ子長男は男の子なのに、どうして父親が育児に参加しないのでしょうか?

 

一人っ子長女であれば「女の子」なので同性同士ということで母親の存在が大きいです。一人っ子長女にとっての母親と同じくらい、一人っ子長男にとっての父親という存在は本来大きいはずなのです。母親と一人っ子長男は異性です。それ故に、異性間の違いなどが理解できないことも多々あります。そんなときに父親の役割は大変重要なのです。

 

ですが、ほとんどの家庭において育児の主導権を握っているのは母親です。そして、父親が育児に口を出した時には、「私があの子を一番わかっている」「口出しをしないで」と言う人もいるでしょう。

 

子育ては時間ではありません。重要なのはその役割なのです。父親の役割・母親の役割、それぞれがそれぞれの役割が出来ていれば、育児に携わる時間の長さなんてものは関係がないのです。

 

ですから、父親が母親の役割に関することで口出しをしたのであれば、それは母親の領域を侵したとして、父親に対して一喝してもいいでしょう。しかし、父親の役割に関することなのでしたら、お母さんはその意見を聞き尊重する必要があります。夫婦間でそれぞれの役割というのを話し合い、お父さんにも積極的に育児に参加して貰ってください。

 

そして、お母さんにお願いしたいのは、子供の前で父親を立てたり、褒めたりしてください。これは子供と2人のときでもそうです。お父さんの凄いところなどをたくさん子供に聞かせてあげてください。そういう会話の中で、子供の心の中に父親像が作られていくことが、一人っ子長男の育児には不可欠なのです。

 

父親の役割・母親の役割

では、父親と母親の役割の違いとはいったいなんでしょうか?簡単に言うと子供から見た時に「背中を見せるのが父親で、振り向いた時にいるのが母親」です。

 

父親というのは常に子供の前にいて、子供に道を示す存在です。子供が悩んだ時に相談に乗り、進むべき道を示すのが父親です。なので、父親は常に子供に寄り添う必要はないのです。

 

母親の役割というのはその反対です。子供が振り向いた時には必ずそばにいなければいけません。一人歩きを始めた頃と同じです。いつ転ぶか、いつ振り向くか分からない我が子をいつもそばで見つめていたはずです。

 

子供は振り向いた時にお母さんの姿が見えなければ不安な気持ちになります。「いつも見守ってくれている安心感」を与えるのが、母親の役割です。

 

子供が小さい時、父親が必ずしもそばにいる必要はありません。でも、思春期や人生の岐路に立った時にはやはり、父親の存在というのは大きいのです。

 

父親・母親、それぞれの役割をもう一度夫婦で考えてみてください。そして、よりよい子育てをするために出来ることを一緒に考えてみてください。そうすることで夫婦関係もよりよいものになっていくのです。

 

家庭のルールを決める

子供をしつける上で大切なことがあります。それはお父さんとお母さんの意見が常に一枚岩のように一致していることです。お父さんとお母さんの意見が違っていると感じたら、子供は何が正しいのか分からなくなりますし、親の言うことを聞かなくなります。

 

そしてその時に重要なのがおじいちゃんおばあちゃんの意見もお父さんお母さんと一致していることです。両親と祖父母の意見が違うと分かると、子供は自分の都合のいい方に逃げ込んでしまい、ますます言うことを聞かなくなってしまうからです。

 

しつけをしようと何か注意をしても「おばあちゃんがいいっていったもん」と答えるようになってしまうようでは、しつけどころの話ではありませんよね。ですから、家庭のルールをしっかりと決めて、みんなでそれを守ることがとても大切なのです。

 

子離れの儀式をしよう

近年では、子供をかわいがるあまり子離れが出来ない親が増えています。受験先や就活先にまで付き添う親がいるという話も聞きます。親が子離れ出来ないということはつまり、子供も親離れ出来ないということなので、共依存のような関係になってしまい、子供自身が自立するきっかけを失ってしまうのです。

 

「獅子は我が子を千尋の谷に落とす」ということわざがあるように、子供に対して深い愛情があるからこそ、あえて厳しい試練を与えることで成長させることこそが親の役目なのです。

 

自然界に目を向けてみると分かりやすいですね。よくテレビのドキュメンタリーなどでもキタキツネやライオン、鳥などの子離れの儀式が取り上げられているのを見たことがある人も多いのではないでしょうか。

 

動物たちは、幼いうちはたくさんの愛情を持って接し、慈しむように育てます。しかし、ある日突然、まるで別人のように厳しくなるのです。我が子を噛んだり威嚇したりして巣に帰れなくするのです。

 

子供たちは当然、親の突然の変化に戸惑い巣に入れて貰えるよう甘えた声を出して懇願します。しかし、親は決して態度を崩すことなく接し続けます。するとやがて子供たちは「もう巣に帰ることが出来ないこと」「これからは自分の力で生きていかなければならないこと」を悟り、親の元を離れていくのです。こうして動物たちは子離れの儀式を行うのです。

 

人間の場合でも、同じことが必要です。勿論、家を追い出す必要はありませんが、自分のことは自分で行い、自立できるようにしなければ社会では生きていけませんよね。

 

「朝は自分で起きる」「自分のものは自分で用意を行う」「お金の管理・やりくりを自分でする」など生きていく上で必要なことが自分で出来るようにするのです。やっぱりかわいそうだからと、途中で手助けをしたりしてはいけません。

 

子供が成長の過程で自然と親離れ出来れば、子離れの儀式は必要がないかもしれません。けれども、いつまでも親離れが出来ないようであれば、親が先に子離れをしなければいけません。愛情があるからこそ時には厳しくする必要もあるということを忘れないでください。

 

かわいい子には旅をさせよ!

核家族化が進んだことや、共働き家庭が増えたことにより、「平日には寂しい思いをさせているから、休日は家族で過ごす」という家庭も増えてきました。それに伴って、親離れが遅くなる子供の姿も多く見受けられるようになってきています。

 

休日には家族で出かけることが当たり前になっており、中学生や高校生になっても、友だちとあそぶより家族で出かけたがる子供の姿も見られます。親子で過ごすことも大切ですが切り替えが上手く出来ないと子供はいつまでたっても「親離れ」することが出来ません。

 

そこで、子離れの儀式に続き、親離れするための作戦を考えてみましょう。「かわいい子には旅をさせよ」ということわざがありますが、これも子離れ・親離れにおいて大切なことなのです。

 

旅をさせるに当たって可能ならば留学やホームスティなど海外で生活させてみるのはどうでしょうか。なぜ、海外がいいのかというと文化や考え方の違いが大きいからです。

 

というのも、一人っ子長男で親離れが出来ていない子には内気で自己主張が苦手な子が多いのです。日本では、自己主張は「生意気」や「協調性に欠ける」と敬遠されがちで、ますます自分の意見が言えなくなることがあります。

 

ですが、アメリカやオーストアリアなどの海外は、個性をはっきりさせることをとても大切にしているので、自己主張がしやすく、むしろ自己主張ができないと困る位なのです。

 

「どっちがいい?」と聞かれた時に、日本人はよく「どっちでもいいよ」といってしまいがちですが、外国では「どっちでもいい」は通用しません。どちらかを選ぶまで先に進めないからです。

 

そうした環境に身を置くことによって、親離れしつつも自己主張の大切さを学び、自立していくことができるのです。また、言葉の違う国の人と生活をする中で日常会話程度の英語が出来るようになり、自信をつけることもできるのはないでしょうか。きっと短い「旅」を終えて家に帰ってくる頃には、一回りも二回りも成長しているはずです。

 

「いい子」ってどんな子?

ほとんどの親は自分の子供を「いい子」に育てたいと思っていると思います。では「いい子」とは果たしてどんな子供のことを指すのでしょうか?

 

勉強ができる子?運動が出来る子?好き嫌いをしない子?友だちが多い子?そんな子を思い浮かべてはいませんか?ですが、これは大人目線の「いい子」ではないでしょうか?親にとって育てやすい子や周りの大人から「いい子ね」と言われるような、自分にとって都合のいい子のことを「いい子」というのでしょうか。

 

子供はお父さんやお母さんに気に入られる子を「いい子」だと思っています。ですから、気に入られるためには、親の言うことを聞き、逆らわない子供になります。それは本当にいい子なのでしょうか?

 

勿論、親の言いつけを守ることはルールや決まりを守ることにも繋がるので大切なこともあります。ですが、親の言いつけを守るが故に、好奇心がなかったり、自分の好きなことに夢中になれない子になったりしたらもったいないと思いませんか?

 

たとえば、花壇の段差に乗ってジャンプをしようとしている子供に「危ないからやめなさい」と注意をしてやめさせたとします。子供は「怒られるからやめた」だけで「危ない」という意識は子供の中にはありません。

 

ですから、何が危険で何が危険でないのかを自分で判断することが出来ず、もっと危険なことをしかねないのです。怪我をしないことは大切ですが、小さな怪我の積み重ねが大きな怪我を防ぐことにも繋がるのです。

 

好奇心を持つことはとても大切なことです。好奇心や探究心がなければ何事にも挑戦できるようにはなりません。食事を残さないことも大切ですが、食べたことのないものに「食

べたい」と興味を持つことも大切なのです。

 

「しつけ」というのは「人」が「人間」になるために行うものです。「人」とは人類すべてのことです。子供は「人」ではあっても「人間」ではありません。「人間」とは人と人とのルールが分かり、社会に出ても迷惑をかけない人のことです。人と人の「間」がわかっていなければいけません。

 

ですから「人」が「人間」になるために行われるべきしつけというのは、「ご飯を残さずに食べる」ということよりも「あいさつをきちんとする」「店内で走らない」「ゴミのポイ捨てをしない」など社会に出て人に迷惑をかけないためのルールを教えることではないでしょうか。

 

親が前に出すぎていませんか?

たとえば、病院に行った時などに、お医者さんが「どこが痛い?」「どんな感じ?」と子供に対して質問しているのに、お母さんが答えてしまうことはありませんか?病院に限らず、知り合いの人に「何歳になったの?」などと聞かれた時も同様です。子供が答える前から親が答えてしまい、子供が自分で話そうとするのを阻害してしまうことはありませんか?

 

その上、「うちの子は内気でなかなか人前では喋らなくて」なんて思っていませんか?本当に内気で話さないのでしょうか?お母さんが子供の喋る機会を奪ってしまってはいませんか?

 

子供を大切に思うことは大切ですが、何でもかんでも先回りしてしまうと、子供の様々なチャンスをつぶしてしまったり、可能性の芽を摘んでしまったりすることになりかねません。

 

先ほどの花壇の件もそうですが、特に危険に対しては過保護になりすぎる親が多いのです。はさみやナイフなんかもそうです。子供が興味を持ち、使おうとすると「あなたにはまだ危ないから」と取りあげてしまっていませんか?

 

はさみやナイフは単なる道具なので、それそのものが危険ということはありません。使い方を間違うから時に危険なものになるだけなのです。ですから、危ないからと取り上げるのではなく、使い方を教えて、大きな怪我になることのないように見守るのが親の役目です。

 

自分が子供の時のことを思い出してみてください。自転車も何度も転んで怪我をしながら練習して乗れるようになったのではありませんか?それと同じです。「危ないから」となにもさせないのではなく、子供のやる気を尊重してあげてください。

 

時には怪我をすることもあるかもしれません。でも、小さな怪我を積み重ねて、子供は学習していくのです。「まず、やらせてみる」ことが一人っ子長男を育てるコツなのです。親は過保護にならず、温かく見守ってあげてください。

 

一人っ子長男が、内弁慶にならないように育てる

過保護な環境下で育つと内弁慶になりやすいのですが、これは一人っ子長男を育てる上で最も注意して欲しい事柄です。内弁慶というのは、外ではおとなしいのですが、家庭では強気になります。そうするとどうなるかというと、家庭内暴力や引きこもりの可能性が出てきてしまうのです。

 

勿論過保護に育ったすべての一人っ子長男がそうなるわけではありませんが、良くない要素は早いうちにその芽を摘む方がいいのです。

 

内弁慶の一番の要因は一人っ子長男が家庭内で一番の権力者になってしまうことです。子供の頃は「一番」といっても実力が伴いませんが、次第に体力や力もついてくると気に入らないことがあれば、その力を使って親に暴力を振るうようになります。これが家庭内暴力です。

 

また、一番の権力者であるということは何でも思い通りになるため、とても楽なのです。そんな楽な環境からは出たくないと思うのが人間というものです。これが引きこもりの要因です。

 

そうならないためには、子供を権力者にしない、すなわち家庭内に一人っ子長男以外の「絶対的権力者」を作ることが大切です。この絶対的権力者というのが「父」の存在です。常にその人を立てて、その存在を自らの力で超えてこそ権力が手に入ることを教えるのです。その時に忘れてはいけないのは、権力というものには必ず責任が伴うということです。

 

お金をかけるなら子ではなく親に!

一人っ子長男の親は子供にお金をかけがちです。きょうだいがいない分、一人にかけることが出来る時間にもお金にも余裕があるからです。

 

沢山の習い事をさせる親をよくみかけますが、それは本当に子供が望んでいることなのでしょうか?親の自己満足で子供が行きたいと思っていない塾やピアノ、水泳、英語教室なんかに通わせていませんか?無理矢理にやらせても、子供は喜ぶどころか、習い事を嫌いになりかねません。

 

嫌いになるくらいならかけるお金も時間ももったいないですよね。ですから、子供の習い事にかけるくらいなら、自分に使ってください。子供は親の姿を見て育ちます。親が楽しんでいる姿を見ると「大人になるって楽しいことなんだ」と思うようになります。

 

親が生き生きと楽しんでいることにこそ、子供は興味を持つのです。いくら子供のためになるからとピアノや英語を習わせようとしたところで、日頃からその環境がなければ子供は興味を持ちませんし長続きもしないでしょう。

 

ですが、親が楽しんでやっている姿を見ると自然と「あんなに楽しそうにしているのだからきっと面白いに違いない」と思い、興味ややる気に繋がるのです。そして、親自身も自分が楽しめることがあることにより子離れもしやすくなり子供の自立にも繋がっていくのです。

 

プレッシャーになりがちな公園デビュー

公園デビューと言う言葉をご存じですか?文字通り始めて公園に遊びに行くことなのですが、お母さんにとって意外と大きなプレッシャーになることが多いようなのです。

 

というのも身内や知り合い以外に初めて我が子をお披露目することになるわけで、子供たちの輪に上手く入れるかと心配になったり、「優秀」だと思っていた我が子が実は普通だということに気付かされたりするからです。

 

そして、子供を通して母親同士が比較される場にもなるわけですから、お母さんにはいろいろとプレッシャーがかかることでしょう。ですが、幼稚園・保育園などに入る前となれば、一人っ子長男が上手く集団生活に入っていけるのかを直接見ることが出来る貴重な機会でもあるので、あまりプレッシャーに感じずに積極的に公園に出かけてください。

 

一人っ子長男にとっても初めての友だち作りの場になるわけですから、お母さんがプレッシャーに感じているとそれが子供にも伝染して、子供も緊張してしまいます。子供はけんかするものくらいに思って気楽な気持ちで公園デビューを楽しんでください。

 

子育ての最終目標ってなんだろう?

あなたは「子育ての最終目標」ときいて何を思い浮かべますか?一人っ子長男の成人?就職?それとも結婚?いろいろと思い浮かべたと思います。どれも大きな節目ですよね。そして自立のタイミングでもあります。

 

そう。あなたの子育ての最終目標は息子である一人っ子長男の自立です。一人っ子長男を一人で歩ける立派な男に育て、そしてその自立を喜び、拍手で送り出すことこそが目標であり、あなたの二度目の自立の時なのです。

 

お母さんは確かに寂しいかもしれません。手塩にかけて育ててきた息子がその手を離す時が来るのですから。ですが、いつまでも子供にしがみついているわけにも行きません。一人っ子長男を立派に育て上げたことに誇りを持って、お母さん自身も自立してくださいね。

 

大人びた本は子離れのタイミング

あなたは子供の頃、親に隠し事はありましたか?なかったという人はほとんどいないことでしょう。ですが、大人になるとそのことを忘れがちで、子供にはついつい干渉して子供のすべてを知ろうとしてしまいます。

 

特に母親は、思春期の子供が親に秘密を持つことを嫌がります。子供部屋で大人びた本なんかを見つけた日には大騒ぎになることでしょう。ですが、一人っ子長男だって男の子です。思春期の男の子が女の子に興味を持つことは自然なことなので慌てる必要はないのです。

 

親に対して秘密を持つというのは、自立の第一歩です。隠し事をしようという動機からではなく、自立のサインなのですから、母親は気がついていても気がつかないフリをするくらいが丁度いいのです。

 

子供が秘密を持つようになったらそれは自立のサインであると同時に、子離れの時期が来たというサインでもあるので、寂しいかもしれませんが出来るだけ子供と距離を取るようにしてください。

 

子供の話したい気持ちを大切に!

子供の話しをどれくらい聞いていますか?学校から帰ってきたら必ず聞くという人もいるかもしれません。

 

ですが、大半のお母さんは自分に時間がある時は子供が話し出す前から「今日はどうだった?」「何をしたの?」などと尋ねるのですが、夕食の準備をするなど自分が忙しい時には「お母さん、あのね」と子供が話そうとしていても「はいはい。今忙しいから後でね」と言ってしまいがちです。

 

それが積み重なると子供は「お母さんはぼくの話を聞いてくれない」となるわけです。そうなってから「聞いてあげるから話してごらん」と言ったところで時すでに遅しなのです「もういいよ」となってしまいます。

 

この「話を聞いてくれない」という主張はただ「話を聞いてくれなかったこと」を訴えているのではなく、「自分が話を聞いて欲しい時に聞いてくれなかった」という主張だからです。子供が話をしようとする時というのは「今」聞いて欲しい時なのです。中断され後から聞かれたところで同じ気持ちにはなれないからです。

 

楽しいこと・嫌なこと。何の話をするにしても、その気持ちになっている「瞬間」にこそ聞いて欲しいのです。ですから、子供がなにかを話そうとしている時には何をしていたとしても中断して子供の話を聞いてあげてください。そして、話そうとしない時には話したい気持ちになるまで待ってあげてください。

 

一人っ子長男は男の子ですから、思春期になればますます話さなくなることもあるでしょう。話さないと言うことは話すほどのことがないということです。親に出来ることは無理に聞き出そうとするのではなくひたすら「待つ」ことです。「待つ」ことは子育てにおいて重要なことの一つだということを覚えておいてください。

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