女の子を育てるときの親の責務とは

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女の子を育てる親

子供を産み育てる上で、親が果たすべき責務というのはさまざまあります。子供に不安を感じさせないこと、子供の生存に関わるものをきちんと与えてあげることなどごく当たり前のこともさることながら、子供が社会に出たときに問題なく生活していけるように育てることもその一つです。

 

親が果たすべき責務とは

子供を産んだ以上、親は子供の人生が幸福になるようにさまざまな努力をすべきですが、そのためには、パートナーと(少々不満はあるかもしれませんが)よい関係を築き、子供に不安な思いをさせないことも大事ですし、子供がすくすくと成長できるように食事面や習慣面を考えてあげることも必要です。そしてその他にも、ちゃんとした教育を施して生きていくために必要な知識を与えるなど、親が子供にする必要のあることはさまざまあります。

 

しかし、こういった親の責務を果たそうとするときに、自分の子供が社会に役立つ人間になるようにと常に意識しながら子供を育てている親というのが少ないように思われます。

 

社会に役立つ人間と言っても、別に国の中枢で仕事をするような人物を育てるとか、研究職になって社会全体をよりよくするような技術を開発できるような人間に育てるとかいうのではありません。

 

「社会に役立つ人間」というのはもっと単純な意味です。つまり、他人を思いやることができ、他人ときちんとしたコミュニケーションができ、ともに活動することが楽しく安心できるような人間という意味合いです。しかし、自分の子供をこういった人物にしよう、と常に心において子育てをしている人が減っているように感じます。

 

子供、特に女子の場合は、かわいさの元になっている豊かな感受性を育むことが必要であるほか、相手の気持ちを上手にくみ取る受容の能力、そして相手の話にきちんと耳を傾けることができるような忍耐力が大事になってきます。それに加えて、幅広い分野に多くの趣味を持っていることによって人間的な魅力が増します。

 

こうした能力をきちんと持っていれば、かわいらしさによって周囲に愛され、また自分が母親になったときにそうした資産を活かすことができるようになるだけでなく、誰とでもうまく意志をやりとりすることができ、そこにいることで周囲を楽しくさせることができます。すなわち、上述した「社会に役立つ人間」となることができるのです。

 

このように、社会の役に立つように子供を育てようとするのであれば、子供がもともと持っているみずみずしい感性や受容性、そして忍耐力といった資質の芽吹きを見逃さず、それを大事に育ててやることが大事になってくるのです。

 

子供の感受性を伸ばすために

こうした資質というのは、参考書を読んで勉強できるたぐいのものではありません。豊かな感受性を持て、と言われてそうできるようなものではないのです。いろんなものを見て心が動くというのは生まれながらの性質であって、訓練で一から身につける知識とは異なります。

 

このため、こうした資質を伸ばして欲しいと思う場合、親はまず自分の子供をじっくりと観察するところから始める必要があります。子供のそうした資質が顔をのぞかせたときにしっかりとキャッチし、万が一にもその芽をダメにしてしまったりしないように気をつけて接していくのです。

 

こうした資質のうち、感受性や受容性といったものは子供を小さいころからすぐれた芸術などに親しませることによって磨き上げることができます。また、他人とうまくやりとりする力は、さまざまな年齢のさまざまなタイプの人と接する機会を設けてやることでやはり鍛えていくことができるものです。

 

しかし、子供が忍耐力を持てるようにする際には少し注意する必要があります。忍耐力を平たく言えば我慢する能力ですが、子供は日頃から何かと我慢を強いられる立場にいます。たとえば遊んでいたいのに勉強をさせられたり、マナーや生活習慣といったものを身につけるために我慢をしたりする必要があるからです。

 

特に子供が女子の場合、男子と違ってもともと我慢することが得意な傾向があります。このため、何かを我慢させる際に親があまりたいへんな思いをせずにそうすることができます。

 

しかし、あまり無意味に子供に我慢を強いていると、もともと持っていた感受性の芽を摘み取る結果になってしまったり、感情の働きに害を及ぼしてしまったりといった悪影響が及ぶことがあるという点には注意をしておく必要があるでしょう。

 

たとえば、子供に我慢を強いる筆頭の受験勉強などでは、とにかくたくさんの知識を頭に詰め込むことが求められます。このようにしてものごとを暗記する場合、子供が持っている好奇心や、面白いこと、楽しいこと、素敵なことを見つけ出すための感受性といったものはむしろ邪魔になります。

 

このため、あまりにも暗記による学習ばかり重視していると、それをうまくこなすために子供は好奇心や感受性を自ら殺し始めます。受験勉強への忍耐がこうした能力をダメにしてしまうのです。

 

女子の場合、勉強をするにしても真面目にじっくりと取り組み、だんだんと実力を身につけていくようにすると学力がよく伸びます。そしてそうするためには、子供が努力していることに目をやり、あまり気負わせないように注意しながらそうしたがんばりを認める言葉をかけてあげることが非常に効果があります。

 

親がきちんと自分のがんばりを評価してくれていると感じることができれば、子供はうれしく感じてより頑張ろうとし、忍耐力を身につけていきます。さらに、他人への気遣いの重要性をも学ぶことになるほか、同じように頑張っている人を思いやるという優しい気持ちをも育み、それが結果的に感受性や受容性を育てることにもつながっていきます。

 

このようにして、周囲の家族に目を注がれ、その中で生まれつき持っている素質を大事にされて大きくなった子供は、のびのびとした明るい子になります。こうした性格の子供は、その場にいるだけで周囲に安らぎや安心感を与えるようになり、その場の雰囲気を良いものに変える力を持ちます。これこそが、社会に役立つ人間と思います。

 

大人であっても、暗い人と元気な人がいれば、人は元気な人の方に集まります。元気すぎてやかましくなってしまうとちょっと問題になってきますが、気配りがきちんとできていて陽気な人というのは他の人にもプラスの効果を与えます。

 

のびのびと明るく育ち、豊かな感受性を通していろんなことに気づくことのできる子供は、たとえ初めて人と会ったときでも自分から積極性を持ってコミュニケーションを図ることができますし、その際にもきちんと相手の立場にたってものを考え、わがままにならずに自分の意志を伝えることができます。また同時に、周囲の意見に振り回されたり、自分で決めるべきことを他人に委ねてしまうようなことにもならず、高い自主性を持った活動をすることもできます。

 

最近では男女の機会均等が言われるようになり、女性であっても主体的に行動できる人が社会で求められるようになってきています。そして同時に、まわりと円滑な人間関係を構築できる協調性であったり、周囲に明るさをもたらす陽気さといったものが要求されるようになってきています。

 

女性の主体性というと男性からの経済的自立といったとらえ方をする場面も多いのですが、それよりも人間的に魅力的かどうかということが大事になってくると思います。自分の子供が将来的にバリバリ仕事をこなす人物になるのか、それとも家庭的な生活を送るのかは分かりませんが、どちらの場合でもこうした能力は非常に役に立ちます。子供の可能性の礎になるこうした能力をしっかり育ててあげることこそが親の果たすべき責務だと思います。

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