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時間を有効に使えばイライラは解消できる

忙しいビジネスマン

スマートフォンやその他のウェアラブル端末の普及によって、昔に比べて近年では随分スケジュールを組むのが簡単になった気がします。一方でついつい予定をつめこみすぎて、気が付けば一分一秒の狂いも許されないほどに、スケジュール管理を強いられている人もいるのではないでしょうか?

 

予定が詰まっていると、次のスケジュールに間に合うかどうかが気になって、目の前のことに集中できずイライラしますね。そこで今回は超多忙な現代人にむけて、時間を上手く使うことでイライラを解消する方法をご紹介します。

 

忙しさを乗り切りたい時こそ休日をつくろう

最近、電車やバスの車内アナウンスで「お客様の出発並びにご到着が遅れたことをお詫び申し上げます」というフレーズを耳にします。あなたならどのようにこのアナウンスを捉えるでしょうか。

 

普段なら仕方がないことだと特に気にも留めないでいられる人が大半だと思います。ところが、中には取引先との商談や恋人とのデートの待ち合わせなど、遅刻してはならない予定があり、イライラしてしまう人もいるでしょう。さらにはイライラが募り抑えきれず、駅のホームで駅員につかみかかっている人もたまに見かけます。

 

では、なぜ電車の遅延1つで、このようなつかみ合いにまで発展してしまうのでしょう。

 

駅員さんは、非日常的な事態の対応にただでさえ忙しいところに、何人もの乗客から電車の遅延の原因や到着予定時刻を聞かれているはずです。いつもは、にこやかに対応してくれるはずの駅員さんも疲れやイライラが募り、そっけない返答をしてしまうかもしれません。

 

一方で乗客は突然の電車の遅延に、予定の変更を余儀なくされることで、イライラを感じます。もしかしたら大切な約束をキャンセルしなければならないかもしれません。せめて到着予定時刻を確認しようと駅員さんに声をかけても、冷たい態度を取られてしまったために、堪えていた怒りがついには爆発してしまったのではないかと考えられます。

 

この時の駅員さんと乗客の自律神経は激しく乱れています。この乱れを引き起こす原因の一つがイライラや怒りです。そして、人はイレギュラーなことが起きた時に強くイライラや怒りを感じるのです。

 

私たちの体は普段から、「自律神経」と呼ばれる神経によって、心肺機能や消化機能、さらには汗の分泌量まで、生きるために必要不可欠と言える、様々な機能が調整されています。この自律神経は、その役割によって主に二つに分類されます。

 

まず一つ目として、昼間の時間帯に活発になる神経を、交感神経と呼びます。交感神経は心拍や血圧を上昇させるなど、体がより活動的に動けるようにあらゆる体の機能を調整します。

 

二つ目として、夜の時間帯に活発になる神経を、副交感神経と呼びます。副交感神経は心拍や血圧を下げ、消化活動を促進させるなど、体がリラックスできるようにあらゆる体の機能を調整していきます。

 

交感神経が常に活発になっている状態も、副交感神経が常に活発になっている状態も、実は体にとってはあまり良い状態ではありません。理想は双方の神経が、一日の中で交互に優位な状態になり、活発になることが一番です。

 

どちらかの神経が常に優位な状態でいることを「自律神経の乱れ」といいます。この状態が続けば続くほど、体への負担は大きくなります。

 

イライラや怒りを感じて交感神経が活発になると、人は冷静な判断ができなくなります。血管が収縮することで脳に十分な血液と酸素が行き届かなくなるからです。そんな状態では、理性的な行動がとれないことなどすでに明白でしょう。後先考えずに、怒りに任せて駅員さんにつかみかかるという行動もとってしまうかもしれませんね。

 

毎日ぎっしりと埋まったスケジュールを立て、忙しく動いているととてもやる気に満ち溢れて充実感を感じるでしょう。休憩や食事を取らなくても何時間でも働けそうな気持になるかもしれません。それは交感神経が活発になって興奮状態にあるからです。このような状態が続くと、やはり自律神経は大きく乱れていきます。

 

忙しいときこそ、意識をして適度に副交感神経を活発化させて自律神経のバランスを正常に保つ必要があります。副交感神経が優位な状態が少なければ少ないほど、夜になってもリラックスできずに眠れなくなったり、疲れがとれなかったり、胃腸の働きが悪くなったりするなど、と言った体の不調に悩まされることが増えていきます。

 

体に不調が現れ始めると、私たちはだんだんイライラや怒りを感じやすくなっていきます。そうするとまた自律神経は乱れ、イライラや怒りがさらに増して…と悪循環が始まってしまうのです。

 

だからこそ、忙しい時にはあえて何の予定も入れない休日をつくることをおすすめします。仕事はもちろん習い事や遊びと言ったプライベートの予定も立てないことが大切です。誰にも何にも縛られないのんびりとした日を過ごしましょう。もちろん、やりたいことがあれば気の向くままにやってみるのもいいでしょう。

 

そうすることで副交感神経が一日十分に働きます。自律神経の乱れが正常に戻るので、翌日からの予定をベストコンディションで効率よくこなせるようになります。

 

忙しくてそんな時間つくれない!と思う人もいるかもしれませんが、まずはだまされたと思ってやってみてください。限りある時間の中で優先順位をつけていくと意外とスムーズに仕事や予定が片付くことが多いです。自律神経の観点から言えば、私たちが予めたてておくべき予定というのは、「休日」なのかもしれません。

 

メールと電話のコアタイムを決める

普段仕事を忙しくこなしていると、意外と煩わしく感じるのが朝から晩までひっきりなしに届くメールや電話です。着信を知らされるたびに今手を付けている仕事への集中力が途切れてしまい、次第にイライラが募ります。これもまた自律神経を乱す要因です。

 

お仕事の内容によっては、今からご紹介する例を実践するのは難しいかもしれません。しかしご自身にあったようにアレンジして取り組むだけでも、イライラが解消されるかもしれませんよ。

 

メールと電話の着信によって集中力が途切れてしまう状況を打破するのにおすすめの方法としては、それぞれコアタイムを決めることです。メールは届いた時点では3つのフォルダにひとまず振り分けるだけにし、電話はコアタイム以外の応答はしないようにします。

 

まず、メールは受信後すぐに返信せず、3つのフォルダに分けておきましょう。「緊急性あり」「返信が必要」「返信は不要」の3つに分けます。

 

緊急性のあるものについてはその場で返信を書きますが、それ以外の緊急性はなく返信が必要なものに関してはメールのコアタイムでのみ返信するというルールを作ります。そうするといったんはメールについて考えなくても済みますね。返信のプレッシャーに追われることがなくなるため、自律神経を不必要に乱さなくて済むのです。

 

電話は、電話に応答する時間と何がなんでも応答しない時間を分けるのがいいでしょう。応答しない時間は自分の仕事に没頭することができます。自分のペースで仕事を終えたあとで着信履歴にそっており返せば、相手とも落ち着いて話をすることができます。

 

計画を立てたらイライラしない

先ほど、休日をつくるために優先順位をつけて仕事や予定を片付ける方がいい、と述べました。このように目標をもって計画をたてること自体も、自律神経の乱れを防ぐことにつながるのだということをもう少し詳しく書いておきます。

 

計画を立てるということは、時間を整理することと言いかえることができます。時間を整理すると気持ちに落ちついてくるので自律神経は安定し、いいバランスを保ったまま過ごすことが出来るようになりますね。このような状態であれば些細なことでイライラを感じることはないでしょう。

 

ただし計画がうまく進まなくても、イライラしてはいけません。せっかく時間を整理して自律神経を安定させても、イライラすることによってまた大きく自律神経は乱れてしまうからです。計画が例えうまく進まなくても、その時は次の目標に向けて新しい計画を立てて実行していきましょう。

 

30分を制す者は疲れに強い

疲れやストレスも自律神経を乱す大きな要因の一つで、これらを解消しなければイライラはいつまでも収まりません。イライラを解消するには、疲れを溜めないようにセルフメンテナンスをする必要があります。

 

セルフメンテナンスと聞くと何やら仰々しく聞こえるかもしれませんが、難しいことは何もありません。30分間何もせず、ボーッと休憩するだけです。

 

仕事をしていて、夕方の4時頃になると疲れを感じるのではないでしょうか。そんな時、疲れがたまってきたなと思ったら試してみてください。30分間きちんと休むことで乱れていた自律神経は安定し、気持ちをリセットして仕事を再開できるはずです。

 

30分という時間は長すぎず、短すぎず、何かをするのにはちょうどよい時間です。

 

疲れのセルフメンテナンスとして、もう一つ試していただきたいのは夜30分間のウォーキングです。仕事で疲れて帰ってきてからの運動はちょっと…という人もいるかと思いますが、夜適度な運動をすることはあなたの予想以上にメリットがあります。

 

日中仕事で疲れを感じるのは、長時間同じ姿勢でいて筋肉が硬直し、血の巡りが悪くなっているためです。簡単なストレッチでも一時的に疲れを解消することはできるかもしれませんが、ウォーキングに比べて効果は薄いと言えるでしょう。

 

夜に軽めのウォーキングを行うことで、全身の筋肉がほぐれ、末梢の血管まで血が良く巡るようになります。もちろん慣れるまでは運動による疲労感は残るかもしれませんが、次第に気にならなくなるでしょう。運動をすることで血行がよくなると自律神経が安定し、睡眠の質も格段にアップします。良質な睡眠こそが疲れの解消には何より効果的です。

 

ただし、夜にランニングなどの激しい運動はおすすめしません。夜は副交感神経が優位に状態になりやすい時間帯であるにもかかわらず、激しい運動をすることで交感神経が活発になってかえって自律神経は乱れてしまいます。同じくウォーキング中にアップテンポの曲を聞くこともおすすめしません。静かな場所で交感神経を刺激しないように歩きましょう。

 

一般的に夜よりも朝運動をした方がいい、と思われているかもしれません。ところが実際は、朝の運動にはいくつものデメリットがあります。

 

朝は交感神経が優位な状態にあるため、血管が収縮し筋肉が硬くなっています。このような状態で運動をすると怪我をしやすくなります。また心筋梗塞のリスクも高まります。

 

さらに言えば朝運動を行ってしまうと、仕事を始める段階で既に疲労を抱えてしまいます。仕事前に仮眠や入浴ができればいいのですが、そんなことは現実的に考えて難しいですよね。運動による疲労は自律神経を乱し、些細なことでイライラを生みだして仕事の効率を下げてしまいかねません。

 

朝は朝食や身支度に必要な時間よりも30分早起きし、読書や勉強など、頭を使う作業をするのに適した時間帯です。朝の30分を有効に使うことで新しい仕事のアイディアが浮かぶかもしれません。また突然のトラブルが起きても、時間に余裕があるため焦らずに最善の手を考えることができるでしょう。

 

成功の鍵はたったの10分の余裕

遅れたことの言い分けを考えるのは、とても憂鬱ですね。そんな気分の時に「あと10分早く行動していれば」と誰もが思うのではないでしょうか。10分と聞くととても短い時間のように聞こえますが、自律神経を安定に保つためにはとても大切な時間です。

 

誰かと待ち合わせをしている時、あなたは待ち合わせの時間ぴったりにつくように家を出るでしょうか。それとも10分ほど早く着くように家を出るでしょうか。

 

もうお分かりかと思いますが、前者の人はトラブルに巻き込まれたときに自律神経を乱しやすく、後者の人はそれほど自律神経を乱しません。忘れ物に気がついても、渋滞に巻き込まれても、電車が遅延しても、緊張や焦りをさほど感じることなく過ごせるのです。

 

自律神経が乱れると人は集中力が欠けて冷静な判断ができなくなってしまいます。そのため小さなミスや失敗が増えることになります。また一度乱れた自律神経がもとに戻るには、時間が必要です。そのため朝の遅刻は極力避けた方がいいでしょう。遅刻によって一日の仕事の出来が大きく変わってしまうかもしれません。

 

例え10分でも時間があれば、どんなアクシデントがあっても余裕をもって対処しようと気持ちが前向きになるでしょう。たかが10分ですがこの余裕がイライラを解消するのには必要な時間なのです。

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