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「ほめる」だけの育て方は間違っている!叱っていいのです

叱る

「子どもの良いところをほめて伸ばしましょう」
そう言われると、叱りたいときにはどうしたらよいの?叱ってしまったけれどこれは悪い影響を与えるの?と心配になりますね。でも、叱ることもほめることと同様に、子育てにおいては大切なことなのです。

 

ほめることと叱ることは脳に対してどのように働きかけるか

「たたく」を英語で言うとどうなるのでしょう。考えられるものは「spanking」と「hit」の2つがあります。この2つは微妙に意味が違います。

 

してはいけないことをしてしまった子どもに対して、棒のようなものでお尻をバシッ!これが「spanking」。つまりしつけというわけですね。これに対して「hit」は殴る、ぶつ、という意味なので、ニュアンスが違うのです。同じ「たたく」でも、しつけなのかどうかで意味が違ってくるということですね。

 

近頃の子育て法は、どちらかというと「ほめる」ことを推奨しています。そして体罰はいけないこと、激しく叱咤せず冷静に言い聞かせる、という感じに受け取れます。ほめることは確かに良いことなのですが、叱ることが常にいけないのではありません。ほめることと叱ることをバランスよく取り入れてこそ、本当のしつけと言えるのです。

 

ではここで、ほめることと叱ることが、脳にどのような影響をもたらすのかをご説明しましょう。

 

まず、ほめることについて。誰かにほめられると、脳の前頭前野という部分は「快い」と感じると同時に、活発に活動するようになります。もっとわかりやすく言えば、ほめられることによってうれしい気持ちが起こると、脳がその気持ちを学習するのです。そして、「次もがんばるぞ」「もっともっとほめられたいな」と意欲的になれるというわけです。脳にとってほめられることは、とてもうれしいことなのです。

 

では、叱ることについてはどうでしょう。叱られると脳のどこが反応するのかというと、辺縁系という部分になります。辺縁系は脳で言うと深いところにある部分で、何かが起こった時に、それから逃げたほうが良いのか、それとも立ち向かったほうが良いのかを決めるところになります。

 

このことから辺縁系は、「fight&flight」、つまり「闘争と逃走」の脳と呼ばれています。辺縁系は危険に対してどう動くかということに関わるため、種を保存するという視点からもとても重要な部分と言えます。

 

辺縁系は、不快な感情に大きく反応します。嫌悪や恐怖といった感情が起きたら、そこから逃走するか立ち向かうかを決めなければなりません。ですから、不快な感情が起こると辺縁系は活性化するのです。

 

そして、辺縁系が活性化すると、脳の前頭前野も影響を受けます。つまり、辺縁系で感じたことは脳がしっかりと学習するというわけです。

 

上手な叱り方は子どもだけでなく夫に対しても効果的

では、ほめられることと叱られることが人間の脳に与える影響は、どちらが大きいものなのでしょう。ほめられることによる快の感情は、前頭前野、つまり理性の上で反応することになります。叱られることによる嫌悪や恐怖などの感情は、辺縁系、つまり本能に関する部分を通じてから、前頭前野が働くことになります。

 

本能を通した方が、脳の学習はより確実となるのです。理性だけの反応では、その刺激を反復させる必要があるからです。本能的な行動を利用すると、一気に学習が完了するのです。だって、戦うかそれとも逃げるか、というくらいに、せっぱつまっているわけですから。

 

このようなことから、子どもをしつける時には、ほめることと同様に、効果的に叱ることも取り入れるべきと言えます。ほめるだけの育て方ではなかなかうまくいかないことでしょう。

 

そしてもう一つ。ほめることと叱ることは、子どもに限って使える技ではありません。夫を育てるためにも、とても有効なのです。例えば夫が、子どもに危険があるようなことをしてしまった時や、浮気をして家庭崩壊にまで至りそうな時、その家で定めた決まりを破ってしまった時…。

 

つまり、夫のせいで、自分が目指すべき家庭の存続が危うくなる事態になってしまった時ですね。このような時には、決して気を遣わず、しっかりと叱りましょう。そうでないと、夫はしてはいけないことを脳に刻み込むことができません。

 

とはいえ、バランスも大事です。9割はほめるしつけ、1割は叱るしつけ、と考えておくとよいでしょう。いつもは優しい奥さんも、しかるべき時には鬼のようになる。夫にそう実感させることは大事なことですね。

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