DVDの視聴による赤ちゃんへの悪影響

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子供を育てる環境においてDVDがあることはもはや普通のことになっています。そしてその中でもいろいろな知育用のDVDというものが販売されており、子供を持つ親の層に人気が出ているようです。ここでは、子供がごく幼いころからDVDを見せるということで問題が起きないのかについて見ていきたいと思います。

 

DVDの見過ぎが問題を起こすことはある

知育をうたったDVDはたくさん販売されており、そうしたところの販売元や制作者は、子供と親がDVDを一緒に見ることで親子間のコミュニケーションツールとして使って欲しいという考えを持っているといいます。しかし、実際の子育て環境での使われ方はそれとはいささか異なっており、親子間でコミュニケーションを図るどころか子供がおとなしくしてくれるからという理由で利用する場合が多いようです。

 

DVDを子供に見せると熱心に視聴し、確かに「手がかからなく」なります。家事にも育児にも忙しい母親からすれば、家事をしている間子供をおとなしくさせるのに非常にうってつけ、ということになるのでしょう。

 

しかし、中には1日に何時間もDVD漬けにしてしまうようなケースもあり、そういうケースでは子供が親や友だちなどと上手にコミュニケーションを取れなくなってしまうような事例や、言葉の発達に遅れが出てしまうような事例が見られるという報告も挙がっています。

 

例えば、産まれてから6ヶ月ぐらいからテレビやDVDを長時間視聴していた経験を持つある女児のケースでは、2歳を過ぎても言葉をほとんど発することがなかったといいます。

 

こういった子供の場合、言葉の発達に遅れが出たり、他人と視線を合わせることをしなかったり、感情表現が少なかったりする、といった特徴が見られます。しかし、いわゆる知的障害があるケースとは異なり、運動機能に障害が見られたり、おちついてじっと座っていられなかったり、知能に後れが出るようなことはないといいます。

 

専門家の中には、ごく小さなころからテレビやDVDを長時間視聴することによってどうしてこういった言葉遅れなどの症状が出るのかについて、テレビやDVDが何もかも悪いのではなく、子供に1人で長時間そうしたものを視聴させることにより、子供が親や周囲の人とコミュニケーションを取らなくなることが問題の原因だとする人もいます。

 

こういった問題を抱えた子供に対しては、テレビやDVDの視聴を一切やめさせ、親子間でコミュニケーションをきちんとはかるように心がけることが大事です。親が子供の目線の高さに合わせ、目と目を合わせて話をし、一緒に遊ぶことによってコミュニケーションをはかるのです。先ほどの2歳児のケースでは、そのような対応を実践することで小学生になるころには問題が解決しました。

 

子供がDVDなどをじっと見るのは集中力の現れではない

テレビやDVDを子供に見せると、たいていの場合熱心に視聴するものです。早い段階からの教育に熱心な親の中には、英語のDVDや知育用DVDを興味深そうにじっと見ている我が子を見て、この子は天才なのではないかと思い込んでしまう場合もあるといいます。

 

子供がテレビやDVDに釘付けになるのは、その内容に集中しているからではありません。テレビやDVDから続けざまに与えられる視覚刺激に、はまり込んでしまっているだけなのです。その証拠に、子供がそうした映像を見ている途中で電源を切ったりすると、不満を覚えた子供は泣いたり騒いだりし始めることがあります。

 

子供が健全な発達・発育を遂げるためには、特に生後間もない時期には母親の日々の声がけや話しかけが非常に重要です。こうした大事な時期に、手がかからなくなるからといってテレビやDVDに子守を任せるようなことをすると、言葉の発達が遅れたり、情緒面の発達に問題が出たりしてかえってトラブルを抱えることにもなりかねません。

 

これは、視聴する映像の内容がどんなにいいものであったとしても、あるいは「知育に役立つ」ものであったとしてもかわりません。専門家の中には、こういった映像教材は子供がもっと大きくなってから見せるようにしても決して遅くはないとする人もいます。そしてそういった年齢の子供に見せる場合でも、見せた時間の数倍の時間を外で遊ばせるようにすべきだというのです。

 

医師たちの間でも注目されはじめたテレビ、DVDの害

1999年、アメリカの小児科学会がある勧告を出しました。2歳以下の子供については、脳の成長や情緒面への影響、社会能力や認知力の発達を健全に促すために、テレビやDVDといったものを見せないようにすべきだというものです。その代わりに親や保育士などと子供が直接やりとりをする経験を多く積ませるべきだとしています。

 

乳幼児期の子供の場合、テレビやDVDからの視覚刺激を一方的に長時間与えられることそのものがよくないと考えられるようになってきています。視聴する映像の内容とはまったく関係ないというのです。

 

アメリカ小児科学会はこうした立場に立ち、テレビやDVDを子供に見せないことを親たちに勧奨すべきとしているほか、小児科の待合室からもテレビやDVDを排除すべきだとしています。日本の小児科学会においても研究が進められており、アメリカにおける結論と同じような提言がなされ始めています。

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