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今こそ、妊娠時の注意すべき感染症を基礎から学ぶ

感染症

感染症に特に注意したいのは妊娠初期です。お腹の赤ちゃんにうつらないかなど心配ですよね。感染症とそのリスクについて詳しく説明していきます。

 

母体の感染症と赤ちゃん

そもそも感染症とは何でしょうか。感染症とは、我々の周囲の環境に存在する細菌であったりウイルスであったりが体内に入り、それがもとで身体に異常が発生することです。わかりやすい例としては風邪であったりインフルエンザがそれにあたります。

 

大人であれば、体には免疫のシステムが備わっています。この免疫のシステムは普段は体の中に細菌やウイルスが入り異常を引き起こすのを防いでくれているのですが、何かの理由で免疫の力が弱まると異常が発生することになるわけです。

 

赤ちゃん、それもお母さんの胎内の赤ちゃんの体には、こうした免疫のシステムがまだ形成されていません。このため母体が感染症を発症すると赤ちゃんもその影響を受けるだけでなく、免疫による防御がないので母体よりも重大な影響を被ることがあります。

 

おなかの中の赤ちゃんが感染症にかかってしまう感染経路としては2つあります。1つは妊娠中に胎盤を経由して母体から感染してしまう場合です。もう1つは出産の際に産道において感染してしまう場合です。

 

おなかの中の赤ちゃんが感染症にかかるリスクをなくすには、まず母体が感染症にかかっていないかをきちんと調べることです。これは妊娠してはじめのころに受けることになる定期検診で検査をします。また感染症の疑いが発生した場合にはその後の検診で再び検査をすることもあります。

 

定期検診を通して感染症があることが分かった場合には、産科の医師が適切な処置を行います。早期に対処できれば赤ちゃんへの感染も防ぐことができますので、とにかく早め早めに見つけることが大事になってきます。

 

赤ちゃんにはリスクの高い風疹

胎盤を経由して母体から赤ちゃんに感染し、悪影響を及ぼす感染症は幾つもありますが、特に風疹はリスクの高い感染症であると言えます。妊娠から20週目ごろまでに母親が風疹に感染すると、生まれてくる赤ちゃんに先天性の障がいが発生しかねないからです。

 

風疹というと子供のころにかかる病気というイメージがあるかと思いますが、母親が子供のころにたまたま罹患したことがなければ、体の中に風疹に対する免疫抗体がないために大人になっても感染しやすくなります。

 

このようにおなかの中の赤ちゃんにとっては危険な感染症ですので、可能であれば妊娠する前に風疹の検査を受けるようにした方がいいでしょう。陰性と出た場合には風疹ワクチンの接種を受けるべきです。

 

なお、いちおう妊娠したての定期検診で風疹の検査を行います。この時点で陰性と出ても風疹ワクチンの接種は行いません。人混みに行くときに注意するなどして風疹に罹患しないようにし、出産後は速やかに風疹ワクチンの接種を受けるようにしましょう。

 

風疹以外にも胎盤を通じて赤ちゃんに感染する感染症はあります。たとえば水疱瘡、りんご病、はしかなどです。こうした感染症はきちんとした治療をすれば大事にいたることはほぼありません。

 

赤ちゃんにもうつる性感染症

性感染症は、セックスをはじめとする性行為などによって感染する病気のことです。性感染症を引き起こすものにはさまざまな細菌やウイルスが存在しますが、こうした細菌やウイルスは性器付近の粘膜、精液、膣分泌液などに含まれています。

 

母体が性感染症に感染している場合、流産や早産を引き起こしたり、赤ちゃんが産道を通過するときにうつってしまうことがあります。

 

早期に感染が判明すればお産をする前に治療することになりますが、症状を感じることがほとんどないようなものもあります。このためか、感染に気づかずに妊娠してしまうような場合も最近では増えてきています。

 

おりものに異常が見られたり、性器の周辺部に痛みがあったりかゆくなったりするなどの異常がある場合には、恥ずかしがらずにすぐに医療機関で診察を受けるようにしてください。

 

なお、性感染症は性行為で感染するため、夫婦のうちどちらかだけがかかっているというよりも、一人がかかっていればもう一人もかかっている傾向が多いものとなっています。このため、母親だけが治療をしたとしても、性行為をすればまたうつされてしまうことになりかねません。

 

このため、性感染症であることが分かったら、治療は夫婦で受けるようにすべきです。両者とも完全に治るまでは医師の指示に従うようにしましょう。また、感染症が治った後に妊娠中にセックスをする場合には、必ずコンドームを使うようにしましょう。

 

性感染症と赤ちゃんへの影響

性感染症と一口にいってもいくつもの種類があります。ここでは代表的なものとそれが赤ちゃんにどんな影響を及ぼすかについて少しチェックしてみたいと思います。

 

■カンジダ膣炎

性行為以外にも体内の免疫の力が弱くなることで感染してしまうこともあります。外陰部にはげしいかゆみがあったり、チーズ様のおりものが出たりするという特徴があります。産道において赤ちゃんに感染すると、赤ちゃんの口の中にかびが生えてしまうことがあります。

 

■クラミジア

クラミジアは女性がかかっていても自覚症状がほとんどありません。このため妊娠してはじめのころの定期検診で検査してはじめて感染を知るような場合も多くあります。クラミジアに感染していると早産や流産の原因になるほか、産道において赤ちゃんに感染すると赤ちゃんが結膜炎を起こしたり、ひどい場合には肺炎を起こしたりします。

 

■尖圭コンジローム

尖圭コンジロームに感染すると、女性の場合外陰部や膣の中にいぼができます。男性の場合には男性器にいぼが発生します。産道において赤ちゃんに感染すると、赤ちゃんの喉に同様の小さないぼが発生してしまうことがあります。

 

■性器ヘルペス

性器ヘルペスに感染すると外陰部に水ぶくれができ、ひりついて痛みを感じます。産道において赤ちゃんに感染すると、新生児ヘルペスを引き起こして最悪の場合死亡することがあります。母親が性器ヘルペスに感染している場合、経膣分娩を行わず帝王切開により分娩を行うことがあります。

 

■梅毒

梅毒は時期により自覚症状がほとんどないため、血液検査をすることによって感染していないかを見ることになります。梅毒に感染していると早産や流産の原因となります。

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