子供が一人っ子の時に気をつけたいこと

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一人っ子

「うちは一人っ子で」という話題が出たときに、少し昔はよく「あら、じゃあちょっと寂しいわね」などという反応が返ってきたものですが、最近では少子化の進展により兄弟のいない子供も珍しくなくなっています。むしろ今は三人以上の兄弟であることが珍しい世の中です。子供が大勢いる時と一人しかいない時では起きてくる問題が異なります。子供が一人っ子の場合にどんな問題が起きることがあるのかについてチェックしてみましょう。

 

女子の一人っ子に起きる問題とは

子供が何人もいたような時代であれば、たとえば長男のように家族の中で大きな期待を背負って大事に育てられた子供と、末っ子のように半ば放置状態で育ったような子供の間では大きな差が生まれることもありました。また、人数が多いということですべての子供にいちいち構っている時間も余力もなく、結果として子供たちは自由闊達に育ち、より自立的に成長していったものでした。

 

一方現在では、家庭に一人しか子供がいなくなったことにより、親と子供の間の関係性が昔とは様変わりしてしまっています。子供が一人しかいなければ親が目を注ぐ相手も当然一人ですので、その期待がすべてその一人の子供にのしかかってくることになります。特に母親は子供に大きな熱意を傾けることが多くなり、そういう点でも子供が多かった時代とは違った親子関係が生まれています。

 

最近では、一人っ子でその子が女子であった場合、母親がその子と友だちであるかのような関係性を築きたがる傾向が見られます。子供が成長してきたら連れだってショッピングにでかけたり、共通の趣味を持ったり、一緒にコンサートに行ったり、服やアクセサリなどを貸し借りしたりと、友人同士か兄弟同士のようなことをしている親子はかなり多いようです。

 

母親にしてみれば、年の離れた娘とそうして親密な関係を持つことにより、若々しさを保つきっかけが得られるのかもしれません。一方で子供の方にも、母親といい関係を維持しておけば、今度は自分が母親になる番が来たときにはいろいろとアドバイスや手助けをしてもらえるという利点があるでしょう。

 

このように見てくるとそうした関係は理想の親子関係のように思えてきますが、実際のところは親離れや子離れができていないという面も考えられるということを親の側はきちんと認識すべきでしょう。

 

男子の一人っ子の問題はより深刻

一人っ子でその子が男子であった場合、女子の時とは違った種類の、そしてより深刻な問題が起きる傾向が高いとされています。

 

とかく母親というものは、子供が男である場合には少々構い過ぎになりがちです。それをよく評価すれば面倒見がいいということになるのかもしれませんが、毎日子供が着る服を選び、着替えをいちいち手伝い、外出する際には毎度毎度靴を履かせ……といったように、まるでツバメがその雛にするように子供の世話を焼くことがあり、そうした傾向は女子よりも男子に対しての方がより顕著に見られるようです。

 

女子は小さなころからわりあいしっかりしており、逆に男子はどちらかと言えばいい加減でぼうっとしているところがあります。身の回りの整理整頓などの点でも、女子はきちんとできるのに男子は散らかしっぱなしというようなことも多いものです。

 

そういったことが原因で母親がかいがいしく世話を焼くようになるのか、あるいは母親が手を出すから男子がいい加減になるのかは分かりませんが、その二つの事実には何らかの関連がありそうではあります。

 

男子に対して細かく世話を焼きすぎるきらいがある母親は、特に子供がある程度成長してきて無鉄砲な遊びを好むようになってきた際に問題を起こします。男子の衝動性や無軌道さにある程度理解があり、多少泥まみれになろうが気にしないような態度を取れればいいのですが、たいていの場合はそうではなく、「なんでそんなことをするの!」と叱りつけるという態度を取ることになるのです。

 

これによって本能の赴くままに遊び回ることを禁止された子供からは、男の子供が本来持っている好奇心や創造性が育まれる機会が奪われることになります。そして最終的に、母親の判断や許しがなければ決められず、自分の身の回りのことも自分ですることができないようないわゆる「マザコン」になってしまう傾向が高いと見られています。

 

こういった親子関係の家庭で問題が大きくなってしまうのは、子供が思春期を迎えるころです。この頃の男子は性欲が高まり、家族に隠れていろいろなことをし始めます。

 

例えばどこからかいわゆる「エロ本」を手に入れてきて部屋に隠し持ったり、Webのサイトでアダルトコンテンツを覗いたりし始めるのです。マスターベーションをはじめとするこういった行動は、健康に育った男子であればある意味当たり前のことです。心理的には親からの自立を始めるこの時期、そうした自立心の発露の一つとして見ることもできます(このため「家族に隠れて」そうしたことをするようになるのです)。

 

しかし、小さいころからその子供の世話をこと細かに焼いてきたような母親は、この時期の微妙な精神状態の子供に対しても今まで通りにべったり接します。部屋に勝手に入ってあちこち掃除したり、ベッドの下や本棚の上なども細かくチェックしたり、果てはパソコンや携帯、スマフォの中まで見るような親もいると言います。そうして、子供が隠していたものをすぐに見つけてしまいます。

 

こういった子供が隠していたものを見つけたとき、何も見なかったことにしてそっと元のままにしておくほどものが分かっているならばいいのですが、子供にべったりな母親に限って子供のしたことをねちねち追求したり、他の家族の前で叱りつけたりします。

 

そんなことをされた子供はそれこそトラウマになってしまい、最悪の場合将来まともに性交渉をすることさえできなくなってしまうケースもあります。子供の自立心という点から見れば、その芽を根こそぎ刈り取ってしまうことになります。そういう時には、何も知らないふりをしておくしかないものなのにも関わらずです。

 

また、母親が気分屋で、わがままな場合にも問題が起こります。毎日その時の精神状態で言うことが変わるような親です。こういう親は、以前機嫌良くOKしたことも、気分が悪ければ恐ろしい顔つきで叱りつけたりします。兄弟がたくさんいる家庭であればその人数に応じて被害も軽く済むかもしれませんが、一人っ子の場合はすべて自分一人でそれに耐えねばなりません。

 

こういう場合、子供は毎日をやり過ごすための「処世術」を身につけるしかなくなります。「気分が悪くてガミガミ言う時には流しておけば、そのうち嵐は過ぎ去る」といったようにしたたかなやり口を身につけることができればいいのですが、そうした子はほとんどいません。むしろ、母親には何であれ言い返さない、言われたことは黙って受け容れる、というような、ひたすら忍従の道というやり方を身につけてしまうのが大半です。

 

したたかなやり口を身につけた子供ならば、いずれ女性のわがままもうまくいなせる粋な男性に育つ可能性がありますが、ひたすら耐えることだけを覚えた子供はそうはいきません。親が言うことは筋が通っていなくても受け容れるわけですので、論理的な思考も身につきにくくなります。また、決定権が自分にないことから自立心も育まれず、自分一人では何も決められない大人になってしまいがちです。

 

女性は得てしてマザコンの男性を毛嫌いします。しかしながら、男の子に構い過ぎている母親は女性が大嫌いなマザコンを自ら作り出していることになるのです。特に子供が一人っ子の場合、どうしても看過できないこと以外は子供の自主性に任せるというようにしないと、子供の将来に禍根を残すことになりかねないということを認識する必要があると言えるでしょう。

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