facebook Twitter Google+ はてなブログ feedly

自信を持てば子どもは伸びる

Pocket
LINEで送る

自信

およそ子どもを持つ親であれば、子どもに自信をつけてほしいと思っているものかと思います。自分の子どもに自信を持たせるにはどうすればいいか、少し探っていきましょう。

 

熱心に取り組んでいることを認めて褒めれば子どもは伸びる

子どもに自信を持ってもらうには、子どもが「自分はこれが得意だ!」と言えるような何かを身につけることができるようにしてあげることが重要です。子どもが得意だと思えるようなことがらを身につけられるようにするには、子ども自身が持っている長所に注目し、そのことを褒めることが大事になってきます。周囲の人から優れているところを指摘され、しかも褒められるという経験をすることで、子どもはそうしたことがらにより真剣に打ち込むようになります。そうすることで得意な点や長所といったものが伸びることにつながるのです。

 

一方、親というものは、自分の子どもがちょっとでもいいからよく育って欲しいと思うあまり、得てして劣っている面にばかり注目しがちなものです。こうした心理は親心として分からないものではありませんが、子どもの成長という観点から見た場合にはマイナスの効果を与えます。劣っているところにばかり注目されることで、子どもがその部分にとらわれてしまい、なかなか得意分野を見つけることができなくなってしまう危険性が生じるためです。

 

しかし、子どもの得意分野や長所が伸びてくると、それまで目に付いていたような子どもの劣っている面もさほど気にならなくなり、自然となくなっていったりします。劣った部分にはあまり注目せずにいいところを伸ばすようにするのが第一です。

 

「これが得意」という分野は、別段勉強である必要はありません。学年で一番足が早いであるとか、刺繍を上手にできるとか、星や星座の知識ならクラス1であるとか、どういったことでも構いません。要は、その子どもが「これなら誰よりもうまくできる」「これなら誰よりもよく知ってる」といったように感じることができるような分野を持つということが大切だということです。

 

そういった分野を1つでも持っていれば、それが子どもの自信につながります。そして何か自信のよりどころを持っている子どもというのは強くなることができます。勉強に関連しない分野であっても、子どもが何かに熱心に取り組んでいるといった場合、子どもの頑張りを認め、褒めてあげるようにしましょう。

 

ひとたび何かに熱心に取り組むということを覚えると、その分野以外にも関心が向くようになります。そして、得意な分野が広がるたびに自信もまた増します。そうやっているうちに、学校の勉強などにも身が入るようになり、結果として成績もよくなっていきます。ですから、子どもが学校の教科や成績に直接関係しないようなことに熱心に取り組んでいたとしても、「そんなことやってないで学校の勉強しなさい!」と言うようなことは是非やめて欲しいものです。

 

失敗してしまった時には「やろうとした意欲」を褒める

子どもの取り組みに対して褒める時に大事なのは、きちんと「本気」で褒めることです。子どもは親の心の動きを鋭く見抜くものです。本当はそうは思っていないのに口でだけ褒めていたりしても、すぐに見抜かれると思って下さい。本気ではない親の言葉が子どもの心に響くことはけしてありません。子どもがまだ小さいのであれば、子どもの取り組みを心から褒め、同時にハグしたりしてスキンシップを取るようにするとさらに効果が上がります。

 

子どもが何か熱心に始めたので、その取り組みを褒めようと手ぐすね引いて待ち構えていたところ、残念なことに失敗に終わってしまった……なんてこともよく起きます。いつも何でもうまくやってのけられる子どもなどいません。むしろ失敗することの方が多いのではないでしょうか。そういう時であっても、取り組みをしようとしたというその気持ちを褒め、取り組みの過程でよかったところを見つけて褒めるようにしましょう。

 

例えば、子どもがご飯の後にお皿洗いをやろうとしてくれたとします。でもまだうまくやることができずに、床をびしょ濡れにしてしまったとしましょう。ここで結果だけを見て「よけいなことして!」などとやってしまうのはNGです。子どもが自分からお手伝いをしようとしてくれたこと、その気持ちを取り上げて褒めてあげるようにするのです。お手伝いをしようとしてくれてうれしい、ということを子どもにきちんと伝えれば、子どもはもっとお手伝いをしよう、もっと上手にやれるようになろう、と考えるようになります。子どもは親が喜んでくれればうれしいと感じ、もっと頑張ろうとするものなのです。

 

その上で、どうやったらもっと上手にできるようになるのか、何故失敗してしまったのかについて、子どもといっしょになって見つめ直してみましょう。まずかったところが分かれば、次の機会には子どもも自分でそこを直そうとすることができます。それでうまくできるようになれば、それは新たな自信の源泉になることでしょう。そういう体験を何度も重ねることで、子どもに積極性が出てくるようになります。

 

スランプに陥った子どもには客観的な助言を

学校の勉強、運動、語学学習、音楽、その他何でもそうですが、どれだけ頑張って勉強したり鍛練を積んでもうまく結果がついてこなくなる時期というのが必ずやってきます。勉強や鍛錬を始めたころというのはやればやっただけ上手になるものですが、一定のレベルに達すると、どれだけやってもさっぱりうまくならないというような現象が起きるものなのです。

 

こうした現象は「高原現象」(プラトー)と呼ばれ、この足踏み状態を抜けることができれば再び上達が始まるという段階とされています。運動や語学、楽器の分野でよく見られるものです。そして、この「高原現象」は子どもの成長段階でも発生します。練習量に比例して何かの能力が伸びていたのに、ある時期に来ると伸びが止まり、一進一退を繰り返しながら足踏みをする時期が訪れるのです。

 

自分ではすごく頑張っていると感じているのに、結果が一向についてこないわけですから、子どもにしてみれば非常にもどかしく感じる時期となります。そんなふうにしてもがいている子どもの様子を見るのは親にとっても辛いものかと思いますが、この時子どもの焦りや苛立ちといったものに親まで飲み込まれてしまわないように注意せねばなりません。

 

人間というのは、何かに熱心に取り組んでいる時ほど自分自身や周りが見えなくなるものです。そうなると、何かが間違っていたとしてもなかなかそれに気がつくことができません。こういうときには、周囲にいる人からの客観的な評価というものが非常にものを言うことになります。本人が見えなくなっている視点や考え方というものを助言してあげることで、現在とらわれている立場から少し離れる余裕を得ることができ、視野を広げることができるようになるからです。

 

そのような親からの客観的な一言がきっかけで、その子どもはスランプ状態から脱出することが適うかもしれませんし、それが無理でも、壁に突き当たった時には一歩距離を置き、他のやり方がないかを模索してみることも大事である、ということを学ぶことができるでしょう。

 

こうした「高原現象」の渦中にいる子どもは、もしかしたら才能がないんじゃないか、などといったように感じ、それまでのように自信を感じることができなくなってしまったりします。しかしながら、はじめでも紹介したとおりこうした足踏み状態をいったん抜けると再び上達が始まるようになります。次のステップのために今は力をためている時期なのだ、という考え方ができていれば、こうしたスランプに襲われてもむやみに自信を失うこともないのではないかと思います。

 

得意なものを伸ばせば不得意なものも減っていく

事故で脊髄を損傷したため、両足が動かなくなってしまった人がバレエ団のプリマダンサーを務めている、と聞いたらどう思われるでしょうか。毎日の生活でも車椅子を利用している人物が、舞台でバレリーナをしているのです。これは実際にアメリカにあるバレエ団で、そこの団長もしている方のお話です。

 

この方は、幼いころからバレエをしており、プリマダンサーになることを目標に日々たいへんなレッスンに明け暮れていたといいます。そうした努力のかいあって、一時はブロードウェイの舞台に立つこともできるのではないか、とまで言われるほどの実力を身につけたそうです。

 

しかしある日、彼女は階段から転落してしまうという事故を起こし脊髄を損傷、命は取り留めたものの両足が動かなくなってしまいました。リハビリをしたとしても二度と歩けないだろう、と主治医に言われた彼女は絶望して自ら命を絶とうとしましたが、彼女のことを心配して看病してくれていた男友達に見つかり止められてしまいます。彼女の自殺を止めた男友達は、できないことを悲しんでいないで、何ができるのかを考えよう、と彼女に伝えたそうです。

 

そしてある日のこと。病室のラジオから流れてくる音楽に合わせて、彼女は問題なく動く上半身だけでバレエの動きをしていました。幼いころからのレッスンで鍛えた上半身の動きやリズム感は失われておらず、またバレエを踊りたいという思いもまた失われてはいなかったのです。そしてそれを見た男友達が告げた、「君は踊れるじゃないか」という一言により、彼女はふたたびバレエの世界に戻ることを決意したといいます。

 

その後二人は結婚し、彼女は自分のバレエ団を立ち上げました。そして団長兼プリマダンサーとして、車椅子のダンサーとして世界中で公演を行っているそうです。

 

このお話からも分かるように、人間というのはついついできないことに注意を向けてしまいがちなところがあります。しかしながら、できなくなってしまったこと、失ってしまったものについて悩み、悲しみに沈んでしまうことをせず、自分ができることやまだ持っている能力にはどういったものがあるのか、という視点でものを見、それを伸ばしていくような考え方をした方が人生を幸せに送ることができるものなのです。

 

こうしたことは、子育てにおいても同じです。自分の子どもが不得意なところや好きでないものごとをとらえて、それができるようになれ、もっとうまくなれ、とやらせるよりも、得意分野や好きなものごとに焦点を当てて、それを伸ばすように促してあげた方が、結果的にその子どもを伸ばすことにつながります。

 

熱心に取り組んでいるものごとを認め、それを褒めてやれば子どもは伸びていきます。そしてそれによって自信を得ると、今まで不得意であったり好きでなかったようなものについてもやる気が出るようになり、頑張ってやってみよう、という気持ちを持てるようにあるものです。その結果として、時間はかかるかもしれませんが、不得意な分野や嫌いな分野が少なくなっていきます。

Pocket
LINEで送る

このページの先頭へ