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子どもにいい影響を与える夫婦喧嘩の仕方

夫婦喧嘩

夫婦喧嘩をしていては、子どもに悪い影響を与えてしまう。そう思っていませんか?実は、夫婦喧嘩の正しいやり方さえ守っていれば、夫婦間の絆が深まるだけでなく、それを見ている子どもにも、いい影響を与えるのです。具体的にお話していきましょう。

 

よい夫婦喧嘩は子どもの心を強くする!

子どもが見ているところで両親が喧嘩をしていると、子どもは不安を覚えるし、精神が不安定になる。それが少し前までの通説でした。いかにも正しいことのようですね。

 

でも、今喧嘩をしている最中の夫婦が、子どもの前だけで完璧に仲良しを演じることができるものでしょうか。きっとどこか他人行儀のようになり、子どもはすぐに、いつもと違う雰囲気に気が付くことでしょう。そして、変だなと感じつつその空気の中で過ごすというのは、子どもにとっては辛いものです。

 

そんな思いをするくらいなら、両親の喧嘩を目の当たりにして、この空気の悪さは喧嘩のせいなのだとわかっている方が、よっぽどすっきりすることでしょう。どんな時でも夫婦喧嘩を隠さなくてはならないというのは、ちょっと違うのです。うまいやりかたであれば、むしろ夫婦喧嘩は子どもの前でやるべきです。

 

うまい夫婦喧嘩なら、その後はすっきりと仲直りしています。そんな様子を子どもが見ていれば、喧嘩をしてもまた仲良しになれることや、喧嘩の後の仲直りのやり方を知るでしょう。

 

また、考え方の違いをぶつけ合いながらも相互に分かり合おうとする夫婦喧嘩なら、それを見ている子どもに、人それぞれ考え方の違いがあっていいし、一緒にやっていけるのだということを教えられます。それに、信じ合うということは、我慢せずお互いの気持ちを表現し合うことなのだということも、学ばせられるでしょう。

 

よい夫婦喧嘩を見せることの利点は他にもあります。昨日喧嘩をしていたのに、今日になったらいつも通りの、あるいはこれまでよりも仲良しになっているような夫婦なら、子どもは夫婦であることの良さや、男女間の愛についても、何となくわかってくれるものです。

 

子どもたちがこのようなよい夫婦喧嘩を見続けていると、そのうち小さな夫婦喧嘩くらいなら、何とも思わなくなってきます。それどころか、人間を信じる気持ちが生じてくるのです。すると、子どもは簡単にはめげない、強い心を持った人になっていくのです。

 

本当の意味での強い人というのは、おいそれとはあきらめない強い心を持った人です。自分の力だけで何でもやれる人というのが強い人というわけではありません。自分がやらなければならないことは自分の力でやりますが、自分だけではできないことについてはそれを認め、きちんと他の人に頼めるという人が、本当の意味で強い人と言えるでしょう。

 

そんなことができるようになるには、人間を信じる心が必要です。正しいやり方での夫婦喧嘩を見ることで、子どもは人間を信じる心が育ち、強い心を持った人になるというわけなのです。

 

夫婦喧嘩を我慢しないで!いい喧嘩をして子育てをよりよいものにしよう!

二人だけの生活であれば起こらないような衝突が、親となり子育てを始めたとたんに勃発するようになるものです。それも、残念なことに、夫婦で協力して子育てをと思っていればいるほど、夫婦間の衝突は頻繁になるのです。それはなぜなのでしょう。

 

一昔前までは、子育ては主に母親が担っていました。そんな、母親だけが子育てをしている状況では、夫婦の間に喧嘩は生まれないのです。一人で子育ての責任を負う母親にしてみれば苦労は多いことでしょうけれど、他の人の意見を聞くことなく、自分がやりたいように子育てをすることができるため、夫婦間の衝突は起こらないのです。

 

でも近頃は少々事情が変わってきています。夫が育児参加をし始めたことをきっかけに、夫婦間で育児についてのぶつかり合いが生まれるようになってきたのです。子育てが妻と夫の二人の問題となりますから、どうしても意見がぶつかり合う状況が生まれるのです。

 

お互いに何よりも大切に思っている我が子に関することですから、夫も妻も自分の意見をおいそれとは引っ込められないのです。テレビ番組の争奪やインテリアの趣味についての言い合いとはわけが違います。譲れないということは、その分だけ夫婦間の喧嘩も真剣勝負です。夫婦で協力しようとしたからこそ喧嘩が起こるなんて、皮肉なことですけれど…。

 

まだ子どもが小さい時というのは、親は翻弄されっぱなしのはず。必然的にストレスもたまっていき、広い心をもてなくなっている状況です。そもそもそんな時には、夫婦で協力しようとしているとかいないとかに関わらず、いつ喧嘩が起こっても不思議ではないですよね。

 

このような状況下で、「夫婦喧嘩はよくないから」と言いたいことを我慢し続けると、相手に対する不満はたまる一方です。話し合いを持たないために自分の気持ちが行き場を失ってしまうと、夫婦間にはいつしか、深い亀裂が生まれてしまうのです。

 

すると、相手の事を、「親になる以前はあんなに優しかったのに…どうしてこんなにも変わってしまったのだろう」と恨めしく思うようになります。しかし本当に子育てを機に夫は、あるいは妻は変わってしまったのでしょうか。

 

いいえ、それは違います。相手は何も変わっていません。家族の状況が、夫婦二人きりの生活から「子どもがいる家庭」というものに変わっただけなのです。そしてその状況下において、夫婦がどう動いたら良いのかが、まだわからないということなのです。

 

子育てについての言い分がお互いにあるのに、言わないで我慢する。そのためにストレスが蓄積され、お互いの間にある亀裂は大きくなるばかり…。これでは子育てに悪影響を与えてしまいます。

 

目が回りそうに忙しくても幸せで、日々が猛スピードで過ぎていき、夫婦が手を携えて子どもに対応しているうちに、いつの間にか子育ての時期が終わってしまった。そんな子育てが理想的ですよね。子育ての時期をそのように過ごしていくには、うまいやり方で夫婦げんかをしていく必要があるのです。

 

それさえできれば、家族に起こるたいていのことは、夫婦でぶつかり合いながらも乗り越えていけるのです。それに、不必要なストレスを蓄積させることもなく、穏やかな気持ちで子どもに対応できるようになるでしょう。

 

子育て期間に、夫婦喧嘩がないなんてありえません。だから喧嘩を避けたりしないで、喧嘩をうまくやっていきましょう。そうすることで、よりよい子育てをすることができるのです。

 

どんどんやるべき夫婦喧嘩とは?やってはならない夫婦喧嘩とは?

夫婦喧嘩を上手にやっていくと、夫婦の仲はよりよいものとなっていきますし、いい子育てができるようになっていきます。でも、夫婦喧嘩と一口に言っても、やるべきものとやってはいけないものとがあるので、注意が必要です。

 

夫婦喧嘩を大きく2種類に分けてみましょう。1つは子育てに関する夫婦喧嘩。子どもを育てるうえで意見が違って喧嘩になるとか、子育て中の家事・育児の分担についてもめてしまうとか、子どものリズムにつき合いっぱなしの生活からストレスが生じ、それによるイライラから衝突するなどというものです。

 

これらはどれも、子どもがいるこの生活をよくしたい、子どものためによいことをしたいという気持ちが夫婦ともにあるがために、起こってしまう夫婦喧嘩です。ですから、夫婦が良い関係になっていくためにやるべき、大切な夫婦喧嘩と言えるでしょう。

 

もう1つの夫婦喧嘩は、子育てに関係ないことについての夫婦喧嘩です。どちらかが浮気をしてしまったとか、お金にルーズで借金をしてしまったとか…。こちらは低次元の喧嘩と言わざるを得ないものであり、子どもの前でやるべき夫婦喧嘩とは決して言えません。

 

子どもが生まれてからしばらくは、子育てに慣れず、そのことが原因で夫婦間の愛情が冷めかけてしまう場合があります。そんな時こそ上手に夫婦喧嘩をするべきです。さもないと、一旦できてしまった夫婦間の溝がだんだん深いものとなり、どちらも自分勝手なふるまいをしてしまったり、互いに無関係であるかのようにふるまったりするようになるからです。

 

もっとひどくなると、離婚の危機にまで発展してしまいます。子どもが生まれたら、夫婦で協力しながら一緒に子育てをしていかなければなりません。そんな大事な子育て期に、夫婦の心が離れてしまっては、意味がありません。

 

ですから、子どもの誕生とともに、夫婦喧嘩の良いやり方を知り、夫婦喧嘩の際には実践していきましょう。そうすれば、家庭で起こる問題が大きくならないうちに解決できます。そしてそのことが、長く続く子育て期間を幸せなものにしてくれるのです。

 

子育てにまだ慣れていないころは、いろいろなもめ事が起こるでしょう。夫婦喧嘩をしながらそれらのもめ事に対処していけば、夫婦のつながりはどんどん強固なものとなります。それこそが、子どもを幸せにし、すくすくと成長させてくれるものなのです。

 

3つの事だけ心に留めて、よりよい夫婦喧嘩を目指そう!

夫婦喧嘩が、はたから見たら「どうしてそんなに気になるの?」と思うような小さいことから始まって、ただ感情的な言い争いになることがあります。これは上手な夫婦喧嘩とは到底言えるものではありません。そんな風に喧嘩をしても、得るものはほとんどないでしょう。

 

だからと言って喧嘩を避ける必要はありません。夫婦喧嘩を上手にすれば、子どもの心はたくましくなり、夫婦間のつながりや愛情は強くなるのです。そんな夫婦喧嘩をするためには、以下の3つの事を心に留めておく必要があります。

 

勝ち負けを意識しない

夫婦喧嘩は、相手を打ち負かすためにやるものではありません。その目的は、夫婦喧嘩が終わった後、お互いへの理解を深めるためです。仮に夫婦喧嘩でどちらかが勝ちになり、自尊心がその時だけ満たされても、その後は家の中の重い雰囲気が続くことでしょう。

 

夫婦喧嘩は仲直りで終わる

お互いに思いをぶつけ合うだけぶつけ合って、その後は口もきかない。そんな終わりになってしまっては、子どもが何かを学べるような夫婦喧嘩とは言えません。喧嘩が始まって最後には仲直りをする、という夫婦喧嘩の経過を最後まで見なければ、子どもにとって得るものはないのです。

 

お互いの気持ちを全てぶちまけたら、まだもやもやする気持ちがあっても、争いはいったん終わりにし、仲直りの儀式をしましょう。握手をしてもよし、抱き合ってもよし、キスをしてもよし。なんでもいいので仲直りの行動を起こせば、気持ちの方もだんだんと落ち着いてくるものです。

 

結論はなくてもよい

夫婦喧嘩は、相互に思っていることを分かりあうためにやるものです。戦のように相手の領地を略奪するものではないはず。だから、今述べた目的が達成されたら、それでよしとしましょう。あなたはこう思う、私はこう思う、だからこういうことにしよう、という結論は、必ず出さなければならないものではないのです。無理に結論付けると余計複雑になります。

 

つまり、お互いの気持ちをすべて吐き出したら、結論までもっていかず、その場は仲直りをして喧嘩を終了させるというわけです。こうすることで喧嘩が複雑化せず、家庭内のどんよりとした雰囲気が続くことを避けられます。それに子どもが夫婦喧嘩を見てもそんなに不安にならず、「ああいつもの事ね、そのうち終わるよ」という感じでいられるのです。

 

この3つの点は、よい夫婦喧嘩をするための心のあり方と言えますので、頭の中にしっかりととどめておいてください。

 

よい夫婦喧嘩の決まりは5つ

夫婦喧嘩には心づもりが必要です。勝ち負けを意識しないこと。仲直りで終わりにすること。結論付けないこと。この3つです。ですが実際のところこれらのことは、冷静な時でないと思い出せないものかもしれません。そうなっても夫婦喧嘩に失敗しないために、喧嘩の際の具体的な決まりを作っておくのも手です。

 

喧嘩の原因ではなく解決方法に論点を持ってくる

喧嘩中はどうしても、なぜこんなことになったのかという原因について言い争ってしまいます。こうなると、あなたのこういうところのせいで、お前がこうするから、という風にどちらが悪いかということが論点になってしまいます。これでは堂々巡りになるだけです。

 

生産的な話し合いにするなら、過去ではなく未来を見つめるようにしましょう。つまり、過去に起こった原因についてあれこれ言うのではなく、これから先どうしていったら問題が解消できるのかについて、夫婦で話し合っていくようにするのです。

 

今話し合っていることについてだけ話す

夫婦喧嘩をしていると、今話し合っている論点からずれてしまうことがあります。「それにあなたはあの時、こんなこともした」なんていう風に別の話まで持ち出してしまい、話がややこしくなっていくことが往々にして起こるのです。そんなことをしてしまう側の心理としては、何とかして相手に勝とうという気持ちが働いているのです。

 

そのような気持ちは、よい夫婦喧嘩の妨げになりますので、やめましょう。自分が言わなくても相手が別の話を言い出した時には、その話に乗って自分まで論点を狂わしていかないように、気をつけてください。

 

突然話し合いから逃げ出さない

ついつい喧嘩がヒートアップしてしまい、「もうやってられないわ!」などと言って、その場から立ち去ってしまうことも、よくありますね。一方的な終了、これは違反行為です。その場に残された者の憤りは行き場を失い、一人ぼっちになってしまったような気分になるからです。

 

こうなってしまっては、二人の間の修復は難しいものとなるでしょう。喧嘩の終わりはどちらかが突然決めるものではなく、二人が納得できるタイミングで終わりにするものなのです。

 

同じ話し合いが繰り返されたら、喧嘩はとりあえず終わりにする

喧嘩が続くと、どちらも同じことばかりを言うようになることがあります。それは、どちらも胸にたまったものを全部吐き出せたからです。つまり、相手の考えを知るという、喧嘩の本来の目的が果たされたというわけです。同じことを言うようになったら、早々に喧嘩は終わりにしましょう。

 

喧嘩中も挨拶は大事にする

家族間には、最低限の挨拶というものがあります。「おはよう」「おやすみ」「いただきます」「ごちそうさま」「いってらっしゃい」「おかえり」「ありがとう」「ごめんなさい」…。夫婦喧嘩の真っ最中であっても、これらの最低限の挨拶は欠かさないようにしてください。そうでないと無視し合っていることになり、いつになっても元の関係には戻れません。

 

これらの5つの決まりを守れば、時間や労力を無駄に費やすことを防げます。それに、とげとげしいムードはすぐになくなりますので、子どもに隠すことなく夫婦喧嘩をすることができるのです。

 

とりあえずの「ごめんね」で仲直りができる

たいていの夫婦喧嘩は「ごめんね」の一言で、終わらせることができるものです。しかしこの「ごめんね」という言葉、素直に口に出すのはけっこう難しいことですよね。

 

夫婦喧嘩の理由はいろいろあると思いますが、その喧嘩が度を越してしまうのには、両者ともに問題があります。これは夫婦間での喧嘩だけに言えることではありませんね。どちらか片方の落ち度はゼロ、なんていうことはないのです。

 

ですから、いい大人であれば、喧嘩を終了させるために、まずは「ごめんね」と、自分の反省すべき点について謝ってしまうべきです。それでも、この「ごめんね」という言葉を発するのが難しいのだ、と思っている人が大半でしょう。では、「ごめんね」という言葉を素直に言うコツをお教えしましょう。

 

1つの考えではありますが、気持ちは入れずただ機械的に「ごめんね」の文字を口から発する、これがコツです。謝罪の気持ちを言葉に込めようとするから、難易度が高まって謝りにくくなるのです。そういう意味では、気持ちを込めて話そうとする生真面目な人とか、本心から自分の落ち度を認めている人の方が、「ごめんね」の言葉がすっと出てこないと言えるでしょう。

 

言葉に気持ちを込めずに「ごめんね」というなんて、心からの謝罪ではないじゃないかと思うかもしれませんね。でも、素直に謝れない時は、本心では悪いなと思っているからこそ謝れないのです。大丈夫、本当に悪かったと思っているときであれば、素っ気ない言い方の「ごめんね」でも、ちゃんと本心は相手に伝わりますから。

 

それに、不愛想な言い方でも「ごめんね」という言葉をとにかく発するようにしていけば、謝罪の言葉を口にするのが苦ではなくなってきます。すると、悪いと思っている本心を含めながら「ごめんね」と言うことも、難なくできるようになってくるのです。

 

要するに、最初から謝罪の気持ちを乗せつつ「ごめんね」の言葉を言うのではなく、とりあえず言葉だけ言うようにして、気持ちの方はおいおい乗せるようにしていっても構わないということです。そうそう、大人は子どもに対して謝るということに抵抗があるようですが、その場合もこのテクニックは使えますよ。

 

言葉に気持ちを込めて「ごめんね」を言うのが最終目的ではなく、仲直りが最終目的ですので、1つのテクニックとしてご参考までに。

 

こうすれば夫婦喧嘩をせずに気持ちを伝えられる!

上手な夫婦喧嘩は不要なストレスを減らし、夫婦の相互理解もできるため、大いにやりましょう。と言っても、喧嘩の頻度があまりにも高ければ、精神的に辛くなりますね。妻も夫も同じように育児をやっていこうとすればするほど、皮肉なことに夫婦喧嘩の機会は増えます。片方が主導権を握り、もう片方が補佐役なら、それほど喧嘩をせずにすむのですが…。

 

相手のやり方をよくないと感じてそれを伝えようとするとき、下手な伝え方をするとそれがもとで夫婦喧嘩が生じます。でも、うまい伝え方をすれば喧嘩を回避できるのです。これは一生を共にする長い夫婦生活のことを思ってみれば、実に有効な手段です。

 

夫婦喧嘩が発生したら、問題解決のために建設的な話し合いをしていくとか、論点をしっかり定めて話し合うなど、いろいろなルールを守りながらうまく喧嘩すればよいでしょう。そんな夫婦喧嘩であれば、お互いの絆をより強いものとしてくれるはずです。でも、無用な喧嘩はできれば避けたいもの。そのためには、上手な気持ちの伝え方を知る必要があります。

 

喧嘩に発展しない気持ちの伝え方のコツは、3つあります。

・相手そのものを否定しているのではないということを強調する

・もっと良い関係になるために言いたいのだということを話す

・「あなたは~」ではなく「私(僕)は~」という言い方をする

 

これを踏まえて例を挙げると、以下のような伝え方になります。

「私はあなたのことが大好きだし、素晴らしい人だと思っている。だからずっといい夫婦でいたいし、いい家族を築いていきたい。そのためには伝えなければならないと思うから言うのだけれど、今の子どもに対しての態度は少し冷たいんじゃないかと、私には思えたの」という具合です。

 

これなら、言われた側が頭にきて逆切れする、なんていうことも低減します。夫婦喧嘩にはならず、落ち着いて意見の交わしあいをすることができるというわけです。相手を否定せず、お互いのために言うことだと伝え、自分が思ったこととして話す。これだけで、夫婦喧嘩の頻度はぐっと減っていくでしょう。

 

よい夫婦喧嘩を積み重ねていくことで、一致団結して子育てをすることができる

夫婦喧嘩は何のためにするのか。それは、お互いの理解を深めるためです。決して、どちらが勝っているか、正しいかを決めるためではありません。「それでは現状を何も変えられないから、喧嘩の意味がないではないか」と思うかもしれませんね。

 

ですが、お互いの意見を言い尽くした後は、結論を出さなくても、なんとなくお互いに譲歩できるようになり、自然と妥協点が見つかるものなのです。

 

人間が行動する時、90%くらいは無意識に支配されています。これは、喧嘩の後の夫婦の行動にも言えることです。夫婦喧嘩によってお互いの気持ちを知りますね。そうすると、意識していないのに自然と、相手がしたいことに合わせるような行動をとり始めるのです。

 

「喧嘩の時にはどうしても譲れなかったけど、相手の考えにも頷ける部分はあるかも…」というように、相手の考えの良さにも気づいて、自分がこれまでとってきた行動をほんの少し修正し始めるのです。本当にほんの少しですから、自分でも気が付かないうちにやっていることかもしれません。

 

そんな風にお互いにほんのちょっとずつ歩み寄っていくと、気が付かないうちに相手と自分の妥協点がわかってくるのです。「少し前に派手に夫婦喧嘩をしたけれど、その時は別に結論が出なかったな。でもなんだかもう気にならなくなってきたみたい」と気が付いた経験は誰しもあるでしょう。それは、お互いに無意識のうちに歩み寄りをしていたからなのです。

 

時間が解決してくれたから、と思う人も多いですが、本当は違います。互いに愛し合う気持ちが、人間の無意識をコントロールし、問題解決に導いてくれたのです。夫婦間の愛情こそが、このような解決法をもたらしているのです。

 

夫婦喧嘩をすればするほど、相手の考えを知ることができます。そして相手の考えを知るほどに、妥協点はどんどん見つかっていくのです。鍵と鍵穴がぴったり合うように、夫婦もがっちりと結びつき、簡単には外れなくなります。こういった経緯で、夫婦の関係はとてもいいものになっていくのです。

 

子どもが幼いころから夫婦喧嘩と歩み寄りを繰り返していき、夫婦のいい関係を作っておくことです。子どもは成長とともに反抗するようになりますし、時には大きな問題を起こすこともあるでしょう。そんな時、もうすでに夫婦がいい関係になっているなら、一致団結して子どもに対応することができるのです。

 

夫婦喧嘩を何度も経験するうちに、自然と歩み寄りながら妥協点を見つけられるようになります。そしてそのことは、夫婦がよりよい関係になるために、そして子育てを協力してやっていくために、とても大切なことなのです。

 

家庭内に喜びや楽しさだけでなく怒りや悲しみもあってこそ、子どもはたくましく育つ

子どもを健全に育てるために、喜びや笑顔に満ちた家庭にしたい。誰しもそう願うことでしょう。でも、実際に生活してみれば、家庭の中には笑顔や喜びの感情だけがある訳ではないことに気が付くはず。意見が違えば怒りの感情も生まれますし、喧嘩も起こります。悲しみを感じることもあるでしょう。自分の家庭は理想とは程遠い、そう感じるかもしれませんね。

 

でも、喜びや楽しさしかない家庭なんて、実際にはあり得ません。どこの家にも、多かれ少なかれ、いろんな感情が生じているはずなのです。喜びや笑顔しかない家庭はどこか、偽物のように思われます。そう、喜びと笑顔だけなんて、理想的な家庭ではないのです。

 

子どもはいつしか、親のもとから離れていきます。子どもたちが向かう世界には、残念ながら喜びや楽しさだけがあるのではなく、怒りや悲しみも必ず存在します。もしも家庭内に喜びや楽しさしかなかったら、社会に出た時にいきなりショックを受けるはず。負の感情にも負けず、たくましく生き抜いていくのは難しいでしょう。

 

この世でたくましく生きていくには、怒りや悲しみと言った負の感情を排除するのではなく、受け入れて共存するくらいの強い心が必要なのです。

 

家庭は基本的に、子どもが安らかな気持ちで過ごせる場所にすべきです。でも負の感情を完全に取り去っていいわけでもありません。家庭内にも、喜びや楽しさ、悲しみや怒りなど、様々な感情が存在すべきです。

 

夫婦の間でぶつかって、怒りや悲しみをあらわにしていても、じきにまた仲良く笑いあえる。そんな関係は素晴らしいですよね。家庭の中でこのような人間らしい姿を見続けていれば、子どもは人間を、そして人生というものを肯定的にとらえられるようになるはずです。負の感情にとらわれることから逃げず、たくましく強く成長していくはずです。

 

親が、嫌なことや悲しいことを経験しながらも「生きることは素晴らしいこと、意味のあること」ということを、自身の生き方で教えてあげれば、子どもも同じように「生きることは素晴らしく、意味がある」と考えるようになり、強く成長していけます。人生へのこのようなスタンスは、子どもが幸せに生き抜いていくための資産となるでしょう。

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