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おしゃべりの技術は国語の力の基礎になる

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おしゃべり

あらゆる勉強をする時に一番基礎になるのは国語を理解する力、すなわち言語理解の能力です。一部例外はあるとはいえ、日本の教育に使われている教科書や参考書、あるいはテストの問題は基本的には日本語を用いて記載してあるためです。子どもの国語の力を伸ばして行くにはどうすればいいのかについてチェックしてみましょう。

 

男子に比べ女子が国語が得意なのはどうしてか

計算がどれだけ得意でも、記憶力が優れていても、言語理解の能力、すなわち、文章を読解し、自らの考えをきちんとした文章にして表現することのできる能力がなくてはそうした才能も宝の持ち腐れになっていまいます。

 

また、のびのびとした豊かな空想力を持った人であっても、思い描いたイメージをふさわしい言葉にして他人に説明できなければそれはただの妄想と言うことで終わってしまいます。このように、子どもたちに教育を行う場合は、国語により重きをおいていくべきなのではないかと思われます。

 

ところで、国語の力について男子と女子を比べたとき、よりすぐれているのはどちらでしょうか。この答えは文句なしに女子に軍配が上がる傾向が高いです。これは一体何故なのでしょうか。

 

男子は一般的に家の外に飛び出していって遊んでいることが多いものですが、それに対して女子は割合屋内で遊ぶことが多く、本を読む機会が多い、ということも考えられるでしょう。ですが、それよりも強く女子の国語の力を強めているものがあります。それは「おしゃべり」です。

 

近ごろではよくしゃべる男性も増えてきていますが、それでも男性と女性でどちらがおしゃべりが好きかと言えばやはり女性だと思います。時には自分が話したいことだけをひたすらしゃべり倒し、相手の言うことをあまり聞かないという困った人もみかけます。

 

しかし、女性の多くはあまりそういったことをしません。女性は男性よりもおしゃべりが好きですが、同時におしゃべりの「技術」も男性より優れたものを持っているかに思われます。なんとなくおしゃべりをしている中で相手の表情やジェスチャーを読み取り、相手が本当に言わんとしていることをくみ取ったり、相手の興味の方向性を感じ取ったりして話題をそちらに向けるなど、大変高度なコミュニケーション能力を発揮する方が多いように思います。(むろん傾向としてであり、個別には人によります)

 

こうした高度なおしゃべり技術は一日二日でマスターできるものではとうていありません。女性はほんの小さなころからお母さんや家族・周りの人たちと絶えずおしゃべりをしながらこうした技術に磨きをかけているように思います。日本に限定してみる限り、男性よりも女性の方が耳で聞き取る力に優れているように感じられるのも、そうやって幼いころからおしゃべりをしていることと無関係ではないのでしょう。

 

こういった形で幼いころからおしゃべり技術を磨いている子どもは国語の力が高くなりやすいと言えます。国語の力が高いということは、言語によってものごとを理解する力が身につくということと同義です。このように、女子が得意とするおしゃべりは、考えられている以上に大事なことだと言えます。

 

女の子のおしゃべり力を磨く邪魔をしないようにするには

一方、女の子がおしゃべり技術を磨く妨げになってしまうような大人がいることもまた事実です。たとえば、ものを食べているときにぺちゃくちゃしゃべるな! といった感じですぐに叱りつけてしまうようなお父さんやお爺さんが例としてあげられます。また、いつも疲れた疲れたと言って子どもの話に取り合わないような親もそうでしょう。

 

そして、一番影響が大きいのは、女の子が毎日一番長くいっしょにいるお母さんが、おしゃべりがあまり上手ではないというケースです。

 

おしゃべりがあまり上手ではない、というのにも大きく2通りが考えられます。1つ目はお母さんが基本的に無口な場合です。無口であまりしゃべらない方であっても、上手に相づちを打つことはできるでしょうから、こういった人の場合女の子の話をうまく聞いてあげることはできるはずです。自分がしゃべらなくても、子どもにしゃべらせることはできるでしょう。

 

2つ目に、お母さんのおしゃべり力が低い場合。こちらの方はちょっと厄介なことになりかねません。「おしゃべり力が低い」というのはどういうことかというと、言い換えるなら短いフレーズでしかしゃべらないということです。

 

わかりやすく例をあげるなら、小学校の娘さんの家庭科の授業で今度裁縫をすることになり、そのために布地が必要になったという場合。次の日曜日に近くの商店街に行って布地を一緒に買いに行こうという話をするとします。

 

「おしゃべり力が低い」お母さんは、こういうときにぶつ切りの言葉を子どもに伝えるだけになります。たとえば「日曜、買い物に行こう」「どこに?」「商店街に」「何を買うの?」「布地」……といった具合でしょうか。ここまで極端なことはないにしても、こんなふうに短い言葉ですませてしまうと子どものおしゃべり力をつけるという面では明らかにマイナスです。

 

こういう癖がある人は、なるべく会話が長続きするように心がければいいわけですが、そのためには日本語が持っている便利な特徴を利用します。句点を使わずに読点を使ってどんどん文章を伸ばしていけるという特徴を利用するのです。前述の例であれば、「日曜、買い物に、商店街に、家庭科でいる布地を買いに行こう……」といった具合に続けていくわけです。

 

こうした工夫は食事をしているときの会話などにも使えます。塩を取って欲しいときに「お塩」とだけ言って手を出すのではなく、「ちょっと、そこの塩をとってちょうだい」などと言うようにするのです。「おかずの味、どう?」ではなく、「ちょっと醤油をいれすぎたような気もするのだけど、おかずの味濃すぎなかった?」といった具合です。

 

学校についての話題を子どもに聞くときにも、「新任の先生、どう?」と終わらせるのではなく、「新任の先生はちょっと厳しめの方だって聞いてるけど、どんな方? 前の先生よりも厳しい?」といった感じで、子どもにかける言葉を長くすることを心がけましょう。

 

そして、子どもがその話題について答え始めたら、じっくりと耳を傾けることです。まだ話し慣れていない場合、子どもの話す言葉は要領を得ず、説明は下手で意味が取りにくいかもしれません。しかしそこでおしゃべりをやめてしまっては子どものおしゃべり技術は磨かれませんから、ちょっと我慢してうまく相づちをうってやり、話を続けさせます。

 

こんなふうにして子どもに会話の練習をさせるのは、言葉で意思疎通ができない動物に芸を覚えさせることよりもはるかに簡単で楽しいプロセスになると思います。そしてそれ以上のことをしなかったとしても、子どもは実際に親と話すうちに話がどんどん上手になり、わかりやすい話し方というのを自分で見いだしていくものです。

 

最終的にこうしたおしゃべりの技術は自らの考えを人に通じるように言葉に直して発する力を育て、あらゆる勉強にとって大事な国語の能力をぐんと伸ばすことにつながります。そういったことも常に念頭において子どもと話をするようにしましょう。

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