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子どもの意欲を高める工夫!

意欲

子どもの成績を伸ばすには、子ども自身が勉強に対して意欲を持たなければなりません。でも、それがなかなか難しい…と感じていらっしゃる親御さんは多いことでしょう。子どもの意欲を高める工夫について、ご紹介したいと思います。

 

子どもの「伝えたい」という意欲を育て、伝える力をつけさせるには

自分の考えを伝えようとする意欲は、勉強と深くかかわっています。勉強というのはそもそも、ある問題について思考を巡らせ、自分の中で結論付けたことを何らかの形で伝える作業の積み重ねだからです。伝えようとする意欲は、学生時代だけ持っていればよいものではありません。人間が生きていくには、相手に自分の考えなどを伝える力は必要不可欠ですね。

 

相手にきちんと伝わるように、話し方を工夫しながら自分の考えを伝える。そんな力は、「伝えたい」という意欲を持ち、何度も誰かに自分の思いを伝える練習をする必要があります。では、伝えようとする意欲はどうやったら子どもに持たせられるのでしょうか。

 

それは、親子でたくさん会話を持つことです。しかも、子どもが興味をもっていることについて、子どもと大人が同等の立場で、話し合うのです。関心があるようなら、子どもには難しいはずの政治・経済の話だってかまいません。ニュースや新聞の政治・経済の話をきっかけにして、親子で議論し合うのです。

 

最初は確かに、子どもにとって難しいかもしれませんが、まずは親がその話題について関心を寄せ、それに関して自分はこう思う、と子どもに話す。それを聞いているうちに子どもは親にならって、その話題に対する自分の意見を言えるようになってくるのです。

 

子どもになんてわからないことだろうと頭から決めつけず、大人同士で語るような内容や話し方で話してみることも、時には大切なことなのです。

 

さて、子どもが何に興味をもっているかわかったら、それについて親子で会話をたくさんしましょう。例えば、子どもがある本に夢中になっているとしたら、親は「どんなお話?」「どんなところが好き?」と、様々な質問をしながら会話するのです。それを繰り返すうち、子どもは「伝えたい」という意欲を持つようになり、上手に伝える技を身につけていきます。

 

親も同じようにやってみるとわかることですが、自分が好きなものについて、どんなものなのか、どのようなところが素晴らしいところなのかなどを、何も知らない人に説明するのは、決して簡単なことではありません。

 

例えば、常夏の国に住む人に、日本のお花見の風習について話をするときには、まずは日本には春という季節があって、それはどのような気候なのかから説明する必要があるでしょう。その上で、桜を見たことのない人に、どのような花なのか、その美しさを上手に説明しなければなりません。その後やっと、日本には桜を愛でながら散歩したりお弁当を食べたりする習慣があるということを説明することになるため、なかなかに大変な作業です。

 

これは、親が子どもに対して、学校で起こったことについて尋ねた場合にも当てはまります。子どもが学校でやった遊びについて話そうとしても、その遊びがどのようなものなのかを、何も知らない親に説明するのはとても骨が折れる作業です。子どもが学校の話をあまりしないのは、ここにも理由があるのです。

 

ですが、大変な作業だからこそ、子どもたちにはぜひやらせたいことなのです。親はできるだけ細かい質問から始めて、子どもの説明を手伝ってあげましょう。子どもだって本来、親と話をしたいはずですから、頑張って説明し始めることでしょう。その作業は子どもの考える力、伝える力をぐんぐんと伸ばしてくれるのです。

 

もちろん始めは、相手が理解できないような説明しかできないことでしょう。でも、毎日のように、誰かに何かを伝える作業を繰り返していれば、どんな話し方をすれば理解してもらえるかが分かるようになり、必ず伝える力は付いていくものです。

 

話し方が拙い子どもに、細かく質問をしながら話を聞くというのは時間がかかりますし、親としても大変なことであるはずです。ですが、「伝えたい」という意欲をもつことや、伝える力をつけることは、机に向かう勉強をしているだけではできないことです。子どもとの会話を、できるだけ多く持つようにしてあげてくださいね。

 

子どもが必ずやる気になるほめ方

子どもが自ら勉強するようになるには、子ども自身のやる気が必要です。頑張るぞ!という意気込みが必要です。子どもたちがそのような気持ちになるには、親にほめられることが一番です。でも、この「ほめる」という手段は、コツをつかまなければ有効にはなりません。

 

子どもは、「自分にやる気を起こさせるために、お母さんはほめているな」ということを何となく感じるものです。だから、親の方にそのような下心がある時には、「ほめる」という手段が有効には働かないのです。

 

あなたは、具体的なほめ言葉をいくつくらい挙げられますか?いつも「よくがんばったね」「すごいね」だけではありませんか?その繰り返しでは、そのうち子どもの心に響かなくなってしまいます。「本当に自分の事、見ているの?」と思われても仕方がありません。

 

子どもが頑張った状況をよく観察し、その頑張りに一番合っているのはまさにこれ!と思えるほめ言葉を選ばなければいけないのです。そうすれば、親は自分の事をきちんと見ていてくれるのだ、と子どもは感じ、ほめられたことによって自信を持つことができるのです。

 

もっと具体的に言えば、子どもが自分でどこを頑張ったと思っているのかを察し、そこをポイントにおいてほめるのが、一番子どものやる気を引き出すほめ方だと言えます。

 

1つの問題を解くことについても、いろいろなところに頑張りポイントがあるはずです。今までよりも速く解くことができた。前回よりも詳しく記述できた。問題文を図に描き表わして考えていた、などなど。その中で、子どもが自分でも頑張ったなと思えるようなところを、わかりやすくほめてあげてください。

 

また、子どものやる気を育てるには、目標をどこに持っていくかということも大切です。例えば、将来の夢である「医者になる」ということを目標に、毎日頑張って勉強できるものでしょうか。それよりは、将来の夢は最終的なゴールということにして、それに向かったスモールステップをたくさん設けて、一つ一つクリアしていく方がやる気は上がります。

 

スモールステップは、なるべく小さなものを考えてみましょう。算数で「5」をとれるようにする、という目標は具体的ではありますが、もう少し小さい目標から始められるはずです。例えば「算数ドリルのこのページの問題を、間違えずに解けるようにする」という目標にし、それがクリアできたときには大いに褒めてあげるのです。

 

さらに言えば、ほめる時には結果だけでなく、「このページの問題を確実に解けるようになるために、毎日続けて勉強したね」というように、過程もほめてあげたいものです。立てた目標がまだ達成されていないにしても、必ず伸びはあるはずですから、そこを認めてあげましょう。

 

このようにほめられた子どもは、大人になって働き始めても、自分の中にスモールステップを作ることができ、段階的に確実に仕事をこなせるようになるでしょう。また、他の人を適正に評価し、周りの人のやる気を引き出すような人間になってくれるはずです。

 

いいタイミングでほめなければ子どもは伸びない

子どもを伸ばすうえで、ほめることは欠かせません。ですが、めったやたらにほめれば子どもがグングン成長するかといえば、それは違います。その時の状況によって、ほめたり叱ったり、放っておいたりと、対応を変える必要があるのです。まだ何も頑張っていない時から子どもをほめても、あまり意味のないことなのです。

 

勉強のことを言えば、まずはある程度しっかりと知識を身につけさせる必要があります。漢字や単純な計算のやり方などは、地道な努力で身に付いていくものです。この段階ではほめて伸ばすというよりは、とにかく繰り返し学ばせることです。

 

こうして基礎的な知識が身についていったら、今度はほめる作戦が効果を発揮するようになります。この順序を守れば、子どもの学力は飛躍的に伸びていきます。ある程度身に付いた知識を使って少し難しいことを考えることができ、それをほめられることで、より深く広く、思考力がついていくことは、子どもにとってもうれしいことだからでしょう。

 

ですが、基礎的なことを身につけた後に、ほめられながら伸びてきている子どもが、ちょっとしたことが原因で壁に突き当たったり、勉強と関係のないところで心に傷を負ってしまったりして、学習面で伸び悩むことも時にはあります。このような状態の時に、いくら親からほめられたとしても、やる気が起こるどころか騒音にしか聞こえないものです。

 

こんな時には、まずは心に負った傷を癒してやりましょう。必要以上に言葉をかけすぎず見守ったり、気持ちが和むような雰囲気作りを心がけたりして様子を見るのです。子どもの状態をしっかりと把握できれば、タイミングを間違えずにほめることができるようになるでしょう。

 

周りの子と比べず、我が子の中での成長を見出そう

小学生のころから身長の伸びが著しい子がいれば、中学生になってから急に背が伸び始める子もいます。成長の度合いは人それぞれだということは、自然なことは周知のとおりですね。

 

ですが、とかく知的能力に関することとなると、他の子との違いが気になって仕方がなくなることが多いのではないでしょうか。同い年の子どもがもうひらがなを覚えたとか、英語塾に通い始めたとか、小学校受験を考えているとかいう話を聞くと、この子はこのままでいいのだろうかと、何となく焦りを覚えてしまうのです。

 

でも、体の成長が人それぞれなら、知的能力の発達も人それぞれ。全ての子どもたちが、1歳半になったら一斉に言葉を話すようになるなんて、ありえません。

 

また、能力の差が、単に成長のスピードの違いによるときもあれば、それぞれが持つ問題点の違いによるときもあります。例えば、クロールの25mのタイムが遅い理由は、手で水をかくときのフォームが悪いのかもしれませんし、バタ足のフォームが間違っているのかもしれません。全体的に筋力がないせいなのかもしれませんね。

 

問題点がどこにあるのかが分かれば、そこを良くするような練習方法をとることで、タイムは確実に縮まっていくはずです。そして問題となるところは人によって違いますし、その問題点によって対策も変わって当然なのです。

 

このことは勉強にも当てはまります。算数が苦手な子どもたちの中でも、図形問題になるとからっきし弱い子もいれば、とにかく基礎的な計算を理解していない子もいます。その子が躓いているところを具体的に知ることで、おのずと課題が見えてくるわけです。

 

子ども全体を同じような課題で伸ばしていくわけにはいきません。子ども一人一人の問題点を見つけ、その子に合った課題を与えなければならないのです。

 

子どもを教える立場の教師や親は、何よりも先に、何がその子の問題点なのかを正しく見出し、それに合った課題を設定するべきです。問題点も課題も、子どもによって変わってきて当然です。そこをきちんと理解していれば、他の子と比べて我が子はできていないといたずらに嘆くこともなく、その子の中での成長を冷静に見つめることができるでしょう。

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