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子供の遊びをもっと大切にしよう!

集団で遊ぶ子供

遊びは、子供にどのようなことをもたらしてくれるのでしょうか。遊びのもつ意味を知ることは、きっとこれからの子育てに役立つはずです。

 

友達との遊びは様々な力を与えてくれる

子供には、一人で遊ぶ時間ももちろん大切なのですが、友達と一緒に遊ぶこともまた欠かせないことです。なぜなら、一人で遊ぶのでは得られないメリットが、友達との遊びにはあるからです。そのメリットをいくつか挙げてみましょう。

 

人間は一人では生きていけないことを知ることができる

当然のことのようですが、友達との遊びは自分以外の他者がいないと成り立ちません。「一人ではできないこともある」ということを子供は知ることができます。人間は、決して自分一人では生きていくことができない生き物です。そのことを知る良い機会となるでしょう。

 

様々な気持ちを味わうことができる

友達との遊びには、勝利と敗北、成功と失敗がつきものです。このことから生まれる、様々な気持ちを、子供は経験することになります。勝った時にはうれしいですし、負けた時には悔しい気持ちになります。「勝つのか?負けるのか?」という状況は緊張感を生み出しますし、勝負がついた後はその緊張から解放された感覚を味わえます。

 

時には、何度挑戦しても勝てないとか失敗するとかいうこともあるでしょう。その時に味わう挫折感もまた、良い経験になります。また、何度も挫折してとうとう勝ったり成功したりしたときには、大きな喜びとともに、自信につながります。負の感情も正の感情も、どちらもあって初めて、豊かな心が育まれていくものです。

 

さらに、頑張ってできるようになった時の満足感は、努力することの大切さを教えてくれますし、「自分はやれる!」と自分を信じることができるようになります。つまり、折れない心を作ってくれるのです。もちろん、自分への信頼が形成されるばかりではありません。友達とたくさん関わり合うことで、他人を信じる心も育まれていきます。

 

思いやりの心を育てる

年齢の違う子供たちの集団で遊ぶことができれば、思いやりの心も育てられます。異年齢の集団においては、上の子たちが下の子たちのことを思いやることができなければ、遊び自体が成り立ちません、楽しく遊ぶことは不可能です。

 

ですから、上の子たちは自然と、下の子たちにハンディをつけてあげたり特別ルールを設けたりするはずです。小さなミスであれば大目に見てあげることもあるでしょう。こうして子供たちの中に、思いやりの気持ちが育っていくのです。

 

計画性が身に付く

一人で遊ぶのであれば期限もなく、マイペースに遊ぶことができます。しかし友達と遊ぶとなると、計画性をもたなければなりません。例えば、ドッヂボール大会をすることになり、それに向かって練習するのであれば、自分勝手に遊んでいては勝つことができません。「絶対に勝つぞ!」という強い気持ちが、子供たちの計画性を育ててくれます。

 

子供だけで過ごす時間をなくさないで!

昔は今よりも、子供だけで遊んで過ごす時間が多かったものです。大人が介入しない子供だけの世界では、子供たち同士で学び合い、たくましく成長することができました。ですから子供には、大人に口出しされずに子供たち自身で決まり事を作り、問題が起こっても自分たちで解決する場がなくては健全に成長できないのです。

 

遊びさえあれば、子供たちはすぐに子供だけの世界を作ることができます。子供だけの世界で遊んで過ごすと、子供たちそれぞれのいろいろな才能を、お互いに知りあうことになります。

 

普段学校の勉強はできない子でも、子供たちの遊びの世界の中では優れた才能を発揮するのはよくあることです。こうして子供たちは、「世の中にはいろいろな人がいる」「人を測る物差しはいろいろなものがある」ということを知ります。

 

遊びを中心とした子供たちだけの世界がなければ、子供たちは学校での成績や学校で教わる道徳観だけで、力を評価されてしまうことになります。子供たち自身も友達に対して、あの子は勉強ができるから価値のある子、善い行いをして先生に褒められるからすごい子、という評価しかできなくなるでしょう。

 

学校は子供たちの個性を大事にし、いろいろな考え方を認められる人間に育てることを目指しているはずです。しかし子供に遊びを保証しない限り、その目標は達成されません。ということはつまり、子供をしっかり遊ばせれば、周りの大人がいろいろとしてやらなくても、自分たちで育ち合ってくれるのです。

 

子供たちを健全に成長させ、豊かな心を育んでやるためには遊びはとても重要なのです。

 

乳幼児は遊ばなければ成長できない

学校に通うようになれば、遊んでばかりはいられないのが実際のところでしょう。それに、勉強することで成長できることももちろんあります。これに対して乳児や幼児は、遊ばなければ成長することができないと言ってもいいほど、彼らの成長に遊びは欠かせません。

 

遊ぶことで乳幼児は、言語能力や身体能力、分析力など学力のもとになる力を養います。また、協調性や我慢強さ、頑張る気持ちなど、生きるために必要な力も身に付けられますし、思いやりの気持ちや自然を愛する気持ちなど、豊かな心も育まれます。

 

ところが、近頃は子供を遊ばせることには無頓着で、子供にテレビばかり見させている親御さんが少なくありません。親自身もテレビがあることが当たり前の環境で育ってきたことも原因になっています。テレビが与える害について深く考えていない親御さんが多いのです。

 

よく言われていることですが、テレビの画像や音声による刺激は、子供にとっては強すぎるものです。その上、テレビに対しては常に受動的になるしかなく、こちらが何もしなくてもどんどん情報が入ってきます。

 

子供をテレビ漬けにすることは、現実世界で他者とコミュニケーションをとる経験を積まないまま、情報を受けっぱなしになる環境に子供を置いているようなものです。これではいろんな場面や状況に応じてうまくコミュニケーションをとる力がつかず、子供の成長に大きな悪影響を及ぼしてしまいます。実際、テレビを観る時間が長い子供は集中力がなく、少しのことでパニック状態に陥りやすいという結果が出た研究もあります。

 

子供のテレビ視聴時間の多さによって生み出される問題は、他にもあります。

 

友達とうまく遊べない

我慢がきかず、思い通りにならないとすぐにカッときて、言葉で思いを表現するのではなく、すぐに暴力をふるいます。また、戦いごっこなどをする時に力加減を考えられず友達に痛い思いをさせてしまったり、周囲に注意を払わず突発的な動きをするために友達とぶつかり合ったりします。さらに、なにかもめごとが起こった時に、自分で解決するのではなく、すぐに泣いたり大人に助けを求めたりするだけになることもあります。

 

特徴的な行動が表れる

指しゃぶりが頻繁に出たり、砂遊び、泥遊びを嫌がったりします。急に持っているおもちゃなどを投げたりすることもあります。また、ブロック遊びのように何かを完成させる遊びよりも、破壊的な遊びを好むという子もいます。

 

遊びに集中できない

遊んでいても途中ですぐ飽きて、他の遊びを転々とします。自分が集中できるような遊びが見つからず、大人について回る子もいます。自分の遊びを見つけたとしても、近くにいる子の遊びも気になって集中できません。

 

今の子供たちがみなこのような様子を見せるわけではありません。昔とちっとも変わらない、子供らしい良さもちゃんと残っています。しかしやはり多くの子供たちが、今述べたような集中力のなさや、自己中心的な行動などといった問題を抱えています。

 

前述の通り、幼児は遊びを通して学力のもとになる言語能力などの力や、協調性、忍耐力など生きるために必要な力、そして豊かな心を育んでいきます。子供たちに様々な問題が生じてきた理由の1つは、遊びから培われるこれらの力や精神が欠けているからだと言えます。

 

幼児のうちからたくさん遊んでいれば、子供たちは自ら、必要な力や心を身につけていくということです。物事に集中して取り組むことができるようになりますし、我慢強く、挑戦心もある人間に育ちます。相手の話を聞くこともでき、決まりを守って周囲の人間と協力し合いながら生きていけるようになります。遊びは、子供にとって必要なものなのです。

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