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生まれる前の赤ちゃんの生活空間「羊水」の神秘とトラブル

羊水

生まれる前の赤ちゃんは、羊水の中で生活しています。いわば赤ちゃんの生活空間なわけですが、この羊水を調べることで赤ちゃんにとっての様々なことが分かります。羊水の基本やトラブルなどに関して説明していきたいと思います。

 

赤ちゃんは羊水の中で成長する

妊娠している間、赤ちゃんは羊水の中で成長していきます。この羊水とは子宮の中を満たしている淡く黄色い色の液体で、赤ちゃんと子宮の壁の間に隙間を設けて衝撃を吸収する機能や赤ちゃんの周囲を包んで温度を調節すると行った役目を持っています。

 

赤ちゃんは子宮の中で盛んに活動して筋肉や骨といった体を成長させていきますが、そうやって動き回るためにはこの羊水が欠かせません。また、羊水は出産前には破水という形で産道から外に出ます。そしてその過程で赤ちゃんが産道を通りやすいように掃除をするのです。

 

妊娠も中期に入ると、赤ちゃんは羊水の中で呼吸訓練を始めます。羊水を飲んで肺に取り込んだり、老廃物を羊水に出すということを始めるのです。

 

羊水は赤ちゃんの健康のバロメーター

赤ちゃんが羊水を飲むのは、そこから栄養を吸収し、腎臓でこしとった老廃物を外に出すためです。こうすることによって、妊娠中期より後の羊水は赤ちゃんの尿で構成されるようになります。

 

そこで、この羊水の量がどうであるか、あるいは羊水の状態がどうであるかをみることによって、赤ちゃんの成長がどんな感じであるかということを知ることができます。定期検診の際にエコー検査によって用水の量を見ることで、赤ちゃんが羊水をとりこみ、外に出すまでの過程がうまくいっているかを見ることができます。

 

羊水は赤ちゃんが発育するに伴って量が変わっていきます。始めの頃は30ミリリットルほどしかありませんが、妊娠第30週から35週頃までに700から800ミリリットルまで増加します。また、お産をすることには少し減り、妊娠第40週を超えると500ミリリットルより少なくなってきます。

 

さまざまな羊水の異常

このように赤ちゃんとの繋がりが密接な羊水ですが、時に羊水の量や状態に異常が出ることがあります。

 

たとえば、羊水の量が過剰になってしまうことがあります。こういった状態は羊水過多と呼ばれており、具体的には800ミリリットルを超えてしまうことを言います。羊水の量が増える原因は、赤ちゃんが羊水を取り込む量よりも体の外に出す量の方が多いためです。また、お母さんが糖尿病になっていると羊水が増える傾向があるとされています。

 

なお、赤ちゃんが羊水を取り込めない場合、消化器系や肺の働き、あるいは脳神経などに何らかの問題があることも考えられます

 

とはいえ、赤ちゃんには問題が無くても羊水が多くなってしまうことはままあります。定期検診でその他の異常が見つからなければ特に心配しなくても大丈夫です。一方で、お腹が張る、息苦しい、ひどく体がむくむなどといった異常が見られる場合には、早産などにつながってしまいかねませんので注意をせねばなりません。

 

逆に、羊水の量が過少になってしまうこともあります。こういった状態は羊水過少と呼ばれており、具体的には100ミリリットルよりも少なくなってしまうことを言います。

 

羊水過少は、妊娠から37週よりも前に破水してしまった場合などによく起こります。赤ちゃんに異常があることが原因の場合、腎臓など泌尿器系に問題があることを疑ったり、胎盤からの血液量が減少しているといったことを疑うことになります。

 

羊水が普通よりも減ってしまうと、赤ちゃんと子宮壁とを隔てる緩衝材が減ることになるので赤ちゃんに負担がかかってしまいかねません。また体を動かすこともやりにくくなるので発育が遅れたり、肺機能が低くなってしまったりすることもあります。

 

羊水過少になると赤ちゃんが危険にさらされることがあるため、そうであることが判明した時点で入院することになるのが普通です。最悪の場合は人口早産して帝王切開で赤ちゃんを出産することになることもあります。

 

量の他に、羊水が濁ってしまうというトラブルが起きることがあります。これは羊水混濁と呼ばれ、赤ちゃんが羊水の中に便をしてしまったために起こります。赤ちゃんは低酸素状態になると便をしてしまうことがあるとされています。

 

赤ちゃんが便をしたのが出産直前ならば特に問題ないのですが、そうでない場合赤ちゃんが羊水を取り込む時に便も取り込んでしまう危険性が出てくるため、慎重に経過観察することになります。

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