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子供の心を軽くしてあげよう!

心が軽くなった子供

子どもはたいてい、喜怒哀楽がはっきりとしています。それがとてもかわいいところではありますが、時には大人をイライラさせたり困らせたりすることもあります。例えば、子どもが転んで泣いたとき、あまりにそれが続くとイライラして、「そんなことでいつまでも泣かないの!」と怒ってしまった経験はありませんか?

 

その気持ちもとてもよくわかりますが、子どもが泣きたいときは、存分に泣かせていいのです。泣くことだけでなく、笑うことも、やり方によっては怒ることも、子どもの心の中にある気持ちをきちんと放出させてやっていいのです。逆にため込んでしまうと大変なことになるかもしれないのです。

 

子どもが気持ちを押し殺したままにしているとどうなるか

自分の心の中に湧き出たさまざまな感情、例えば怒りや悲しみ、喜びなどを、外に出さず押し殺してしまうと、それが不満やストレスといった形になって心の中に蓄積されます。そうしてたまってしまったものは、忘れ去られることはなく、いつか違う形となって現れ出るのです。

 

ですから、状況にもよりますが子どもが泣いてしまった時、「もう大きいんだから泣くのは我慢!」「そんなことくらいで泣かないの!」などと言って泣くのをやめさせるのは、あまりおすすめできません。泣くのを我慢させても、心の中に押し込んだだけで、決してなくなることはありません。

 

心の中で生まれた感情を押し殺してしまい、不満やストレスとなって蓄積された時は、「泣く」という手段によってそれらを外に開放すれば、心はすっきりとした状態になります。このような心のお掃除を、私たちは欠かすことができません。湧き上がった感情を蓄積し続けず、時には心の扉を開いてすっかりと放出させるのは、精神衛生上とても良いことなのです。

 

悲しい気持ち、悔しい気持ち、恐れる気持ち…それらをずっと心にため込んだままでは、人生をポジティブに、笑顔で過ごすことなど毛頭できません。ネガティブ思考になり、自己肯定感が持てず、かといって人を信じることもできず、積極的に生きられないどころか、精神的な病に侵されるようにもなることもあります。

 

うつ病になったり、不安障害になったり、対人恐怖症になったり…そのような症状が、自分の感情を発散させることで軽減したり治ってしまったりする現象を、カタルシス効果と呼びます。

 

発散のさせ方はいろいろで、一人きりの状態になって思い切り泣いたり、罵倒したり、何か物に当たったりします。そうすることで、今まで外に出すことができなかった様々な感情を表現するわけです。終わった後は気持ちが晴れやかになり、もやもやした気分が穏やかになるのです。

 

幼いころから「泣くのは我慢!」としつけられた子どもは、様々な感情を心に押し殺したまま育ってきています。心の中は、物が押し込められた押し入れのようにパンパンになっています。もう入らないくらいなのですから、少しの衝撃でドサドサッと雪崩のように出てきてしまいます。心の場合は、必ずそれが起こります。

 

それがいつかは分かりません。小さいうちに出てしまうこともあれば、大人になってからやっと出てくることもあります。少しずつ出る場合もあれば、いきなり出てきてまるで人が変わったように思われる場合もあります。出方や出るときは、人それぞれなのです。

 

心の病として出てくることもありますし、なにもやる気が起こらず引きこもりになったり、親や教師に暴力を振るったり、学校に行けないようになったり…最悪、自殺しようとしたりすることもあるのです。

 

それが我が子のこととなれば、心配で仕方ないでしょうし、何とか原因を探って落ち着かせたいと思うことでしょう。しかし答えは簡単なことです。今まで何らかの感情がずっと心に押し込まれてきて、それがもう押さえつけられなくなって出てきてしまっただけの話なのですから。

 

そう考えると、ため込んでしまったものが放出されたのは、喜ぶべきことなのかもしれません。しかも、子どものうちに出てきた方がよいのです。大人になってから出てしまうと厄介になるケースが多いからです。

 

と言っても、当事者である親にしてみれば、そのように考えるのは難しいのは当然です。しかし何とかして「今はため込んだものを排出している時なのだ」と考えるようにし、どう対処したらよいのかを冷静に探ってほしいのです。必要以上に慌てふためくことがなく、きちんと対策をとったなら、必ず落ち着いてくるはずです。

 

大人になってから爆発するよりも、よほどいいことなのだと思うようにしてください。ため込んでいた時は苦しかっただろう、今は楽になっていく途中なのだ、そのために必要な行為なのだと思うようにしてみてはいかがでしょうか。

 

怒りの感情はこうやって心から追い出そう!

心に沸いた感情を押し殺していると、それがたまりにたまって、いつか大爆発を起こしてしまうかもしれません。そうなる前に、湧き上がった感情はきちんと排出すべきです。子どもなら、「泣く」という行為を押さえつけられがちですが、子どもが思い切り泣くことはとても重要なことなのです。

 

子どもが泣いている時、その理由がいつも悲しみだというわけではありません。痛い時や苦しい時、怒っている時、うれしい時も泣くことがあるのです。泣くのを我慢させることは、そういったいろいろな感情を子どもの心に押し込めてしまうことになってしまいます。

 

子どもが泣いていたら、存分に泣かせてやりましょう。「泣く」という行為だけではありません。笑いたいなら存分に笑わせる。これも大事です。もちろん、「怒り」の感情も排出させたいのですが、ここで注意が必要です。怒りの感情の放出を、間違ったやり方で行うと、自分や周りを傷つけてしまうことになり、人間関係に悪影響をもたらしてしまうからです。

 

怒りの感情がわいてきたら、誰かにぶつけようと考えないようにして(するために)、まずは一人になること。一人きりの部屋などで思い切り怒りを放出させるのです。

 

大きな声で怒鳴ってもいいですし、腕や脚をめちゃくちゃに振り回してもいいでしょう。また、布団などをめちゃくちゃに殴るというのも効果的です。ずっと心に蓄積され続けていた感情がすっきりとなくなり、その後は爽快感でいっぱいになるはずです。これらは子ども大人に限らず有効な方法というのが心理学的に実証されています。

 

子どもの場合、怒りを周りの人にぶつけがちですので、ちょっとコツがいると思います。まずは大人がやってみて、そしてその後の気持ちよさを味わってください。その上で、子どもにもぜひ教えてあげてみてはいかがでしょうか。

 

心にため込んだ感情を放出させるいろいろな方法

すっきりとした心、穏やかな心になるためには、様々な感情を心にためすぎないことです。そのためには、泣きたい時には泣き、怒りたい時には怒ることが必要になります。それが上手にできた時、心は非常に軽くなり、明るくポジティブな気持ちになるはずです。

 

また、泣く、怒るという表現方法だけが、心にため込んだ感情を外に出すやり方ではありません。芸術によって、自分の感情を表現する人もいます。それもまた、とても有効な方法なのです。

 

例えば、絵を描くこと。絵を描くと、自分の中の深層心理が表れると言われます。絵を描くことによって、自分の中に湧き上がる感情を放出することができるのです。有名な画家の中には、そのようにして自分の心を平穏に保っていた人もいます。

 

怒りや悲しみでいっぱいの状態にある人が絵を描くと、見る人にも怒りや悲しみが伝わるような絵になることでしょう。しかし、何度も描くことによって、次第に絵が変わってくるのです。色合いも、筆の使い方も、穏やかになっていくのです。これは、心の中の怒りや悲しみが、少しずつ外に排出されたことを意味しています。

 

心療内科などで専門家に治療をお願いすると、絵を描くという方法がとられる場合があります。ですが、「自分は専門家ではないから、やり方が分からないから」などと深く考えず、自分の気持ちがもやもやして、何かすっきりしないと感じたのであれば、とりあえず気楽に絵を描いてみるのも一つの方法です。

 

お子さんが感情をため込んでいるなと思ったら、自由にお絵かきをさせてみてはいかがでしょうか。親子でたくさん、自由にお絵かきごっこを楽しんでください。終わった後は、お互いにすっきりとした気分になっているかもしれませんよ。

 

それから、笑うことも心をすっきりと軽くさせるいい方法として有名ですね。お腹の底から思い切り笑うと、その後はなんだか心が晴れ晴れとするものです。お笑い番組を見るもよし、気の合う人と存分におしゃべりをしてたくさん笑うもよし。親子であればくすぐり合いっこもおすすめです。思い切り笑えるだけでなく、スキンシップにもなりますから。

 

心を晴れやかにする方法を子どもに伝えよう

現代人は、ストレスをため込みがちです。そして感情も押し殺しがちです。心にいろいろなものが蓄積されてパンパンな状態になっている人は、ちょっとしたことでキレやすいものです。心の中にはもう、新たな感情をとどめておくスペースがないのですから。ひどくなれば犯罪につながることだってあるのです。

 

逆に、ためていない人は心に余裕がありますから、ちょっと嫌なことがあっても、少しの間なら心穏やかに過ごすことができます。ですから、現代に生きる私たちが平和に生きるためには、心を軽く晴れやかにするための方法を身につける必要があると言えます。

 

心にたまった感情や不満、ストレスを放出する方法はいろいろあります。アロマセラピーやペットセラピー、音楽セラピーなど、ストレス解消とか癒しの方法は、巷では実に様々なものが紹介されています。そのようなものをぜひ、生活に取り入れてはどうでしょうか。

 

それを必要としているのは大人だけではありません。子どもだっていろいろとため込んでいるものです。もしかしたら、大人以上に必要なのかもしれません。大人よりもわかりやすく大爆発を起こすことが多いからです。

 

全ての親御さんたちには、子どもの心に湧き上がった感情を、あまり我慢させないようにしてもらいたいと思います。子どもは泣くものですから、泣かせないようにするのではなく、存分に泣かせてやっていいと思います。

 

その上で、「思いっきり笑うとすっきりするよ」とか「自分一人になってクッションに思い切りパンチするとスカッとするよ」とか、心をすっきりと、晴れやかにさせるいろいろな方法を教えてあげてください。子どもが心身ともに健康に生きていくために、とても大切なツールとなるはずです。

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