幼い子どもに好かれる女の子は人間力が高くなる
最近はコミュニケーション能力が低いまま社会人になったような人が増えてきており、高いコミュニケーション能力を持った人材があちこちで求められるようになってきています。自分の子どもがそんな人材に育ってくれるようにするにはどうすればいいのでしょうか。
女の子は幼い子に好かれるほうがいい
女の子で小学校に通うぐらいになったころ、自分よりも幼い子どもや弟妹を世話したり、大人の代わりに面倒をみたりしていたときに、将来いいママになれるね、などとほめられた経験のある人もいるかと思います。
自分よりも幼い子どもに対する気づかいがきちんとでき、また幼い子どもからなつかれるというのは、少子化が進む近ごろではあまり見られなくなってきた光景かもしれませんが、それでも女の子の持っている優れた点の1つだと言っていいでしょう。
将来いいママになることだけが女の子の最終的なゴールであるわけではもちろんありません。男性顔負けに仕事をこなしたり、幅広い趣味を持って人生を謳歌したり、時代が進むに従って自己実現を図り満足のいく人生を送ることこそが大事であるのは言うまでもありません。
しかし、そういった点を踏まえて見たとしても、女の子は自分より幼い子どもに好かれるような子であるほうがいいのです。
子どもは、特に幼いころには基本的に聞き分けがありません。言葉は悪いかもしれませんが基本的には自己中心的で、わがままで、理性的な話をしても耳を貸してくれません。親の中には、自分の思い通りにならなくて手を焼いたという経験のある方もあるでしょう。
一方、そういったわがままや気まぐれに対して頭ごなしに叱りつけたり、何かを強制的にやらせたりするのもまたよくありません。そうした経験が続くと子どもは精神的に縮こまってしまい、本来持っていた長所や好奇心、意欲といったものを伸ばせなくなってしまうからです。
では逆にということで子どもの言うことを何でも聞いてやるのもこれまたよくありません。そんなことをすれば、子どもはますますわがまま放題になり、手のつけられない子どもに育ってしまうからです。
幼い子どもの相手を上手にするのはさじ加減が難しく、また非常に忍耐力が必要な仕事になります。じっくりと子どもの話に耳を傾け、どういう気持ちでいるのかを汲んでやり、その上で、子どもが自分から何かをしようと思ってくれるような働きかけをした上で、子どもが行動し始めたら後は黙って見守ることが大切になってきます。
この幼い子どもの相手をするために大事なことがらですが、これは大人同士の間で人間関係を円滑に進めるためにも重要な内容です。
人間関係を円滑に構築するには、忍耐力をもって相手の話にじっくりと耳を傾け、相手を受容することでどういう気持ちでいるのかを汲みとる技術は重要です。その上で、相手が自分から何かをしようと思ってくれるように調整して働きかけをし、いざ相手が行動し始めたら寛容性をもって後は黙って見守ることも必要です。そして、こうしたことを一瞬で考えて実際に行動に移すための決断力も必要になります。
つまり、幼い子どもの相手を上手にできる女性というのは、一般に人間関係をうまく取り回すために必要なそれぞれの能力をみな持っていることになります。単に子ども受けがいいとか、将来いいママになれるというだけのことではないわけです。
幼い子に好かれる女の子は将来的に社会で活躍できる
最近では社会的なコミュニケーションスキルに乏しいままで社会人になったような人も増えてきており、自分の主張を絶対に曲げようとしなかったり、他人の意見に耳を貸さなかったり、自分の過ちを認めなかったりする人が増えてきています。
こういったコミュニケーションの現場で一番問題が発生しやすいのは、言った言わないの水掛け論です。ある人はこう言ったと言い、相手はそんなのは聞いていないと言う……。しまいには感情論にもつれ込んで話が一歩も前に進まなくなります。会社などで巻きこまれて困った経験をしたことがある方もいるのではないでしょうか。
統計があるわけではありませんが、このような言った言わないの水掛け論で一歩も引かずに主張する人には、学歴が高くてそれをプライドのよりどころにしている人であったり、男性には負けないと意気込んで仕事一筋に生きているようなキャリアウーマンといったような人が多いように感じられます。
こういうタイプの人は男性にも女性にも見られますが、一方でそういったタイプの男性と女性がいる場合、ビジネスの現場ではなんとなく女性に対しての方が周囲の点が辛くなっているような気がしたことはないでしょうか。
こういった問題は日々いかなる時にも発生することがありますが、これを起こさないようにしたり解決するためには、先ほど述べたコミュニケーション能力が大事になってきます。少し我慢をして自分の言い方が分かりにくかったかもしれないと譲歩をしてみたり、相手の主張をいったん受け止めたり、今この時点から互いに歩み寄るにはどうすればいいか調整したりといった力が必要なわけです。
こういった能力は、現場でさまざまな人とぶつかりながらいろいろな経験をすることによって磨かれるものなのですが、けっこういい年になっているのに子供じみて絶対に譲らないような人も割に多いのが現実です。
ひるがえって幼い子どもの相手をするときのことを考えてみると、そういう子どもは、毎日が言った言わないの水掛け論の繰り返しで生きているようなものです。例えば、今日は外で遊んじゃダメな日だって昨日言ったでしょ、と言われて「はいそうでした」とあっさり引き下がるような子どもがいったいどれだけいるものでしょうか。
こうしたことは、子どもがわがままだからということが原因で起きることもありますが、前の日に言われたことをすっかり忘れてしまっているというような場合もあります。従って、その子どもにしてみれば「そんなこと聞いていない」になってしまっているわけです。
こういう場面で、「昨日ちゃんと言ったんだから、とにかくダメなの!」とやってしまっても子どもがむくれるだけで、問題はいっこうに解決しません。
そうではなく、昨日ちゃんと言ったにも関わらず子どもがもうすっかり忘れてしまっているという事実をその場で受容し、家の外じゃなくて中でなにかして遊ぼう、といったように子どもが受け容れやすい形の提案をするのが大事なのですが、そのためには柔軟な発想力や決断力が大事になってくることは言うまでもありません。
こうした柔軟な発想力と決断力に基づく提案力や調整力といったものは、言わずもがなですがビジネスの現場でも非常に大事になる能力です。つまり、自分よりも幼い子どもの相手を上手にできる女の子というのは、大きくなって社会に出てから必要となるさまざまな能力を知らず知らずのうちに伸ばしているということになります。
こういったことから、やはり女の子は自分よりも幼い子どもに好かれるような子であったほうがよく、そしてそれは将来的に自分が子どもを持ったときのためにも、また社会に出て能力を発揮するときのためにも重要になってくるのです。
もし自分の子どもにそういった力の兆しが見られるようなら、子どもを励ましてぜひそういった力を伸ばしていけるように促してあげて下さい。その子どもには全体的な人間力が身につき、それはその子の将来にとっての大きな財産になるはずです。
更新日:2019/11/29|公開日:2015/10/10|タグ:コミュニケーション能力