子供の学力を伸ばすには親の熱心さとおおらかさが必要
進学校に通ういわゆる頭の良い子たちは、どのように育てられているのでしょうか。子育てにおいて子供の学力を伸ばすヒントが、そこに隠されています。詳しく見ていきましょう。
子供にもっと勉強するチャンスを与える
中学受験を突破した子供たちの親はみな、子供に勉強するチャンスを与えることを重要視しています。これは最近の親たちに言えることではありません。中学受験をする子供がまだ少なかった頃でも同じです。
昔の日本は、勉強したくても思うようにできなかった時代がありました。そのような時代であったからこそ、その頃の子供たちは自ら「勉強したい」という思いを持つことができました。
しかし現代は、子供が望むか望まないかに関わらず、勉強するチャンスが与えられている時代です。親が、もっと勉強できるチャンスを子供に与える姿勢をもたなければ、「勉強したい」「あの学校に行くために受験したい」などとは考えないでしょう。学びに対する欲が持てないのが普通でしょう。
勉強するチャンスを子供に与えるメリットは他にもあります。勉強に関して天才的な能力を持っている子供でも、一斉に同じことを教えられる義務教育を受けているだけでは、その才能が開花することは難しいと言えます。しかし、学校での勉強を受けるだけでなく、親がもっと学べるチャンスをその子に与えれば、親や本人も知らなかった才能が見つかる可能性が高まります。
また、最近学校では成績を順位や偏差値で示すことをしません。ですから学校以外での勉強のチャンスを与えることで、我が子がどのくらいの力を持っているのか、得意不得意はどんなことなのかを知ることもできます。
それに、子供がもっと勉強するチャンスを与えられなければ、勉強の楽しさを知ることはできません。「勉強って楽しい!」「僕(私)はこんなことが得意なんだ!」という気持ちを子供が持つには、勉強をたくさんするしかありません。
勉強するチャンスを与えることに親が熱心でなければ、子供は勉強を楽しいと思うことができず、進んで勉強する子にはなりません。
今のように様々な学習塾があふれているような時代でなくとも、中学受験に成功する子供たちの親たちはみな、勉強するチャンスを子供に与えることに一生懸命でした。それは母親が働く時代になった今でも、全く変わらないことです。
やるべきことをやらせたら後はおおらかに
のびのびと自分の能力を伸ばせている子供の親たちは、子供に勉強するチャンスを与えることに熱心です。しかし、決して親の力で子供たちの全てをがんじがらめにしているわけではありません。
進学校への受験に成功している子供たちのほとんどは、しっかりと塾に通い、勉強で忙しい毎日を過ごしています。しかし、勉強以外でも厳しく管理されているかと言うと、意外にそうでもありません。塾が終われば友達と少々はめをはずして騒ぐ子供も多いですし、勉強以外に打ち込める趣味がある子供もいます。
進学校に合格するような子供の親は、子供が勉強する機会を与えているだけではありません。子供ならやりがちなことを少々なら大目に見たり、子供のやりたいことも認めたりしています。つまり、「とにかく勉強だけしていればよい」という考えでいるのではなく、やらせることはやらせつつ、子供の自由もきちんと認めているというわけです。
「そんなおおらかに構えていられるのは、その子がもともと勉強のできる子だからだ」と考える人もいるでしょう。しかし、もともと能力がある子供だったとしても、何の働きかけもされなければ、その能力も埋もれたままで勉強ができるようにもなりません。
自由を与えてもきっと我が子は大丈夫、だからある程度は子供の自由にさせようとする親の態度が大事です。親が子供をしっかりと信じることができれば、子供は自己肯定感を高め、ますますやる気がわいてくるようになります。
子供の教育に対しては強い関心を持ちつつ、勉強でがんじがらめにすることをせず、子供を信じてある程度の自由は認めてあげましょう。「この子ならきっとそうしても大丈夫」という気持ちをもって、おおらかに構えましょう。
勉強だけを課して子供を縛り付けても、一時的な学力しか身に付きません。やらせることはやらせつつ、おおらかな気持ちも持つようにすれば、子供は一生の宝となる本当の学力を身につけることができます。
親のプラス思考が子供を伸ばす
たいていの親が、「自分の子育てはこれでいいのだろうか」と迷ったことがあるはずです。そんな時、誰かが子育ての正解を教えてくれないだろうかと思うでしょう。しかし残念ながらそのようなものはありません。ですから、自分の子育てはこれでよいのだと信じるより他ありません。
自分の子育てに自信をもち、「きっとうまくいくはず」とプラス思考で考えることができれば、そばにいる子供も安心感を持つことができます。
子供が多少困ったことをしたとしても、それは親が思っている範囲から超えてしまうほど、いろんな可能性を秘めているからだと考えましょう。テストの点数が悪くても、こんなに悪い点ならばこれからは上がっていくのみとプラスに捉えることで、子供がもつ力をのびのびと発展させられます。
子供の力を伸ばすうえで大事なことは、学ぶチャンスを大いに与えることです。それができたら、あとは子供や自分を信じて、おおらかに、プラス思考で行きましょう。そんな環境にいることが、子供の能力を開花させるために重要なことなのです。
更新日:2019/11/29|公開日:2017/05/22|タグ:学力