もっと勉強したいと子供からやる気を出すようになる!小学生の家庭学習を継続させる方法
小学生のうちに家庭での勉強に慣れてきたら、子供のもっとやりたい欲求を親がコントロールしながら、勉強時間を延ばしたり、課題の難易度を上げたり、子供に常に興味を持たせて、楽しく勉強しましょう。中学生になって、勉強につまずいた時は、小学生の基礎に戻って勉強し直せば、問題ありません。
レベルアップは焦らず少しずつ!子供をじらしながらやる気もアップ
子供のもっとやりたい欲求をサインにして、少しずつレベルアップさせる
家庭での勉強にも慣れてきて、同じ問題を何回も繰り返し解いて、間違うことなく正解を続けて出せるようになると、子供は相当な自信がついています。きっと、その頃には、親が言わなくても自分から勉強する習慣がついていることでしょう。
そして、子供は、いつも答えは正解で、「100%出来ているぞ!」という余裕が生まれて、達成感を味わっています。さらに、子供自身から、上を目指したいという欲求が生まれて、「もっとやりたい!」と言うようになります。信じられないかもしれませんが、本当です。
そんな風に、子供から、もっとやりたい欲求が出てきたら、チャンスです。しかし、親御さんは、このチャンスを正直に、「じゃあ、どんどんやろう!これも、それも、あれもやろう」と、子供が勉強に目覚めたという嬉しさを我慢して、喜びを表に出さない方が良いでしょう。
子供が「もっと勉強したい!」と言ったら、「仕方ないなあ」、「じゃあ、あと1枚だけプリントやる?」という具合に、もったいぶって新たな課題を与えてみましょう。あくまで、お母さんやお父さんが、やりなさいと強制したのではなく、子供自身がもっとやりたいと要求してきたというスタンスが重要です。
親が、調子に乗って、どんどん課題を出し過ぎると、せっかくやる気になってきた、子供のやる気が消失してしまいかねません。子供の、「もっとやりたい」という気持ちを尊重しながら、じわじわと、課題を与えましょう。その時、今まで取り組んでいた課題より、難しいレベルの高いものを与えると、一瞬でクリア出来るはずです。
国語の漢字であれば、目標タイムを設けて、「〇秒以内にこのページを書いてみよう」など、超高速漢字書き取りをしてみましょう。算数の計算問題なら、今までやっていた10マス計算の数字を1桁から2桁に上げてみましょう。
親が無理強いすることのないように注意して下さい。子供自身が、「やりたい」と欲してくるまでは、気長に待ってあげて下さい。焦りは禁物です。自分の意思から、やりたいという要求を出すこと、それこそが、子供の力になっていくことにつながります。早まらず、子供の「やりたい!」タイミングで、レベルアップすると効果絶大です。
子供のやる気を継続させることが大切
もっとやりたいという、子供の要求に応えて、親が課題を与え過ぎてしまうことには、十分ご注意ください。子供が調子に乗って、急に課題の量を増やした結果、オーバーペースになってしまって、もう満腹状態で、「勉強は、もういいや」となってしまうことは、避けなければいけません。
子供が、いくらやる気になって、課題の量を増やして欲しいと言ってきても、そこは、大人が調整しなければいけません。昨日まで、15分だけしていた勉強を、「もっとやりたい!」と言ってきた場合、どのくらい勉強時間を延ばすのが良いでしょうか?「もっと長く勉強したい」と時間を延ばすような要求をしてきても、いきなり延ばし過ぎるのは逆効果です。
勉強時間を延ばす時も、「それじゃあ、1分だけ延ばそう」と言って、子供の思っているより、常に少なめの時間延ばします。子供が、じれったいなあと、思うくらいが丁度良いのです。もっと出来るのにと思うくらいが、子供のやる気をさらに向上させることになります。
勉強時間の延長と同様に、勉強の難しさのレベルも、いきなり難しくしてはいけません。「もっと難しい問題やってみようかな」と、子供が言ってきても、どんどん難易度を上げず、ほんの少しずつレベルを上げてみましょう。
常に勉強は腹八分目を目標に、時間も難易度も、親が調整しながら取り組んでいきましょう。やり過ぎてしまうと、毎日継続することが困難になり、昨日は、いつもの2倍やったけど、今日は全くしなかった、ということにもなりかねません。「この続きは、明日のお楽しみ」と言って、日々、完全燃焼してしまわないように、一歩手前でストップしましょう。
時間はかかるかもしれませんが、日々、少しずつ時間や難易度をレベルアップしていき、毎日継続することで、子供は、勉強に飽きることなく、家庭での勉強を日課として、その結果、実力アップすること間違いなしです。
学校で習う時期より早く勉強を進めても問題なし
子供の興味は、個人差があって当然です。本が好きでよく読む子供は、学校で習っていない漢字も、知らず知らずのうちに、次から次へと覚えていきます。
漢字だけに限りませんが、学校の授業で習っていないことを、家庭で先に教えてしまうことは、良いのでしょうか?これについては、全く問題ありません。その子供が、興味を持っていれば教えて構いません。
1年生なのに2年生の漢字を教えたり、かけ算しか習っていない時に、割り算を教えても大丈夫です。子供が興味を示したことに関して、その興味があるうちに教えてあげて下さい。楽しいと感じたら、止まることなく、どんどん新しいことが知りたくなり、覚えてくれます。
そういう時は、学年や年齢は関係ありません。本人のやる気次第です。「もっとやってみたい」という気持ちがあって、そこ以前の段階がきちんと理解出来ていれば、次々進めていっても構いません。
年の離れた兄弟がいると、上の子と親が一緒に勉強したり、教えたりしている時に、そばにいた下の子が、知らないうちに覚えてしまうことは、たまにあることです。
小学校2年生のお姉ちゃんが、九九を習っている時、幼稚園の年長組の妹が、お姉ちゃんの真似をして九九を口ずさみ始めました。発音を面白がったり、適当に真似していたので、間違ったまま覚えてしまうと良くないので、お母さんが、九九を正しく全部唱えてあげました。
覚えなさいという、ノルマのような感じではなく、歌を歌っているようなイメージで唱えました。妹は、九九を勉強ととらえておらず、楽しい歌としてとらえていたので、お母さんに何度も「九九歌って」と要求しました。毎日、リクエストに応えて、お母さんは九九を唱えてあげました。妹も一緒になって、リズムよく歌っていました。
九九を歌い始めて、3日目に、お母さんのいないところで、妹とお父さんだけになった時、妹が急に一の段をスラスラ唱えてので、何も事情を知らないお父さんは、大変驚いたそうです。一の段だけでなく、「ろくろく?」と聞くと、「36」や、「くく?」聞くと、「81」と嬉しそうに答えたそうです。
中学校のお兄ちゃんが、英語の勉強で、CDを聞いていると、小学生の妹も、同じように、単語や文章を英語で繰り返す時に、一緒に繰り返してみたりするものです。まだ学校で習っていないところは、習うまで待つ必要はなく、本人の興味とやる気に合わせて、先に進んで下さい。
学校で習っていないところを教えるには、親が正しく教えてあげる必要があります。もったいぶらずに、優しく教えてあげましょう。しかし、子供が欲していないのに、親が無理強いして先に進めるのは、やめましょう。
「〇年生は、まだ習ってないから、難しすぎる。」とか「〇年生になってからやろう」とか「まだやってはいけません」とか言わないで下さい。この反対もあって、「〇年生なのに、まだ出来ないの?」とか、偏見も持たないで下さい。子供一人一人において、興味を持つタイミングは異なってくるので、親が見極めてあげましょう。
子供の学力は突然進化する!その日まであせらず見守ろう
子供の成績は、上昇だけでない。下降することだってある
家庭での勉強において、親が子供に付き合って一緒に勉強することが理想です。ところが、親が子供と一緒に勉強してあげていても、子供の成績がグングンとうなぎ上りに向上するとは限りません。親子勉強を開始して、即時に成績上昇につながるわけではありません。
子供のために、宿題を一緒に見てあげたり、共に問題を解いたり、全てスタート時点では、子供を少しでも良くしたいという願いから始めていても、気がついたら、「子供をこうさせたい」という親の願望に変わってしまうこともあるので注意して下さい。そういう風になってしまうと、親も子も楽しくなくなり、苦痛になってきてしまいます。
親子で勉強したら、必ず子供の成績が伸びるという思い込みをしないで下さい。そして、成績が良くならない原因を、なぜだろうと考えすぎないで下さい。子供の成績は、ちょっと勉強したからと言って、すぐに目に見えるように良くなるものではありません。
良くなる日もあれば、悪くなってしまったり、前にも後ろにも進歩がなかったりするものです。子供が、一つ出来るようになって、それでは、次のレベルのことをやってみようとすると、「前回は出来たのに、なぜ今日は出来ないの?」となってしまいます。
子供のレベルが日々積み重なって、後退することなく、上昇する場合もありますが、最初は、何も出来なかった、子供のありのままの状態からスタートしましょう。音読一つとっても、「昨日は大きな声で読めた」のですが、次の日は、声が小さくなってしまったが、「登場人物の気持ちになって読むことは出来た」と違う良いところが発見出来ます。
即時に成績の上昇を追い求めないよう注意ください。
一気に子供のレベルが上がる時がやってくる
学校からの宿題を毎日コツコツと真面目にやっていても、昨日より今日、今日より明日に、子供の学力の変化は徐々に伸びていくというわけではありません。1日で、子供の学力が上がったなと、目に見えて感じることは難しいと思います。しかし、その子の頭の中では、確実に学力はついています。だから、心配しないで下さい。
毎日、頑張って家庭学習していても進歩なさそうだなと、思っていると、ある日突然、進化する時が来ます。コツコツと積み上げてきたものが、ある時、その子の中で回路としてつながって、今までモヤモヤしていたものが、はっきりと理解出来るようになり、突然分かる時がやって来ます。
今まで、曖昧にしていたような、分かっていたのか、分かっていなかったのか、ただ暗記していただけなのか、ちゃんと理解していたのか、怪しい部分が、解明されて、「全部分かった」となります。日々の目に見えない進歩とは、格段に違っていて、その理解は「次元が変わる」と言っても過言ではないでしょう。
そんな次元が変わるような進化によって、ぐいぐい成績がアップします。これは、一回きりの出来事ではなく、一生の中で、数えられないほど、何度も訪れます。そうやって子供であっても、大人になってからも、人は成長していくのでしょう。
次元が変わる進化が訪れるまでの期間は、人によって様々で、個人差があります。自分では必死に頑張っていても、進歩が感じられずにイライラすることもあるかもしれませんが、そこは、我慢の時期です。親御さんは、あせらず、ゆっくり、温かく、見守ってあげて下さい。そうすれば、いつか進化の日が来て劇的に成長します。
毎日の成果を急いで追い求めないで下さい。前進するどころか、後退することだってあります。たとえ、そうなっても、気長に怒らず、見守ってあげましょう。親が自分を信じて見守っていてくれると、子供が感じられたら、子供は、安心して着実に力を蓄えていくことでしょう。
義務的な予習や復習はいらない
やりたい子供だけ予習や復習をしよう
学校の宿題を終えたら、授業の予習や復習に取り組むべきなのでしょうか?予習も復習も、義務的にするのは、良くないです。子供がやりたくないのに、親が、「復習やりなさい」とか「予習しなさい」というのは、やめましょう。子供がやる気であれば、予習も復習も取り組んで構いません。
興味がある子供は、親が何も言っていなくても、教科書の次のページを見てみたり、先のことを知りたい、覚えたいとなります。これは、予習と言うことになります。
予習で、学校の授業で次に習うことを先取りしておくと、その単元を学校で習う時に、子供に余裕が生まれて、ゆったりした気持ちで授業に臨めます。学習内容が、すんなり頭に入ってくるはずです。
しかし、親が、何のアドバイスもせずに、「予習しなさい」とだけ言っても、子供は何をして良いか分からず、困ってしまいます。予習の仕方を教えたり、出来れば、一緒に予習してあげるのが良いでしょう。決して、無理強いしてはいけません。子供が興味を持っている場合のみ、予習をすれば良いです。
国語や算数の読み書き計算は、繰り返し練習することが大事です。漢字の読み書きや、計算問題は、同じ問題で構わないので、反復練習が最適です。つまり、復習に力を入れて下さい。しかし、これも、予習と同様で、義務的にやらされているという状態になってはいけません。子供のやる気を確認して下さい。
予習をするか復習をするかは、その時々に学校で習っている学習の内容や、それぞれの子供の性格によって、親がその子供に必要だと思われる方を、選んであげて下さい。無理矢理やらせてはいけないので、子供が、予習と復習のどちらがやりたいか、本人と相談して選ぶのも良いでしょう。
予習には教科書の音読がお勧め
予習をする時、どんな方法をとりますか?様々な予習の仕方があるかもしれませんが、教科書を音読することをお勧めします。音読と言えば、「国語」というイメージですが、国語に限らず、全ての教科で、音読は役立ちます。1回だけでなく、何度も繰り返して音読することをお勧めします。教科書の内容を暗記してしまうほど、何度も音読します。
社会や理科はまだしも、算数で音読は効果があるのかと、思われるかもしれませんが、計算問題は、間違うことなく回答できるのに、文章問題になると、つまずいてしまう子供もいます。つまずきの原因は、ほとんどが、文章の読み間違いや勘違いです。問題を読んでいるつもりでも、ただ読み流してしまっていて、文章の中身を理解出来ていないのです。
このように、文章問題の文章の中身がきちんと分かれば、計算は出来るのに、まず、文章理解が間違ってしまっている場合は、本当にもったいないです。こういったミスを起こさないようにするためにも、算数でも、教科書の音読を繰り返し行うことで、文章問題の訓練になります。
全ての教科で、何度か読んでみます。スムーズに読めるようになるまでは、ページや時間を区切って音読します。それが出来るようになったら、お母さんが、音読した教科書に書いてあった内容について質問します。「卑弥呼の収めていた国の名前は?」、「太陽はどの方角から昇ってくるでしょう?」などです。
質問に答えられなかったり、間違った場合は、その質問が記載されている箇所に注意して、もう一回、教科書を音読してみましょう。理解出来るようになるはずです。
学校の勉強は、教科書が基本です。教科書の内容を100%理解出来ていたら、偏差値に換算すると、70になると言われています。勉強の基本は、まず丸暗記することです。そのためには、暗記してしまうくらい教科書を読むことです。教科書を読みこめば、それに伴い、学力はアップします。
教科書を音読することは、勉強脳を形成することにつながります。それによって、理解する力や応用出来る力が、自然と、養われていきます。
中学校の勉強についていけないのは、小学校の勉強が分かっていないから
小学校を卒業し、中学校に入学すると、学校も先生も、友達も、様々な環境が変わります。クラブ活動も本格的になり、家に帰る時間も遅くなります。小学校の頃は、毎日学校から宿題が課されていましたが、中学校では、学校によっては、宿題があまり出ないところもあります。宿題がないということは、自分で考えて家庭での勉強をしなければいけません。
小学校時代は、学校の勉強にもついていけていたし、成績もまあまあだったのに、中学校になって、勉強につまずいてしまう子供はよくいます。なぜ、中学校でつまずいてしまうかと言うと、小学校での基礎がしっかり出来ていなかったからです。
なんとなく、学校のテストでは正解を出して、完璧でなくてもまずまずの点数を採っていたとしても、本質的に理解出来ていなかったのではないでしょうか?
国語では、漢字はしっかり読めたり書けたりしますか?なんとなく覚えていたものが多かったのではありませんか?音読はスムーズに出来ますか?
算数の計算では、繰り上がりのあるかけ算は、大丈夫ですか?余りのある割り算は、きちんと出来ますか?文章問題で、問題の意味を理解して解いていますか?特に、算数は、小学校低学年からのコツコツとした積み重ねが大事になってくる教科です。
どの教科でも、小学校時代の基礎的学力が備わっていないと、いくら中学校で難しい内容を、新たに覚えていこうとしても、積み上げていくことが出来ません。そんな時は、遠回りに感じるかもしれませんが、まずは、基礎固めをきちんとやり直しましょう。そのためには、小学校の問題からやり直すのが、ベストです。急がば回れです。
学校では、一人一人のレベルに合わせて、勉強を進めていくわけにはいかないので、小学校時代の勉強は、家庭で行うしかありません。中学校1年生でつまずいたら、小学校レベルに戻って勉強し直しましょう。中学校2年生でも、3年生でも、これは同じで、何年生になっても、分からなくなったら小学校レベルに戻ってやり直して下さい。
その子供が、どこの部分が理解出来ずにつまずいてしまったのかを突き止めるために、小学校レベルに戻って勉強することは、とても有効です。簡単なところからやり直せば、自信もついて、勉強への嫌悪感や苦手意識も軽減されます。
計算であれば、10マス計算をやってみましょう。「簡単過ぎる」とか、「中学生をばかにしているのか!」と言うかもしれませんが、その時は、「それじゃあ、10秒以内でやれるかな?」とタイム測定してみましょう。やる気が出て来て、真剣になってくれるはずです。目標タイムを切れなかったら、無気になって何度も挑戦することでしょう。
繰り返して何度も10マス計算をやっていると、計算スピードは速くなります。そして、間違いも減ってくるでしょう。計算に慣れて、楽しく出来るようになれば、中学校での数学も親しみがわき、取り掛かりやすくなってきます。
国語では、小学校の時の教科書を音読してみるのがお勧めです。スムーズに、止まらずに読めるようになるまで、毎日繰り返して音読しましょう。力がついてくるはずです。小学校の時の漢字ドリルを完璧になるまでやり直してみるのも良いでしょう。国語力がアップします。
子供がやる気になってくれたら、基礎固めのベース作りは、すぐに終わります。「ここは分かっているからやる気がしない」などと生意気なことを言ってきたら、「それじゃあ、お母さんと競争しよう!」、「5分で出来る?」と挑発しましょう。
中学生になって、親に反抗することも多くなるでしょうが、なんとかうまく子供をのせて下さい。やる気がみなぎるように、褒めてあげて、前向きになれるように積極的な言葉がけをしてあげて下さい。褒め続けたら、子供も悪い気はしないので、簡単な小学生レベルの勉強に夢中になるはずです。
更新日:2023/05/31|公開日:2018/02/17|タグ:勉強