風邪を引かない事は一番の健康法
風邪はよく引く方ですか?風邪というと何だか「たいしたことはない」と思われがちですが、風邪をなめてはいけません。赤ちゃんや幼児であれば「風邪」でも病院へ行ったりしっかりとケアをしたりしますが、大人になると病院にも行かず市販薬でなんとなく良くなって、わざわざ病院に行く人は少ないのではないでしょうか。
会社でも風邪を理由に休む人はあまりいないでしょう。休まなければいけない場合、だいたいは風邪をこじらせ症状が悪化してしまった場合でしょう。大事な場面で風邪を引いていては本来の力を発揮できません。風邪を引かない事が一番の健康法なのです。
風邪を甘くみない!
同じ人間なのに、いつも元気な人とそうでない人がいます。季節の変わり目に毎シーズン体調を崩してしまう人がいれば、ここ数年は体調を崩した事がないという人もいます。大事なプレゼンの前に体調不良になったり、就職の面接の前に体調を崩したり、ここぞという時にかぎって体調が悪くなってしまう人もいます。
これは「世の中は不公平」という問題ではありません。体調を崩しやすい人とそうでない人がいる事は確かです。しかし、体調を崩しにくい人は生まれつき体が丈夫だったのでしょうか?体調を崩しやすい人は生まれつき病弱だったのでしょうか?そんな事はありません。
多くの場合、ストレスや緊張感からくる「風邪」が原因です。「いや、風邪はひいていなかった」と言う人もいるでしょう。しかし、詳しく症状を聞き出してみると「風邪気味だった」という場合がほとんどです。風邪を甘くみてはいけません。
皆さんが「あ、風邪を引いたな」と思う症状は、どのような症状ですか。テレビのコマーシャルでは、発熱・鼻水・咳・痰という症状を緩和してくれるというようなものを見かけることが多いと思います。
熱・鼻水・咳・痰という症状は代表的なものですが、それ以外にも頭痛がしたり、関節が痛くなったり、寒気がしたり等、人によって「風邪を引いたな」と思う症状は様々でしょう。しかし、筋肉痛や食欲不振、体がだるいといった症状も風邪の症状です。
食欲が落ちたくらいでは「風邪かな」と思う人は少ないでしょうし、体がだるいだけでも風邪を疑う人はあまりいないと思います。私たちは自分が気付かないうちに風邪の諸症状を見過ごしてしまっているのです。
体調が悪くて病院へ行ったら「風邪」と診断されたことのある人は多いと思います。何気なく「風邪」と言っていますが、正式には「風邪症候群」という病名です。医学的にいうと「風邪」という病気はないのです。
鼻、喉、気管支、肺に起こる急性の炎症を風邪症候群といいます。風邪のウイルスは200種類以上あると言われていて、炎症を起こす場所がそれぞれ異なりますので症候群と呼ばれます。そして、意外と知られていませんが、風邪のウイルスをやっつけるお薬はありません。風邪は基本的に対処療法なのです。
高熱が出るようなら解熱剤を処方して熱を下げたり、喉が腫れているようなら喉の炎症を和らげるような薬を処方したりして風邪の症状を和らげます。「風邪にはこの薬!」と言えるお薬がないので、基本的には家で安静にして栄養と睡眠をたっぷり取れば治る、なんて昔の人は言っていました。
約9割はウイルスが原因の風邪だといいますから「ウイルスは防ぎようがない」と思われる方がいるかもしれません。ですが、風邪を引かない人もいます。イチロー選手はバットコントロールも去ることながら体調管理を徹底しており、風邪で寝込んだなんて話は聞いたことがありません。
よくスポーツ選手には試合前に行うルーティーンがあると言いますが、イチロー選手は試合前に限らず、毎日ほぼ同じ行動パターンを送っているそうです。朝おきてから夜寝るまでです。毎日同じことを繰り返す、それが徹底した体調管理に繋がっているのです。
仕事ができる人もスポーツ選手同様、体調管理がどれだけ大切なことか分かっています。体調が万全だからこそクオリティの高い仕事ができ、それが高い評価へと繋がっていくということを知っているのです。
私たちも体調管理をしっかりとすれば、風邪を引かずに過ごすことができるようになるのです。それはとても素敵なことです。体調のコントロールができれば、人生も成功へ近づきます。
風邪の原因は色々とありますが、免疫力の低下が一番の原因と言えます。そして、その免疫力を下げてしまう一番の原因はなんと「ストレス」なのです。という事は、つまりストレスフリーな生活を送ることができれば、風邪を引かない体を作ることができます。
現代社会はストレス社会だと言われています。私たちは、どんなことを「ストレス」だと感じるのでしょう。仕事でのイライラや、対人関係などのイライラがストレスになる事は誰もが同じですぐに思いつくと思います。
しかし、そのような状況以外にも寒かったり、暑かったりという気候の変化でも私たちの体はストレスに感じているのです。飛行機に乗っているとき、高速道路を走っているときでも体には強いストレスがかかっています。
受験生は体調には気を付けていると思います。特に受験前日などは、風邪を引かないように暖かくして、栄養のあるものを食べるでしょう。しかし、翌日に備えてたっぷりと睡眠を取ろうと思っても緊張して眠れないかも知れません。準備を完璧にする事は難しいのです。
ストレスは「気合い」でどうにかなるようなものではありません。ストレスフリーな生活を送ることも難しいです。そうなると、ストレスと上手に付き合っていくしかありません。ストレスはほんの少し習慣をつけるだけでコントロールできます。
ストレスと上手に付き合えている人は体調管理もでき、ここ一番というときでも自分の力を発揮することができます。自分の力を十分に発揮できる、それはこれからの人生でとても重要なことです。
風邪引き体とは
ストレスを感じると体にいろいろな症状が出てきます。体がだるかったり吹き出物ができたり、肩が重くなんとなく疲れやすい、などなど・・。これらはストレスが原因で免疫力が落ちてきた証拠です。人によって症状はさまざまですが、これらの症状は体からのサインですので、見逃さないようにする必要があります。
「風邪を引いたな」と感じた時にも、いきなり風邪を引くのではなくて、その前にいくつかのサインが体から出ていたはずなのです。そのサインに気づくことが出来ないでいると、数日後には風邪の症状が出てきます。
風邪を引く前の体からのサインが出ている段階で対処すれば、風邪を引くことはないと言えます。もう何年も不規則な生活をしているという方については、何度も風邪を引いていると思います。市販の風邪薬などを服用してごまかしていると、免疫力が落ちていることに気がつかずガンなどの大病を患ってしまう可能性があります。
昔から「風邪は万病のもと」といいますが、医学的にも間違いではないのです。ではなぜ、風邪を引きやすい体質の人はガンのような大病をしやすいのでしょうか。免疫力がどれくらい低下しているのか、レベルごとに症状が異なります。
まずはレベル1とレベル2です。代表的な症状を挙げてみましたが、自分の体からこれらのサインが出ている人はすぐに対処しましょう。
【免疫力低下レベル1】
・朝起きるのが億劫(寝覚めが悪い)
・なかなか眠れない
・気が付くと貧乏ゆすりをしている
・便秘をしたり下痢をしたり、お腹の調子がよくない
【免疫力低下レベル2】
・肩、腰が痛くなったり重くなる
・以前よりつまずくようになった
・皮膚の弱い部分に蕁麻疹ができた
レベル1や2だとあまり気に留めず、それが体からのサインだと気が付かない人も少なくありません。まだ症状は軽いので、この段階でゆっくりと休み睡眠をたっぷり取れば改善出来るでしょう。
睡眠時間はとても大切です。免疫物質は睡眠中につくられるので、毎日眠れない日が続いている人は要注意です。レベル3になると、たっぷりと睡眠を取るという意味でも、週末には外出せず、家で休養が必要になっているレベルです。
【免疫力低下レベル3】
・蕁麻疹が潰瘍のように痛み出す
・口の中を誤って噛むことがある
・歯茎が腫れて痛くなる
【免疫力低下レベル4】
・体中に帯状疱疹ができて痛痒い
・歯槽膿漏ではないのに歯茎から血が出る
レベル4になると入院寸前です。レベル4は実際にある人がガンが見つかって入院する直前の症状です。レベル4の状態になってもなお「若いから大丈夫」「ちょっと疲れが溜まっているせい」と理由をつけ、真剣には考えなかったそうです。
その結果、入院せざるを得なくなったのです。早い段階、レベル1や2の段階で早寝早起きを心がけていたら変わっていたかも知れません。睡眠時間をもっと増やしていたらレベル3の段階にはいかなかったかも知れません。
年齢的に若いと特に「若いから大丈夫」と自分の体力になんの根拠もなく自信を持ってしまいがちなので、体からのサインを見逃しやすく危険です。また、自分の体力に自信のある人ほど40代、50代になってから大病をする可能性があります。
本当に年齢的に体力のあるうちから体調管理はしておかなければいけません。体力が衰え始めてからでは遅いのです。若い頃の過ごし方が、歳を重ねてから健康で過ごせるかどうかに大きく関係しているのです。
大きな病気にかかる前に割と小さな、すぐに治るような病気になった場合、それは体からの警告です。風邪がその代表的なものです。体からのサインを見逃さず、症状が軽いうちに休養をとったり、生活習慣を見直したりすれば免疫力が下がることはなく、いくつになっても元気に過ごせるでしょう。
若い人がある日突然難病になってしまうケースも体への負荷、ストレスが引き金になっていることが少なくないといいます。「自己免疫疾患」という言葉を聞いたことはありますか?難病と呼ばれるほとんどがこの自己免疫疾患だといいます。いかに免疫力が大切か分かって頂けたかと思います。
しかし、自分の生活習慣を振りかえって落ち込む必要はありません。2週間ほどで免疫力は元に戻るという事が分かっています。2週間と聞くとちょっと頑張れば出来る気がしないでしょうか。
肥満体質は、風邪を引きやすい
アメリカでは喫煙者と太っている人は自己管理ができないと見なされ、就職活動でも不利だといいます。実際にアメリカの管理職に就いている人たちは自己管理を徹底していて、肥満大国と言われるアメリカでも肥満の管理職というのは滅多に見かけません。
肥満と風邪がどう関係しているのかというと、風邪の原因と言われるストレスは肥満も誘発する事が分かっているのです。風邪も肥満もストレスをコントロールできていないのです。実際にストレスで暴飲暴食をしてしまうストレス太りの人は、風邪を引きやすいという傾向があります。
ストレスの仕組みを説明する時に原始人に例えると難しい話にならず、理解しやすくなります。原始人と私たちは同じ人間ですので、体の仕組みや構造もほぼ同じです。大きく違っているのは取り巻く環境です。
原始人が受けていたであろうストレスは、獲物が捕れないなどの、餓死してしまうかもしれないというストレス。もう一つは、敵に襲われるかもしれないという恐怖からくるストレスです。
餓死のストレスはどちらかというと弱いストレスとも言われ、ストレス全体の約9割はこの弱いストレスです。恐怖からくるストレスは残りの1割なのですが、強いストレスと言われています。
私たちも基本的にはこの二つのストレスには対応出来るようになっています。「ストレスに対応」というのは、ホルモンバランスを整えるという事です。ホルモンバランスという言葉自体は聞いたことのある人が多いと思います。
特に女性は妊娠、出産でホルモンのバランスが崩れたり、加齢によってホルモンバランスが崩れたりしますから、産婦人科ではよくホルモンバランスと言う言葉を耳にします。ホルモンはあればあるほどいいというわけではなく、多過ぎても少な過ぎてもダメなので、調整しなくてはいけないのです。
これがホルモンバランスなのですが、このバランスを崩してしまう原因がストレスなのです。餓死してしまうかもしれないというストレスは、現代では感じることはないと思われがちです。原始人の時代ならまだしも、今はファミレスやコンビニが24時間開いています。
いつでも好きな時に食べることが出来ます。お腹が空いてご飯を食べるだけなら問題ないのですが、ちょっとお腹が空いたからと言って空腹のストレスに負けて食べているとすぐに太ってしまいます。餓死するかもしれないというストレスは、現代では肥満を生み出しているのです。
ではもう一つの恐怖からのストレスは、現代ではどのようなものでしょうか。昔なら敵や獣などから逃げる時だけの限られた時間のストレスでした。現代では仕事でミスしてしまったり、会社が倒産してしまうかもしれないという時には恐怖のストレスを感じるでしょう。
倒産の危機に瀕していなくても、仕事で長時間ストレスを受けているとホルモンバランスが崩れて免疫力が低下してしまいます。免疫力が下がると当然風邪はひきやすい状態になります。そして、長年ストレスを受け続けるとガンになりやすくなるというデータもあります。
コルチゾールというストレスホルモンは、免疫細胞を死滅させてしまうため増えすぎると免疫力が低下することが分かっています。免疫力をキープするためにも、ストレスコントロールをし、体調管理をしっかりとすることが必要です。
少し風邪を引きやすいだけと軽く見ていると、その代償は大きなものへとなるかも知れません。
風邪を引かないことが一番の健康法
多くの人は、ストレスを自分でコントロールできる健康な人と、コントロールすることができない不健康なタイプに分類できることが分かります。最近、幸せ体質とか引き寄せ体質といった言葉を聞きますが、間違いなく幸せ体質なのはストレスコントロールのできる健康な人です。
ストレスをコントロールできれば免疫力が下がらないので風邪もひかず、肝心な場面でも自分の力を発揮することができます。そうすれば、仕事でも成功を収めることができるでしょう。
風邪をあまり深刻に受け止める人はいませんが、風邪こそ自分で防ぐことのできる病気です。風邪を引かないようになれば、免疫力がアップした証拠ですから大病にもかかりにくくなります。体調不良に悩まされず、充実した日々が過ごせるようになります。
更新日:2019/11/29|公開日:2017/10/22|タグ:風邪