挨拶の習慣を子供につけさせるよい方法
「うちの子は挨拶ができなくて…」と悩む親御さんが結構いるようです。挨拶は人間関係の基本ですから、なんとか自然に口にするように育っていってほしいものです。どうすれば挨拶ができるようになるのか見ていきましょう。
挨拶の意味を教える
挨拶のしつけはなかなか難しいものですが、まずは挨拶の必要性を教えるべきでしょう。挨拶というのは、相手を認め、共に生きようという気持ちの表れです。親が子供にかける「おはよう」という挨拶には、「あなたが起きてきたこと、ちゃんとわかったよ。朝ごはん作るから一緒に食べようね」というようなメッセージが含まれているはずです。
親子の挨拶だけにいえることでなく、どんな人との挨拶にも、このような気持ちが含まれています。挨拶の声をかけることによって、互いの存在を認め合い、一緒に生きていこうという気持ちを表すのです。だから挨拶は大事なのです。子供に挨拶のしつけをしようとする前に、まずはこのことを教えてあげてください。
挨拶は、たった一言ですが、されど一言です。人間関係の基本となる大事な一言ということを理解させるよう導くのが第一です。
親が挨拶のお手本を見せる
いくら言葉で「挨拶は大事よ」「挨拶をしなさい」と言っていても、親が日常的に挨拶の言葉を口にしないようでは、子供も挨拶の習慣は身に付きません。ぜひ意識して、周りの人に気持ちの良い挨拶ができる大人になるよう、心がけてください。
それに、子供はきっと挨拶をしなければならないということはよく分かっているのかもしれません。でも恥ずかしかったり勇気が出なかったりして、もじもじしているのかもしれません。それなのに「挨拶しなさい」とせっつかれてしまっては、ますます言いづらくなりますよね。
焦って身に付けさせようとするよりは、大人がまずは、挨拶する姿を見せてあげましょう。そうすればいずれ、自然とあいさつの言葉が口をついて出るような子供に育つはずです。
様々な挨拶の言葉を日常的に使う
考えてみると、挨拶の言葉と言っても実にいろいろなものがあります。日常的に使うことによって、子供たちにはぜひ、様々な挨拶の言葉を覚えてもらいたいものです。「おはよう」や「おやすみ」、「行ってきます」や「行ってらっしゃい」、「いただきます」や「ごちそうさま」、「ありがとう」や「ごめんなさい」…。これらの挨拶の言葉が、普段からよく聞かれるような環境を作りましょう。
本人は言っているつもりでも、親というのは子供に対して、なかなか「ごめんなさい」や「ありがとう」が言えないものです。子供には言ってほしいのにもかかわらず、です。
どんな小さなことでも、子供がやってくれたことがあれば「ありがとう」と感謝の意を示してください。また、親でも失敗することがあって当然ですから、そんな時は子供に対しても素直に「ごめんね」と言うようにしてください。
子供に対してだけでなく、夫婦の間でもこのような挨拶を交わすのは大切なことです。お父さんとお母さんが挨拶を交わす姿を、ぜひ見せてあげてください。子供というのはそんな親の姿から、たくさんのことを学ぶはずです。
今、挨拶ができない若い人が増えてきていると言われています。出勤しても、朝の挨拶も交わさずに自分のデスクにつき、黙々と仕事を始める人もいるのだそうです。そのような人は周りの人とうまくコミュニケーションがとれず、仕事にも支障が出るでしょう。
社会に出て、周りの人と協力しながらうまくやっていくような人間に育てるために、子供には挨拶をする習慣をきちんとつけさせましょう。