勉強を頑張ることのできない一原因
うちの子はどうもやる気がない、頑張る気持ちがない、親御さんの中にはそう悩んでいる人も大勢います。やる気やがんばる気持ちをもてない子供は、どうしてそうなってしまったのでしょうか?
不可能な課題ばかりを与えていませんか?
小学校低学年の子供に、高学年が解くような問題を、そうだとは知らせずに解かせたとしたらどうなると思いますか?子供は全く分からなくて、すっかりやる気をなくすことでしょう。その後、今度は簡単な問題だと話して年齢相応の問題を解かせても、子供はもう問題を解くこと自体が嫌になってしまい、やる気にはならないのです。
それは当然のことだと思うかもしれません。しかし、同じようなことを日々、子供に対してやっていないでしょうか?子供がまだできないようなことをやらせて「どうしてこんなこともできないの!」と怒ってしまうことはありませんか?難しいテストの答案が返ってきたときに「ひどい点数だね」などと言ってしまっていませんか?
このような言葉で、子供は「自分はなんてダメな人間なんだ」と思い込み、これから頑張ろうという気持ちはすっかりなくなってしまいます。
また、うまくいった時にも「こんなことできて当然でしょ」とか「みんな100点だったんでしょ」などと言ってしまっていると、うまくいったことさえ自分の実力ではなく、たまたまうまくいっただけだとか、問題が簡単すぎただけだとか思うようになってしまいます。
難しすぎる課題ばかりを与え、それができないと責めたり、できた時にもほめなかったりしていると、子供の劣等感はどんどん膨らみ、自己肯定感をもてなくなります。そしてやる気がどんどんなくなってしまうのです。
簡単すぎる課題ばかりでもやる気は生まれない
子供にとって難しすぎる課題を与えすぎるのも問題ですが、逆に簡単すぎる課題ばかりに取り組ませるのも、やる気は生まれなくなります。
「簡単すぎる」と感じてばかりいると、頑張って何かに取り組む経験が減り、何事も一生懸命にやれなくなるのです。それに、「こんな簡単なことしかできないと思われているのか?」と感じられ、自分に対する自信が失われてしまいます。
できっこない課題でもなく、苦労もなくできる課題でもない。難しいけれど少し努力すればできるような課題、それが、子供のやる気を引き出してくれます。
また、子供に対する親の言葉かけはとても重要です。子供は本来、やる気満々なものです。
実際、ごく幼い子供は、周りの都合や時間のことなど考えずに、自分の興味があることに没頭するものです。そんな時、親が「もう時間がないのに」などとイライラして叱ってしまったり、無理やり中断させたりしてしまっていないでしょうか。これでは子供の好奇心は育たず、やる気も生まれません。
このように、子供ががんばる気持ちを持てなくなった原因が、親の関わり方にあることがあります。子供が子供らしく好奇心をグングン伸ばしていけるよう、自分に自信が持てるよう、気をつけていかなければなりません。