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コラーゲンを摂っても肌はきれいにならない?!

肌トラブル

一時期コラーゲンブームがあったこともあり、お肌のためにコラーゲンドリンクを飲んでいるという女性は少なくありません。ところで、本当にコラーゲンは肌をきれいにしてくれるのでしょうか?

 

コラーゲンドリンクなどでは肌のコラーゲン量を増やせない

結論から言うと、コラーゲンドリンクやコラーゲンのサプリメントなどを摂取しても、肌の内部のコラーゲン量が増えることはありません。そのわけは、肌の構造を知ると分かります。

 

皮膚は3層になっています。表面に近いところから、表皮、真皮、皮下組織の3つから成り立っています。一般的に「肌」と言う時には、表皮の部分を指しています。その表皮の中でも一番表面にきているのが「角質層」と呼ばれる部分です。

皮膚の構造

 

肌は紫外線や乾燥など様々な刺激を受けていますが、それらの刺激から肌を守り、肌の潤いをキープしてくれているのが、この角質層です。

 

表皮の次に来る真皮は、表皮を支える働きをします。真皮の中では、コラーゲン繊維とエラスチン繊維によって編み目のような構造を作っています。

 

コラーゲン繊維は、3本の鎖のような形の繊維がさらにらせんを描くように絡まり合ったもので、太くとても丈夫です。そのコラーゲン繊維同士をつなぐ働きをしているのが、エラスチン繊維です。この2つの繊維がばねのような働きをし、肌にハリをもたらしてくれます。

 

コラーゲン繊維もエラスチン繊維もたんぱく質でできていて、真皮のおよそ7割がコラーゲンでできています。真皮の部分がしっかりしていれば、ハリや潤いのある、強い肌になります。

 

しかし、真皮の中にあるコラーゲンはずっと一定量を保っているわけではありません。年齢とともに少なくなっていくだけでなく、ストレスや紫外線なども原因となって減少してしまうものです。そうなると皮膚はハリや潤いがなくなり、しわやたるみ、乾燥などのトラブルを招くことになります。

 

そんなに大事なコラーゲンなら、積極的にドリンクやサプリで摂らねばと思うでしょう。しかし、口からコラーゲンを摂取しても、真皮の中のコラーゲンは増えません。

 

食べたり飲んだりしたコラーゲンはたんぱく質です。他のたんぱく質同様、口から入ったコラーゲンは胃や腸で消化・吸収されるものです。つまり、皮膚にまでコラーゲンが届くということはあり得ないというわけです。

 

肌のためにはコラーゲンよりもビタミンC!

ビタミンCが美白に良いことを知っている方は少なくないでしょう。それがなぜなのかを説明する前に、紫外線を浴びると肌にどのようなことが起こるのか説明します。

 

肌が紫外線に当たると、メラニン産生細胞(メラノサイト)が黒色のメラニン色素を生成して、肌内に紫外線が入り込まないようにします。

 

しかし、余りにたくさんの紫外線が当たると、メラニン産生細胞の働きが狂い、メラニン色素を必要以上にたくさん作り続けるようになります。通常は肌のターンオーバーの働きでメラニン色素は体外に排出されるのですが、メラニン色素が過剰に生成されると排出が追い付かなくなり、肌に残ってしまいます。これがシミです。

 

紫外線を浴びることによるダメージは、シミだけにとどまりません。紫外線が真皮にまで到達するとコラーゲンが壊され、しわやたるみ、くすみなどのトラブルをもたらします。それに加えて、肌内部のコラーゲンは25歳以降、だんだんと少なくなっていきます。

 

そんな紫外線からのダメージを救うのが、ビタミンCです。ビタミンCは肌の内部でメラニン色素が過剰に生成されるのを抑制します。その上、作られてしまったメラニン色素を薄くする働きもあります。

 

さらに素晴らしいことに、肌内部でコラーゲンを作り出したり、変性したコラーゲンを修復したりするのにもビタミンCが使われるのです。白く、弾力性のある肌になりたいときは、コラーゲンドリンクよりも断然、ビタミンCがおすすめです。

 

ビタミンCの効果を最大限に生かしたいなら、1つ、知っておかなければならないことがあります。それは、ビタミンCは水分によく溶け、使われなかった分はどんどん尿として捨てられてしまうということです。

 

ですから、ビタミンCが肌にいいからといって、一度にたくさん摂ってもあまり意味がないということです。効率的にビタミンCを摂取するなら、1日分を数回に分けて摂りましょう。そうすれば常にビタミンCを体にとどめておくことができます。

 

厚生労働省が定めるビタミンCの1日の推奨量は100mgです。フルーツであれば、いちご10粒、みかん4個、キウイフルーツ2個、柿1個がビタミンC 100㎎に相当します。野菜であれば、生の赤ピーマン1個、ゆでたブロッコリー1/2個、ゆでた芽キャベツで7粒くらいです。

 

前述の通り、ビタミンCを過剰に摂取しても体外に排出されるだけですので、上限量はありません。意識して多めに摂るようにしましょう。

ビタミンCを多く含む食品 ビタミンC量(mg/100g)
アセロラ(生) 1700
ケール100%青汁 1100
乾燥パセリ 820
煎茶 260
味付けのり 200
赤ピーマン(油炒め) 180
芽キャベツ(生) 160
キウイフルーツ(生) 140
ブロッコリー(生) 120
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