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子供に風邪をひかせない方法

風邪をひいた子供

子供は「オギャー」と生まれて来て約半年間くらいは、お母さんからもらった免疫に守られています。半年間で免疫が切れると自分で免疫をつくるようになり、成長とともにいろいろな免疫が体の中にできてきます。

 

しかし、同い年の子供でもほとんど風邪をひかない子供もいれば、しょっちゅう風邪をひいている子供もいます。どうしてそんなに差が出てきてしまうのでしょうか。子供が風邪をひかない方法はあるのでしょうか。

 

風邪を寄せつけない子供の健康管理としつけ

子供が風邪をひいてしまうと、風邪をひいた本人が辛いのはもちろんのこと、学校を休まないといけない場合には、共働き家庭だと働いているお母さんがわざわざ仕事を休まなければならないこともあるでしょう。

 

しかし、子供の風邪は子供が悪いのではありません。子供を見ていれば、その子の親がどんな親か分かるといいます。親が夜遅くまでテレビを見ていたり、朝ごはんを食べなかったり、生活リズムが不規則だと子供の生活習慣も乱れてしまいます。

 

子供はまだ自分で自分の健康管理が出来ません。その為、一緒に暮らしている家族や周りの大人たちが管理してあげる必要があります。子供も大人と一緒で生活習慣が乱れると風邪をひいてしまうリスクがあがります。

 

昔は「子供は21時には寝る時間」と言われていましたが、最近は大人につられて遅くまで起きている子供が増えています。沖縄県の調査では、22時以降に寝ている3歳児が55.7%もいたそうです。

 

10時間睡眠が推奨されている幼児で、10時間睡眠ができていない1~6歳児は70%強にものぼり、中学生の約67%が睡眠不足で眠気を訴えているというのです。乳児でも夜更かしをしている子供が多く、常に寝不足の子供たちがいるということです。沖縄県の調査結果ですが、これは沖縄県に限った話ではなく、全国的な兆候といえます。

 

夜遅くにレンタルビデオのお店やコンビニ、居酒屋などで小さい子供を連れた親子を見かけた経験はないでしょうか。これは完全に大人の生活に子供を巻き込んでしまっている例です。

 

子供のしつけ、生活習慣は親の責任です。子供の頃から夜更かしが普通になってしまうと、そのまま成長してしまい大人になってから生活リズムをつくるのに苦労します。遅寝遅起きは免疫力が低下し、ストレスの要因にもなります。子供の頃から風邪をひきやすい人は、大人になっても風邪をひきやすい人が多いので、子供の頃から風邪をひかないように親が健康管理をしてあげることが大切です。

 

子供も大人と一緒で夜更かしはよくありませんが、特に思春期の夜更かしは子供の成長にとって大きなマイナスです。思春期は成長期でもあり、子供の成長や精神状態に関するホルモン分泌がおかしくなってしまったり、精神的にも不安定になってしまう子もいます。

 

また、思春期は成長期でもあると同時に反抗期でもあります。中高生の子供たちにはいい顔をされないかもしれませんが、夜遅くまで友達とカラオケやファーストフード店などで遊んでいると、健康面でも心配ですが、何か事件に巻き込まれるなど予期せぬトラブルも心配です。

 

当の本人は「大丈夫」「心配し過ぎ」などというかもしれませんが、中高生のうちは帰宅時間や就寝時間なども親がチェックをして問題ありません。中高生だと受験に向けて頑張っている子供も多いでしょう。受験は勉強も重要ですが、受験当日にベストコンディションで臨めるかどうかも大切です。

 

規則正しい生活を送ることで体調管理も意識できますし、集中力も増しプラス志向になっていきます。親が生活習慣を正しいものへ導けば、結果的にそれが受験にあたってもプラスに作用するのです。

 

また、食事に関して、ジャンクフードやスナック菓子ばかり与えていると、腸内細菌叢が悪化して免疫力が下がり、アトピーやアレルギーのリスクが上がるというドクターもいます。お菓子なら、なるべく手作りしたクッキーやパイなどのお菓子が理想です。

 

そうはいっても、お母さんは忙しいものです。手作りが難しい場合には、自然素材にこだわっているお店のものを購入するなどしましょう。たまの外食はいいですが、「おうちごはん」が一番の健康管理です。

 

子供の健康管理は小さいうちだけではありません。風邪を寄せつけないようにするには健康管理とともにしつけも大事です。子供の成長は本当にあっという間ですが、あっという間だからこそ、小さいうちにしっかりと習慣付けておきたいしつけがあります。それが、早寝早起きと手洗い、うがいです。

 

子供を保育園や幼稚園に通わせていると、自然と早寝早起きになり保育園や幼稚園で手洗いうがいについても教えてくれます。小さいうちからしつけを徹底すると、結果的に成長してから楽になるので、可愛さに負けずしっかりとしつけをしましょう。

 

子供は本来早起きです。起きるのが遅いのは寝る時間が遅いせいです。寝る時間が遅いのは、パパやママがテレビを見ていたり、ゲームをしていたりするからです。子供が夜遅くまで起きているのは、大人に合わせてしまっているんです。

 

子供は夜更かしすると風邪をひきやすくなってしまいます。ホルモンバランスが崩れると精神的に不安定になってしまう可能性すらあります。子供が小さいうちは、見たいテレビ番組があっても、スマートフォンやパソコンでSNSをチェックしたくても、ちょっと我慢して子供が寝てから自分の時間にしましょう。

 

子供の寝かしつけに苦労している場合、毎日決まった時間になったら照明を落としたり、寝る前に絵本を読むことを日課にするなどすると生活リズムがついてきます。早寝早起き、手洗い、うがい、この習慣を徹底するだけで子供の健康状態は大きく変わってきます。パパやママと一緒に子供の生活習慣を整えていきましょう。

 

子供の場合も風邪予防は食生活が大事

風邪を予防するには、生活習慣も大切ですが、食生活も忘れてはいけません。子供は特に「ごはんをたくさん食べなさい」と言われます。大人も子供もたくさん食べる事が健康にとっていい事だと思っていませんか。

 

近年の研究でサーチュイン遺伝子というものが見つかりました。サーチュイン遺伝子は、長寿遺伝子、若返り遺伝子とも呼ばれている遺伝子で、普段は眠っていますが、是非とも活性化させたい遺伝子なのです。

 

サーチュイン遺伝子はガンを抑制したり、筋肉強化、糖尿病予防などいろいろな効果があります。このサーチュイン遺伝子を活性化させるには、カロリー制限が有効です。カロリー制限で適度な空腹状態を維持する事で免疫力があがり健康に長生きできるのです。

 

昔から「ご飯は腹八分」と言われますが、お腹いっぱい満腹状態まで食べるより、腹八分でいた方が長寿に近づくのです。

 

風邪をひかない体づくりにもカロリーコントロールは必要ですが、サーチュイン遺伝子を目覚めさせるためのカロリーコントロールは少しストイックです。通常よりも25%ほどカロリーをカットした食生活を3週間続けると、サーチュイン遺伝子が活性化したと実証されています。

 

しかし、25%のカロリーカットはちょっと難しいという場合には、サプリメントが有効です。赤ブドウの皮や落花生の渋皮に含まれるポリフェノールの一種、レスベラトロールにサーチュイン遺伝子を活性化させてくれる作用があることがわかり、サプリメントとして販売されています。

 

この分野は現在も盛んに研究が行われていますので、これから次々に新しいサプリメントが販売されることでしょう。

 

また、このサーチュイン遺伝子を目覚めやすくするために、子供の頃からできる準備があります。肥満の原因となる脂肪細胞は一度できるとなくならないと考えられています。そして、この脂肪細胞ができる時期が2歳以下、5~7歳、思春期です。

 

脂肪細胞が増えるとサーチュインも目覚めにくくなりますし、ちょっと食べ過ぎただけでも脂肪を溜め込んで肥満へと導いてしまいます。女性にとっては、かなり迷惑な細胞です。

 

2歳以下で大きなカロリー制限は難しいと思われがちですが、母子手帳を開いて成長曲線とお子さんの体重を比較してみてください。成長曲線から大きく逸脱していなければ問題ありません。

 

5歳〜7歳の活発に動き回る食べ盛りの時期にも「カロリー制限」という言葉に抵抗のあるお母さんもいることでしょう。しかし、この日本でカロリー不足になることなんて、そうそうありません。

 

子供でも分かりやすいデジタルの体重計などを自宅に置いて、決まった時間に体重計に乗るように習慣づけると体重が常に把握できるようになり、カロリーコントロールもしやすいでしょう。

 

子供も大人も気をつけたいのが私たちの身近にある、清涼飲料水です。清涼飲料水を飲んだ後の体の中では、血糖値が急激に上昇し、インシュリンが大量に分泌され、その結果低血糖になり、また甘いものが欲しくなり結果的にまた清涼飲料水が飲みたくなる、という負の連鎖が繰り返されます。

 

この負の連鎖が続くと膵臓の機能を疲れさせてしまい、向かうところは糖尿病です。最近では糖尿病以外でも、ペットボトル症候群などと呼ばれ、10代20代の若い世代が突然発症することで知られるようになってきました。

 

ペットボトル症候群は糖尿病の一種で、腹痛や吐き気、喉の渇きやだるさ、イライラしやすくなったり、疲れやすくなったりといいことがありません。重症化すると意識障害や昏睡状態になってしまうこともあるので甘くみてはいけません。

 

また、清涼飲料水ばかり飲んでいると脂肪細胞が増え、肥満になってしまうリスクが上がります。免疫力も下がり、風邪もひきやすくなってしまいます。大人になってからのダイエットは非常に大変です。ペットボトル症候群を防ぐためにはただ一つ、清涼飲料水をやめる事です。

 

清涼飲料水をやめる一方、積極的に摂りたい食品もあります。幼児期には「腸内細菌叢」が形成されるため、この時期に善玉菌を増やすためにヨーグルトや乳酸菌飲料などを積極的に摂るといいでしょう。

 

悪玉菌が増えると免疫力が下がり風邪をひきやすくなるばかりか、腸内環境の悪化はいろいろなところに影響を与えてしまいます。幸せホルモンの代表セロトニンは約90%が小腸に存在していますし、脳腸ホルモンも腸でつくられており、これらのことから最近は「腸活」なんていう言葉も盛んに聞くようになりました。

 

腸活はOLだけの言葉ではなく、子供も腸内環境を整えておかないと精神状態が不安定になってしまう恐れがあります。子供が「スナック菓子大好き」なんていう場合には注意が必要かもしれません。

 

幸せホルモンのセロトニンはトリプトファンというアミノ酸からつくられますので、トリプトファンをしっかりと食事から摂取しなければいけません。スナック菓子ばかり食べていては、当然のことながらトリプトファンが摂取できません。そうなると子供の精神状態が不安定になる可能性が出てきます。

 

また、最近は子供用の便秘薬なんていうものが存在します。小学生で既に便秘を訴えている子供たちがいるのです。成人の女性は便秘が解消した途端、化粧ノリが良くなったり、冷え性が緩和したりと体にいいことが次々に起こります。

 

腸内環境を整えることは体にとって重要なことです。子供の腸内環境は免疫力や風邪だけではなく精神状態にも影響を与えますので、常に便通には気をつけておきましょう。

 

風邪をひかない子供は外で遊ぶ

子供に風邪をひかせないようにするには、運動も大切です。「子供は風の子」といいますが、やはり外で元気に遊ぶことは子供にとって重要なことなのです。

 

外で元気に駆け回れば血行も良くなりますし、ストレス発散にもなります。免疫力もついてきますし、頭の回転も良くなります。実際にある予備校のデータでは、勉強ばかりする生徒たちよりも、朝か夜に軽いジョギングをしていた生徒たちの方が希望大学への合格率は高かったといいます。

 

最近は習い事をしている生徒が多く、学校が終わったと思ったらまたすぐに塾やそれぞれの習い事へと子供たちも多忙です。学校以外で外で遊ぶ時間は意識的に作ってあげなければいけない子供もいるでしょう。

 

しかし、厄介な事に子供は大人から「走ってきなさい」と言われると走りたくなくなってしまいます。そこで、小さい子ならシャボン玉を追いかけさせるなどして、体を使って遊ぶように仕向けるといいでしょう。

 

平日はなかなか一緒に遊ぶのが難しいという場合には、休日に大きな公園に連れて行ったり、自然が豊かなところへ連れて行ったりしてあげると子供たちも喜びます。喜んで大人が何も言わなくても公園の遊具で遊んだり、自然の中を走り回ります。

 

難しく考えず、できる範囲で子供の食生活と運動に気をつけるだけで、子供の免疫力を保つことはできます。免疫力さえ落ちなければ、子供は風邪をひきにくい体へと近づいていく事でしょう。

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