母乳で育てたいのに出ない時どうしますか?
赤ちゃんをきちんと自分の母乳で育てたい、というお母さんは増えていますが、うまく母乳が出ないという悩みを抱える方もいらっしゃいます。ミルクをどんなふうに使っていくといいのかを含めて、母乳がうまく出ないときのことについて見ていきましょう
産まれてすぐは赤ちゃんにがんばってもらいましょう
母乳がよく出るようにといろいろなマッサージなどを試す方もいらっしゃいますが、母乳を出やすくするために一番効果があるのは赤ちゃんに吸ってもらうことです。乳房をしっかりくわえてもらって、がんばって赤ちゃんに吸ってもらいましょう。そうすることでだんだんと母乳は出やすくなっていきます。
赤ちゃんが乳房を吸う時にも、お母さんの抱き方一つで吸いやすかったり吸いにくかったりしますから、母乳をあげるときの赤ちゃんの抱き方などもさまざま工夫してみるといいでしょう。
赤ちゃんはそれぞれ千差万別です。誰もが問題なく母乳を吸えるわけでもありません。はじめからうまく吸うことができなかったとしてもむやみに心配せずに、根気よくつきあってあげましょう。
ミルクを使うかは赤ちゃんの体重の伸びを見ながら決めましょう
生まれたばかりの赤ちゃんの体重の推移には特徴があります。はじめの3日ぐらいは体重が減り、その後3日~7日ぐらいからだんだんと増加に転じます。
お医者さんが赤ちゃんの体重の推移について見る場合、(1)7日目に体重が増え始めるか、(2)7日目に最低でも体重の減少が止まるか、どちらかを目安に見ています。その上でだいたい14~15日たったころに出産時の体重に戻っていることをおおよその目安と考えます
それから3ヶ月目ぐらいまでは、大まかに言って1日に30グラム程度体重が増えるのが一般的です。ですから一月で900グラム程度増えるわけです。少し少なめで1日20グラム増だとしても一月で600グラムは増えてくる計算になります。母乳の他にミルクを使うかどうかについては、このような赤ちゃんの体重変化をもとに判断します。
仮に1日10グラムしか増加していない場合、7日で100グラムも増加しないことになります。こういった場合は赤ちゃんの体重の増加があまり芳しくないという判断をして、母乳の他にミルクを足すべきだという判断をすることになるわけです。
赤ちゃんの体重はおしっこをするだけでも簡単に30グラムぐらい減ってしまいますので、神経質になって毎日毎日体重をはかってもあまり意味がありません。だいたい1週間に1回ぐらいの割合で体重をはかってみて、体重の伸びをチェックするといいでしょう。
赤ちゃんが頻繁に泣くので不安になったら
赤ちゃんはいろんな理由でよく泣きます。母乳をあげてから1時間もしないうちによく泣くのを見て、母乳の出る量が少ないからなのではないだろうかと心配してしまうお母さんもあるかもしれません。
実際、なかなか母乳が出ないために1日に10回以上母乳をあげているという方もわりあいいらっしゃいます。赤ちゃんが一度にたくさん飲んでくれないので、回数を増やすことでカバーしようというわけです。
一方でミルクをあげる場合、授乳の回数はそれよりも少なくなりがちです。これは、ミルクの方が飲みやすいため、赤ちゃんが一度に飲んでくれる量も増えるからです。とはいえ、ミルクをあげていれば赤ちゃんがあまり泣かないかというとそんなことはありません。
赤ちゃんはお腹がすいた以外にもさまざまな理由で泣きます。暑がったり寒がったり、口寂しかったり、眠かったり、その理由はいろいろで、よく泣くからといって必ずしも母乳が足りないというわけではないということは頭に置いておきましょう。
では、母乳の他にミルクをあげた方がいいかどうかをどうやって判断したらいいかですが、赤ちゃんの泣き方ではなくて赤ちゃんの体重がきちんと増えているかを目安にします。
毎日ちゃんと母乳をあげて、それで体重が順調に増えているなら問題はありません。泣いたらとりあえず飲ませるということをやってみて、それでも体重の増えが芳しくないという時にミルクを追加であげることを検討するといいでしょう。
ミルクをあげるときの注意点ですが、何よりも清潔を心がけてください。飲み残しは取っておいたりせずに毎回捨てて、使ったほ乳びんもすぐに洗うのを忘れないようにしましょう。そして、ミルクを作るときには作り方をきちんと守り、薄めたり濃くしたりはしないようにしてください。
また、母乳とミルクをどのように使い分けるかですが、(1)赤ちゃんに母乳を飲ませるごとにミルクも飲ませるというやり方と、(2)1回まるまるミルクをあげる回をつくるというやり方とがあります。基本的にどちらの方法がよりよいということはありませんが、母乳をあげる前にミルクを飲ませると母乳を飲ませようとしても吸ってくれなくなることがありますので、その点だけは注意をしてください。
ところで、ミルクアレルギーになってしまうのが怖いので最初からアレルギー持ちの赤ちゃん用のミルクを飲ませる、という方が時々いますがこれは意味がありません。アレルギー用のミルクは、あくまでミルクにアレルギーがある体質であるときのものですから、お医者さんから指示がなければ普通のミルクを飲ませるようにしましょう。
ゲップは出なくても問題ありません
母乳やミルクを飲んだ後にはゲップをさせるようにという話はよく耳にするかと思いますが、これはなぜなのでしょうか。
赤ちゃんは母乳やミルクを飲むときに同時に空気を飲んでしまうのですが、自分ではまだ上手にゲップをしてこの飲んでしまった空気を出すことができません。このため、母乳やミルクを吐いてしまわないように、お母さんがゲップを手伝ってあげてください、というのがその趣旨です。
お母さんがゲップの手助けをする際には、赤ちゃんの体勢が少しだけ前屈みになるようにした上で、背中をとんとんと軽く叩いてあげるか、あるいは下から上に背中をなで上げるようにします。
ちなみに、赤ちゃんがゲップができずに母乳やミルクを吐いてしまっても、命に関わるようなことはありません。どうしても赤ちゃんがゲップをしてくれないといって深刻に考える必要は無いのです。こういったときには、もしかすると飲んだものを吐くかもしれませんので、顔を横向きにして寝かせてあげるようにしましょう。
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更新日:2019/11/29|公開日:2015/01/18|タグ:母乳