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お父さん必見!忙しすぎて子どもにかまえない時の奥の手集

忙しいお父さんと子ども

最近では男性の育児に対する理解が広まってきており、育児休暇を積極的に取るようなケースも見られるようになってきました。少し前のころと比べるとかなりそういう点では進んだように思われます。しかし、そうはいっても毎日遅くまで残業に追われたり、出張ばかりといった理由で家にいる時間の方が短いかもしれない、などというお父さんもたくさんいるのではないでしょうか。

 

冗談のような本当の話で、単身赴任で久しぶりに家に帰ったところ、子どもに「いらっしゃい」と言われてショックを受けた、などという話も耳にします。そんなふうに子どもと一緒の時間をなかなか作れない時に、どうやったら子どもにお父さんの存在を感じてもらえるかということについて見ていきましょう。

 

自分を責めずやれることを探そう

「イクメン」などという言葉がすっかり市民権を得ているように、最近では育児を積極的にこなす男性も珍しくなくなってきています。一方で、どれだけ育児に参加したくても仕事の関係でまったく時間が取れない、というお父さんもまだまだ多いのではないでしょうか。

 

育児に積極的に参加したい、と思っているお父さんほど、こうした現実に悩んでいるものです。毎日遅くなり肉体的にも精神的にもきつい状態なのにも関わらず、ろくに育児に参加できない、ということで自分を責めてしまってはいないでしょうか。

 

まじめな人ほどこうして自分を責めがちですが、仕事でなかなか家に帰れないのがすべて自分のせいというわけではないと思います。自分ががんばっただけではどうにもならないようなことも起こりますし、トラブルがたて続けに起こってしまうような時もあるでしょう。

 

仕事に時間を取られ、なかなか育児に参加できないという状態に陥っている自分を責めても何も生まれません。むしろ、そういう中であってもできることはないか、という考え方をした方が建設的です。視点を変えて、忙しくても何か育児でできることがないかを探してみるようにしましょう。

 

お父さんのネガティヴ思考は家族関係も悪化させる

毎日忙しすぎて家族のためにろくに時間を取れないという場合であっても、ちょっとした工夫をすることで家族の中でお父さんとしての存在感を発揮することは可能です。

 

しかし中には、そんな涙ぐましい工夫をすること自体をネガティヴにとらえてしまうような人もいるかもしれません。確かに、本来的にはきちんと仕事を早く終えて家に帰り、家族のためにたっぷりと時間を取れるようになることの方がいいに決まっています。しかしそうできない状況や事情があるのですから、ここはぐっとこらえてできることをするべきなのではないかと思います。

 

そうした工夫を何もしないでいれば、家族の中でのお父さんの存在感が今より増えることはけしてありません。諦めてしまったらそれで終わりなのです。むしろ、子どもたちの心の中からお父さんの存在感がすっかり消え失せてしまいかねません。たとえ涙ぐましい努力であっても、わずかでも存在感を示すことができた方がよくはないでしょうか。

 

よく聞くたとえ話で、水の入っているコップを見たときに、「もうこれしか残ってない」と感じる人もいるけれども、「まだこれだけ残っている」と感じる人もいるというものがあります。ポジティヴ思考が大事であるということを伝えるためのお話ですが、家族のために使う時間にもこの考え方があてはまります。

 

「ほんのわずかしか使える時間がないから何もできない」と考えるのではなく、「まだこれだけ使える時間があるからそれで何をしようか」と考える方が結果的に「何か」をすることができるのです。

 

お父さんがネガティヴな考え方をして何もしないでいれば、子どもやお母さんの方も同じような反応を返します。「どうせお父さんは忙しいばっかりだからね」ということで、お父さんとコミュニケーションを取らなくなってしまいかねません。こうなってくると、家族の間のやりとりはますます減ってしまい、最悪の場合愛情も冷めてしまって冷え冷えとした家族関係になってしまうかもしれません。

 

逆にお父さんがポジティヴ思考でものを考え、ほんの数分であっても家族のために毎日できることをしているならば、家族はお父さんの存在感を折に触れて感じることになります。毎日遅くまで残業で子どもの顔が見れない、話ができないというのであれば、仕事の合間をみて家に電話をしてみてはどうでしょうか。そういったささいな努力や工夫が温かな家庭のもとになるのです。

 

仕事に忙殺されているような時には誰しもネガティヴな考え方に陥ってしまいがちなものですが、ここは一念発起してそれをはねのけ、ちょっとした工夫をしながら家族が幸せを感じることができるよう努力する姿を家族に示したいものです。

 

手紙や日記で子どもとコミュニケーションしてみる

毎日朝早く出勤しなければならず、遅くまで残業しているので子どもの寝顔しか見れない、といったような時に使える方法を紹介します。

 

眠っている子どもの枕元に、お父さんからのメッセージを書いた短い手紙を置いておいたり、今日あったことを書くための交換日記を置いたりするというやり方です。子どもが小さいころにはまだ読み書きできないと思いますので、そういった場合にはお母さんに協力してもらうようにします。また、たとえへたくそでもかまいませんので、字ではなく絵を描いてみてもいいかもしれません。

 

手紙を書くと言っても、そんなに長々と書く必要はありません。大げさなものにしたくなければ、大きめの付箋紙を使ってひとこと書き添えるだけで十分です。たとえば、「きょう、お父さんはしんかんせんに乗りました。すごく速かったよ」であるとか、「ほいくえんはどんな感じ?」といったような具合でいいのです。

 

朝早くお父さんが出かけてしまっていても、目覚めた子どもはお手紙を見つけて、「お父さんからだ!」と喜んでくれるはずです。毎日続けてお手紙をもらっていれば、お父さんの顔を見れないで眠る日にも子どもは明くる朝のお手紙を楽しみにしてベッドに入ってくれることでしょう。

 

手紙では一方通行になってしまってやはりさみしいということであれば、小さなノートを使った交換日記を初めてみてはどうでしょうか。お互いに、順番にメッセージを書き合うようにするわけです。子どもがまだ読み書きできない年齢であるのなら、お母さんに協力を求めて代筆してもらうようにしたり、子どもの方は絵日記ふうに絵を描いてもらっても良いのではないでしょうか。こうすることで、子どもの表現力を育むという副次的な効果を得ることもできます。

 

そんなふうにして交換日記を続けていれば、日々の生活で子どもが何か思いついたり楽しいと感じたような時に、「このことをお父さんに日記で教えてあげなきゃ」と感じてくれるようになるかもしれません。そうなってくれれば、子どもがお父さんのことを忘れてしまうことなどなくなるでしょう。

 

また、お母さんに代読・代筆を頼むことにより、家族一丸となって努力をしているという感じが出て、お父さんの存在感が薄くなることもないのではないでしょうか。一番の効果として、自分の子どもと毎日わずかでもやりとりすることによって、お父さん自身の心も少しは癒やされるのではないかと思います。

 

子どものために毎朝スペシャルドリンクを作ってみる

毎日朝一番で出勤しなければならないというお父さんであれば、朝早く起きて出勤準備する時間のうち数分を子どものために使うという手があります。

 

忙しく出勤しなければならないので朝食は食べないのが普通になってしまっている場合であっても、出勤前に野菜ジュースを飲んだり、目覚まし用にコーヒーを飲んだりしている方は多いのではないかと思います。そうした野菜ジュースやコーヒーを作る際に一手間かけて、自分のぶんだけでなく家族全員ぶんのスペシャルドリンクを作ってから出かけるのです。

 

スペシャルドリンクというと大仰ですが、なにも手の込んだものを作る必要はありません。例えば野菜ジュースを飲む習慣があるのであれば、そこにフルーツジュースを混ぜて栄養豊富で飲みやすいミックスジュースを作ってみてはどうでしょうか。あるいはコーヒーを毎朝飲んでいるのであれば、そこに牛乳を入れてコーヒー牛乳を作ってもいいでしょう。こうしたやり方ならば、そんなに手間も時間もかけずに準備をすることができます。

 

朝食のテーブルにお父さんの姿がない場合であっても、毎朝お父さんの用意してくれるお手製ドリンクを飲みつつ朝食を食べれば、子どもはお父さんのことをどうしたって考えることになります。なによりお父さんが自分のことを考えてドリンクを作ってくれたというのは子どもにとってはすごくうれしいことでしょう。

 

ドリンクを楽しみにしてくれるようになれば、早起きしてちゃんと朝食を食べるという習慣をつけさせる助けになるかもしれません。またお父さんの方も、通勤の途中で今日はどんな話をしながら自分の作ったドリンクを飲んでくれただろうか、などと想像して楽しむこともできます。

 

忙しい朝の時間に作るわけですから、ものすごく凝った内容のものを作る必要などはありません。しかし、毎日同じレシピではなく、時々違う内容のドリンクを作って子どもをびっくりさせてみてもいいかと思います。

 

コーヒー牛乳だと思って手に取ったらチョコレートドリンクだった、あるいは、野菜ジュースだと思ってみたらバナナシェイクだった、というようなサプライズがあれば子どもも喜んでくれるのではないでしょうか。

 

手が空いた時間に電話をかけてみる

結婚して家庭を持つ前、まだ恋人とつきあっていたころに、「ちょっと声を聞こうと思って」学業や仕事の手が空いたときに恋人に電話をかけたりはしなかったでしょうか。そのように、電話を使えばほんの少し話をするだけでも相手の存在感を感じることができ、互いに思いを伝えあうことができます。電話というのは使いようによっては互いのコミュニケーションを深くはかることができるツールになるわけです。

 

昔と違って、最近では一家に一台どころか一人一台携帯電話を持っている時代です。中には子どもであっても専用の電話を持っているようなケースもあります。相手に連絡を取りたければいつでもどこでも手軽に取れる時代になっているわけですから、家族とのコミュニケーション不足を補うためにこれを利用しない手はないでしょう。営業回りが一段落して少し時間が空いたとき、職場での休憩時間のわずかな時間、家族のことをちょっと思い出したらその場で電話してみてはどうでしょうか。

 

小さい子どもはまだ認知が未発達なため、実際に自分の目の前にいないものの存在感を感じ取るということができません。朝から晩まで家族のために忙しくお父さんが働いていたとしても、目の前にいなければお父さんの存在感を感じることができないのです。しかし、こうした点は電話を使うことで解消できます。

 

1回わずか数分であったとしても、折に触れてお父さんと電話でお話ができれば、子どもはお父さんの存在感を感じ取ることができます。また、お父さんが自分たち家族のためにがんばって働いてくれているのだ、ということも理解できるようになるでしょう。そして何度も電話をもらうことによって、お父さんは忙しくても自分や家族のことを気にかけているということを実感として得ることにもつながります。

 

お話ししたくなったら電話してねと子どもに伝えておく

折に触れ自分から家族に電話するだけでなく、「お父さんとお話ししたくなったらいつ電話してもいいからね」と子どもに言っておく、というのもいいやり方です。実際に子どもがかけてきたときに電話を取っていれば、「お父さんにはいつでも電話でお話ができる」と子どもが安心することにもつながります。

 

今の携帯電話はかけてきた相手によって着信音やイルミネーションなどを変化させることができるようになっていますので、家にある固定電話やお母さんの携帯電話からの着信だけ別な音や光が出るように設定しておけば、仕事中の間の悪いタイミングで子どもからの電話に間違えて出てしまうということは防止できます。

 

また、そのように設定してあることを子どもに教えておくと、お父さんが自分のことを特別扱いしてくれているんだと子どもは喜んでもくれます。さらに、どうしても電話に出られないときにはドライブモードなどにしておいて、音声案内があるときにはお父さんは運転中だから、後でかけ直すからねと教えておけばいいでしょう。

 

一日に何十回も電話されても困る、という方もあるかもしれませんが、最初のうちこそおもしろがって頻繁にかけてくるものの、電話したらいつでもお父さんとお話しできるということに納得すると不思議なもので今度はそんなにはかけてこなくなります。

 

出張族ならビデオチャットで家族とコミュニケーション

Webの通信速度が上がり、パソコンの能力もアップしてきたことにより、最近ではさまざまなことができるようになってきています。その中の一つにWeb経由でのビデオチャットがあります。

 

Skypeなどによって、少し前までは簡単にはできなかったTV電話がWebにさえ接続できればいつでもどこでもほとんど無料で利用できるようになってきているのです。実際にビジネスシーンでいつもビデオチャットを使っている、というような方もいるかと思いますが、せっかくのこうした機能を家族相手にも使わない手はありません。

 

特にいつも出張してばかりでなかなか家に帰れない、というようなお父さんならば、このビデオチャットを上手に使うことで家族とのコミュニケーション環境を改善することができます。出張先の宿泊先にはネット接続ができるホテルなどを選び、仕事がひけてホテルに戻ったら持って行ったノートパソコンを使って家のパソコンに接続するのです。

 

電話と違い、Skypeなどのビデオチャットは無料で何時間でも接続しっぱなしにできますから、あとはお互い寝るまでつけっぱなしにしておけば、パソコンの画面を通して自宅にいるかのように家族と話をすることができるようになります。姿が見えず声だけの電話でさえ相手の存在感を感じ取ることができるところに、ビデオチャットならば映像も送ることができますから、家族とのコミュニケーション環境はぐっとよくなることでしょう。

 

出張先の味気ないホテルの部屋も、ビデオチャットで自宅とつなげば擬似的に自宅のリビングに早変わりです。ずっと話をしていなくても、ノートパソコンの画面越しに漏れ伝わってくる子どもの声や音、映像などによって、ある程度家に実際に帰ってきているかのような感覚を味わうことができます。工夫すれば画面越しとはいえ一緒に夕食を食べることもできるかもしれません。出張先のホテルで一人味気ない食事を取るよりも、ずっと疲れの取れる時間になりそうではないでしょうか。

 

長期出張の際にはあらかじめ「しかけ」をして出かけよう

出張が多い仕事をしていると、回数もさることながら、時に長期間出張先に詰めなければならなくなる、といったことも起こります。そんな時に使える手として、出張に出かける前に家の中にいろいろと「しかけ」をしていくというやり方があります。

 

しかけといってもそんなに手の込んだものは必要ありません。子ども宛のお手紙の入った小さな封筒、個包装された小さなお菓子、食玩のおもちゃなど、他愛のないものでかまいませんのでいろいろなところに仕込んでから出かけるのです。

 

出張に出かけて宿泊先に戻ってきたら、家に電話したりビデオチャットしながら子どもにヒントを出します。「戸棚の脇の隙間に何かあるよ」といった具合です。子どもは何だろう? とそこを調べて、仕込んであったものを発見することでしょう。ちょっとしたサプライズの演出です。

 

毎日小出しにしてやっていけば、長期間の出張中にお父さんの姿が見えなかったとしても、子どもにはその間毎日の楽しみができます。こうしておけば、仕事上がりのお父さんからの連絡を心待ちにするようになるでしょうし、間違ってもお父さんの存在感を忘れるようなことはないでしょう。ちょっとしたしかけをして出かけるだけで、子どもの中で自分の存在感を保つことができるのです。

 

帰宅時間を宣言し、それよりちょっと早めに帰る

子どもだけでなくお母さん相手にも使えるテクニックです。残業で遅くなるとき、予め「~時には帰るから」と言って出勤し、実際にはそれより1時間ほど早めに帰るようにします。帰ってきたとき、家族の顔を見たかったからお父さんはお仕事がんばって早く帰ってきたんだよ、とリップサービスしておくだけで、待っていた家族はなんだか特別なことが起きたかのような印象を受けるものです。

 

それでも帰宅時間が遅く、子どもとはほんのちょっとしか顔を合わせられないというようなこともあるでしょう。しかし子どもにしてみれば、自分に会いたくてお父さんががんばってくれた、という気持ちを得ることができます。その日の夢はいい夢になるのではないでしょうか。

 

ある意味姑息なテクニックかもしれませんが、実際に時々散りばめると家族は喜んでくれると思います。そうした様子を何度か見ていればお父さん自身もうれしくなり、「よし、次は本当にがんばって仕事を早く終わらせて帰ろう」というモチベーションにもつながるものではないでしょうか。それによって帰宅時間がだんだんと早くなっていったらめっけものです。

 

時には「あまりよろしくない」手も使ってみる

来る日も来る日も遅くまで残業続きで疲れ切り、家に帰って子どもと遊ぶ気力や体力も残っていない、などというお父さんも多いと思います。その一方で、子どもが幸せそうに笑っているのを見るのが一番の楽しみなので、どうにかして子どもの笑顔を見れないか、と考える方もあるでしょう。子どもにはあまり時間をかけてやれないけれどもその笑顔を見たいのであれば、子どもに何かお土産を買う、という手があります。

 

残業を終わらせて家に帰ったころにはおそらく子どもはもう眠っているでしょう。その枕元に、買ったお土産をそっと置いておくのです。明くる朝、子どもは起き抜けにそのお土産を見つけ、「わあ、これ欲しかったんだ!」などとはしゃいでくれるでしょう。その声で早めに起こされてしまって寝不足になってしまうかもしれませんが、子どもの笑顔を見れるならそれぐらいどうということはないと思います。

 

子どもの笑顔を見たいからといって、そういった手段を使うのはどうだろうか、しつけとしてあまりよくないのではないかという声が聞こえてきそうです。確かに一理あるのですが、そんなふうにしないと子どものことを大事に思っているということを伝えられないような大変な状況に陥ることもないとはいえません。

 

仕事が急に忙しくなり、まともな時間に帰宅できないような日が何日も続いてしまうかもしれません。お父さんが仕事にばかり気を取られて、子どものことなんて大事に思ってくれてないんじゃないか、などと思われたら元も子もありませんので、場合によってはこうした「あまりよろしくない」手も選択肢として持っておきたいところではあります。それが常態化するようなことは厳に慎むべきですが、ごくたまにであればそういったことをしてもいいのではないかと思うのです。

 

忙しい時だけでなく、仕事で煮詰まってしまったり嫌な思いをしたようなとき、いつもは飲みに行ってぱーっと使ってしまうのを一回ぐらいやめて、その代金分で子どもの欲しがっていたものを買ってあげたらどうでしょうか。そうすることで、ちょっとよくないことをしているという普段にない感覚と、それをもらったときの子どもの笑顔とが手に入るのです。憂さ晴らしに酒を飲むよりもずっとましではないでしょうか。

 

とはいえ、いつも子どもに対して、無駄遣いをしてはいけません、余計な買い物をしてはいけません、と口を酸っぱくしてしつけをしているお母さんからすれば、これは間違いなく困った行為に映るでしょう。

 

本来は子どもが欲しいというものを端から与えるのはあまり良くないことですから、お母さんの言い分の方が正しいのです。ですから、こういう手を使うのはほんとうに困ったときだけにする必要がありますし、さらにはお母さんをあまり刺激しないような工夫を凝らすことも大事になってきます。

 

どんな工夫が必要かですが、まずはあまり本格的なお土産にしないという手があります。コンビニエンスストアで買ったコーヒーやペットボトルのお茶に「偶然」ついていたオマケの玩具をお土産にするであるとか、「職場でいただいた」お菓子を少しだけお土産として持って帰るようにするといったように体裁を整えるのです。

 

また、真っ正面からお母さんを納得させるというやり方もあります。「最近あまりに忙しくて、ストレス解消に子どもの笑顔が見たかったんだけどかまってあげる時間が取れないから、今回だけは許して」というように自分の思いをきちんと伝えるのです。納得してもらえるかどうかは普段の関係や状況次第ですが、忙しくても子どもや家族のことを考えているんだという気持ちのアピールにはなるはずです。

 

あるいは、子どもだけでなくお母さんにもお土産を買ってしまうという手もあります。こちらもあまり大仰なものにはせず、コンビニエンスストアで見つけたちょっとしたスイーツなどをあわせて買って帰るのです。そういう形で子どもや家族に何かしたいと思っているんだということを伝えるようにすれば、少なくとも頭ごなしに叱られることはなくなるでしょう。

 

お土産を買って帰るのではなく、「作ってしまう」という手もあります。子どもの玩具ですから手の込んだものや時間のかかるものは必要ありません。輪ゴム鉄砲や発泡スチロール製の車など、お父さんお手製ということで簡単な玩具を作るのです。

 

ちょっと面倒かもしれませんが、こういうものであればお母さんから叱られることもありませんし、子どもが興味を示して似たようなものを自分で作ってみたいと言い出すかもしれません。仕事が一山越えたら一緒に作ることもできますし、何より子どもの創作意欲を引き出すいいきっかけになってくれるでしょう。

 

眠るときぐらいは同じ部屋で

毎日残業で遅く帰ってくるお父さんたちの中には、自分が帰ってきた音で家族を起こさないように、と気遣ったり、あるいは少ない睡眠時間の中子どもの泣き声で起こされたりしないように、と考えて家族とは別の部屋で寝ている、というような方もあると思います。

 

それはそれで一理ありますが、それでも家族や子どもと同じ部屋で眠るようにするだけでも、お互いに相手のことを近く感じることができるようになります。家族と同じ部屋で眠ることにより、その空気感のようなものに包まれてリラックスして眠ることができますし、朝早く出かけるときにも、その空気感にまた包まれたくて、なるべく早く帰ってこようと思うことができるように思うのです。

 

お父さんが夜遅く帰ってきて朝早く出かけてしまい、お父さんと顔を合わせることがない子どもの方でも、夜中に目覚めた時に傍らで眠っているお父さんの姿を見て安心したり、朝目覚めた時にお父さんの布団を見てはお父さんが夜中に一緒に眠っていてくれたという気配を感じてくれることでしょう。

 

また、マウスを使ったある研究によれば、赤ちゃんが生まれたあとにそのにおいをかいだり、触覚によって赤ちゃんの存在を感じ取ることにより、父親の脳に変化が起きるということがわかっているそうです。赤ちゃんの臭いや手触りによって父性を獲得しているのではないかというのです。

 

もしこれが人間にも起きているのだとすれば、毎日忙しくて子どもと直接やりとりできないお父さんであっても、眠っている子どもを起こさないように頭をなで、子どもの臭いのする部屋で眠るようにすればお父さんとしてのスイッチが入るかもしれません。このため、子どもとすれ違いになりがちなお父さんであっても、なるべくなら子どもや家族と同じ部屋で寝るようにすることをおすすめします。

 

子どもとお風呂に入れないなら朝シャワーを

子どもとふれあい、その臭いをかぐことでお父さんとしてのスイッチが入るとするならば、子どもとお風呂に入るというのは絶好の機会であると言えます。とはいえ、毎日残業で遅いお父さんには子どもと一緒にお風呂に入る機会などないという方もいるでしょう。

 

そういう場合は、朝少し早起きして子どもと一緒に朝シャワーを使ってみるというのはどうでしょうか。そうすれば、不足しがちな子どもとのふれあいを堪能する機会も作ることができます。

 

朝起きた後にシャワーをざっと浴びてから会社に行くというお父さんも多いと思います。自分一人でシャワーを浴びるのに比べれば時間が少しかかってしまうかもしれませんが、子どもを本格的にお風呂に入れるわけではないので、自分がシャワーを浴びるついでにできるのではないでしょうか。

 

忙しいときこそ家族の身になって考える

Webで動画をダウンロードするときなど、画質のよい動画の場合、何分か時間がかかることがあります。こういうときに、「ダウンロード中……○○%完了」であったり、「ダウンドロード中……残り△△分」などと表示されているかいないかで、待っている時のいらつきは大きく変わってくると思います。

 

人間は不思議なもので、あとどれだけ待たされるかが分からない状態だと大きないらだちを感じます。逆にどれだけ待ったらいいか大まかにでも分かっていると、腰を据えて待つことができるものなのです。先の見通しが立たないと不安を感じ、今感じているストレスがより大きく感じられるようになります。災害に遭った方へのインタビューで、「先の見通しが立たなくて……」という声をよく耳にするかと思いますが、あれと同じ心理です。

 

仕事に波があって、今忙しさのピークがやってきていて毎日遅くまで残業が続く、といったような場合。お父さんの帰りを待っている家族たち(とくにお母さん)の心理にもこれと同じことが言えます。仕事を実際にやっているお父さんにしてみれば、仕事の流れからみてあと何日でこの忙しさも終わるかな、とめどを立てることができるかもしれませんが、家族はそういったことはまったく知らないので、いつまでこんな状態が続くんだろう、と感じやすいのです。

 

これを防ぐために、家族にも仕事の大まかな見通しを話しておくと効果的です。細かく話す必要はありません。「仕事が詰まっていて今月末まで忙しいけど、来月になれば一山越えるから、それまで頼むよ」という一言があるかないかで、待っているお母さんの心証も大きく変わるものです。

 

子どもに対しても、カレンダーを示して「毎日遊んであげられなくてごめん。この日まではお父さんすっごく忙しいんだ。でも、このあたりになったらまた遊んであげられるようになるから、それまで待っててね」といったように具体的に教えてあげるといいでしょう。

 

そうしてもらえば、子どもの方も毎日カレンダーとにらめっこしながらお父さんの忙しさがひける日を心待ちにしてくれるはずです。そうすることで、自分が望むものを得るには時には時期を待たねばならないこともある、ということを教えることもできます。

 

仕事が立て込んでくるとどうしてもそれで頭が占められてしまい、家で待っていてくれる家族のことまで頭が回らなくなりがちです。そういう時こそ、自分がもし待つ側になったらどう感じるだろうか、といったように想像力を働かせ、この忙しさがいつまで続くのかということを可能な限り具体的に教えておくように気をつけるべきでしょう。

 

忙しいときこそ楽しい計画を立てよう

家族みんなが忙しくしているような時には、現在抱えている不満にどうしても意識が向かいがちになるものです。そのためにみんなカリカリして、それがさらに家庭の雰囲気を悪くする……そんな悪循環が起きてはいないでしょうか。

 

こういった悪循環を断ち切り、家庭の雰囲気を良いものに変えていくためには、現在の忙しさが一段落した後にどうするか、という楽しいイベントの計画をすると効果があります。忙しくて不満に目が向かいがちな現在ではなく、忙しさが落ち着いた後の未来の時点に家族の注意を転じるわけです。

 

たとえば、「この忙しさも今週で終わるから、その後にある連休はどうやってすごそうか」などといった具合に家族に話を持ちかけ、ショッピングやお出かけなどの楽しい話題を意識的にふるようにします。出勤途中や昼休みなどの合間の時間を使って、旅行のパンフレットを見つけてきて家に持ち帰るといったようなやり方をしてみてもいいのではないでしょうか。

 

将来の楽しいことに目を据えていると、現在たいへんであっても心に少しゆとりのようなものが生まれます。そうすることで悪循環が断ち切られ、その楽しいことを実現するためにとなんとかがんばれるものです。また、子どもや家族も、そうした将来の楽しみのためにお父さんががんばっていること、そしてがんばりの後には楽しいことがあるものだということを漠然とながら感じ取ってくれるようになるでしょう。

 

子どもが興味を向けるようなしかけ作りを

お父さんがなかなか子どもと接する時間が取れなかったとしても、子どの能力を伸ばす方法はあります。自宅のあちこちに、知的探究心をかきたてるようなものをちりばめておくようにするのです。

 

例えば、子どもがTVを見る居間に地球儀を置いてみてはどうでしょうか。番組で紹介された外国について子どもが興味を持った時、手近に地球儀があれば、その国が地球のどの辺りにあるのか、日本からどれぐらい離れているのかといったことをさっと調べることができます。同じ理由で、TVの側に日本全国が描かれた地図を用意しておいてもいいでしょう。

 

また、居間に小さな本棚を置いて、そこに辞書や図鑑類を入れておいてもいいでしょう。新聞を読んでいてよく分からない漢字や熟語があった時、読んであげていた絵本に出てきた動物について質問された時、散歩の途中で見かけて名前が分からなかった木や鳥の名前が知りたいと思った時などにすぐに調べることができて便利ですし、何より「何か分からないことが出てきたらすぐに調べてみる」という非常にいい習慣をつけることにつながるからです。

 

親がよく読書をする家であれば、家のあちこちにこうした本棚を設置して、本というものに囲まれた環境を作ってやるという手もあります。そうした環境で大きくなった子どもは、本を読むのを当たり前に感じて育つことでしょう。

 

また、子どもに与える玩具についても、子どもが頭を使うようなたぐいの玩具にすれば、遊びながら能力を発達させられる環境を与えることができます。

 

数学的な能力を伸ばしてあげたければ100だまそろばんやパズルのたぐいがありますし、ボキャブラリーを増やしてあげたければカルタなどを使ってみるといいでしょう。オセロや将棋といったものを使えばものを考える力をつけさせることができますし、レゴなどのブロック系の玩具は創造力のトレーニングになります。

 

また、小さな子どもはもともと何かを勉強することを嫌だと思ったり面倒だと思ったりすることがありません。勉強が嫌いになる子が出てくるのはもっと後の年齢からです。実際、算数やパズルなどの問題が載っているドリルを見ると、これは何だろう? と興味を示すと思います。子どもがこうしたドリルに興味を示したならしめたものです。問題の解き方を教えてあげて、うまく解くことができると楽しさを感じ、もっと違う問題が解きたいと言い出すでしょう。

 

最近ではいろいろな出版社から幼児向けの算数ドリルやパズル系ドリルが出版されています。そういったものをいくつか買ってきて、子どもがよく遊んでいる部屋にさりげなく置いておくといいでしょう。

 

子どもは勉強が嫌いなもの、という先入観がある方は驚くかと思いますが、子どもはいずれそうしたものに興味を示し、問題が解けると楽しくなって、どんどんやってみたいというようになるのです。子どもにしてみればそうしたドリルを解くのは他の遊びと同じく楽しい活動でしかありません。そこから、勉強することが楽しいことだと思ってくれるようになればしめたものです。

 

こういったちょっとした工夫をする際に大事なのは、絶対に大人から押しつけないということです。押しつけてやらせたとしてもむしろ子どもは嫌がってやらなくなってしまいます。あくまで、子どもが自発的に興味を向け出すまで待つようにしましょう。そのために、目に付くところに「さりげなく」置いておくことが大事なのです。

 

毎日長い時間子どもに接していると、こういうしかけに早く興味を向けてくれないかとやきもきしがちです。しかし、仕事で忙しくあまり子どもに接することのできないお父さんであれば、やきもきして子どもに押しつけてしまった、というような失敗がありません。

 

ある日気づいたら子どもが思いもしないぐらい勉強を進めていて驚いてしまうことになるかもしれませんが、逆に言えばそれぐらいのほうがいいのです。そう考えるならば、忙しくて子どもにあまりかまうことができないということが逆にいい結果をもたらすこともあると言えるでしょう。

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