安定期に入ったら気になる!日常生活での注意点、転院、里帰り出産
安定期の日常生活で気をつけること、転院、里帰り出産についてご説明します。安定期に入って余裕ができてくると、今の産院でいいのかなど考え出すこともあるかと思います。また、里帰り出産を予定している場合も転院先を探すなどしないといけません。
日常生活での注意点
■家の中での注意点
妊娠中であっても家事は普通にすることができますが、転倒や切迫早産などを避けるために高所からものを下ろしたり重量物を移動させるような場合はお父さんなど他の人に頼むようにしましょう。
■買い物の時の注意点
日々必要なものを買い物に行く程度のことはいつも通り行うことができます。念のため転倒したときの危険を考えて、両手をふさがないようにリュックなどをうまく活用してみてください。また、大きかったり重いものを購入する場合には通販を利用したり自宅まで送ってもらうようにした方がいいでしょう。
■階段を使う
臨月が近づいてお腹がかなり大きくなってくるころは別として、まだそんなにお腹が大きくないうちは階段は普通に使って構いません。もっとも、階段を利用してみて息が苦しくなるようなことがある場合にはエレベーターなどを利用する方がいいと思われます。
■お風呂
お風呂は当然普通に使って構いませんが、あまり熱いお湯につからず、温めの温度でゆっくりリラックスしながらつかるようにしましょう。
■風邪にかかってしまった場合
風邪に限ったことではありませんが、体調が悪い場合でも産科で処方された以外の薬を服用することは避けましょう。特に鎮痛剤や抗ヒスタミン剤が配合されている市販薬などはつかってはいけません。できれば薬を飲まず、体を休めて自然に回復するのを待った方がいいのですが、症状が重く辛いときには産科に言って薬を処方してもらってください。
自分に合っているかどうかで転院を考える
安定期に入るころになると、現在利用している産科に対して不満を覚えてくることも出てくるかと思います。たとえば医師の対応がどうしても気になったり、産科全体の雰囲気やスタッフの雰囲気に違和感を覚えたりすることもあるでしょう。費用的な問題を感じるかもしれませんし、自分がしたいと思う出産方法ができないこともあるかもしれません。
つわりがひどいころには余裕がなかったのが、安定期に入ってどんなお産をしたいか考える余裕ができ、その結果今の産科では理想とする出産方法が難しいということが分かるかもしれません。
産科はたくさんありますし、最初にかかったところでどうしても生まなければいけないという決まりもありません。産科に疑問や不満を感じるようなら、思い切って転院するということも考慮するといいでしょう。
転院したいと思う場合、つわりがひどく流産などのリスクが高い妊娠の初期や臨月が近づいた妊娠の後期に転院するのは好ましくありません。安定期の間に済ませるようにしましょう。ただし、検診の間があかないように、前もって下調べをきちんとしておいた上で、スムーズに転院を行うべきです。
転院しようとする際には、複数の産科を見学してみるといいでしょう。このときどんな応対をしてもらえるのかということも産科選びのポイントとなると思います。見学に行ったら可能な出産方法、出産に関わり発生する経費などをきちんと確認し、自分でここはと納得できるような産科を選ぶようにしましょう。
地域によっては産科の数が少なかったり空きがなかったりして転院しにくいようなところもあるかもしれません。こういった場合は実家のある地域の産科も考慮に入れるなど柔軟に考えてみましょう。
転院することを決心したら、それまでお世話になっていた産科に事情を話し、紹介状を作成してもらうことです。
里帰り出産をしたい時には
実家に帰って出産を行うという場合もあるかと思います。こういった場合、出産が近づいてからいきなり地元の産科に行くような形ではなく、事前にいろいろと準備しておくべきです。
まずは実家の周辺にある産科をピックアップし、どこで出産をお願いするかを決めなければなりません。地元にいる友人や親戚の方などから口コミ情報をもらって決めたり、自分の親がお世話になった産科に行くというのも一つの手です。
いずれにしても、現在定期検診で通院している産科には里帰りして出産したいという旨を早めに告げ、どこに転院することになるのかを伝達しておくべきです。また、実際に出産でお世話になる産科にも安定期である間に訪れ、検診を受けるようにしておきましょう。なお、出産が近づいて実家に帰るのは妊娠35週付近で大丈夫です。
実家に帰って出産することには、出産後に実家でゆっくり体を養生できるという利点や、出産経験がある自分の母親がそばについていてくれるため不安が減るという利点、あるいは実の両親の親孝行ができるといった利点があります。
一方で、実家に帰って出産する際の短所としては、実家が遠いような場合移動による危険性や経済的負担が生じること、出産をお願いする産科とのコミュニケーションがあまりとれないこと、出産後にお父さんと赤ちゃんの間で取れる時間が少なくなってしまうこと、などが上げられます。