安定期に入ってきたら、いろいろチャレンジしてみよう♪
妊娠5ヶ月目あたりから安定期に入ってきます。安定期の身体の状態・変化を知った上で、いろいろチャレンジしてみましょう。やって良いこと、ダメなことなどご紹介していきます。
お腹の大きさの変化について
妊娠から5ヶ月目に入ると、胎動を感じられるようになってくると共に、だんだんとお腹の大きさが大きく見えるようになってきます。
このころには子宮のサイズはおおよそ成人の頭部ぐらいの大きさになっています。このころになると定期検診で子宮のサイズを調べるようになります。子宮のサイズを測る際には子宮底長(恥骨から子宮の最上端までの大きさ)と腹囲(おなか周りの大きさ)を測ります。
なお、お母さんのお腹がどれぐらい大きく見えるようになるかについては決まったものがあるわけではありません。大きさや大きくなる時期などには個人差があり、5ヶ月より前から大きくなり始める人もいる一方で出産する直前まであまり大きくなったように見えないような方もいるのです。
概して、もともと体が大きめで骨盤が広い場合にはお腹が大きくなるのが目立たず、もともと痩せている人や小柄な人の場合にはお腹がより大きくなったように見えるようです。なお、初産よりも2回目、3回目の方が大きくなるというようなことも言われています。
定期検診による検査で問題が無い場合、お腹がどれぐらい大きく見えるようになったかは特に問題ではありません。お腹が大きくなってこないからといってむやみに不安がらないようにして下さい。ただし、お腹の大きさが急に変わったような場合には注意が必要です。赤ちゃんに何か問題が起きているかもしれませんので、すぐに産科を受診するようにして下さい。
体のその他の部分の変化について
妊娠から5ヶ月目に入り、胎動を感じられるようになってくると共にお腹の大きさが大きくなってくるころになると、そのほかの体の部分にもいろいろな変化が起こり始めます。
たとえば顕著になってくるのが乳房です。このころになると体が授乳の準備を始めるため、乳房がだんだんと大きくなってくるのです。そのほかにも、乳首の色が変わったり、場合によっては水っぽい液体が分泌されるようなことも起こってきます。また外陰部や脇の下の色が変わるようなことも起こります。
こういった変化はいずれも、妊娠や出産によってお母さんの体内のホルモンのバランスが変わったことが原因で起きてきます。そしてこうした変化は個人によってさまざまに差がありますので、他の妊婦さんと比べて違うからといって特に気に病む必要はありません。
このような変化が起きてきたのに気づいたら、そろそろ妊婦さん用の下着類などを準備してもいいと思います。
安定期におすすめのスポーツ
妊娠してから5ヶ月目になるとお腹の中で胎盤が完成し、流産の危険性が減って安定期に入ってきます。そして安定期に入ると体重が増加し始めます。
このため、安定期になったら体重のコントロールという意味でも適度なスポーツをするように心がけましょう。また来たる出産の際にはかなりの体力をつけておくことが大事になってきます。今のうちから運動をするようにして、そのための体力をつけておくといいでしょう。
妊娠している間は腰痛が起きたり肩がこったり、手足がむくんだりすることがありますが、こうした体調不良も毎日運動を行っているとあまりひどくならなくなってきます。なお、このように運動をしようという場合には、始める前にまず定期検診でお医者さんに相談をしてから始めるようにして下さい。
さらに、万が一こうしたスポーツ中にお腹が張ってきたり出血が見られたような場合、すぐに運動するのをやめて産科に行くようにして下さい。特にトラブルが起きないようであればこうしたスポーツは赤ちゃんが産まれる直前まで続けることができることもあります。
ではどんなスポーツがあるのか少しチェックしてみましょう。
■散歩
特に指導を受けたりしなくても手軽にかつすぐに始めることができるスポーツです。ただ漫然と歩くのではなく、姿勢を正してきちんと歩くようにすることで十分な運動効果を得ることができます。散歩は赤ちゃんが産まれる直前まで行えます。
いきなりたくさん歩くのではなく、だんだんと距離を伸ばすような形で行うようにしましょう。1日30分ぐらい、だいたい八千歩ぐらいを目安に歩くといいでしょう。
■水泳
水泳は妊娠中にするのに適しているスポーツだとされています。水中では浮力がかかるため楽に運動することができ、お腹が大きくなっていても腰や膝関節などに負担がかからないだけでなく、転倒の危険性もないためです。
また水泳は全身の血行がよくなる他、出産時にいきむ際の呼吸法を身につけるのにも役立ちます。
水泳で運動をしようという場合には産科で医師に相談した上、妊娠から16週目以降に始めるようにしましょう。また、妊婦さん用のコースが用意されているスイミングスクールなどを利用するようにしましょう。
■その他
安産のための体作りとして、最近ではヨーガをとり入れる人が増えてきています。こちらは自宅でもできるのがメリットです。また、妊婦さん向けに考えられたエアロビクスといったものもあり、指導員さんについてエクササイズを行うことになります。
いずれの場合も、疲れたり体の調子が悪い場合には無理をせず休むようにしましょう。
スキマ時間を利用した運動にもチャレンジ!
安定期に入ってから運動をしたい場合、散歩や水泳などいろいろなスポーツを行うのもいいですが、自宅で家事をしながらであったりちょっとしたスキマ時間を利用することで手軽に運動をすることもできます。少し例を見てみましょう。
例えば食器洗いや片付けものをしているときに、ただ立って洗い物をするのではなくかかとをゆっくりと上げて軽くつま先立ちをするようにしてみます。
また、床の拭き掃除をするようなときに足を伸ばして座り、片方の足だけ曲げた状態で床を拭いてみてもいいでしょう。この場合、少し時間がたったら曲げる足を交替します。
掃除機をかける場合にも漫然とかけるのではなく、両脇を締めるようにして掃除機のホースをしっかり保持し、足を前と後ろに軽く開きます。その状態で掃除機をかけますが、この時重心や足が動いてしまわないように気をつけます。掃除機のホースを引く時に腰の後ろまで引くようにすると運動効果が上がります。
いずれの場合も、自分の体のようすに注意を向けて行うのがコツです。どこの部位の筋肉に刺激を感じるかによく注意を向けて行うようにすると運動効果が上がります。ただし、体調が悪い時や疲れている時には無理をしないようにしてください。
妊娠してからの旅行
妊娠をすると初期の頃は体調があまり安定せず、また流産のリスクも高いので旅行はしにくくなりますが、妊娠して16週目から27週目は安定期に入りますので、旅行に出かけて楽しむことができるようになります。
妊娠30週目ぐらいになると早産しやすくなってきますし、妊娠35週以降は出産が近づいてきますので旅行はやめておいた方がいいでしょう。
赤ちゃんが産まれてしまうといろいろとあって旅行はしにくくなりますし、初産であればお父さんと二人で旅行できる最後の機会になります。妊娠中は気分がふさいだり何となくストレスがたまったりしがちですので、この時期をうまく利用してストレス発散につなげてみてもいいのではないでしょうか。
なお、妊娠中に旅行をする場合に気をつけておいた方がいいこととして、無理な日程を組まないということがあります。調子が悪くなったらいつでも休めるぐらいの余裕のある日程にしましょう。また、保険証や母子手帳は必ず携行し、万が一出先で問題が起きた時にすぐ行くことができるように、旅行先の病院の連絡先や位置をあらかじめ確認しておきましょう。
いずれにしても、旅行に行く前にはいちおうお医者さんと相談して、体調的に問題が無いかを見てもらってから行くようにするといいでしょう。
乗り物を利用する際の注意点
妊娠中は大事な時期ですがそれでも家にずっといるわけにもいきません。買い物に行くなど出かける機会も多いかと思います。出かけるとなると乗り物をどうしても利用することになるわけですが、どんなものを使うようにしたらいいのかを少しチェックしてみましょう。
まず自動車の運転です。妊娠していても自動車を運転することは問題なくできますが、普段よりも疲れやすくなっており、また眠気を感じやすい状態になりますのでその点に注意が必要です。
このため、自動車を長く運転するような場合には適宜休憩を取るようにしましょう。眠くなってきたらすぐに休憩を取ることが大事ですので、そもそも時間に余裕を持ってお出かけすることが大事となってきます。
妊娠中は体の血行をよい状態に保っておきたいものですが、ずっと同じ姿勢で長い時間運転するのはその意味でも危険です。休憩を取った時には体を動かし、血行をよく保つことを心がけましょう。
次にバイクや自転車についてです。バイクや自転車は転んでしまうリスクがありますので、そこには十分注意しなければなりません。特にバイクでの事故は大きな事故につながりかねませんので、妊娠したらバイクに乗るのは避けるようにしたいものです。
自転車はバイクほど危険性はありませんので近場のお出かけに利用するぐらいなら構いませんが、妊娠8ヶ月目に入って腹部の重さが増しバランスを取りにくくなってきたら利用を控えるようにするといいでしょう。
お出かけ時にはこんなことに注意しよう
安定期に入ったら、気分転換を兼ねてお出かけをしてみてもいいかもしれません。しかし妊娠中ということでいくつか注意したい点はあります。
遊園地などのレジャー施設に行った場合、お母さんの体に負担になるようなアトラクションを利用するのは避けて下さい。そういったアトラクションの場合、妊婦さんは利用しないようにといった注意喚起がされていることがあります。
なお、疲労や人混みなどで具合が悪い時には無理せずにすぐに休むようにしましょう。
動物園や水族館などではずっと立ち続けることになるので、適宜休憩を取るようにすることを心がけましょう。屋外にある施設の場合、妊娠しているうちは色素が沈着しやすくなっていますので日焼けしないようにケアをすることも必要になってきます。
また、温泉については安定期であれば利用しても大丈夫ですが、泉質上問題があるような場合もあります。そういった場合には温泉の効能書きに注意喚起がされていることもありますので、よく読むようにした方がいいでしょう。
なお、長くお湯につかりすぎて具合が悪くなるようではいけません。ほどほどに利用するようにしましょう。また、温泉では足下が濡れていますので転ばないように注意することも忘れないようにしましょう。
このほか、ストレス発散のために買い物に出かけたり、安産をお願いするために神社などに出かけたりしてみるのもいいかもしれません。
更新日:2019/11/29|公開日:2015/02/24|タグ:安定期