facebook Twitter はてなブログ feedly

聞く力、話す力をつけることでコミュニケーション能力を養う

親子で会話

最近は、コミュニケーション能力が低い人が増えてきていると言われています。コミュニケーション能力の低下は、様々な困難を引き起こします。子どものうちからコミュニケーション能力の基礎となるものを身につけたいのですが、それは一体何なのでしょう。それは、人の話を聞いたり話したりする力です。その力をつけるための工夫をお話ししましょう。

 

話を聞く力は幼いころの読み聞かせで養うことができる!

社会的な生き物である人間にとって、コミュニケーション能力は必要不可欠なものです。そのコミュニケーション能力の一番の基礎となるものは、他人の話を聞く力です。でも、我が子にどうやったらその力をつけさせることができるのでしょうか。

 

子どもに人の話を聞く力をつけさせるには、読み聞かせがとても有効です。小さい頃に、絵本の読み聞かせをしてもらう習慣があった子どもは、そうではない子どもに比べ、他人の話を聞く姿勢ができているようなのです。

 

読み聞かせについては、多くの育児書で薦められていますね。ですから、就寝前の読み聞かせを日課にするなど、子どもの生活に読み聞かせを取り入れるように頑張っている親御さんたちが増えているようです。これはとても喜ばしいことです。

 

読み聞かせをする本のジャンルは何でもいいのですが、子どもは小さいうちはやはり、絵がかわいらしかったり幻想的だったりする本に、興味をもつことが多いようです。どれを選んだらよいかわからない時は、このような本を与えてみるのも良いでしょう。

 

基本的には、子どもが好きな本を読んであげるので十分です。最初は絵本から始まり、年長くらいの年ごろになったら少しずつ、童話に移行していってもいいですね。そうやって様々な本に巡り合うことはすなわち、子どもが自分の知らない世界の扉を開くということでもあるのです。

 

毎日夜寝る前に、絵本の読み聞かせタイムを設けるのが一番いいのですが、忙しくてできないということもよくあることですね。夜寝る前、と限定するわけではありませんので、できるだけ時間をとって、読み聞かせをしてあげてください。

 

読み聞かせをすることで、コミュニケーションの基礎ともいえる、人の話を聞く力を子どもにつけてやることができます。そして読み聞かせの利点はそれだけではありません。親に本を読んでもらうことで、「本って面白いな」と思うことができ、子どもが本好きになるきっかけともなるのです。

 

「今日は学校でどうだった?」そこから始まる話す力の習得

人の話を聞く力をつけるには、小学校入学以前から、絵本の読み聞かせをしてやることが一番です。ですが現実問題として、忙しくてそんな時間をとることができなかった、と振り返る親御さんも多いことでしょう。

 

コミュニケーション能力は、話を聞く力だけでは成り立ちません。相手の話を聞くだけでなく、話すこともできなければ、十分なコミュニケーションはとれないのです。そして、お話が上手になってくれば、それに伴って聞く力も次第に成長していきます。

 

小学校時代では、話して伝える力も育っていきますから、コミュニケーション能力をつけたいけれど、入学前に聞く力を十分育てきれなかったというのなら、まずは話をする練習から始めてみるのが良いでしょう。

 

具体的には、帰宅した子どもに「今日は学校でどんなことがあった?」などと、学校での出来事について尋ねてみるのです。高学年になってくるとあまり詳しく教えてくれなくなりますが、低学年の頃は違います。特に1年生の始めの頃は毎日が目新しいことばかり。お母さんにこのことを話そう、あのことも話そうと、うずうずしながら帰ってくるはずなのです。

 

親の方から尋ねなくても、自分からどんどんその日のことを話してくれる場合もあります。どちらかというと女の子の方にそういうタイプが多いようです。男の子よりも早く、精神面や言葉が発達していくからでしょう。

 

男の子も自分から話してくれればありがたいのですが、奥手なタイプが多く、どう表現したらよいかわからないという子どもも多いのです。そのせいで、親が尋ねてもあまり詳しく教えてくれないかもしれません。もしもお子さんがそんなタイプだなと思ったら、子どもが話しやすいような尋ね方をしてみましょう。

 

例えば、「今日の算数はどんなことを習ったの?」「隣の席のお友達とは仲良くなった?」「昼休みは何をして過ごしていたの?」などなど、具体的に答えやすい質問をしてみるのです。また、苦手な勉強のことは訊かれたくないけど、友達と遊んだことは話したいという子もいるでしょう。本人が話したがる話題を、いろいろと探ってみてください。

 

もちろん、子どもは最初から上手に話ができるわけではありません。でも、その日起こったことの中で、何が楽しくて何が嫌なことだったのかを、苦心しながらも親に話していくことを通して、相手に伝わりやすい話し方が、少しずつ分かっていくのです。

 

子どもが話をし始めたら、親はそれに対してうなずいたり、反応を返したり、質問したりして、「ちゃんと聞いているよ」という態度をアピールしましょう。「いつ?」「だれと?」など、会話の中で大事になってくる点について質問し、それに子どもが答えることを繰り返していくと、上手に伝える話し方のコツを理解し始めます

 

まずは、その日学校で起こったことに絞って、毎日訊いてみること。そして上手に質問を織り交ぜながら、親子の会話を続けること。それを繰り返していくうちに、話す力が付いていくはずです。そうすればおのずと、相手の話を聞く力も成長していくのです。

 

担任の先生のことを話題にすると親子の会話がスムーズに

入学したての頃は、どんなことでも新鮮ですから、進んで学校のことを話してくれるでしょう。でも、新鮮さがなくなってくるにしたがって、親に学校であった事を訊かれても、あまり詳しく話してくれなくなることがあります。「今日は学校で何をしてきた?」と尋ねたのに「いつもと同じ」などとそっけなく返されて、会話が終了してしまうのです。

 

小学生の子どもに「今日は何か力を発揮できた?」と聞くことが多かった方がいます。これは、授業中や運動している時に自分の力を発揮できた日には、とても会話が弾む話題でしょう。実際、子どももうれしそうに話してくれました。ですが、毎日がそのような日ではないので、「別になかった」で終わってしまうのがほとんどだったそうです。

 

子どもが乗ってくる話は一体何なのかというと、ズバリ、担任の先生の話です。特に小学生のうちは、ほとんどの教科を担任の先生に教わりますから、担任の先生とのかかわりはとても深いものなのです。

 

子どもが担任の先生の考え方に納得していて、先生のことが大好きな場合は、先生の面白かったところ、優しかったところなどをどんどん話してくるでしょう。反対に、どうも先生が求める姿に自分がなれず、注意ばかり受けている子どもであれば、必然的に先生への不満について話しがちになるでしょう。

 

小学校低学年の子どもにとっての「大人」といえば、親と担任の先生が筆頭に挙げられます。だからその人から受ける影響というのもとても大きいのです。たとえば学校で、自分には非のないことで先生から注意を受けたりすると、家に帰ってすぐに「今日は先生に注意されたよ。でも、僕は悪くなかったんだよ。それなのにさ…。」と、不満をぶつけてくるのです。

 

良くも悪くも、子どもが先生のことを印象的に思っているのであれば、自然と先生の話が多くなり、子どもにとっても話しやすい内容になります。だから、親子間の話の種として、担任の先生のことを選ぶのはおすすめです。

 

ここでちょっと気をつけたいことなのですが、子どもが先生のことを悪くいったとしても、親までそれに同調して悪口を言うのは控えてほしいと思います。そうすることで、子どもが先生を尊敬できなくなってしまう恐れがあるからです。もしも子どもが先生を悪く言い始めたら、親は先生の立場に立った意見も言ってあげるくらいが良いでしょう。

 

この時、「先生の悪口言っちゃダメでしょ!」と叱ったりたしなめたりせず、子どもが言いたいようにまずは言わせましょう。子どもの話っぷりから、我が子の言い分や考え方、行動の仕方などを知ることができます。それに、何かに納得できないことを思い切り話すことで、次第に話をする力と考える力とが、育っていくのです。

 

子どもとの会話の内容として、担任の先生の話以外にも、学級だよりなどのお手紙を媒介として、話合ってみるのもおすすめです。何にせよ、学校での話をうまく子どもから引き出すには、日常的に子どもの姿をよく見ておく必要があります。このことは、仕事で帰りが遅くなるお父さんでは、難しいことですね。

 

その場合は、とりあえずお母さんがよく子どもの様子を観察するようにし、お父さんはお母さんから、こまめに子どもについての話を聞いておくようにしましょう。そしてこれはかなり大きな問題だと判断されることや、お父さんが話を聞いた方がよいと考えられる時は、時間をとってお父さんがじっくりと、子どもに話を聞いてみてください。

 

これは一例ですが、いじめとまでには発展していなくても、学校で友達に無視され続けている男の子がいるとしましょう。男の子はそんな時、お母さんに自分からは言えないことが多いのです。なんだかおかしいな、と気が付いたら、ここはお父さんの出番かもしれません。

 

男同士の話、というやつですね。お父さんと息子の二人きりになり、最近の学校のことについて尋ねてみるのです。問題が少し深刻な場合は、お母さんに代わってお父さんが話を聞いてみるのも効果的なのです。

 

子どもから話を引き出すマル秘テクニック!親の失敗経験を暴露しちゃいましょう

話を聞くこと・話すことがもととなる、コミュニケーション能力。日常的に家族内での会話をたくさんもつようにすると、話を聞いたり話したりという力がついていきます。学校で起こったことや先生のことを話の種にしてもいいですし、一緒に見ているテレビ番組について話し合ってもいいでしょう。

 

親子の会話では、親も子どもも話をすることで、一方通行ではない、相互的なコミュニケーションになります。親が話すことの内容として、自分の子ども時代の話をすることもおすすめです。ただし、「お父さんがお前くらいの時はもっと一生懸命勉強したものだ」なんて言っては、会話ではなくお説教になってしまいますね。

 

ではどのような話をしたらよいかというと、一番子どもが喜ぶのは、子ども時代の失敗経験についてなのです。お父さんやお母さん自身の話だけではなく、友達のちょっと変わった話をしてみても、内容がふくらんでいって面白いものです。

 

例えば、勉強はとても良くできるけど運動はからきしダメだった子、逆に勉強は全くできないけれど運動会では大活躍だった子、背は低いけどバスケットボールが得意だった子、いつも遅刻していたのに全く気にしなかった子、毎日早弁していた子…。

 

そんな生き生きとしたキャラクターの友だちを登場させながら、先生に悪戯をしかけたこと、こっぴどく叱られたこと、けんかして仲直りしたことなどを話すのです。ちょっと思い出したくないかもしれませんが、いじめられた経験のある人は、それを話してみるのもよいでしょう。

 

このようにして、子どもに向けた話の種を用意しておくのです。親がそんな話をしているうちに、「僕もこんなことしたんだ」というように、子どもの方から自分の世界で起こったことを話してくれるようになるのです。親の失敗経験なんて話したら威厳が保てなくなる、そうお思いですか?でもそんな親の姿は、子どもにとっては親近感がわくものなのです。

 

親というのはどうしても、上から目線で子どもに対応しがちです。でもそんな親である私たちだって、子どもの時にはいろいろな失敗をしたし、怒られたこともたくさんあったはずです。親のそんな過去について話してあげると、子どもにとっては意外なことですから、興味津々で聞くはずですし、ホッとして自分の話もし始めるのです。

 

自分の小さい時の話をするときは、実際よりも少し面白く肉付けして話してあげると、子どもはもっと真剣に聞きはじめます。親子のやり取りもよりスムーズになることでしょう。

 

こんな話なら、別にあらたまって会話の場を持たなくていいのです。だから、テレビ番組を一緒に見ている時に何となく話し始めてもいいでしょう。ニュース番組やドラマを見ていると、自分の子ども時代を思い出すこともありますよね。そんな時に「ああ、子どもの時にお父さんもこんなことやったなあ」なんて話し始めるのも大いにあり、というわけです。

 

子どもの方もそれに触発されて、「僕はこんなことしちゃったよ」などと自然に口をついて出てくるのです。子どもがそうやって口を開いたらしめたもの。後は上手な聞き手となって、子どもの話をじっくりと聞いてやりましょう。

 

子どもとの会話を増やしたい?それなら一緒に食事をするのが一番です!

家族みんなで食卓を囲むことが少なくなってきたと言われている昨今。「孤食」という言葉をご存知ですか?小学生くらいの幼い子どもでも、食事の時は一人で食べるということが増えてきているのだそうです。

 

特に塾通いを始める子が増える小学校高学年の頃は、孤食化が進むようです。塾が終わってから食べるので、家族から遅れての食事になるとか、塾が始まる前に、家族より先に食べてしまうとかいうケースが多いからでしょう。

 

それでも、小学校の低学年の子どもなら、なんとか孤食は避けられていることでしょう。塾があるにしても、夕食は家族と一緒にとれる時間設定であることが普通だからです。都会では、電車を乗り継いで仕事から帰ってくるお父さんも多いため、平日はお父さん不在で夕食となることも珍しくありませんが、お母さんとは一緒に夕食をとる子どもが多いでしょう。

 

子どもとのコミュニケーションが一番取りやすいタイミング、それは食事をしている時です。共働きの家族も多く、お父さんもお母さんも忙しいことでしょうが、何とか頑張って、夕食は親子一緒に取ってほしいのです。事情があって一緒に夕食を食べられなかったなら、その翌日の朝食は必ず一緒に食べ、前の日にあったことを子どもから聞きましょう。

 

仕事に行っているお父さんは一緒でなくても良い、と言っているわけではありません。可能な限り、家族と一緒に食事ができるようにしてもらいたいものです。一緒にご飯を食べているときというのは、コミュニケーションをとりやすいタイミングなのです。あまり面識のなかった人とでも、食事を一緒にとることで仲良くなるということがありますよね。

 

子どもも中学生や高校生にもなれば、今度は部活で帰りが遅くなります。そうなると、一緒に夕食を食べる心づもりが親の方にあったとしても、実際はうまくいかないことの方が多くなります。小学校の時だけでも、家族そろって夕食をとるようにし、それが無理なら両親のうちどちらか一方とだけでも、一緒に食事ができるように心がけましょう。

 

中には、子どもが食べている時に、お母さんはその場にいるけれど一緒には食べないで、お父さんの帰宅後、大人だけで食べるという家庭もあるようです。子どもが一人ぼっちで食べているというわけではありませんが、やはり子どもだけが食べているというのは不自然ですし、親子一緒に食べている方が子どもも話しやすくなるはずです。

 

平日は難しくても、仕事が休みの日にはぜひ、家族そろって食卓を囲むようにしてください。食事というのは、親子が一緒にする活動の中でも、最も大切なことだからです。

※当サイトではアフィリエイトプログラムを利用しています。

このページの先頭へ