facebook Twitter Google+ はてなブログ feedly

今いる立ち位置を変える事で、思考の幅が広がる

考える人

見えている景色や思っている事は、あなたが今いる立ち位置から得られる物です。この立ち位置を身体的にも思考的にも変えてみると、思考幅がさらに広がっていくことに気付くはずです。今回は、その立ち位置を変えて思考力アップを図ることについて見ていきましょう。

 

立ち位置を変えて流れに乗ると、おのずと思考に変化が現れる

考え方を変えなさいと言われても、頭の中で意識するだけで変えるのは、難しいかもしれません。思考をワザ化したものを習得するには、やはり体全体で意識と向き合う事がとても大切です。

 

かつてのフランス皇帝ナポレオンは、現代では語り継がれている数々の名言が有名ですが、彼は、座って話し合う事を嫌ったため、会議は出席者全員立ったまま行ったとも言われています。「会議は座って行うもの」という概念は彼にはなかったのかもしれません。

 

また、立って話し合い、時には動き回ることで、心理的な変化や、動くことで見えてくる実際的な意見が広がるなど、いつものスタイルを少し変えてみる事で大きな効果を発揮することができます。立ったままや歩き回る事に抵抗があるなら、会議の度に席替えをする事でも効果は十分あります。

 

また、会議や話し合う場の環境をがらりと変えただけで、部署の垣根を変えた自由なアイデアが互いに出し合いやすくなり、経営不振から黒字転換となった会社もあります。このように物理的に立ち位置を変える事で、自然と意識も以前のものとはずれていくので、思考や発想にも変化が現れます。

 

小中学生の頃の席替えをしたことを思い出してみてください。一番後ろの席から一番前の席になったり、話すのが苦手なクラスメイトの隣の席になったりしただけで、同じ教室に毎日通うのに、見える景色も、気持ちも変わってしまった経験はありませんか?この感覚を、大人になった私達は、ビジネスやコミュニケーションにうまく利用すればいいのです。

 

このように、立ち位置を意識的に変える事をワザ化して、今まで見てなかった新しいアイデアや世界観を広げて行ってみましょう。

 

「まだまだ」という気持ちと「初心」を忘れなければ、思考力は無限大に広がる

一般的に見れば大企業と言われる会社の社長も、あえて「我が社は大企業である」という立ち位置ではなく「まだまだ中小企業である」という立ち位置にいることを意識して、現在もなお成長し続けています(続けている会社もあります)。

 

「我が社は大企業である」という立ち位置に居続けてしまうと、大企業だから多少の事ではびくともしないし、今と変わらない経営方針を維持していけばこのままの状態で安定していくだろうと考えてしまいがちです。

 

それは改革や新しい事に取り組むことを一番阻む原因となります。変化や改革を嫌い避けようとするということは、大企業特有の症状と言えます。

 

反対に、「まだまだ我が社は中小企業である」という立ち位置にいる方が、「常にこのままではダメだ。改善点や取り除くべきことはまだたくさんある」という思いがあるので、チャレンジ精神を持ち続ける事ができ、企業としても躍進し続ける事が出来ます。

 

本来なら、大企業の社長は、中小企業的な立場にあえて立とうとしなくても良い人なのかもしれません。しかし、あえて立ち位置を変える姿勢があるからこそ、思考力も無限大に広がっていくという事を、彼らは知っているのです。また、一般人である私達も、立ち位置を変える事はできます。

 

世阿弥の「初心忘るべからず」という言葉を聞いたことある方はたくさんいらっしゃると思います。この言葉の意味は、何かを始めた時の最初の気持ちや志の事だけを指すのではありません。始めた時に右も左もわからず失敗したり、恥ずかしい思いをした経験を忘れずに取っておいて、今後の糧にしなさいと言う意味です。

 

スポーツなど、どの場合や立場においてもこの言葉は共通して言えることです。上達してレベルが上がると、できなくて悔しい思いをし、何度も練習を繰り返していたころの事など忘れてしまいがちです。また、逆に、なかなか勝率があがらず今がつらいという時期ほど、ただ楽しくて夢中になっていた事も忘れがちになります。

 

「あの時、どんな自分だったか」と、今いる立場と違う立場にいた頃の自分を振り返る事が、意識的にできてさらに先に進むことができれば、それを思考力アップにつながるワザとして、使いこなせていることになります。

 

思考力を二重化して得られる気づきが、お互いにとってベストな結果につながる

商品を開発して販売する立場の方が忘れてはいけないのが、消費者側の立場です。経営のトップである社長は、「常にお客様側でいた時の気持ちを忘れないでほしい」と社員に訴えています。

 

また、「当たり前の事を当たり前に徹底的にこなすこと」という言葉もよく聞かれる言葉です。

 

例えば、クレンリネス(清潔さ)は飲食業をはじめ、車などの精密機械を扱う会社でも、とても大事なことです。作る側や販売する側にはあまり影響の無い事でも、お客様の立場になって考えた時に、当たり前の事が徹底されていることでそれが大きな力となり、差別化を図る事が出来ます。

 

長年販売する側の立場でいると、お客様の立場になって考えている「つもり」になりがちで、販売しやすさ、販売常識と言われる部分に思考が偏ってきてしまいます。このような状態で、販売する側の立場の思考と並行しながら、同時にお客様の立場の思考も広げていくというのは、とても難しいことです。

 

思考を二重化する事でアイデアは広がるわけですが、同時に2つの立場について考え進めるということではなく、「私は販売する側の立場である」という「販売側」を一端囲いの外に置いて、「私はお客様の立場である」と区切りをつけて徹底した思考で仕事を進めると、アイデアの出方が変わっていきます。

 

その結果、無駄な事やムラや偏りなど気づくことがポイント的に増えて、お客様にとってベストな商品と改善されていきます。作る側や販売する側の立場だけで考えた商品が良いと思っていても、売れない商品というのは、実はお客様側からみたら、購買意欲がそそられるような魅力ある商品ではない場合が多いのです。

 

思考を二重化するということを、ワザとして会得すれば、あらゆる立場となってもさまざまな気づきやアイデアが生まれます。例えば、発表やプレゼンをする側と聴く側、教師側と生徒側の場合は、立って話をしている場合と椅子に座って聞いている場合を実際に動いて確かめます。

 

そこから得られる気づきを意識して、プレゼンや事業を行えば、聴く側は話の内容をきちんと理解しようとする姿勢になり、話す側も良い反応を見て気持ちよくパフォーマンスが出来ます。

 

このように、実際に互いの立場を体で知る事を繰り返し、思考を二重化することを経験や知識として積み重ねる事で、考え方に深みが出て、先入観にとらわれないまっさらな気持ちで世界を観る事ができるようになります。

 

新しいアイデアは、頭と体と気分のバランスを整えると生まれやすい

「何か言い合いアイデアを出してほしい」と頼まれると、ほとんどの人は、「どうすればいいアイデアが浮かぶのか?」とアイデアを出すための方法を考えてしまいます。しかし、それでは先入観や思い込みから逃れる事が出来ないので、それは役に立ちません。まずは、アイデアの元となる事象や物をどう見るかがとても重要です。

 

それは、先入観や思い込みを囲いの外に出して考えてみたり、今いる立ち位置を変えてみる事です。また、いつもなら素通りしてしまうような当たり前の事を1つずつじっくり細かいところまで観る意識をする事も良いでしょう。その中で生まれた疑問をさらに深堀りして追求していきます。

 

こうすることで、「何が問題なのか?」「なぜこのような結果になったのか?」など疑問が増えていきます。ここから改善のヒントが生まれアイデアへつながっていきます。

 

しかし、先入観や思い込みを捨てなさい、頭を真っ白にしなさいと言われても、常にこのようなベストな思考状態を保つには、ただワザ化した思考法を活用するだけではうまくいきません。その時の気分も思考と同じ良い状態に保たなければ、良いアイデアは生まれにくくなります。

 

鬱状態になった人は、やる気が出ないばかりではなく、目の前で起こることや人の話にも興味が持てなくなります。体と気分の状態が見ている世界の捉え方を変えてしまうので、良いアイデアを生み出すには、やはり体と気分と思考のバランスが重要と言えます。

 

長時間椅子に座って作業する人が、新しいアイデアを出したいと思う場合は、立ち上がって体を大きく伸ばしたり、大きく動かす事が出来る環境を作る事をおすすめします。首や肩などへの血流が悪くなるので、脳も効率よく働きにくくなるのを防ぐためです。

 

アイデアを生むためばかりでなく、日常的にストレッチをする癖をつけて行けば、集中力アップへもつながります。

 

ストレッチをしたり、体を揺らす事は、感情にも大きく影響します。長丁場の講演の合間に、軽く体を動かす時間を設けると、聴き手は緊張がほぐれて、ちょっとした面白い話でもよく笑うようになります。笑うという事は、その時間や世界を楽しんでいるという証明です。体全体の状態と世界の見え方は常につながっているのです。

 

今の体や気分の状態を良く知っているのは各々ですが、集団で新しいアイデアを出さなくてはいけない時は、リーダーとなる人が全体の気分を変える事も役目の1つです。

 

例えば、会議です。新しいアイデアを出すには役職や年齢、性別を越えた意見が求められるのにも関わらず、そういった場を壊してしまうような役職の方がいるのであれば、初めからその方を呼ばなくてはいけないような会議を開かないのも手です。

 

少人数のグループを作り、意見を出し合ったものを最終的に吟味してもらうような流れを作れば、角も立たずに事を運ぶことができるでしょう。

 

スポーツにおいても、団体競技においては緊張をほぐすために、監督自らがベンチでダジャレを連発するというチームもあります。こうすることで、気分を練習に近い状態まで持っていくことで、ベストなパフォーマンスにつなげていきます。

 

集団で何かを行う時には、全員の気分が行詰まって沈んでしまわないように、新たな枠組みの提示ができるようなリーダーが必要です。新たな枠組みとは、すなわち今いる立ち位置を変えてみようという提案です。真のリーダーとは、マイナスな空気を打破できる人間です。

 

思考をワザ化するとは、頭の中ばかりではなく、気分や体の状態も含めてまっさらな状態でいることです。逆を言えば、思考力アップは体作りからとも言えます。体を整えれば、おのずと気分も良い状態になります。あえて思考力を意識する事よりも、体を整える事を中心に考えれば、クリアな思考へとつながる近道といえるかもしれません。

このページの先頭へ