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食事、睡眠、遊びを変えれば、子供は生き生きと健全に成長する!

家族で食事

「食べる・寝る・遊ぶ」は子供にとって、重要な役割を担います。あなたの子供は普段、どのような食事をとっていますか?どのくらい睡眠時間を確保していますか?日中、どんなお友達とどのような遊びをしていますか?

 

このような何気ない子供たちの様子を、ママやパパは注意深く観察し、時には改善していく必要があります。「食べる・寝る・遊ぶ」の子供の習慣を改善することで、子供はいきいきと活発になっていきます。

 

朝食と夕食は子供の活力

文部科学省が実施している「体力・運動能力調査」(=新体力テスト)と「全国学力・学習状況調査」(=全国学力テスト)のどちらでもトップクラス入りしたことのある福井県や秋田県は、実は毎朝ご飯を食べている子供の割合が多い地域でもあります。

 

まさに規則正しい生活が、体力や学力に良い効果を与えることを実証しています。特に学力で言えば、朝食を毎日食べている子と全く食べない子とでは、正答率の差の開きがとても大きく出ています。

 

平成30年度の文部科学省が行った「全国学力・学習状況調査」から、全国の児童において、朝食をとる習慣と教科の正答率に関係があるか見てみます。

 

毎日朝食を食べている子が、国語A=72.3%、国語B=56.4%、算数A=65.1%、算数B=53.4%に対して、全く食べない子が、国語A=55.3%、国語B=38.3%、算数A=49.0%、算数B=33.4%の正答率です。

 

国語や算数のAとは主に知識の基礎を問うもの、Bとはその応用力を問うものです。数値を比べてみれば一目瞭然ですが、毎日朝食を食べている子と全く食べていない子との正答率の差の開きは20%近くにもなります。特に国語や、算数の応用問題において、その開きが目立ちます。

 

静岡産業大学の小澤治夫教授は、多くの東大合格者を輩出している筑波大学附属駒場中の教諭をしていた時代から、子供にとっての朝食の重要性を訴え続けてきました。

 

小澤教授は、朝食を食べることで体が低温状態から目覚めると指摘しています。そのため朝食の欠食率の増加と共に、子供たちは体を目覚めさせる機会を失い、授業中に寝る子供や、なんとなく気分が悪く学校に行きたくないと訴えることが増えていると考えられています。

 

小澤教授の指摘通りならば、頭のいい子や体の動きが活発な子を育てるには、朝食を食べさせることは欠かしてならないことになるでしょう。そのためには、ママやパパも睡魔や忙しさに負けて朝食をなおざりにしてはいけません。

 

また、(同様の調査が存在しないため)かなり前の調査にはなりますが、中学生を対象に行った「一食当たりの摂取食品数と学力テスト偏差値の相関図」(1989年当時、東京都中野区立第6中学校廣瀬正義教頭の調べ)では、一食当たりの食品摂取数が多ければ多いほど、成績がいいことを示しています。

 

具体的には、摂取食品数が3.9品以下の子の偏差値が48.9に対して、12品以上の摂取食品数を有する子は偏差値61.2という値を示しています。

【一食当たりの摂取食品数と学力テスト偏差値の相関図】
摂取食品数 偏差値
3.9品以下 48.9
4~5.9品 51.4
6~7.9品 53.9
8~9.9品 55.4
10~11.9品 56.7
12品以上 61.2

 

中学生になる前の小学生のうちから、少ない食品数で済ませるような食事の習慣では、勉強や部活で忙しくなる中学生になった時にも、同じ食事の習慣であることは目に見えています。小学生のうちから多くの食品に触れる食事の習慣をつけておきたいものです。

 

時代の流れによって、親も子供も昔に比べて多忙な毎日を送るようになりました。また技術の進歩により、コンビニやスーパーの総菜や菓子パンだけでも、十分お腹いっぱいに、美味しく食事を済ませることが出来るようになりました。

 

そんな中で、せめて具がたくさん入った味噌汁を朝食や夕食につけてみてはどうでしょうか。それだけで子供のやる気や集中力はぐっとあがるはずです。

 

食事を欠かさないようにする、おかずを一品増やしてみる、これだけで子供の学力向上の助けになるのです。

 

夜9時までの就寝を心がけよう

子供の睡眠時間と学力の関係を指摘する調査もたくさん行われています。例えば文部科学省「全国学力・学習状況調査」でも、8時間以上9時間未満の睡眠を保っている子供の正答率が最も高いことが明らかになっています。

 

また、「『基礎・基本』定着状況調査報告書」(広島県教育委員会2003年)では、小学5年生を対象にして国語と算数の得点と睡眠時間の関係を調査しています。

 

その結果、睡眠時間が9時間以上10時間未満の子供たちが最も得点が高いことがわかりました(国語:70.3点、算数:65.8点)。一方で5時間未満の子供たちは20点近く低い得点でした(国語:51.9点、算数53.9点)。

 

これらの調査からみてもわかるように、子供の睡眠時間と学力は比例しています。子供の学力を上げるには、適度な睡眠をとらせることが必要不可欠で、睡眠時間は少なすぎても多すぎてもいけないのです。

 

日本は他の先進国に比べても圧倒的な不眠大国です。厚生労働省の調べによると、既に中学生・高校生の3割は平均睡眠時間が6時間以下であり、3歳児の半分が午後10時以降に就寝しているのが現状です。

 

大人のママやパパからすれば「早寝早起き」は心がけた方がよい程度の認識かもしれませんが、子供にとっては学力や生活習慣に直結する大問題です。今一度認識を改めて、注意していく必要があるかもしれません。

 

一度遅寝の習慣が身に着いてしまった子供に、早寝の習慣を身につけさせるには家族全体で朝方生活に切り替えるなどの対策が必要です。その際には「子供は平日の夜は9時までに寝ること」などのルールを作りましょう。

 

また一度ルールを作ったならば、親の都合で簡単に反故にしてはいけません。親が子供と作ったルールを簡単に反故にすると、子供もそのルールを軽視するようになってしまいます。子供にルールを守らせるのと同時に、親もまたルールを守る努力が必要になるのです。

 

外遊びとスポーツの有用性

子供にとって、遊びは欠かせません。小さい子供が良くやる「○○ごっこ」といった遊びは子供の想像力や表現力を豊かにします。

 

いきいきした子供を育てる上で、最も欠かせない遊びは外遊びです。外で体を動かして遊ぶことで体力が身に着き、自然に触れることで季節特有の匂いや感触を五感で感じ、季節感を養うことができます。時には危機感を覚えるような体験をし、その後同じような危険を回避する能力も身に着くでしょう。

 

文部科学省「体力・運動能力調査」で、昔と今の子どもの体力を比較してみましょう。(小学5年男子で、1985年と2016年を比較)

・【50m走】1985年:9.05秒、2016年:9.21秒

・【ソフトボール投げ】1985年:29.94m、2016年:23.54m

・【握力】1985年:18.35㎏、2016年:16.96㎏

明らかに、1985年よりも2016年の方が成績は下がっています。

 

近年の子供の体力の低下は著しいものがあります。更に、体力低下だけではなく、まっすぐ前に走れない子供や、飛んできたものをよけることのできない子供も目立ってきています。

 

どんなに勉強ができても、基礎体力がなければいざと言う時に十分なパフォーマンスを行うことができません。また飛んできたものをよけられないようでは、日常の中で危険を察知してよけることも難しいでしょう。

 

これらは全て、現代の子供の外遊びの習慣がなくなってきたことに起因すると考えられます。

 

更に外遊びをしない子供は、汗をかく機会も極端に減ってしまうので、汗腺機能が衰えてしまうという問題も抱えています。

 

汗腺機能は生命維持に欠かせない重要な機能の一つです。人間は汗をかくことで体温調節を行うので、汗腺機能が衰えることで体温を上手くコントロールできなくなってしまうのではないかという医療関係者からの指摘もあります。

 

ピアノや学習塾に通わせるだけでなく、せめて子供が小学校中学年になるまでは、外遊びをママやパパが積極的にさせるようにしましょう。外で体全体を使って遊ばせることは、子供の健康管理の点から考えても必要です。

 

外遊びの中でも、缶けりなどは子供の体力向上や全身運動促進に有効です。缶けりには、走る、曲がる、止まる、しゃがむといった全身運動に加えて、縦横に体をひねる動作も加わるからです。この他にも鬼ごっこやかくれんぼなども、おすすめです。

 

不眠大国である日本は、大人はもちろん子供も睡眠時間が不足しがちです。その原因には、日中体力を十分に消費しきれていないことも考えられます。外遊びを行えば子供は適度な疲労を感じることができるので、自然と早寝の習慣を手に入れることも出来るようになります。

 

連休など、ママやパパのお休みが重なる休日には家族総出でアウトドアに繰り出すのもいいでしょう。大自然の中でのキャンプなど、子供の成長にはとてもいい影響を与えます。

 

大自然と向き合いながら焚火をしたり料理をしたり、寝床であるテントを用意したりする作業は子供の頭と体を刺激します。子供は普段の学習で得た知識を日常の中で応用することや、全身を使って動くことを楽しみながら体験します。

 

子供が成長し、小学校高学年に成ったら今度はスポーツに取り組ませるのもおすすめです。野球やサッカー、バスケットボールなど、何か一つ本格的に取り組ませるのがいいでしょう。

 

現代の子供は少子化の影響で、多くが一人っ子です。兄弟姉妹で競う機会が減ったことで、競争慣れしていない子が増えていっています。またそういった子供に合わせるように、公立の小学校では運動会の徒競走では順位を付けず、全員一緒にゴールをさせたりもするようになりました。

 

スポーツは、体力だけでなく、「勝ちたい」「負けたくない」という競争心も一緒に鍛えてくれます。競争心は子供の飛躍的な成長の起爆剤となり、欠かすことは出来ません。

 

競争心を持った子供は、自ら目標に向かって努力するようになります。「勝ちたい」という気持ちから、高いモチベーションを維持して集中力を切らさない習慣を身につけるようになるでしょう。

 

また、努力の結果、いい成果を出すことができれば、子供にとってそれが何よりも自信につながります。もし結果が伴わなくても、競争心があれば次へのステップアップにもつなげやすくなります。

 

年上の子供との交流を増やそう

子供にとって年上の人間と接する機会は、自分を成長させる大きなチャンスです。

 

例えば村上佳菜子選手は、子供の頃から、4つ年上の浅田真央選手と同じリンクで修練し、その才能を開花させてきました。

 

村上選手は浅田選手を姉のように慕い、その背中を追いかけるよう日々切磋琢磨した結果、2010年オランダ・ハーグで開かれた世界ジュニアフィギュアスケート選手権で優勝、2014年のソチ冬季五輪では期待の星として、脚光を浴びるまでになったのです。

 

同様に女子レスリングの伊調馨選手は、3つ年上の姉である千春選手との練習でその強さを手に入れました。メジャーリーグでの活躍経験のある、岩村明憲選手や井口資仁選手なども、兄が野球をしていたために自身も野球に興味を持ち、実績を積むようになった選手たちです。

 

このように、才能を開花させた人たちの子供の頃のエピソードには、憧れやライバルになり得る年上の人との接点が多く見られます。

 

しかし、現状は少子化の影響で、子供の多くが兄弟や姉妹を持たず、ともに遊ぶこともままならない状態です。

 

さらに家庭の方針で学習塾や他の習い事に通うことや、ゲーム機やネットの普及により画面に向かって一人遊びをすることに、放課後の時間を使ってしまうため、近所の公園で色んな年齢層の子供たちが集まって遊ぶこともなくなりつつあります。

 

このような現状では、子供の競争心は上手く育みません。

 

子供はママやパパをはじめ、自分よりも年上の誰かの行動に興味を持ち、憧れ、真似したがるという性質を持っています。しかも自分の能力よりも、少し難しめのものに挑戦したがるのです。

 

スポーツに限らず、近所の公園などで年上の子供と一緒に遊ばせること、色んな年齢層の子供が通う習い事をさせることは、子供の真似したい、挑戦したいという知的欲求を刺激します。

 

子供は年上の人間を目標にしたり参考にしたりして、知的欲求を高めて成長していきます。そのため、ママやパパは、なるべく自分の子供が年上の子供と一緒に生活する環境を作り出してやるといいでしょう。

 

例えば年上の子供がいるスポーツチームや、音楽教室に所属させるのがいいでしょう。学区の違う児童が集まるボーイ(ガール)スカウトや地域集団で活動させるのもおすすめです。また、時には大人から子供まで所属しているような劇団や発明クラブに入れてやるのもいいかもしれません。

 

365日同じ顔ぶれ(ママやパパ、学校の同級生など)のみで構成された世界の中で学ばせるよりも、変化にとんだ環境に子供を置いてやることで子供は刺激を受けて、いきいきと活発になっていきます。

 

もちろん、人見知りをする性格の子供も中にはいるでしょう。いきなり年上の子供や大人がいる環境に放り込まれて、委縮してしまう子供もいるかもしれません。自分の子供がどんなタイプの子で、どのようなサポートが必要なのかはよく考えておくべきでしょう。

 

子供はとても順応です。ママやパパのサポートが最初は必要でも、すぐに環境に適応し、周りの子供の優秀な部分、目立つ部分を発見すればすぐに興味を持ち、真似をするようになるでしょう。

 

「あの子のようになりたい」という気持ちはいつからか、「あの子には負けたくない」という気持ちに変わり、その強い思いが子供をいきいきとさせるのです。

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