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子供のやる気を引き出す親子の会話の仕方

勉強にやる気を出す子供

子供が何かに興味を持った時、親は子供のやる気を応援したいと思うでしょう。子供のやる気を支えるには親子間のコミュニケーションが大切です。そのコミュニケーションが上手くいかない場合、子供の「やる気」を低下させるものになってしまいます。

 

子供が「ありのままの自分を受け入れられた」「愛されている」と感じる事が出来れば、何か興味を持ったものに「やる気」を出すことが出来ます。

 

「聴く」ことは子供へ安心を与える

大人の為では無く、子供の為に話を聴く

子供が何かに興味を持ち、そのやる気を持続させる為にはどうすればいいか?第一に、親は子供を理解していなければいけません。子供が何に興味を持つかを知るには、親子間のコミュニケーションが大切です。

 

コミュニケーションは、子供の悩み事に気付きアドバイスする事を容易にさせます。子供のサポートが出来れば、何かにやる気出した時、継続させる事ができます。

 

親子の会話は大切と理解していても、コミュニケーションではなく、報告となってしまう場合があります。そうならない為にも、親は子供との会話で「聴く」体制を整える必要があります。

 

パート勤めをされているあるお母さんは、子供との会話を大切にしようと、学校から帰ると、「今日は学校どうだった?」と毎日聴いていたそうです。普段から言葉数が多くなかったそうですが、しばらくして子供は「もう話すのは面倒だから聴かないで」と、学校の話をしなくなったそうです。

 

その後、その母親は子供サポートの公演に参加して、気付いたことがあったそうです。「自分は子供の話を聴きたいと思って質問していました。でも、心のどこかに『質問することで自分は良い親』という満足感を得るために、質問していることに気付いた」と、話されました。

 

親子の会話は、自分の安心を得る為でも、無理やり聴くものでもありません。子供の喜びや困っている時、同じ気持ちで共有出来る事が大切です。その子供は、「親は自分に興味を持って学校の話を聴いて来るのではない。学校報告なら会話の必要は無い」と思ったのでしょう。

 

子供が成長すると思春期に入ります。良く話をする子供も口数が減り、会話をしなくなります。時には質問しても「別に・・」や聞いていないフリをする場合もあるでしょう。そんな時は、親がイライラして不機嫌になるのではなく、いつも通り声を掛け、心の扉は「いつも開けている」サインを出していればいいでしょう。

 

会社勤めで、子供とのコミュニケーション時間が持てないお父さんも多いでしょう。普段から会話をせずに、急に声をかけても話題を見つける事は困難です。子供の日常生活を知ってこそ話題があります。毎日のコミュニケーション時間を持つ事が難しい場合、子供と一緒に遊ぶと良いでしょう。子供は「話を聴いて貰えた」と満足感を得ることが出来ます。

 

子供の心を満たす聴き方

子供のやる気を継続させる為には、動機づけとなるものが必要になります。その一つに、人間に愛され、必要とされたいと思う「関係性の欲求」があります。この欲求は「自分を理解してもらえた」「大切に思われている」と感じることで満たされます。

 

ある子供の母親は、口数の多いタイプの人ではありませんでした。そして、父親もまた無口なタイプでした。しかし子供はとても活発で、良く話したそうです。幼い頃、毎日の「なんで?なんで?」の質問攻めに、いい加減な答えをしたり適当にあしらったりして過ごしていた時もあったそうです。

 

「親子の会話はある。子供を理解しているし、大切にも思っている。」と母親は話します。しかし、子供は「お母さんに話しても仕方がない」と言って不満を漏らすようになりました。

 

母親は、子供が「なぜそんなことを言ったのか?」をずっと考えていたそうです。自分と子供との会話を一つ一つ思い出し、書き出していきました。

 

朝は「早く起きて」「遅刻するよ」。学校から帰れば「勉強はした?」「早くお風呂に入りなさい」といった一方通行の会話しかしていない事に気が付きました。幼い頃は自分のことを沢山話していた子供が、話さなくなっている事にも気が付きました。

 

母親の言葉は、親子のコミュニケーションではなく、母親としての役割をはたす一方通行の掛け声ばかりです。幼い頃、子供が発信していたコミュニケーションはきちんと受け取ってもらうことが出来ませんでした。いい加減な気持ちで聞き流されている事に気付き、いつのまにか「話しても無駄だ」と思う様になってしまったのでしょう。

 

人とのコミュニケーションは、互いの感情を含む会話のキャッチボールから成り立っています。子供から「今日の夕飯は何かな?」と質問され、「好物のカレーよ」と答えます。それに対して「うれしいな。お母さんもカレー好きだよね。」と子供が返答すると感情的な事を含めて、お互いの意思疎通を図ろうとしています。

 

感情を含まず、一方通行の会話はコミュニケーションとは言えません。「人との繋がりを持ちたい」、「必要とされたいと思う」関係性の欲求を満たすには、お互いの感情を含む会話をしなければ、満たすことは出来ません。「子供を愛しているから言葉にしなくても大丈夫」と考えてはいけません。愛しているからこそ言葉にして伝えなくてはいけません。

 

子供が何を必要としているかをキャッチし応えることは、子供へ安心や満足感を与えることが出来ます。子供が何かに興味をもちやる気を出した時、その安心感が自信となり余計な事を考えることなく没頭できるようになります。親子で過ごす時間の中に、子供のやる気を育てる欲求を満たしていく事ができます。

 

無意識の感情を声にした時、やる気が湧く

私達の社会は、情報に溢れ、何でも効率よくスピーディにこなす忙しい社会です。子供達が、習い事に通うことは「当たり前」と考えている家庭は多いでしょう。実際に、いくつもの習い事を掛け持ちしている子供は珍しくありません。慌ただしく生活するばかりではなく、時には立ち止まり、自分の感情に気付く事は大切です。

 

目標や目指す何かが見つかった時、「やる気」に火をつける為のいい方法があります。その方法は、自分の心の奥にある意欲や希望、不満を声に出して話すことです。誰かに話すことで、「今の自分に必要な事」、「どうすれば解決出来るか?」に気付くことが出来ます。話を聴く側は、相手の考えを理解し共感を示す聴き方をします。

 

忙しい生活の中で、私達は自分の感情の一つ一つに気付き、相手に表現しながら生活している訳ではありません。

 

例えば、何かの決定事に自分が納得していないとします。決定事に多くの人が納得し、進み始めた時、納得していなかった気持ちは心の中に納められます。また、自分の感情も忘れられ、納得しようとさえします。この行動は、無意識のうちに自分の気持ちに蓋をしている事に気付いていません。

 

人の感情の多くは、人に伝える事無く、自分の心の内にしまわれます。もし、疑問に感じた事を話す機会が得られれば、自分の感情に気付き、不満の解決策を探そうとします。また、自分の感情を人に話す事は、想像力を働かせる利点もあります。

 

「目標達成したい」と目標がある場合、人に話す事で自分の気持ちを高める事が出来ます。理想の自分を想像して、「自分はこうでありたいと」描くことが出来れば、少しでもその理想へ近づこうと努力するでしょう。

 

毎日を時間に追われて「やるべきこと」で満たしてしまうと、何かの問題が起きた場合、想像力を働かせて解決策を描くことが出来なくなります。子供が「解決できない」と壁にぶち当たると、やる気を萎ませてしまうでしょう。

 

忙しい毎日に追われるのではなく、子供は心の中にある気持ちを声に出し、「どうしたいのか?」「どうすればいいのか?」子供の感情に耳を傾ける親の姿勢も大切です。子供の「やる気」を育てていくには、親子で話しをする時間を作ることが大切です。

 

ありのままの子供を受け入れ、次へ進む

親の期待に子供を縛り付けない

子供は成長に伴い、親と少し距離を置こうとする思春期があります。親の言うことを聞かず、話しかけても聞こえないフリや、暴言を吐くこともあるでしょう。また、自分の部屋に閉じこもりコミュニケーションを全く取ろうとしない事もあります。親子のコミュニケーション不全は多種多様です。

 

親子のコミュニケーション不全は、子供の思春期が原因ではない場合も考えられます。子供が成長すると、親は「こうあって欲しい」や「こうであるべき」と子供に期待を抱きがちです。親の期待を押し付けられた子供は抵抗し、親に対して暴言を吐いている可能性もあります。

 

子供に対して期待を押し付けるのではなく、子供を理解したいと考えているのであれば、「異文化を理解する」気持ちで子供と接する必要があります。「こうあって欲しい」や「・・・べき」の考えでは、異文化を理解する事は出来ません。相手と交流を持ちたいのであれば、自分を理解してもらうばかりでは無く、相手をよく理解する事が大切です。

 

異文化交流と考え、子供の問題行動を見ると冷静に子供の行動を捉える事が出来るでしょう。親がいつもと違う対応が出来れば、子供も違う反応を示します。親子のコミュニケーションの中で、「自分は大切に思われている存在だ」と感じることが出来れば、関係性の欲求を満たす機会となります。

 

「自分は愛されている」や「必要とされている存在だ」と感じさせる方法は、親が子供の話を真剣に聞くことが大切です。ただ聴けばいいと言う訳ではなく、聴く態度も大切です。

 

①話す相手に体を向けて、目を見る

話している相手へ体を向けることで「あなたの話に興味があります。」と、示すことが出来ます。子供が感情的交流を求めてきた時、身体を向けて目を見ながら話しましょう。どうしても手が離せない場合は「少し待ってね」と伝え、手が空いたら必ず子供の話を聞いてあげます。

 

②相手に「聴いている」と安心させる相槌を打つ

話をしている時、相手がいくら身体や目をこちらに向けていても、反応が無ければ不安になります。「どうしたの?」と反応があれば、安心して話し始めることが出来ます。「そうだね」「それから?」とリズム良く相槌があれば、会話のキャッチボールが始まります。

 

③相手と波長を合わせる

相手との波長を合わせると言うことは、相手とのテンションを合わせるということです。相手が笑顔で元気があればこちらも元気に、相手に元気が無く暗い顔をしている時には静かに振る舞うことです。

 

人はその場の雰囲気を感じ取り、合わすことが出来ます。子供が興奮していて「今すぐ聴いてほしい」と発信していれば、親もその様子をキャッチして波長を合わせることが大切です。

 

固定観念は、相手を理解するのに邪魔となる

親は、子供と接する中で無意識に「こうあるべき」の固定観念や「こうであって欲しい」と自分の期待に照らし合わせながら行動してしまいがちです。子供に「違う!」「それはダメ」と反応してしまうのは、自分の固定観念や期待と違う行動をしているからです。

 

子供もまた、親の行動が自分の固定観念や期待と違うと「話しても無駄」と感じ、「暴言を吐く」行動に出ます。子供が心を閉ざすと、「自分を理解してもらえた」「大切に思われている」と感じる事が難しくなります。そうなっては、子供の関係性の欲求を満たすことは出来ません。

 

子供を理解するには、異文化交流の心構えで臨むことが大切です。自分のフィルターを通して見るのではなく、相手の文化を受け止め、理解する努力をしなくてはいけません。

 

【悪い例】自分の価値観に当てはめてはいけません。相手が伝えようとする前に口を挟むのはNGです。

子供:「今日ね、先生に怒られちゃったの。」

親:「え?怒られたの?怒られる悪い事したのね!」

親の勝手な思い込みから、子供が何をしたかに注意が逸れてしまいました。それは子供が伝えたかったことではありません。

 

子供:「ねぇ!(嬉しそうに)お庭に綺麗な花が咲いていたよ」

親:「せっかく咲いているのに、どうして摘んじゃうかな」

子供は綺麗なお花に共感を求めていますが、親の注意は花を摘み取ったことに向いています。

 

【良い例】子供が伝えようとしていることに耳を傾けましょう。

子供:「今日ね、先生に怒られちゃったの。」

親:「どうして怒られたのかな?」

子供:「友達とケンカしちゃった。僕は悪くないのに怒られた。」

親:「悔しかったのね。」

 

子供:「ねぇ!(嬉しそうに)お庭に綺麗な花が咲いていたよ」

親:「綺麗なお花ね。」

子供:「お母さんこのお花好きでしょ。テーブルに飾れば素敵だと思って。」

親:「優しいのね。ありがとう。」

 

子供が何を伝えたいかを理解することが大切です。自分の勝手な思い込みで判断してはいけません。

 

気持ちを受け止めれば、次へ進める

子供の「伝えたいこと」を理解し、気持ちを汲み取ることが出来れば、子供は安心出来ます。安心は関係性の欲求を満たすし、子供が心を開くことも難しくないでしょう。

 

【あと1問正解で満点だった場合】

子供:「今日学校で、先生に注意された。」

親:「何かあったの?」

子供:「『そそっかしいからもっと気を付けなさい。』って言われたよ。あと1問正解すれば満点だったのに。」

親:「それは悔しかったわね。いつもがんばっていたからね。」

子供:「うん。簡単な計算ミスだよ」

親:「本当ね、どうして間違ったのかな?」

子供:「最後までちゃんと見直さなかった。」

親:「次はどうすれば良いかな?」

子供:「ゆっくり見直すよ」

親:「それがいいわね。」

親が子供の気持ちを汲み取り、受け入れることができました。子供も安心を得て、次に向かってやる気を起こすことができるでしょう。

 

【50点のテストだった場合】

子供:「今日、算数のテストが返ってきたよ。またいい点が取れなかったよ。」

親:「がっかりしているね。算数嫌い?」

子供:「うん。でも次のテストは80点を取りたいな。」

親:「そうね。80点取れたらいいね!」

子供:「うん!計算問題の出し合いっこしようよ。」

このように、子供の話を聞くことで、自然に自分からやる気に向かう場合もあります。

 

子供の「やる気」を復活させる親子の会話

子供のやる気を低下させない応援の仕方

子供が何かに困っている時や助けを求めている時、親はどのように助ければいいでしょうか?助けは、癒す事、見守る事、ユーモアで吹き飛ばす等、色々な方法があります。親が子供の気持ち真正面から受け止める事が出来れば、何かに困って「やる気」を失いかけていた気持ちも復活させることが出来ます。

 

子供が思春期に入ると、自分の感情を上手くコントロールすることが出来なくなり、自分自身の事ながら、どうして対処すれば良いか分からなくなる時があります。そんな時に自分に寄り添ってくれる存在がいることは、子供にとって安心出来る場所となります。

 

子供は、勉強がはかどらずイライラしていると「勉強なんてしたくない」という時もあるでしょう。そんな時、親は何と声を掛ければいいでしょうか?

 

「勉強は子供の義務よ。」や「さぼってばかりだから、分からなくなるのよ。」あるいは「そうだね。でも、そんな事を言っても仕方がない。」と言ってしまい勝ちです。しかし、これらは子供にとってやる気を低下させる言葉ばかりです。

 

子供の「勉強したくない」の気持ちに、親が「さぼってばかりだから」や「仕方がない」と否定すると、自分が感じた「したくない」の感情は「感じてはいけない」感情と受け取ります。

 

あるがままの自分を受け入れられ、愛されていると感じることが出来た時、関係性の欲求は満たされます。この観点から考えると、子供を否定する表現は間違いだと言えます。

 

親は否定する言葉を口にするのではなく、認めるようにします。「感情をコントロールできない自分」を親が受け入れた時、関係性の欲求は満たされます。そうすれば、自分自身の感情に対応することが出来、「勉強したくない」から「しなくては」と、気持が向かうようになるでしょう。

 

親:「どうして勉強したくなくなったの?」

子供:「分数が全然分からないから、勉強が嫌だ」

親:「分数、難しいよね。一緒に考えてみようか?」

子供に対して受け入れる準備ができているとサインを送りましょう。イライラの原因が分かれば、その対処法を子供と一緒に考え、提案することが出来ます。

 

親は固定観念を捨てて、子供と向き合う

自身の「○○したくない」「○○嫌だ」の原因を知り、向き合うことが出来れば、感情のコントロールをする練習になります。親は子供の「○○したくない」「○○嫌だ」の感情に出会うと「何をいっているの」「○○しなさい」と否定や命令をしがちです。

 

子供に否定や命令をしても、自発的なやる気は起きません。親は子供の否定的な感情に出会うと、自分も同じ気持ちにならないように、子供に否定しているのかもしれません。親自身も自分の気持ちを知り、理解して向き合うことが出来れば、子供の否定的な気持ちを受け止める事が容易になります。

 

何かに取り組み、上手くいかず失敗した時、自分自身が情けなくなり落ち込むこともあるでしょう。心の中に「自分にはできる」「出来て当たり前」の気持ちがあるからこそ、自分自身を情けなく感じます。この思想は、自己観念にあります。

 

自己観念を捨て,現実の自分を受け入れれば、次へ進むことが出来ます。失敗しても「それでもいい」「大丈夫」と認め、納得することから始めます。もう一度目標を掲げ直し、理想を描き自分を見つめ直すことが大切です。

 

自分の固定観念を捨てて子供と向き合える親は、子供の否定的な行動や言動を受け止める事が出来ます。子供が「○○嫌だ」と言っても、「お母さんも子供の頃○○嫌だった」と受け止める事が出来ます。

 

子供を受け止め続けた時「やる気」は育つ

子供の気持ちを受け止める事が出来れば、次は子供の気持ちをやる気へ戻すように導きましょう。

 

【ケース1】

子供:「もう勉強したくない!」

親:「どうして勉強したくなくなったの?」

子供:「分数が全然分からないから、もう勉強しないよ」

親:「お母さんも子供の頃、分数難しくて嫌いだったよ。」

子供:「それなら勉強しなくていいよね。」

親:「そうだよね。勉強したくないよね。」

子供:「うん。もうしないよ!」

親:「その気持ち分かるよ・・。それじゃ、これから言う2択はどっちがいいかと思うかな?分からなくて出来ないままか、分かって出来るようになるのでは、どっちがいい?」

子供:「・・・出来るようになる方がいいに決まっているよ。」

親:「そっか。それじゃ、どうすれば分かるようになるか、お母さんと一緒に考えてみようか?」

 

子供の気持ちを受け止める話し方をすれば、感情的だった子供も次第に落ち着きを取り戻すでしょう。子供の感情を一つ一つ受け取る事は忍耐が必要な事です。

 

【ケース2】

子供:「分数が全然分からないから、もう勉強しないよ」

親:「お母さんも子供の頃、分数難しくて嫌いだったよ。」

子供:「それなら勉強しなくていいよね。」

親:「そうだよね。勉強したくないよね。」

子供:「うん。もう勉強しないよ!」

親:「そんなことばかり言ってないで、頑張ろうよ。」

 

子供の気持ちを受け止めて聴くことが出来ていましたが、「そんなことばかり・・」で子供の気持ちを否定してしまいました。

 

子供自身で気持ちの整理をしてやる気に向かっている途中に、親が否定的な言葉を使ってしまう事で気持ちの邪魔をしてしまった例です。ケース1の様に、「分からないままではなく、分かった方が良い」と気付かせ、導いていく事が大切です。

 

しかし、子供の中には「・・出来るようになる方がいいに決まっているよ。でも、勉強しても分からないからしない。」と投げ出してしまう子供もいるでしょう。

 

この原因は、「・・出来るようになる方がいい」と答えると「それなら勉強しなさい」と命令される経験をしているからです。自分の気持ちを理解してもらえず、命令されるなら「出来なくてもいい」と答えを出してしまいます。

 

忍耐強く感情を受け止め続ける親は、子供のやる気を育てる事ができます。子供は思い通りならないと「もう辞める!」「やっぱり出来ない」「しない」と、投げ出すことを口にします。親は繰り返される子供の気持ちの変化に、受け止める続ける事を諦めてはいけません。子供のやる気を復活させるには、親も忍耐が必要です。

 

子供も、本当に「勉強しなくていい」と思っている訳ではありません。親へ「自分の気持ちを受け止めてもらいたい」、「気持ちを切り替えてもらいたい」と、サインを出しているのです。また、親が子供の気持ちを受け取るだけでは問題を解決する事は出来ません。

 

親:「先生にどうして怒られたのかな?」

子供:「友達とケンカしちゃった。腹が立ったから叩いたら・・自分だけ怒られた。」

親:「自分だけ怒られて嫌だったのね。」

 

お友達をたたかずに気持ちを晴らす他の方法がなかったか?子供と解決策を話し合わなくてはいけません。根気よく子供と会話できれば子供は自分の感情を上手くコントロールする事ができるようになるでしょう。

 

感情をコントロール出来れば、「○○嫌だ」を乗り越え、取り組むようになります。その取り組みが達成し、成功体験を重ねる事で、子供の「やる気」は高められていきます。親は、辛抱強く子供の気持ちを受け止め、子供自身のやる気に火をつけるサポートが出来ると良いでしょう。

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