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子供の目標へのやる気を発揮させる方法

受験合格を目指す女子学生

子供が夢や目標を持った時、そのやる気を応援したいと思う事でしょう。しかし、親は、無意識に子供のやる気を失わせる行動を取っている場合があります。そうならないためにも、親子で信頼関係を築くことが大切です。そのためには、子供の領域を侵さずに、一人の人間として尊重する事が大切です。

 

親が子供の目標のために出来る事

親は子供にとってのコーチ役になる

子供が成長してくると親は、自分の夢を子供に託しがちです。生まれた頃は「健康であればそれで良い」と思うばかりだったものが、子供の成長と共に「○○だったらいいな」と夢を持ち、期待する事はないでしょうか?

 

子供が親の期待に気付けば、それに応えようと努力するかもしれません。しかし、それは親の夢であって、子供自身の夢ではありません。親子の気持ちが一致している場合を除いて、親の持つ夢や期待に、子供の内発的なやる気を生み出すことは出来ません。

 

子供自身が夢や目標を持った時、内発的なやる気が生み出されます。親なら子供の持った夢や目標を応援したいと思うでしょう。しかし、時に親は気付かないうちに子供のやる気を損なう言動をしている場合があります。そうならないために、親は「子供のコーチだ」という位置付けで接すれば、良好な関係を築けるでしょう。

 

子供が不安を抱いている時や、困り事がある時、親は力になれているでしょうか?また、子供が自信を持って前進出来るように様に、声掛け出来ているでしょうか?むしろ、正反対の行動をしている場合も多いかも知れません。親は、子供のよき理解者として信頼関係を築くことが大切です。信頼関係なくして、子供が助言を受け入れる事はありません。

 

信頼関係を築くために、親は一人の人間として、子供を尊重する事が大切です。「自分は愛されている」「価値のある人間だ」と認識出来た時、子供の自己肯定感を育てることが出来ます。そして、主体性を尊重して責任を学ばせる事も大切です。

 

子供の自発的に取り組んだことが上手くいった時や達成出来た時、子供の自信となります。失敗しても「今度はこうしよう」と、意識を広げて工夫する事が出来ます。責任を持つ行動をさせることは、子供の自律心を育てる良い機会となります。

 

これらのプロセスが上手くいった時、親子間の信頼関係は深まるでしょう。そして、もう一つ大切な事は、子供は親が思っている以上に親の行動を見ています。親の方針が定まらずに周りの情報に左右されて考えをコロコロ変える事は、子供との信頼を失う原因になります。親は、一貫性のある考えを持ち子供と接する事が大切です。

 

親がコーチ役として大切な事は、子供の領域を侵さない事が大切です。勉強や趣味、スポーツなど親が代わってする事ではなく、子供自身がすることです。親が強要する事は、子供の領域を侵すことになり、子供のやる気を損なうものになります。子供自身に任せることで、責任をもって取り組むでしょう。

 

また、子供が困った時は、話を聴くことが大切です。聴くことで、子供自身が客観的に自分を見つめる事が出来て、「何をするべきか?」「どうすればいいか」を見つける事が出来ます。

 

子供の状態を把握してサポートをする

人はそれぞれ得手不得手があります。子供が持っている才能を発揮できるように、子供の現状を知り、何が必要なのかを理解する事が大切です。

 

勉強が好きで、いつも100点の子供もいれば、勉強は好きではないけれど、スポーツが得意、指先が器用で物づくりが上手、色彩感覚が豊かで、絵を描く事が得意な子供等、それぞれのレベルや才能、能力が異なります。

 

子供の現状を良く知り、親がアドバイスする事は大切です。親が現状を知らずに、自分の価値観や固定観念で子供と対面すると、誤った評価をしてしまいます。そうならないために、子供に合った見方をする事が大切です。

 

親の高い基準で評価すると、その基準に到達できず評価されなかった場合、子供は有能感を持つ事が出来ません。有能感は出来た時に達成感味わい、持つ事が出来る感情です。次に何かに取り組む時、「やってみよう」「自分なら出来そうだ」とやる気を生むものになります。

 

一方、親の基準が低ければ、本来持っている子供の才能や可能性を存分に発揮させることが出来ない場合もあります。低い目標のまま満足しては、本来持っている才能や能力を伸ばす事は出来ないでしょう。

 

親が子供の現状を知り理解出来れば、必要な情報を与え、子供の可能性を広げるサポートがし易くなります。親が「勉強しなさい」「もっと出来るはず」と子供を理解せずに言うと、子供のやる気を失うこともあります。子供の状態に合わせてサポートする事が大切です。

 

具体的な目標を持った時に気を付ける事

子供の中には自分の夢や目標を持てない子供もいるでしょう。その場合、スポーツやゲーム、自然科学など様々な分野を子供に体験させると、子供が興味を持つ何かに出会うことが出来る場合もあります。

 

また、子供が夢や目標を口にしない原因に、大人の言動にある場合もあります。宇宙飛行士やスポーツ選手の活躍をTVや新聞で目にすることで、自分もなりたい憧れを持つこともあります。子供が持った夢を、大人が「それはむずかしい」や「無理だろう」と子供に言わないことが大切です。

 

親の価値観や固定観念から外れていると感じても、子供へ「無理だ」や「出来るはずがない」と言うべきではありません。「なれればいいね」と喜んで受け止めてあげましょう。

 

また、子供が目標を持った時、「目標に向かって努力しなさい」と親が指導することはいい方法とは言えません。子供の主体性を大事にしなければ、目標が親のためにする目標に変わり、嫌な思い出になることもあります。語る目標を押し付けず、体験させてあげましょう。

 

子供が目標を持ち、思うような結果を残せなかった場合や途中で諦めてしまった場合、「やると決めたのは自分でしょう!」と言ってしまう事もあるでしょう。親が子供に責任を取らせる行動を繰り返してしまうと、子供は「目標を口にしない方が安全だ」と思う様になります。

 

子供が幼いうちの目標は、憧れの部分が大きく、具体的な目標へのプロセスを持つ事は難しいでしょう。子供の自主的な目標は出来る限り、何らかのサポートをして可能性を広げてあげたいものです。夢を自由に語らせ、子供の要求に応じてチャレンジさせることが出来れば、成長した時に具体的な目標を持つ事が出来るでしょう。

 

子供の目標をサポートする方法

子供が目標を持ち、それに進んでいく事は多くを学ぶ機会となります。楽しく目標に向かえる環境があることは、子供にとって素晴らしい環境と言えます。どのような工夫をすればいいかいくつか例をあげてみましょう。

 

第一に、子供の状態を把握した後、「これならすぐに出来るだろう」という事を目標にします。子供が現状からかけ離れた目標を掲げた場合、「難し過ぎる」と否定するのではなく、「それならまず、○○からしてみよう」と提案をすると良いでしょう。また子供が成長してくれば、本人の具体的な考えを聞く事も良いでしょう。

 

大きな目標を掲げるのではなく、小さな達成感を多く感じさせることで、子供のやる気を育てていく事が出来ます。

 

そして目標を掲げ取り掛かり始めたら、親は「どのように取り組んでいるか?」や「子供の達成を楽しみにしている」ことを示しましょう。そして、「頑張っているね」と労い、褒める事が大切です。

 

親は子供の頑張りが少ないと感じていても褒めましょう。子供本人は自分の行いを理解しています。「自分の取り組みが少なかったかな?」と感じれば、褒められている手前「もう少し頑張ってみようか」と取り組むでしょう。

 

また、親は子供へ情報提供する事も大切です。大人は子供よりも視野広く物事を考えことが出来ます。大人の意見として、命令や押し付けの考えではなく、子供では気付かない見方や考えを示すことは、子供の選択肢を広げるいい機会となります。

 

中学受験をするならルール作りをする

親が子供の中学受験をするのも悪くないと考えている場合、子供へ公立中学の道だけではなく、私立受験という道があることを話しましょう。子供が希望しない場合は公立へ進学し、興味を示した場合、受験勉強や私立へ進学した場合の生活等を親子で話し合うといいでしょう。

 

私立進学を決めた場合、子供がどのように受験勉強に取り組むかを、親が考えて工夫する事は大切です。子供へ口うるさく「勉強しなさい」と言わない事も大切です。

 

子供と話し合い「塾の授業への口出しをしない」などと、家庭内でのルールを決める事や、子供のアウトプットに付き合う事等、親が出来るサポートを話し合うことも良いでしょう。

 

子供が目標に向かって進んでいけるように親がルールを作り、子供本人に合ったペースメイキングする事も大切です。ある高校受験を控えた子供を持っていた親子の応援成功例を挙げてみましょう。

 

三年間サッカーに夢中だった少年と部活を引退した機に、親子での進路の話し合いを始めました。三年後の大学受験の事も考え、私学を受験する事を決めたそうです。通学時間の事を考え、一時間以内で通える付属高校を「自分の目で見て選びなさい」と話しました。

 

少年が選んだ高校は、第一志望、第二志望、押さえ、記念受験(度胸試し)の4校です。少年の成績では押さえの高校ですら合格圏外の状態です。第一志望は、彼の得意科目の英語に力を入れた学校を選んだそうです。目標が明白になり、少年は勉強を始めました。

 

夏休みに入り、少年は毎日猛勉強を始めます。夏が終わる頃、押さえの高校が合格圏内に入りました。この時点で二度目の話し合いをします。両親は少年の猛勉強ぶりに感心している事を伝えたそうです。そして、受験まで残り数か月しかない事、後悔しないようにやってみる事、親として協力を惜しまない事を伝えたそうです。

 

少年は第一志望に向けて猛勉強を続けます。年末には、第一志望だった高校の模試判定は50%以上になりました。お正月、3度目の話し合いの場が設けられ、少年は「一か月あれば、まだ成績は上げられる。」と強気な発言です。お父さんは驚きましたが、少年の頑張りは今まで経験した事の無いものでした。

 

最終の模試結果は、押さえ75%、第一志望50%、記念受験の判定は合格圏外。この状態で2月の受験を迎えます。合否の結果は、全て合格。そして4校の「どこへ入学するか?」の4度目の話し合いの場が設けられます。

 

本人は第一志望、母親は記念受験高でした。父親は、子供の希望を優先するべきと考えています。父親は「大学卒業後、何がしたいか決まっているなら気に入っている方を進む方が良い。決まっていないのなら、視野を広く持つ方が良いだろう。その意味でも記念受験高校も悪くない。もう一度、2校を見て考えなさい。」と話しました。

 

この親子は「頑張れ」「勉強しなさい」と言わないとルール作りして、見守りました。受験結果が出るまで両親は心配だったそうです。しかし、受験に親の力は存在しない事、親が良かれと思ってする事も、実際には本人の邪魔になることもある事を知っていました。

 

全ては子供の意思である事、親は子供の話を聞き応援する事、また、子供が持っていない情報を提供する事も大切な要素ということを示しています。

 

子供の学習を生活習慣にするする方法

親も子供と一緒に習慣付けする

子供が成長してくると、親の関心は子供の勉強になってきます。親が「勉強しなさい」と言ってしまう事は、子供のやる気を低下させる原因になります。また、干渉のし過ぎで子供が勉強嫌いになる恐れもあります。そうならないためにも、勉強は習慣にすることが望ましいと考えられます。

 

習慣とは、歯を磨く事や、お風呂に入る事等、それらをしないと落ち着かなくなるものです。勉強を習慣にする事が出来れば、落ち着かない状態になります。しかし、子供自身で勉強を習慣にする事は難しいでしょう。習慣として身に着けるには、親のサポートは欠かせないものです。

 

子供が小さいうちは、勉強嫌いにならない様に「今日はどんな授業だった?」と話させる事でもいいでしょう。親が子供の勉強に興味を示すことで、取り組む場合もあります。勉強を習慣にする事を目的に、5分~10分位を目安にスタートしましょう。

 

学校の宿題が習慣として出来るようになることも大切です。少しずつ慣れてくれば、「学年×10分」で学習出来るようになることを目指します。3年生であれば「3×10分=30分」です。しかし、無理強いをすると勉強嫌いになる事もあります。子供が無理することなく、楽しく取り組める環境を整える事が大切です。

 

子供の宿題に付き合う事や、学習内容を一緒に確認する時間を設けるなど、親も取り組むことで、子供も「やってみよう」と思うでしょう。宿題の無い日は、読書や音読をするのもいいでしょう。何かに集中できる時間を作ることが大切です。

 

子供が勉強習慣を身につける時期は、親もそのサポートの習慣を身につける時期と考えます。

 

モチベーションを持続させる取り組み

子供の勉強習慣を始める場合、この学習の時間が楽しいものと認識させる事は大切です。この時間が子供にとって楽しい時間だと思うことが出来れば、習慣づけは難しく無いでしょう。

 

①子供のやる気を引き出す声掛けをする

誰でも褒められると気分のいいものです。子供の出来たところに着目する事が大切です。「また間違えた」や「字が汚い」など言ってしまう事は、やる気を低下させるものになります。

 

②短い時間で集中させる

長い時間学習するのではなく、5分や10分等、時間を短く区切り学習することで集中する事が出来ます。

 

③声に出して本を読む

音読は目で見たことを声に出して読み、その声を耳で聞きます。音読は集中力のいる学習と言っても良いでしょう。親が俳優やナレーターになった気分で音読すれば、子供も遊び感覚で楽しく出来るでしょう。

 

④親が答えを出さない

親は子供に答えを出させる訓練をする事が大切です。親が答えるのは簡単です。子供自身が筋道を立て、答えを導き出せた時、「分かった!」と成功体験する事が出来ます。それは、次へのやる気を育てるものになります。親は「良くできたね。」と声掛けしましょう。

 

⑤勉強内容ではなく、子供の取り組みを認める

子供自身が取り組むことに「できること」を求めない事が大切です。「やること」が大切であって、「できること」を求めると、子供のやる気を無くしてしまいます。「よくやったね」と取り組むことを認め、内容が間違っていれば「ここの部分は惜しかったね」と話しましょう。

 

⑥集中力をあげるには、やり過ぎない

勉強や課題は、きりの良い所で切り上げましょう。調子が良いからと、あれこれと学習させるのではなく、「もう少しやりたいな」と思わせるくらいで切り上げます。

 

⑦継続出来ていることを見えるようにする

「毎日継続して学習出来ている」ことを目で見てわかるようにします。カレンダーに丸を付けたり、シールを貼って継続出来ていることを分かる様にします。達成感や、モチベーションを上げるものになります。

 

⑧勉強ばかりでは無く、子供の興味も大切にする

子供がもつ好奇心は、親の価値観と合わないものであっても応援したいものです。それが漫画やゲームであっても夢中になる事は、集中力を養うものになります。漫画やゲームを長時間する事は良いは言えませんが、時間を決める等、家族でルール作りすることもいいでしょう。

 

子供が幼いうちであれば、親の工夫で学習時間を楽しい時間に変える事は容易になります。始めは勉強に興味を示さなくとも、楽しい時間を過ごすことで「やるべきものと」して認識するようになるでしょう。

 

子供が取り組むことに焦点を当て、「できること」を求め過ぎてはいけません。学習習慣を身につけるには、親と一緒に楽しい時間を過ごせるものと認識できする事が大切です。

 

子供の成長に合わせて褒め方を変える

短い学習時間に慣れれば、子供の成長と共に、自発的に教科書を広げるようになるでしょう。子供自身が取り組むようになれば、少しずつ「頑張っているね」や「よく出来たね」等の褒め言葉ではなく、具体的な褒め方をするようにします。

 

「辞書で調べたの?偉いね」「先生に質問して出来るようになったね」等、具体的に褒める事で、「自分のした行動が良かった」と理解出来ます。そして、子供がやる気になるほど、ここぞという時だけ褒める様にします。

 

具体的ではない褒め言葉は、何に褒められているのか理解出来ないでしょう。また、自分のやる気で始めた事に対して過剰に褒める事は、親の要求を満たすための行為や自分をコントロールするものと認識する危険性があります。

 

子供をよく観察して、ここを伸ばしたいと思うところを具体的に、ここぞと思う時だけ褒める様にします。

 

この方法は、学習のみならず、生活をする中でも大いに活用できる方法です。親がガミガミ言い続けるよりも、子供が一回やった事に「ありがとう。○○君が手伝ってくれると本当に助かるわ」というだけで効果は大きいものです。

 

人の記憶は、実体験によってより鮮明に記憶に残ります。体験によって、苦手や好き嫌いを判断する場合もあります。学習が苦い経験ではなく、楽しいものと認識されれば取り組みやすいものになるでしょう。

 

親が傍で見守り、楽しくサポートしていることは、子供にとっての安心感に繋がります。楽しく興味を沸かせるものであれば、子供が成長した時、内発的に「やってみよう」「頑張ってみよう」と思います。子供が勉強嫌いにならないように親は応援したいものです。

 

思春期の子供との付き合い方

子供を変える前に親も変わる努力をする

子供が幼い頃に絵本に触れ合う事や、親が読み聞かせをしている場合、子供の文章読解は自然に身に付きます。文章読解はどんな学習においても基本となるものです。幼い頃から本が身近にある環境である事は望ましいことです。

 

子供が思春期に入り、親子のコミュニケーションがうまくいかない、学習の習慣も身に付いていないと、諦める必要はありません。子供を変える以前に、親自身の行動を変えると、子供の意識や行動も変わるでしょう。

 

子供の習慣を変える事には忍耐と時間が必要です。今まで親に反発を繰り返してきた子供が親が行動を数回変えただけで、突然やる気を出して取り組むことはありません。

 

ある母親が子供との接し方が間違ったと認め、子供への態度を大きく変えました。子供は、親の態度に今更と抵抗しましたが、忍耐強く子供と向き合うことを続けていると、子供自身に変化が生まれ、自分の考えを話すようになりました。

 

子供と向き合い、受け入れる事は大切です。親は、「うちの家は大丈夫」「子供を受け入れている」と思いがちです。しかし、子供との会話で無意識に否定する会話をしがちです。

 

子供:「分数が全然わからないよ。算数が嫌いだ、もう、勉強するのが嫌だ。」

親:「何を言っているの。頑張れば出来るようになるよ。」

 

一見子供を励ましているような会話ですが、「何を言っているの」と子供を否定しています。これでは子供のやる気を出させる事は出来ません。子供が本当に親へ伝えたかったことは、「分数が出来るようになりたい」「もっと算数が分かる様になりたい」と望んでいる事です。親はそれに気付き、子供を受け入れる事が大切です。

 

親は、子供の言葉を否定するのではなく「分数難しいよね」「もっと算数が出来るようになりたいと思うんだよね」と子供の気持ちを受け取りましょう。そうすれば、自分なりに解決策を見つけ、取り組むでしょう。

 

子供の思春期は、親が気持ちを和らげる

子供が思春期に入ると、子供が親と距離を置こうとします。聞こえないフリをしたり、口答えをする事もあるでしょう。幼少期は、周りへの意識は少なく、視野も狭い時期です。しかし、思春期に入ると、周りへの意識が広がり、現実が見えてくるようになります。そして、周りからの評価に敏感になる時期とも言えます。

 

子供の思春期は、親から自立しようと成長する時期です。自己肯定が出来ない子供は、周りからの評価を気にして「自分はこのままでいいのか?」「これでいいのだろうか?」と不安を抱え、ストレスになるでしょう。

 

親はそんな子供の不安を少しでも助けるために、良い所を見つけ自信を付けてあげる事が大切です。親は子供の思春期に仕掛けてくるちょっかいにムキにならず、良い所を探します。「○○はやさしいね」「○○の頼もしい所が大好き」と言葉にして伝えることで、子供の自己評価不安を助ける事が出来るでしょう。

 

親が子供の見本になる

子供の勉強習慣を身に付けさせるために、声掛けする事や、生活習慣にしてしまう事は大切です。しかし、親が思っている以上に子供は親の行動を見て、学ぶことが多いものです。

 

人は、自分の目に映るモデルを真似る傾向にあります。親子で声や骨格が似るのは、遺伝子的要素が大きいでしょう。しかし、子供の話し方や仕草が親と似るのは、無意識に一緒に生活している親をモデルにしているからです。

 

親が生活の中で、子供にとって良いモデルとなれば、その姿を真似ていい影響を与えるでしょう。

 

ある親は、普段持ち帰らない仕事を家へ持ち帰り、空いている時間を利用して仕事をしていたそうです。その時、ストップウォッチを使って、短い時間に集中出来るように工夫をしていました。それを何日か続けていたある日、子供がストップウォッチを使って同じように勉強をしていたそうです。

 

その親は、子供へストップウォッチを使った勉強を勧めた訳ではありません。自分の仕事に集中出来るようにしていた行動です。しかし、親の行動を真似て、自分のやるべきことに取り組むようになったそうです。

 

子供は親が考えている以上によく見ています。親が取り組む姿は、「頑張れ」や「できるよ」の言葉よりもやる気に火をつけるものになります。

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