これだけは知っておこう!7,8か月の赤ちゃんの最低限の知識
生後7~8か月の赤ちゃんはどのような状態なのでしょうか?この時期の育児のポイントは?この時期の赤ちゃんに関して、よく聞かれる気になる疑問なども説明していきたいと思います。
筋肉が発達するころ
生後7~8か月の赤ちゃんは、男の子なら体重は7.3キログラムから9.9キログラムほど、身長は66センチメートルから74センチメートルほどになります。女の子なら体重は6.8キログラムから9.2キログラム、身長は64センチメートルから72センチメートルほどです。
この頃の赤ちゃんは、腕や背中、お腹、腰回りなどの筋肉や神経が、グンと発達してきます。寝返りも上手にできるようになり、うつぶせでいることも多くなります。すると、発達した腕の筋肉の力により、腕だけで這って進む、いわゆる「ずり這い」ができるようになります。
始めの頃はうまく前に進めず、逆に後ろに進んでしまうのもよくあることです。ですが、次第に前進できるようになり、そのうちに膝をついて四つ這いになることを覚え、その姿勢で前に進む「はいはい」ができるようになるというわけです。
また、背中やお腹、腰回りの筋肉の発達に伴い、背筋をしっかりと伸ばした姿勢を保持することができるので、お座りが一人でできるようになります。
はいはいができるようになるということは、自分の力で移動ができるようになったということ。こうなると赤ちゃんは、いろんな所へ自分で向かっていきます。安全面にだけ気をつけて、自由にはいはいさせてあげてください。
引っ張ると動くおもちゃを大人が動かして、赤ちゃんがおもちゃを追いかける遊びも面白いですね。
手先の器用さが発達します
このくらいになると、赤ちゃんは指や手を器用に動かせるようになります。小さなものでも上手につまめますし、左手で持ったものを右手で持ち帰るなどの動きもし始めます。
これまでは、ガラガラやにぎにぎなどのおもちゃが主なものだったと思いますが、もしも買い足すなら、より高度な操作ができる積み木などをおすすめします。
かわいい乳歯が見られます
もちろん例外もありますが、多くの赤ちゃんが下の前歯から生え始めます。歯の生え方も個人差が大きいものですから、あまり焦る必要はありません。また、乳歯が他の子と違う生え方をしていると心配になることがあっても、この時期にそのことで治療を始めなければならなくなることはほぼありませんから、大丈夫です。
乳歯が生え始めたら、そろそろ歯磨きもスタートです。離乳食を食べ終わった時が、歯磨きのタイミングです。とはいえ、赤ちゃんの生え始めの歯はとてもデリケートですから、優しくこすってあげるくらいでOKです。
人見知りをする頃
今までは誰を見ても平気だった赤ちゃんが、この頃になると、知らない人を見ると怖がって泣いてしまうようになることがあります。これが、人見知りというもの。
人見知りの度合いは人それぞれで、ほとんど人見知りの時期がなかった子もいれば、とても激しい人見知りをする子もいます。
人見知りはなぜ起こるのでしょうか。
それは、赤ちゃんの心の発達によるものなのです。自我の芽生えにより、安心する気持ちや逆に警戒する気持ちを、人見知りという行動で表しているのです。
逆に言えば、家族などに対する愛着の感情が芽生えてきた証拠とも言えますので、「人見知りが激しすぎるけれど、大きくなってから人間関係で苦労しないかしら」などという心配は無用です。
生後7~8か月の赤ちゃんの離乳食について
食べ物を舌と上顎でつぶすことができ始めるので、そろそろ液体から固体へと形状を替えられます。柔らかさは、舌で簡単につぶせるくらいにし、大きさは小さい粒状で。
赤ちゃんが食べても食べなくても、様々な食材や味付けを経験させてあげましょう。大きくなってからの偏食を防ぐ効果もあります。最初は受け付けなくても、徐々に食事の楽しさを知っていってくれるはずです。
また、離乳食は1日2回にし、だいたいいつも同じ時間に食べるようにしましょう。
忙しい時には、市販の離乳食も大いに活躍させましょう。味気ないと感じるなら、ゆで野菜と和えたり、ソースとして使ったりすることもできます。手作り離乳食の中に、上手に市販のものを取り入れてみてはいかがでしょうか。
いろいろ食べられるようになってきたとしても、やはりこの時期もミルクやおっぱいからの栄養が必要です。離乳食の後に飲ませましょう。
このころの育児に対する良く聞かれる気になる疑問
●この頃の赤ちゃんとの遊び方は?
人の顔を見分けられるようになっています。興味がある時なので、「いないいないばあ」をすると楽しく遊べます。背中や首、腰の筋肉がしっかりとしてきたので、「たかいたかい」もできます。いろいろやってみて、好きな遊びを見つけてください。
●夜泣きが激しいけれど、どうすれば?
原因としては、
①赤ちゃんが何かしらの不安を感じている
②昼間に受けた刺激が強く、脳が処理しきれずにいる
ということが考えられます。
対策を考えましょう。
①の場合は、赤ちゃんが安心できるよう、とにかく抱っこをしてあげて、「大丈夫だよ」と優しく語りかけてあげてください。
②の場合は、寝る前になったら静かな遊びに切り替えるとか、寝る前には照明を落とし気味にする、お風呂を寝る前に入り、温度はぬるめにするなどの方法を試してみてください。
夜中に泣いても寝ぼけているようだったら、一度完全に起こしてみるのも一つの方法です。その後、また眠りにつかせてみましょう。
●歯磨きのやり方は?
これが歯磨きの手順は以下の通りです。
①赤ちゃんは仰向けに、お母さんのひざを枕にして横になる。
②仕上げ用歯ブラシを使って、力を入れず丁寧に歯を磨く。
③湯冷ましを飲ませる。
④濡らしたガーゼで歯をぬぐう。
赤ちゃんが歯磨きに慣れてきたら、一緒に歯ブラシを持って歯磨きをするのも良いでしょう。自分で歯磨きをすることへの意識づけにもなります。ただし、赤ちゃんに完全に持たせるのは危ないので、気をつけて。
ただ、多くの赤ちゃんが、最初は歯磨きを嫌がるもの。歯磨き自体を嫌いにならないように、無理強いはやめましょう。そんな時には、歯磨きの代わりにガーゼで拭うことだけにしておきます。
歯磨きは一生のことですから、焦らず、でも根気よく続けてきましょう。