知っておくべき妊娠後期の5つの不快症状
赤ちゃんが育ってくるにつれてお母さんのお腹も大きくなってきますが、それに伴ってさまざまな不快な症状が出てきます。こうした症状はたいてい出産後には消えてしまうものですから、何故それが起きてくるのかを理解した上で適切に対処し、不快さを乗り切っていきましょう。
ただ乗り切るとは言っても、単に我慢するだけというのもストレスがたまります。出産経験のあるお友達や自分の母親などに乗り切り方を相談するなどすれば、体験に基づく現実的なやり方を聞けるだけでなく気晴らしにもなるかと思います。
症状を消したり軽くしたりはできないような場合でも、なんとかそこからくるストレスを軽減できるような対処法を探してみてもいいでしょう。どんな症状が出るかは人それぞれですので、対処法も自分に合ったものがきっとあるはずです。とはいえ、あまりに症状が辛いようなら遠慮せず産科の医師に相談するようにしましょう。
お腹が大きくなることによる症状
お腹が大きくなると、そこが周囲の臓器を圧迫するようになります。たとえば横隔膜を押し上げて心臓や肺が圧迫されたり、重みによって膀胱や括約筋が圧迫されたりするなどです。
心臓や肺が圧迫されると、妊娠中の血液増加と相まって動悸をもたらすことになります。動悸がしてきたときの対処法はとにかく休むことです。我慢せずに体を休めましょう。
膀胱や括約筋が圧迫されてくると頻尿や尿漏れに悩まされることになります。この場合、尿意を感じた時には我慢をしないことが大事です。なお、夜間も頻尿に悩まされたり、残尿感や痛みがあるような場合には膀胱炎を起こしているかもしれません。赤ちゃんに感染すると危険ですので産科の医師に相談をして下さい。
赤ちゃんの重みによる症状
赤ちゃんが大きくなってくればお母さんの体重も増加しますが、そうした重みがかかる恥骨が痛むようになることがあります。これは出産が終わればほぼ解消しますが、それまでの間は対策が必要です。
あまり傷むようなら無理をせず休憩を取るようにするほか、お腹を下から支えてくれるような腹帯やマタニティガードルなどを利用すると痛みが軽減できることがあります。
血流の悪化による症状
さらに、血流の悪化によって手足がしびれたり、むくんだり、足がつったり下半身に静脈瘤ができたりすることがありますが、こちらも出産が終わると自然に消えてしまうことがほとんどです。マッサージやストレッチを行うようにしたり、カルシウムを多く含む食品を摂ったりして対処してみましょう。あまりに症状がひどい場合には産科に相談してみることです。
ホルモンバランスの変化に伴う症状
出産が近づいてくるとお母さんの体にはさまざまな変化が起きますが、中でも体内でのホルモンバランスは大きく変化します。
こうしたホルモンバランスの変化によってもさまざまな症状が出ます。ストレスがかかることと相まって頭痛が起きるようになったり、おりものが普段よりも多くなったりするのです。
頭痛の方はうまくリラックス方法を見つけていくことで対処できますし、おりもののほうは出血があるなどの異常が無ければ特に問題はありません。不安な場合にはあまり抱え込まず、産科やお母さん仲間などに相談してみましょう。
乳房が大きくなることによる症状
この時期になると乳房が大きくなってきます。それに伴って重さも増してきますので、乳房の重みを支えている肩がつらくなり、肩こりに悩まされる方も増えてきます。
肩がこっているときには動かすのもつらく、じっとしていたくなるかもしれませんが、肩こりの解消という点から見ると逆効果です。肩こりがひどい場合にはきちんと動かし、その部分の血流を改善するような工夫をするようにしましょう。
なお、肩こりに関して、最新の医学研究の結果、新しい原因が解明されました。それについては、『肩こりの原因はモヤモヤ血管!肩こりを解消する「用手圧迫」の方法』を参照ください。肩こりの解消法も説明していますので、実践してみてください。
更新日:2019/11/29|公開日:2014/12/25|タグ:不快