お付き合いで注意したいご祝儀・お香典とそのマナー
結婚式とお葬式は人生の三大イベントに数えられることもあるほど重要なもので、このためお付き合いの中でも特に気をつかう必要のあるものとなっています。そうした大事な席で失敗して恥をかいたりしないために、ご祝儀とお香典について詳しく知っておきましょう。
結婚式とご祝儀(結婚祝い)
結婚式というとまずは招待状をいただくところからになるかと思いますが、招待状をいただいたらぐずぐずせず、1週間以内に出欠の返事を出すようにします。ご祝儀というと現金にする方が多く見られますが、記念の品物を贈る形でも構いませんし、品物と現金を贈っても問題ありません。品物を贈る場合には1~2万円程度のものが多くなっているようです。
ご祝儀に現金を含める場合、新郎新婦の新たな門出を祝うものになりますので使い古しのお札は避け、新札を用意するようにします。金額の目安としては、きょうだいや甥姪などつきあいの近い親族に対しては7~10万円、その他の親族に対しては3~5万円、友人や職場関係の場合には、その人とのつきあいの深さによっても変わりますが、おおよそ2~3万円といったところが多いようです。
結婚式に欠席する場合もご祝儀は贈ることになりますが、出席する場合よりも金額は少なくて構いません。おおよそ1/3~半額程度を目安にしましょう。また、欠席する場合には祝電を入れるなど、新郎新婦当てにきちんと祝意を示すことも忘れずに。
葬儀とお香典
親しい方が亡くなったことを知った場合、お通夜と葬儀とに参列すれば礼儀を尽くすことができます。特に葬儀はその方と最後にお別れをすることのできる機会となりますので、事情が許す限り参列するようにしたいものです。
お香典として包む金額の目安としては、両親であれば3~10万円、きょうだいならば3~5万円、親族の場合には1~3万円といったところです。また職場の関係者や近所でつきあいがあった方のような場合には3千円~1万円といったところが多いようです。特に職場や近所の方などの場合、金額が多すぎても少なすぎても失礼にあたりますので、周りの方と相談して金額を合わせるように工夫することをおすすめします。
お香典を包むための不祝儀袋は中の金額に見合ったものを使うようにします。1万円以上の場合には双銀の水引のあしらわれた袋を用い、5千円前後かそれ以下の場合であれば白黒の水引のものを使うといいでしょう。3千円以下であれば水引が印刷されたようなものを使うということもいわれますが、できれば水引がきちんとある袋を使うようにしましょう。
なお、今のところ日本で一番多い葬儀の形は仏式ですが、その場合お香典を入れる不祝儀袋の表書きには「御香典」または「御香料」などと記します。「御仏前」は四十九日以降に使うものですので間違わないようにしてください。
神式の場合は「御玉串料」などと記すことになりますし、キリスト教式の場合は「御花料」などとすることになります。一般的に、「御霊前」という表書きであれば相手がどんな宗教でも使えますので、相手の宗教がわからない場合は蓮の柄が使われていない不祝儀袋を選んで「御霊前」と書くようにするといいでしょう。
親族などの葬儀の場合には、場合によっては葬儀の手伝いに回る必要が出てくるかもしれませんので、お母さんは喪服の他にエプロンなどを準備していくといいでしょう。
特に嫁ぎ先の葬儀などの場合にはお父さん側の親戚が多く集まりますので、よく分からない親戚の間で何も言い出せずに固まってしまうというようなことになりがちですが、できればそれは避けたいものです。何でもいいので手伝えることを探して自分から申し出るようにしたほうがいいでしょう。もしまだ手のかかる小さな子どもがいるような場合には、子どもがいるためじゅうぶんな手伝いができないことを先に謝っておくようにすると印象が良くなります。
小さな子どもがいる場合には注意を!
新郎新婦の幸せな人生の出発にあたる結婚式も、また亡くなった方とのお別れをするための葬儀も、いずれも厳かな雰囲気を求められる場所です。自分の子どもがまだ幼く、こういう場面で静かにしていられないような場合には参列させないのがマナーです。
もし連れてきた子どもが静かにしていられないような場合には、すぐに子どもを連れて式の場から退出するようにしましょう。また、葬儀などで焼香の順番が回ってきたときなどには、そのときだけ子どもを見てもらえる人を探しておくようにしましょう。