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元気な子どもにするために大きな声を出させよう!

大きな声を出す子ども

あなたのお子さんは、はきはきと大きな声で話せますか?「うちの子は家でも声が小さくて…もう少し堂々としてほしいわ」と思っている親御さんもいらっしゃるかもしれませんね。「声の大きさなんてあまり大きな問題ではないんじゃない?」とお考えの方もいらっしゃるかもしれません。でも実は、大きな声で話ができるというのは、子どもの可能性を広げるかもしれない、大事なことなのです。

 

大きな声で話すようになれば元気いっぱいの子どもに

子どもが大きな声で話せるようになると、元気に毎日を過ごせるようになる可能性が高くなります。

 

大きな声というのは、元気がある印です。エネルギーややる気、自信にあふれている証拠です。その証拠に、大きな声で話せる子どもは、毎日元気で、エネルギッシュではないでしょうか?

 

これを逆に考えてみるのです。つまり、大きな声で話すことによって、元気が出てくるようにするわけです。形から入るわけですね。このようなことはよくあることです。

 

落ち込んでいる時、悩んでいる時、私たちは自然と肩を落とし、顔は下向き加減になります。そんな時に試してみてほしいのですが、意識して胸を張り、顔を上げてみてください。少し気持ちが明るくなるでしょう。それと同じです。大きな声を出せばだんだん元気になるというわけです。

 

子どもにもいろいろありますから、元気がない日もあるでしょう。落ち込みがちだったり、自分に自信がなかったりする日もあるでしょう。そんな時は、子どもに大きな声を出させてみてください。何度かやっているうちに、次第に子どもは元気を取り戻すかもしれません。

 

大きな声を出すことで、子どものセルフイメージが変わる!

おとなしくあまり自分を表現しない子どもは、小さな声で話すことが多いようです。また、元気がない日や落ち込んでいる日は、大きな声では話せないものです。そんな時、子どもに大きな声で話すことをさせてみましょう。そうすれば、次第に元気になっていくのです。

 

これは決して気のせいなどではありません。きちんと理由があるのです。大きな声を出すということは、「自分はこういう人間だ」という、セルフイメージが良い意味で壊されるからなのです。

 

普段からおとなしく消極的な子どもは、「自分はおとなしく、元気のない子だ」「いつも小さな声しか出せない」「自分は積極的になれない」というようなセルフイメージを持ちがちです。たくさんの似たようなイメージが、その子の中でとても強く結びつき、自分というイメージを作ってしまっています。

 

そんな子に対して「大きな声を出す」ことをさせ、慣れによってそれがスムーズにできるようになってくると、「いつも小さな声しか出せない」というセルフイメージが壊れます。すると、それにつられるように、他の似たようなイメージまでが、少しずつ変わっていくのです。

 

「自分は大きな声だって出せる」ということから、「元気のいい時もあるんだ」「ちょっと積極的にやってみようかな」という風に。このように、一つのセルフイメージが壊されると、もしかしたらこれに似たようなセルフイメージも、本当の自分とは違うのかもしれない、と思い始めるようになるのです。

 

このようなことは、セルフイメージのみならず、他者に対して自分が持つイメージや、物質に対して持つイメージにも起こることです。また、イメージが見直されて良いイメージが持てるようになることもあれば、逆に悪いイメージになってしまうこともあります。元気のない子が大きな声を出せるようになることで、自分のイメージが変わるということは、良い方向に向かったケースだと言えるでしょう。

 

自分のことを「おとなしい子だ」「積極的になどなれない」「元気に過ごすことなんてできない」と思い込んでしまうような、悪いセルフイメージにとらわれてしまっている子は、大きな声を出すことで、そのセルフイメージを壊し、思い込みを払拭できるようになる可能性が高いのです。

 

このような理由から、おとなしく覇気や元気のない子どもには、まずは大きな声を出す練習をさせてみるのも手です。

 

こうすれば子どもは大きな声を出すようになる

子どもを元気にさせるには、まず子どもに大きな声を出させましょう!そうすることで、「自分は元気のない子だ」というセルフイメージを壊すことができ、実際に元気な子どもになっていくことができます。いろいろな工夫をすることで、子どもに大きな声を出す練習をさせることができますよ。

 

日常生活の中でできる練習をする

宿題に、音読練習を出されることはありませんか?これは大きな声を出す練習にぴったりです。宿題に出されないとしたら、宿題とは別に家での勉強として習慣づけても良いくらいです。

 

音読をさせるときには、

・背中をぴんと伸ばすことと

・大きな声でゆっくり読むこと

・はっきりとした口調で読むこと

を意識させましょう。

 

どうやって意識させるかと言うと、音読の前に必ずこの3つの約束を唱えさせるのです。この時も大きな声で言うようにしましょう。これは準備体操代わりにもなりますから。

 

同じ音読をするなら、何となく小さな声で読んで終わるよりも、ぜひ、このように大きな声で読むことを意識させて読むようにさせてみましょう。続けるうちに、大きな声で話すことが特別なことではなくなり、元気な子どもになっていくことでしょう。

 

普段の生活でできることは他にもあります。それは、家庭を明るく楽しい雰囲気にするよう心がけるということです。そのような環境の中では、子どもの心の緊張はほどけ、大きな声を自然に出せるようになります。緊張感のないリラックスした雰囲気の中で家族と笑い合い話をすることで、大きな声は自然に出るようになるものです。

 

そんな風に自然に大きな声が出せたら、その時は思い切りほめてあげましょう。くれぐれも、「普段はこんなに大きな声が出せるのにねえ…。これが家の外でも出せればねえ…」などと嫌味な言葉を口にしないよう、お気を付けください。

 

大きな声を出せるような特別な状況を作る

発声練習の時間を設けるというのも一つの手です。背筋をピンと伸ばして、足を肩幅に開いて立ちます。まずは準備体操。肩を上に上げては下げ、を数回繰り返しましょう。力がいい具合に抜けます。

 

次に、息を深く吸い込んで口を大きく開けます。そして、五十音の最初から最後までを一つ一つ発声していきます。この時のポイントは4つ。

 

①口を大きく開けることが大切だが、力を入れすぎると逆効果なので気をつける。

②はっきりと発音できるように口をしっかりと動かす。自分の口の動きを確かめるには、鏡の前でやることがおすすめ。

③大きな声と怒鳴り声は違う。きれいな発声になるようにする。

④息を吸う時はおなかを膨らませ、吐くときにおなかをへこませる。そうすると腹から声が出るようになる。

 

これができるようになったら、一つ一つの音を伸ばしてみたり、一つの音を一息使って長く伸ばしてみたりしてみましょう。たまには五十音を上からやるのではなく、横方向に進んでもいいですね。「あ、か、さ、た、な…」という風にです。

 

また、腹から声を出す練習には、カラオケボックスは最適な場所です。そもそも歌は腹式呼吸で行うものですから。家族でカラオケはいかがですか?家でカラオケを楽しめるようにカラオケセットも安価なものが販売されています。それがあれば日常的に腹式呼吸で声を出す練習ができますね。

 

さて、声が小さい子は、人前では小さくなるけど、家など近しい人しかいない場では大きな声で話せることがあります。そんな場合は、海や山など、人気のない広い場所で大きな声を出す練習をするといいでしょう。安心して大きな声を出せるでしょうし、自分でもやればできると思わせることもできるでしょう。

 

野球やサッカーなどのスポーツでは、練習中に声を掛け合ったり、練習前に挨拶をしたりするので、何かと声を出す機会が多いものです。そんな時に大きな声でやれるよう、言葉かけをしてみましょう。大きな声で応援するというのもいいですね。

 

ここで、声が小さい子に大きな声を出す練習をさせるうえで、気をつけておきたいことをお話しておきましょう。まずは、「声が小さい」という点を指摘しすぎないということです。どうも親というのは、子どもの短所を見つけて、そのことをしょっちゅう指摘してしまいがちです。しかしこれは全く効果がないどころか、かえって悪い結果をもたらすことすらあるのです。

 

「お前は本当に声が小さいね」ということを何度も親が言ってしまうと、それが脳に刷り込まれてしまいます。それでますます大きな声が出せなくなってしまうというわけです。練習の最中に「全然大きな声が出ていない…」と思っても、それは大人としてそっと胸のうちにしまっておきましょう。

 

「声が小さい」と指摘するくらいなら、腹式呼吸での発声練習を毎日取り入れるとか、カラオケに積極的に誘ってみるとか、音読練習は大きな声でやれるように意識づけさせるとか、そのような具体的方策について考えを巡らせてみるべきでしょう。

 

それから、「声が小さいね」と指摘し続けて子どもの脳にそれを刷り込ませてしまう危険性があるのは、親だけではありません。実は担任の先生にもその可能性はあります。先生も子どもたちを良くしようと日々一生懸命ですから、何とか大きな声を出させたいと思う一心で「声が小さいね」とか「もっと大きな声で!」とかの言葉を連発してしまうかもしれません。

 

これも親の時と同様で、逆に声がどんどん小さくなっていってしまうことが多いので、可能ならやめてもらった方が良いでしょう。担任の先生と話す機会があれば、子どもの良いところを積極的に話し、先生がその点に注目して子どもを見るようになるよう仕向けるのも一つの方法です。

 

また、子どもの声が小さいことを指摘しすぎないようにはっきりとお願いしても良いのです。きちんと理由を説明すればわかってもらえるでしょう。

 

子どもの声を大きくするには、様々な方法があります。その方法が全ての子どもに効果を発揮するとは限りませんし、ご家庭によってはできないこともあるかもしれませんが、いろいろとやってみて、その子にぴったり合う方法を模索してみてください。

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