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栄養素に振り回されないで!全ての食品に良さと悪さがある

栄養素

日本人の多くが、食事をとる際には、各種栄養素をバランスよくとるように気をつけるべきだということを知っています。各栄養素には、体にとって良い働きがあるのは確かに言えることです。しかし、その優れた栄養素だけをとっていれば、健康になれるのでしょうか?

 

「体に良い栄養素をとれば健康になる」はウソ!

私たちは戦後、栄養素を過不足なくとることが食生活においてもっとも大切なことだと教わってきました。しかしこれを間違ったとらえ方で理解してしまうと、かえって健康を損ねてしまう場合もあるのです。

 

体に良いオレイン酸やビタミンEなどを豊富に含むアボカドは、血液をサラサラにし、美肌効果もあるので、たくさん食べているという人がいますが、食べ過ぎると脂肪のとりすぎになり、肥満になる心配があります。レバーは鉄分たっぷりなので貧血予防にはとても良い食品ですが、レチノールというビタミンAも含まれており、これをとりすぎると脂肪肝の原因にもなるのです。

 

基本的に、これさえ食べていれば健康が保てるのだという食品はありませんし、これを食べてしまったらたちどころに健康を害すという食品もありません。なぜなら、どんな食品にも良い点と悪い点とがあるからです。

 

もう少し例をあげてみると、牛乳はカルシウム豊富ですが、飲みすぎたらたんぱく質や脂質のとりすぎになります。ナッツ類はビタミン・ミネラル、不飽和脂肪酸などを豊富に含むので血圧やコレステロールを下げ、肌にも良いと言われていますが、カロリーが高いため、食べ過ぎれば肥満のもとになります。

 

ビタミン類や不飽和脂肪酸、カルシウム、良質のたんぱく質などはとても大切な栄養素ですが、だからと言ってそれさえ摂ればよいのでも、やみくもにたくさん摂ればよいのでもないのです。もちろん、「果物は糖質が多いから絶対に食べない」というのも間違いです。果物にはビタミンCが豊富であるという側面もあるからです。

 

体に良いとされる栄養素、悪いとされる栄養素だけに着目すると、健康な体を作ることはできないのです。

 

食品の良さと悪さを理解して子どもの食事を考えよう

食品はどれも、良い側面と悪い側面があります。良質なたんぱく質を含む卵だって、食べ過ぎたらコレステロールのとりすぎになってしまいます。どんな食品を食べるときも、その良い点と悪い点のどちらも体に取り入れられるということをしっかりと理解しなければならないのです。

 

「どんな食品にも良さと悪さがある」ということを本当に理解していないと、子どもの食事を作るときにいろいろな情報に振り回されて、一体どうしたらよいかわからなくなってしまいます。

 

例えば、牛乳はカルシウムたっぷりだと聞いて、子どもに積極的に飲ませてきたのに、別のところから牛乳には脂質も多く含まれているということを知って、たくさん飲ませたらよいのか飲ませない方が良いのかわからなくなる、というようなことになってしまうのです。

 

牛乳がカルシウム豊富なのも、脂質が含まれているのも事実です。その両方を知ったのは良いことです。でも、牛乳を飲むことについて「カルシウムをとるべきなの?脂質をとらないようにすべきなの?」と悩むのはおかしいということです。食品に含まれる栄養素についての知識は、知っておくに越したことはありませんが、振り回されないことです。

 

戦後、私たちは「いろいろな食品を偏りなく摂りましょう」と指導されてきました。しかし、どんな食品にも良さと悪さが必ずあるということを覚えておきましょう。

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