表情の豊かさはコミュニケーションに欠かせない
表情が豊かな子供は、それだけで周りを和ませてくれます。親であればなおさら、我が子には表情が豊な子になってほしいと思うでしょう。楽しい時、うれしい時には顔をくしゃくしゃにして笑い、辛いとき、悲しい時にはそれも表情に表す。そんな表情が豊かな子に育てるにはどうしたらよいのでしょうか。
表情作りも脳を鍛えるトレーニングに
普段意識はされませんが、表情を作るのにも、もちろん脳が働いています。例えば、相手の表情から「怒っているのかな」「機嫌がよさそうだ」などと様々な情報を読み取ったり、それに対して自分はどのような表情をするかを判断したりするのは、脳の前頭前野という部分です。
そして実際に表情を作ろうとするのは、脳の運動野という部分になります。
ちなみに、表情を動かしている部分は、運動野の中でも、手を動かす部分に近いところにあります。ですから、手先を動かすことをたくさんやっていると、表情が豊かになっていくとされています。
顔を使って遊べば表情が豊かな子に
表情が豊かな子は、きっと多くの人に愛されることでしょう。我が子を表情が豊かな子に育てたかったらどうするか。それには顔遊びをするのが一番です。
まずは、お母さんのまねっこ遊びはどうでしょうか。お母さんが口を開けたら子供も真似をして口をあんぐり。目を見開いたら子供も目を大きく開く。ちょっと面白い表情を織り交ぜてみれば、子供も大うけして楽しむでしょう。
中でも、ウインクはちょっと難しいけれど、目周辺の筋肉を鍛えるいい運動になります。最初は、子供の方は両目をつむってしまうのでもいいのです。右目のウインクができるようになったら、次は左目にも挑戦。どちらもできるようになったら、リズムよく片方ずつ閉じるのもやってみましょう。
まねっこでなく、にらめっこもいいですね。表情をいろいろと変えてみれば、顔中の筋肉を使うことができます。しかも、勝っても負けても楽しい遊びです。ぜひ、子供と大笑いしながら楽しくやってください。
また、子供の目の縁を動かして「上がり目下がり目」と歌う遊びは、目の周りの筋肉をほぐしてくれますので、これもおすすめです。
表情が豊かな子にする練習をすれば、脳を使うことになります。しかし、良さはそれだけではありません。人と接するうえで、表情を作ることは欠かせません。相手の表情からいろいろな情報を読み取って、それにマッチした表情をすることで、コミュニケーションは円滑に進むのです。
最近は、表情が豊かな子供が減ってきているといわれています。子供たちが、周囲の人と良いコミュニケーションがとれる人間になるために、幼いうちから表情が豊かになる練習をしていくとよいでしょう。