【特別講義】数学が得意になる勉強法!数学が苦手な小中高校生必見
先日、「0の0乗の正解がネット検索しても見つからないので作成した。」という記事を公開させていただいたところ、「(子どもが or 自分が)数学が苦手なのですが、数学の勉強法について教えてください」といった趣旨の問い合わせをたくさんいただきました。
結構な数の問い合わせだったため、記事にして皆さんに共有した方が良いのではないかと思い、0の0乗の記事作成協力者に相談したところ快く引き受けていただいたので、今回記事として公開することになりました。
数学が苦手な人、苦手ではないけど数学の勉強に結構時間をかけているという人は必見です。
前提 ~私の勉強法を公開します~
言うまでもないことかもしれませんが、ここでお話しする内容は私が学生の頃にやっていた勉強法です。また、現在も数学に限らず何かを勉強するときは、この勉強法をいろんなところでやっています。
従って、この勉強法でなければダメということでもなく、この勉強法で数学が苦手な人全員が得意になるということを保証するものでもありません。そもそも上記の通り、そのようなことに言及するつもりはありません。
ただ、この勉強法をやっている生徒・学生が少ない、そのように教えている教師・塾講師が少ないのは事実です。また、私が大学生・大学院生の頃、塾講師・家庭教師のバイトを複数やっていましたが、数学が苦手な生徒に、この勉強法を教えると「良く理解できた」、「数学って本当は面白い」と言ってくれる人がたくさん出たのも事実です。
あくまで私の体験上効果的であったということです。とはいっても、読み進めていただければ分かるかと思いますが、特別な方法ではなく数学の本質に迫るだけの話で、むしろ自然な勉強法と思います。
また、いろんな局面に応用可能な勉強法ですので、有効な対象というのは特に無いと考えていますが、少なくとも小中高の数学には有効と思います。記事自体も小中高の数学の勉強法として表現等カスタマイズしています。
注)前回の0の0乗の記事も、「高校生対象、代数学・解析学の説明に限定」と前置きしておいたのですが、「0の0乗は1とするのが通例」、「○○の分野では~」といったやや反論的な趣旨の問い合わせを多数いただいたようです。そのような問い合わせをされる無駄手間を省いていただくために、「前提」で限定させていただきました。
むろん多くの方はロジカルに記事を読んでいただいていたようで、記事構成をご理解いただいた方がほとんどです。今回も前置きが長くなるのは恐縮ですが、不要な問い合わせのお手間を省いていただくために前提を記述しました。なにぶんロジカルに記事を読み進めていただければ幸いです。
一般的な数学の勉強法
まず、数学の勉強は一般的にはどのようにしているものなのか実態を見てみましょう。一般的と記述しましたが、むろん全てがこの勉強法ではないでしょうが、私が今までに見てきた生徒・学生(数百人)と、予備校の経営陣に知り合いがいますのでお願いして今回中高生100名近くに実際ヒアリングしました。(数学が苦手な人、得意な人に関係なくランダムなサンプルです)
細かい作業やテクニックは置いておき大まかに書くと、
①定義や定理などを覚える(教科書を読む)
②問題を解く
③問題をひたすら繰り返し解く、場合によっては解法パターンを暗記する
といったやり方が一般的な数学の勉強法のようです。
ご自身が学生の頃を思い出していただければ概ね上記のような勉強法だったのではないでしょうか。また、自分の子どもの勉強法を見ていただいても上記のような感じなのではないでしょうか。
数学が苦手になるメカニズム
はじめにお伝えしておくと、生まれつき数学が得意/苦手という性質があるわけではないと考えています。少なくとも小中高の数学(大学受験レベルまで)では、いわゆる生まれつきの才能が関与する確率は低いと分析しています。
学年が上がるにつれて難しくはなりますが、あくまで勉強です。世紀の大発見をするといった研究ではなく、あくまで勉強です。やり方が正しければ、理解できない概念はありませんし、問題も解けないということはありません。
先に述べた一般的な数学の勉強法は、要は問題を解きまくるという方法です。つまり、問題をひたすら解けば分かるときが来る、解けない問題は少なくなるということになりますが、言うまでもなくそんな保証はありません。そもそも論理的に考えれば、問題をたくさん解いても類似パターンが試験に出なければ解けるとは限りません。
定期試験であれば、学校によっては「ここを必ず出すので解けるようにしておきなさい」と試験前に教えてくれるところもあるようですが、数学力向上とはかけ離れていますし、受験ではこのようなことは試験問題流出以外にあり得ません。
とは言っても、やらないよりやった方が良いのは当然ですし、慣れなど何かしらの作用が働き、この勉強法である程度解けるようになるのも事実です。ただし、膨大な時間を必要します。
というのも、何をもってパターンとするかは置いておき、高校受験や大学受験レベルで考えても、数学の問題をパターン分類したところで膨大な数になるのは言うまでもないからです。これに関しては経験のある人も多いのではないでしょうか。
このようなことを言うと、「でもその勉強法で数学ができる友人をたくさん知っています」という意見が出てきそうです。その意見はごもっともで、私も知っています。ですので、「やらないよりやった方が良いのは当然ですし、慣れなど何かしらの作用が働き、この勉強法である程度解けるようになるのも事実」と書きました。
小学校まで分かっていたのに中学になって苦手になった、高校数学で、大学数学で、と数学が苦手になる(挫折する)時期というのは人それぞれです。
私は数学が得意だった人が苦手になる所をピンポイントで何度も見た経験を持っています。極端ですが分かりやすく言うと、昨日まで数学が得意だったのに、今日苦手になった人に何が起こったのかを見たということです。そこに数学が苦手になる(挫折する)理由があると思いますので、その話をします。
私は、大学も大学院も数学科ですが、同期(1学年)は30~40人でした。9割程度の学生が、先に書いた一般的な数学の勉強法で大学数学も勉強して、9割程度が分からなくなります。つまり、数学が得意な人(少なくとも高校までは得意だった人)もいつか苦手になるのです、挫折するのです。
※大学の「数学科」は、名称の通り数学を専門的に勉強・研究するところで、概ね数学の得意な人が集まります。
大学では、試験である程度の点数を取らないと単位を落とし、留年することになります。従って、大学数学で分からなくなった人は分かっている人に質問します。(今は大学も競争時代なので変わっているかもしれませんが、20年ほど前は、教授に質問するという風潮は少なくとも私の大学の数学科ではあまりなかったです)
質問を聞いていると、なぜ分からなくなったのかが概ね判明します。
一言で言うと、概念の本質を理解していないからです。
概念というと小難しくなりますが、「定義の本質を理解していない」、もっと簡単に言うと「何がうれしいのかを把握していない」となります。
つまり、高校数学で言えば、sin、log、微分などいろいろ学びますが、「sinは何がうれしいのか」、「logは何がうれしいのか」、「微分は何がうれしいのか」といったことを把握していない、そもそもそんなこと考えたことがないという具合です。(※概念と定義は厳密には異なりますが、高校数学までにおいては、ほぼ同じと思っても差し支えないかと思います)
どういうことかというのを具体例を挙げて、次の章で数学が得意になる勉強法について話していきたいと思います。
数学が得意になる勉強法
今回、事前調査として数学が苦手な大人、高校生にヒアリングしました。いつ数学が苦手になったかは人それぞれですが、高校に入ってという人が結構多く、苦手になった・分からなくなった第一関門として「対数(log)」を挙げる人が多かったので、対数(log)を例に数学の勉強法について説明したいと思います。
対数(log)というのは学校によってまちまちですが、大体高校1年で習う概念です。対数(log)とは以下の通り定義されています。(私が持っている高校数学の教科書に記載されている定義をそのまま書きました)
を 1 ではない正の数(実数)とすると、任意の正の実数 に対して となる実数 が唯一定まるが、この を を底とする の対数といい、 と書く。
注)底が10の場合を常用対数、底がeの場合を自然対数といい、自然対数は「 」という具合に底を省略して記述します。常用対数の場合に底を省略するなど、時と場合や流儀によっていろいろありますが、高校数学では自然対数の場合に省略がスタンダードです。実際、私の高校数学の教科書に「自然対数を単に対数と呼び、底eを省略して と書く」と記載されています。常用対数に関して類似の記載はありません。
教科書を見ていただければ分かりますが、数学の教科書は
・定義
・定理(公式など)
・問題
で構成されています(それ以外は特に記述されていません)。
これを授業で教えているわけですので、先に説明した一般的な数学の勉強法に落ち着くのも無理もないかと思います。つまり、「定義や公式など覚えるものはさっさと覚えて、問題を解いて慣れましょう」という勉強法になりがちです。でも、ここで少し立ち止まってみて欲しいのです。
今日、対数(log)という新しい概念を習いました。「これ、何がうれしいのか?」ということです。昨日まで対数(log)を知らない自分が、今日対数(log)を知りました。今日から何かうれしいことが起きるのか?ということです。
何もうれしくないなら、覚える必要もありません(試験に出る、受験に出るというのは置いておき)。例えば、買い物を考えてみれば、自分にとってうれしいもの(メリットのあるもの)を買っていると思います。うれしくないものは取り入れません。
対数(log)も同様で取り入れるのなら、何がうれしいのかを考え知る必要があります。そして、それは対数(log)の定義を良く理解することであり、対数(log)の本質に迫ることでもあります。
以下の問題が瞬時に分からない人は、対数(log)の定義を理解していません。うれしいかどうかなんて関係なく、試験に出るから定義を覚えた人だと思います。
・ はいくら?
・ は有理数、無理数のどちらか?
対数(log)は何がうれしいのか考えてみましょう。具体的に説明した方が分かりやすいと思いますので、常用対数「 」でいきましょう。
これは定義によると、「 のとき と書く」となりますが、普通に流し読みしても何のことかさっぱり分かりません。「また、面倒な記号を1つ覚えないといけないな~」としか思えません。
少し考えてみると分かることですが、 というのは「10を何回かけると になるか」「 は10の何乗で表せられるか」ということ(いう記号)です。100は10の2乗なので です。100だとさほどうれしくないですが、 ではどうでしょうか?計算は割愛しますが、 となります。つまり は 10 を 0.96255回かけたものとなります。約 9.1 です。
これはすごいことです。 という一見イメージできない数を誰でもイメージできる(分かる)数で表現したのです。つまり対数(log)とは数の翻訳機と考えることができます。テレビで良く流れる東京ドーム何個分と似ています。一見イメージできない数でも対数(log)を知れば・理解すれば、「10の何乗」という皆が分かる形に翻訳できるわけです。
対数(log)に関しては、これが定義を知ってすぐに思いつく「何がうれしいのか?」ではないかと思います。
※掛け算を足し算に変換するツールとも解釈できるため、大きな数の掛け算を簡易化するというメリットも定義からすぐに思いつくと思います。このように、「何がうれしいのか」は1つとは限りません。
※言うまでもなく、対数(log)は万能の翻訳機ではありません。対数(log)で対応できない数の場合は、別の翻訳機(概念)を用いる必要があります。
高校時代、対数(log)を習った時のことを思い出してください。驚きや感動を覚えるほど、「何がうれしいのか」考えたでしょうか?特に驚き無し、そもそも記憶にないといった具合であれば、数学苦手街道に乗ってしまったのかもしれません。
さて、数学の勉強法の話に戻りましょう。私がお伝えしたい数学が得意になる勉強法というのは、概念の本質を理解する、つまり「何がうれしいのか?」を考えるという作業を一般的な勉強法に組み込んでくださいということです。組み込むと言うよりは、本来あるべき重要作業が抜けているので戻してくださいと言いたいところです。
むろん、「何がうれしいのか?」と、じっくり考えないと思いつかないと思います。しかし、ここで時間をかけずにどんどん先に進んでも、概念自体をきちんと理解していない(概念の本質を理解していない)のでいずれ分からなくなります。数学は積み上げ式の学問のため、小学校をきちんと理解していないと中学校で、中学校をきちんと理解していないと高校で、というようにツケが回ってきます。
小学校ぐらいは分かっていると安易に考えないでください。例えば、小学校で分数を習いますが、「分数は何がうれしいのか」考えたでしょうか?私はとても不思議でした。0.4という記号があるのに、なぜ2/5という記号を新たに増やすのか。従って「何がうれしいのか」考えざるを得なかったのを覚えています。
本来考えるべき疑問を消化せずに先に進むと、積み上げ式の数学では消化不良もどんどん積み上がっていきます。
逆に1つ1つの概念を(概念の本質を)きちんと理解して進めて行けば、以下のような良いことがあります。
・ある程度の問題は何もしなくてもすぐ解けます。低く見積もっても教科書に書いてある問題ぐらいはすぐ解けます。というのも、教科書レベルの問題は、概念の本質を理解していれば自明なことを「問題」と言って書いてあるだけだからです。
・また、教科書には概念の説明(定義の記載)の後に、公式などがたくさん出てきますが、これも定義をきちんと理解していれば自明なものが多く、覚えるまでもないものがほとんどです。
・さらに、自分で問題を作ることもできるようになります。先ほど問題を2問出しましたが、適当にすぐ思いついたものを書いただけです。新しく習った概念に今まで習った概念を組み合わせて、自分ですぐに作れるようになるのです。(※数学は積み上げ式のため、今まで習った概念の本質を理解している必要があります)
もしかしたら数学が苦手な人からすると面倒な勉強法と思うかもしれませんが、問題を解きまくるということが減り、数学力向上とはズレている解法パターンを暗記するということも減りますので、こちらの方がよっぽど効率的と思います。
< 文中の問題の解説 >
・ はいくら? ⇒ 答え:
これは対数の定義そのままです。 というのは、「 を何回かけると になるか」「 は の何乗で表せられるか」の「何回」「何乗」の部分を表す記号ですので、「 を 回かけると になる」「 は の 乗である」ということですので、数式にすると上記の通りです。
・ は有理数、無理数のどちらか? ⇒ 答え:無理数
有理数というのは分数の形(n/m)で表すことのできる実数ですが、仮に が有理数と仮定してみると、2の分数乗が3になることになりますが、そんなことはあり得ないので無理数となります。(この説明でピンとこない人は、実際に2のn/m乗=3と置いてみて、式変形すると「偶数=奇数」という矛盾式ができるのが分かるかと思います)
「何がうれしいのか」考えても思いつかない時はどうするか?
まず、ここで考える「何がうれしいのか」とは、定義からすぐ思いつくことの方がベターです。
どういうことかというと、例えば、対数(log)は数学のあちらこちらで顔を出しますので、「何がうれしいのか」と言われるとたくさん挙げることができます。例えば、「素数を数えるのに対数(log)が役立つ」というのも対数(log)のうれしいことの1つです。
しかし、このような定義から直接的にすぐに思いつかないようなものは除きます。普通の人は、対数(log)を習ってすぐに、「素数を数えるのに対数(log)が役立つ」なんて思いつかないと思います。このような意味で、定義からすぐ思いつくうれしいことを考えるわけですが、思いつかない時の対策もあります。
ただ、以降で説明する対策に逃げる前に、まずは時間はかかっても自分でじっくり考えた方が効果的です(数学苦手と思っている人ほど、自分でじっくり考えて欲しいです)。慣れもありますので、今日から始めてすぐにポンポン思いつく人ばかりではないと思います。すぐに思いつかなくても、何がうれしいのか自分で考え着くようにすることが、数学力向上になりますし、そうやって訓練していれば思いつくようになってきます。
私は小学校からやっていたのですが、中学・高校では何かしら思いついていましたので、まずは自分で考えることが第一です。こういう努力をしないと数学力は身につきませんので、やるならきちんとやらないと投資時間が無駄になります。
定義とにらめっこして、まずはじっくり自分の頭で考えたけど、それでも思いつかない時という前提で以下に進みます。
結論を言うと「歴史を知る」ことです。作った本人に聞くわけです。
そもそも、数学の概念(定義など)は、過去の数学者が難問などを解く際に考え出して導入したものです。数学を習う人を面倒にするために作ったのではありません。作った本人にとっては、うれしいことがあるので作ったわけです。それを知るのです。つまり「何でそんなもの作ったのか(考えたのか)」を知るのです。
高度になれば安易に思いつくことは少なくなります。私も大学数学ではすぐに思いつかない概念もありましたので、よく調べていました。無味乾燥な状態で覚えて先に進んでもいずれ挫折しますし、無味乾燥なものを覚えること自体苦痛です。自分で思いつかないなら調べるしかありません。(いわゆる数学の教科書には、そういう部分は記載していませんので、何かしらの方法で調べる必要があります)
私が大学の時はインターネット普及前で、大学の授業で「メールの送信の仕方」などがあった時代ですので、インターネットで調べるという手段はなく、図書館に良く行って調べていましたが、今はインターネットで検索すれば調べられると思います。少なくともヒントぐらいは何かしら出てくると思います。良い時代になったとつくづく思います。
「何がうれしいのか」を考えると、なぜ数学ができるようになるのか?
今までの話でほとんど明白な気もしますが、概念をきちんと理解していない時点で、数学ができる/できないの前提にも本来は立っていないわけです。簡単に言えば、「これは何なのか」を知らずに、「これ」を使っているわけです。使いこなせるわけがありません。数学が苦手、数学が面白くないと結論づけるには時期尚早なわけです。
そもそも数学を勉強するとは、本来は概念や理論体系を理解することです(先に説明の通り、高校数学までで言うと定義を理解することです。暗記ではなく理解です)。過去の数学者が作り上げた概念の理解がままならず、問題をたくさん解いて数学ができると言っているのは本末転倒と言っても過言ではないと思います。
とは言っても、数学は「何がうれしいのか」が分かりにくい学問なのかもしれません。
心理学にメラビアンの法則というのがあります。
好意・反感の影響を及ぼす要因として
・見た目などの視覚情報:55%
・話し方などの聴覚情報:38%
・話の内容などの言語情報:7%
となっているというものです。
これを知って「何がうれしいのか」すぐにいくつか思いつくと思います。例えば、やはり合コンは見た目重要など、すぐに思いつきます。
一方、対数(log)など数学の概念を知って、「何がうれしいのか」すぐに分かる人は少ないのかもしれません。
本来であれば、学校の教師や塾の講師が教えるべき立ち位置なのかもしれませんが、はじめにも書いたように私が知る限りでは現状は厳しいと思いますので、各人が数学の概念を習うたびに考えるしかないかと思います。
そうやって続けていると数学は面白いと思えるときが来ます。「問題解けてほめられた」「テストでいい点取ってほめられた」という低次元の話ではなく、数学自体に面白みが散りばめられていることに気づけるようになります。「好きこそ物の上手なれ」という諺がありますが、やはり面白くなると(感じると)強いです。それ以降は勉強ではなくなるわけですから。
まとめ
■概念の本質を理解していないと、いつか数学が分からなくなる(挫折する)。
■数学が得意になる勉強法とは、「何がうれしいのか」を考える作業を一般的な勉強法に組み込むことである。つまり、概念を習ったときに「何がうれしいのか?」を考える習慣をつけよう。
■「何がうれしいのか」を考えると以下のような良いことが起きる。
・ある程度の問題は何もしなくてもすぐ解けるようになる。
・ほとんどの公式は覚えなくても良いものと分かる。
・自分で問題を作ることができるようになる。
■「何がうれしいのか」を考えても思いつかない時は、
①まずは時間はかかっても自分でじっくり考える。
②それでも思いつかないなら、「何でそんなもの作ったのか(考えたのか)」を調べて知る。
■「何がうれしいのか」を考えたこともない人が、数学苦手、数学面白くないと結論づけるには時期尚早。
※記事作成協力: NPO法人イー・プロフェス 三村彰裕氏(数学に関する主な経歴:早稲田大学大学院理工学研究科数理科学専攻修士課程修了、専門は整数論)