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子どもの芸術素質を見いだすにはまずは観察から

お絵かき

子どもが大きくなるときに身につけさせたい能力にもいろいろありますが、ものごとを主観的ではなく客観的に捉え、さまざまな情報と比べて検討を加え決断を行う判断力は重要になります。そして、それと対になる能力として、ものごとを主観的に捉え、自分の心の動きにすなおに従うための直観力もまた大事になってきます。これら2つをどうやって子どもに身につけさせればいいか見ていきましょう。

 

子どもが賢くなるには判断力と直観力が大事

判断力はいうなれば勉強に役に立つ能力で、直観力は芸術的なものを理解するのに役立ちます。そしてこの2つを同時に磨いておくことにより、本当の意味での賢さを身につけることができます。

 

自分の周囲で起きるあらゆることに興味を示し、そしてそれが何故そうなっているのかということを突き止めるために必要なのは科学に代表されるさまざまな知識です。これには客観的な視点を持ち検討をすることができることが必要になってくるので、判断力が重要になってきます。

 

一方、周囲で起きたことによって動いた自分の心情を形にし、絵画や音楽、詩といったような形で表現することで他の人に伝えようとするのが芸術です。こうした自己表現の試みのためには直観力が非常に大きな部分を占めます。

 

判断力と直観力、勉強・学問と芸術ですから、この2つはむしろ対立するものなのではないかと思われがちですが、どちらも自分という存在をより高度なものにしようとする行為という意味では共通しています。

 

勉強や学問をする際に大事になってくるのはさまざなものごとに興味を示すこと、すなわち好奇心です。一方、芸術というものにはものごとを鋭く感じ取るための感受性が大事になってきます。その点から見ても、もしくは勉強や学問が頭を鍛え、芸術が心を鍛えるということから見ても、この2つの分野は子どもに与える教育の大きな軸であると言えると思います。

 

しかし現実には、得てして勉強や学問といった軸の方が重要視され時間をかけて教育が行われるにも関わらず、芸術という面は軽視されているような傾向があります。これは小中高と学校のカリキュラムなどを見ても明らかだと思います。これはたいへん残念なことではないでしょうか。

 

失われがちな感受性を芸術的活動で磨く

もともと、女性は男性よりも感性や感受性に優れており、小さく可愛いものを目敏く見つけ、美しいものに見とれることのできる心を持っています。そしてこういった心の動きは、大人よりも子どもの時こそ前面に出てきていたのではないでしょうか。

 

しかし、受験勉強などによって毎日毎日暗記中心の知識の詰め込みをしてしまったり、他のことには目もくれず予習・復習・塾通いなどとやってしまったりしていると、気づいたときにはそんな感受性などみじんも感じられない、といったことになってしまいます。これでは、せっかく持って生まれた高い感受性をみすみすダメにし、それによって発揮される女の子特有の魅力を壊してしまうことになってしまいます。

 

こんな時に、芸術的な活動をしていればどうでしょうか。そうした活動によって、子どもはともすれば失いがちになる感受性にふたたび磨きをかけることができます。絵画の技術や演奏のスキルといったものよりも、芸術活動を通して自分という存在を高めることができるようなそうした作用の方がよほど重要と考えます。

 

芸術的な表現力というのは一朝一夕に磨くことはできません。それなりの表現力を身につけるのにはたいへんな忍耐力を必要とします。しかしいったん身につけてしまえば、それを通して自分の心情を表すことができるようになります。絵が得意な子どもは絵を描くことによって、楽器の演奏を学んでいたのなら音楽を奏でることで、すばらしい文学作品に親しんでいた子どもなら文章を書くことで、自分の心を表現することができるようになるのです。

 

子どもの素質を見抜くには親の目が一番

あらゆる子どもが本当の意味での賢さを身につけ、自分の心情を上手に表現することができるように、芸術的な素質を磨くようになってほしいと感じますが、そのためには親の方が少し考え方を変える必要もあるかもしれません。

 

子どもの通知表の数字や偏差値が上がるのはもちろん親にとってはうれしいことでしょう。しかし、そういった数値で表現できる成績にばかり目を奪われ、子どもが時々のぞかせる感受性であったり、芸術的なことに対する感性のひらめきといったものを見過ごしてはいないでしょうか。そしてこういった素質というものは、ただ放置しておくだけでは伸びることはないのです。

 

子どもの芸術的な素質を見抜け、などと言うとかなり大げさなことのように思われるかもしれませんが、それはそんなに難しいことではありません。親が子どもに愛情をこもった目を注ぎ、子どもが遊んでいるときの表情、様子、子どもの話す内容などにきちんと関心を向けていれば自ずと感じ取ることのできるものです。

 

たとえば、他のことにはそんなにでもないのに、紙と鉛筆を渡すと熱心に絵を描いているであるとか、ピアノを習っているお友達の話を聞いてうらやましそうにしているであるとか、音楽を耳にするといつも楽しそうに体を動かしているとか、そういったちょっとしたことに気がつくことで、その子どもにどんな習いごとをさせたらいいかを見つけることができます。

 

子どもに何かを教える時には、まずはその子どもをきちんと観察できていなければなりません。そして、子どもを観察することにかけて親の右に出る者はいません。きちんとした観察に基づいた行為でなければ、子どもを上手に育てることはできませんし、ましてや子どもが持っている感性や素質といったものを発見することなど不可能です

 

学校の成績表に記されている我が子の評価はある意味一面的なものでしかありません。そういう意識を持った上で自分の子どもを観察し、そこに潜んでいる感性や素質を見いだしてあげたいものです。

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