歴史の勉強には女子の持つ「細々としたことをする力」が大切
歴史の勉強する際には広い視野でものを見ることが必要になってきますが、そのためにはまず足下の細々とした環境が整っていることが大事になります。いったいそれはどういうことなのか、ちょっとチェックしていきましょう。
歴史を学ぶ際にはどんなことが大事なのか
世界史の学習をしようとした時に何を準備しますかと尋ねられたらどうお答えになるでしょうか。多くの方は、筆記用具に教科書、ノートなどとお考えになるかもしれません。大事なところに線を引くマーカーもいるという声もありそうです。そんなふうに答えたとしたら、その人は世界史の学習イコール年号や言葉の丸暗記、と捉えているということになるかと思います。
教科書やノートを用いてばっちり丸暗記ができれば、確かにテストでは良い点数が取れるかもしれません。しかしながら、世界史を本当の意味でマスターしようと思ったらそれだけでは足りないのです。歴史を学習するというのは項目を丸暗記することではないからです。
歴史というものには必ず「流れ」があります。あることが起きたことには必ず理由があり、それを繰り返し問い続けていかなければ本当の理解ができません。歴史は暗記科目ではなく、しっかりものを考えないと真の教養にはならないのです。
従って、最初の問いに戻るならば、答えは教科書、参考書、世界史事典、歴史地図帳、年表、学校で習ったことを板書したノート、そして自分でまとめたものを書いたノートの7つは欲しいところです。さらに勉強しようと思う事柄についての参考資料などが近くにあれば最高です。
机が狭くてそんなに一度におけない、といった声が聞こえてきそうですが、そういった場合にはすぐ手の届くところにきちんと整理された状態でこれらの資料を置いておき、必要に応じて参照することになるかと思います。
この「すぐ手の届くところにきちんと整理された状態で」というのは結構重要です。勉強をしていてふと何かを疑問に感じたとき、例えば教科書に出てくるこの都市はどこにあるんだろう、と思ったらすぐに歴史地図帳が使えることは大事だからです。歴史地図帳にはそのころに近場の地域で起きていたことが記されていたりします。その中には、周辺地域に大きく影響を及ぼしたような歴史上のイベントがあることがあります。それらを関連づけて考えると、実は他の地域で起きていたことが最初の疑問と深くリンクしていた、といったようなことが分かったりします。
こんなふうに、世界史を勉強する際には物事を広く見ることが必要です。そのため自分の周辺をきちんと整理整頓し、必要なものを「すぐ手の届くところにきちんと整理された状態」にしておくことがまずは基本になります。広く見るための勉強をするにはまずそういった細々したことをする力が要るのです。
ものごとを観察する力の養い方は男女で異なる
さて、こういった「細々したことをする力」ですが、男子と女子とどちらが得意にしているでしょうか。イメージからすると、なんとなく女子の方が得意そう、という感じがしないでしょうか。
そのイメージは割合正しく、男子というのは多かれ少なかれ整理整頓が苦手です。たいていの場合、どんなに口を酸っぱくして言っても片付けは苦手。これはある意味男子の弱点と言ってもいいでしょう。
男子か女子かに関わらず、子どもには大人よりもものごとを観察する力とその意欲があります。とはいえやはり男女の差はあり、男子と女子では観察の対象もものごとの観察の仕方も違ってきます。
例えば男子は、動いているものや遠くにあるものを観察するのが得意です。家族でお皿を買いにお店に出かけたとき、遠くの玩具売り場を見つけて走って行ってしまい、迷子になってしまうといったことをするのはたいてい男子です。
一方女子は、自分の近くにあるものやあまり動きのないものを観察するのが得意です。たくさん並んでいるお皿をじっくり観察し、その中から好みに合ったきれいなものを見つけるといったのは得意中の得意。このため、逆に自分の視界に「突然」入ってきたゴキブリなどには男子より大騒ぎすることになると言えるかもしれません。
髪型を変えたのに夫が全く気づかないといったことを耳にすることはないでしょうか。そういった場合でも女性同士であればすぐに気がついてくれるものです。このように、男性と女性の観察力には違いがあるというのはさまざまなところに現れています。こうした違いを感覚的に感じたことのある方も多いかと思います。
こうした違いは当然ながら子どもの間にも見られます。大まかな傾向として、男子は屋外に出て行ってさまざまなものごとを見つけ、それを観察する傾向があります。女子は屋内で自分の周囲にある細々としたものごとからいろいろなものを見つけ、それを観察する傾向がある、といった具合です。
女子は男子よりも静かですが、よく見ると人形やぬいぐるみを使って何か熱心に遊んでいたり、母親がやっていることをじっと観察していたり、ままごとなどで家事を真似してみたりしています。こういったことをしながら女性が持っている細かい点への観察力が培われていきます。そしてそれが勉強をする力へと発展していくわけです。
よく晴れているのに外に遊びにも行こうとせず、人形やぬいぐるみを並べ替えたり分類したりばかり……。自分の子どもがそんな様子だと、将来ひどく内向的な子どもに育ってしまわないかと心配になるかもしれません。
しかし、その子が女子ならば、そういった遊びを通して細かいものへの観察力が養われ、整理整頓が得意になっていくわけですのであまり悩む必要はありません。男子の場合家で遊ぶとしてもTVゲームで遊ぶことが多いですが、女子はあまりTVゲームをすることがありません。そのあたりにも、女子は自分の身の回りにあるさまざまなものを玩具に見立てて遊ぶのがうまいという特徴が現れているかと思います。
更新日:2019/11/29|公開日:2015/06/06|タグ:観察力