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気持ちの良い二度寝をコントロールしよう

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二度寝

二度寝は好きですか?ついうとうとしている時、気持ちが良くなったりしませんか?世間的には、二度寝は悪い事と決めつけている傾向にあります。しかしこの気持ちの良い二度寝が、コントロール出来たらどうでしょうか。毎日二度寝が出来るかもしれません。

 

「うたた寝」「居眠り」は好きですか?

私たちは、単相?、多相?

私たちは夜に約7時間程度ぐっすり寝る生き物です。それは大型の動物や、襲われる心配のない生物特有の長期的な睡眠です。一方で、常に身の危険を感じたら逃げなければいけない草食動物は、短い睡眠を何度も繰り返す短期的な睡眠を取ります。前者を「単相睡眠」、後者を「多相睡眠」と呼びます。

 

人間でも多相睡眠を行う事はあります。両親や親戚に、自分の赤ちゃんの頃を聞くと、「夜に何度も目が覚めて泣いていた。」、「一日中何度も寝ていた。」と耳にします。赤ちゃんは「多相睡眠」に当てはまります。保育園や幼稚園で、午後のお昼寝タイムを設けているのは多相睡眠から来ているからです。

 

小学生の頃になると、だんだんと多相睡眠から単相睡眠へと体が慣れて、1日1回の長期的な睡眠が主流になります。ただ、大人でも時々多相睡眠に戻ってしまう時があります。寝不足の時です。寝不足になると、日中でも睡魔に襲われて、「うたた寝」や「居眠り」をする事があります。

 

「うたた寝」や「居眠り」は好きでしょうか。世の中はあまり許してくれません。授業中に居眠りをして怒られた経験はありますか。社会人なら尚更居眠りは怒られる事でしょう。だからと言ってこの行動は生理現象です。怒られない環境下になければ、誰だって眠りたくなるものです。それくらいに「うたた寝」や「居眠り」は心地の良いものです。

 

心地の良い睡眠が取れるチャンスが!

誰にも怒られず、普段の生活の中で「うたた寝」「居眠り」といった多相睡眠をするチャンスがあります。それは朝の「二度寝」です。もちろん1時間や2時間といった二度寝は、その後の生活に支障が出てしまうのでお勧めはできません。二度寝は、5分間で十分すぎるほどの効果があります。

 

そもそも、二度寝の目的は睡眠時間の確保ではありません。頭が半分覚醒している状態でただボーっとする心地よさを得るためです。心と体が現実から解放されて、夢うつつの状態で味わう幸福感の為にあります。

 

半分寝ているような状態なので、そこに時間間隔はありません。だから1時間でも5分でも味わう感覚は同じだと言えます。この二度寝のひと時は、やめようと思ってもやめられません。

 

二度寝って何であんなにも気持ちが良いのだろうか

二度寝をしている時は、何故あんなにも気持ちが良いのでしょうか。二度寝を表すならば「まどろむ」と言った感覚が当てはまります。寝ているのか、起きているのかよく分からない状況を表します。この曖昧であり微妙な所がポイントです。

 

微妙に起きているので、視覚や聴覚が完全に停止している訳ではありません。この微妙さが、気持ちの良さに繋がります。半分覚醒している時の五感機能は、外からの情報をとても気持ちの良い状態として受け取ります。

 

窓からの光は、木漏れ日のような、ほんわかした様な光として受け取ります。生活音はクラシックのような優雅な音として受け取り、肌に触れる布団の触り心地は、日干ししたての布団のように、暖かでふんわりとした物に感じ取ります。

 

二度寝中に分泌されるホルモン

二度寝中には「まどろむ」感覚を味わうだけではありません。気持ち良さの原因は他にもあります。二度寝中、あるいは起床直前に「コチゾール」と呼ばれる抗ストレスホルモンが分泌されています。これはストレスを和らげる効果があります。

 

コチゾールは、精神的・身体的に身の危険を感じると、腎臓の上の副腎と呼ばれる部分から分泌されます。ただ、現代では身の危険はそうなく、どちらかというと精神的危険が中心です。ストレスによる精神的危険により分泌されています。ではなぜコチゾールが気持ちの良い二度寝中に分泌されるのでしょうか。

 

コチゾールは、休日よりも平日に、深い睡眠よりも朝起きる直前2時間前に大量に分泌されます。この事が表すのは出勤、登校など日中にストレスを感じると判断した脳が、事前にストレス耐性を上げようとしているからだと考えられます。この現象を「起床時コチゾール反応」と言います。

 

脳がコチゾールを大量に分泌する事で、ストレスに強く、今日を元気で安心して過ごせるようにしてくれています。労働する時間に合わせてコチゾールを出してくれている脳は、なんと不思議なものでしょうか。人間の生理機能は環境の変化に柔軟に対応しています。

 

コチゾールはコントロールできるのか?

労働時間に合わせて、平日の起床2時間前に分泌されているという事は、脳が労働時間を認識しています。そこで、認識を変えれば分泌する時間をコントロール出来るのではないかと、考えた人達がいます。

 

コチゾールの分泌は起床2時間前、もしくは朝の5時~6時頃に分泌されています。前者と後者ではどちらが優先されるのでしょうか。実験者に「朝9時に起きてください」、と伝えました。結果、コチゾールが分泌されたのは朝7時から8時の間でした。

 

この結果から、「朝9時」を意識していた為にコチゾール分泌が普段より遅れた事がわかります。つまり、人の認識や思い込みが、脳や体のリズムを変えたという事です。朝起きる時間を意識すればコチゾールがしっかりと分泌され、ストレスに強くなれるわけです。

 

では、二度寝中に分泌されているかという点で考えると、起床直前程は分泌されていません。けれど起床直前に分泌されたものが残っているので、コチゾールに包まれているような状態になっています。それが、二度寝の幸福感の要因の一つと考えられます。

 

今日も元気で過ごせるようにと、脳がコルチゾール(抗ストレスホルモン)を出してくれている安心感と幸福感は、もはや「安心ホルモン」や「幸せになるホルモン」と呼んだ方が良いぐらいです。

 

「二度寝=快楽」かもしれません

人間は、リラックスしている時に、α波というものが出現します。この時「快楽物質」と呼ばれるエンドルフィンが分泌されています。α波はうとうとしている時、浅い眠りの時、二度寝の時にも出ています。

 

エンドルフィンと睡眠の関係性は完璧には分かっていません。ただ言える事は、二度寝の気持ち良さは、α波によるエンドルフィン分泌と、コチゾールに包まれる安心感から来ていると考えられます。

 

ただでさえ、エンドルフィンで脳は快楽を感じていると言うのに、コチゾール分泌で安心感と幸福感まで得てしまったら、二度寝はそうそう止められるものではありません。

 

二度寝の罪悪感から解放されよう!

二度寝は悪だと思っていませんか。世間では、パッと起きる事が出来ない人はダメな人だと考えられがちです。また、朝パッと起きる事が出来る人は偉い人だと思い込んでいます。しかし、二度寝は至福のひと時でもあります。

 

では、五分間の二度寝はどうでしょうか。二度寝は睡眠時間を増やす事が目的ではありません。至福感を得ることが目的です。もし、1時間程度の二度寝をしてしまうと、再度深い睡眠モードに入ってしまいます。起きる事が困難になってしまったり、起きた時に、体が重くなってしまいます。5分程度であれば目覚めは悪くありません。むしろスッキリします。

 

また、5分程度の二度寝であれば、二度寝をしてしまったという罪悪感に襲われる事も少なくなります。まずは罪悪感を軽減して、二度寝をしている自分を許しましょう。「寝た間は仏」という言葉があります。仏になった気分で二度寝を許してみてください。

 

二度寝をしている間は、コチゾールのシャワーを浴びている状態と言えます。コチゾールはストレス耐性ホルモンです。それを浴びているのですから、その日を一日元気で過ごせるように心も体も回復しています。その効果は、栄養ドリンクや薬よりも、健康的で心強いと言えます。

 

なぜ二度寝=ダメになってしまったのか

「早起きは三文の徳」と呼ばれ、起きない事は悪い事として周知されている睡眠ですが、なぜ二度寝をする事が、いけないことになってしまったのでしょうか。二度寝に対する考えを改めて、もっと二度寝や睡眠を好きになりましょう。二度寝で後悔してはなりません。

 

まず、大前提として近代の日本では無駄を嫌う傾向にあります。「無駄=いけない事」という認識が、二度寝を悪と考えているのです。さらに、日本睡眠学会でも、二度寝に対して反対の意見を述べています。

 

二度寝を反対としている理由が、「睡眠が分断されてしまって、効率の良い睡眠がとれない」との事です。さらに、「二度寝のような中途半端な浅い睡眠は、睡眠のリズムや体調を崩す原因になる」と主張しています。

 

確かに、二度寝の時間を1~2時間取ってしまうと、睡眠のリズムが崩れてしまったり、朝起きても、体が重くなってしまいます。でも、5分間の二度寝ならどうでしょうか。5分間の睡眠ならばリズムが崩されることはありません。

 

現代の睡眠リズムの崩れは、不眠であったり、仕事や予定で夜寝るのが遅くなったり等の、もっと他の部分にあるのではないでしょうか。二度寝は本当にリズムを崩すのでしょうか。

 

二度寝は、精神的に悪影響という批判もあります。この理由が「睡眠と覚醒のメリハリがなくなってしまう」、との事です。この考えの大前提は、単相睡眠こそが正しいとした主張にあります。一日1回のしっかりとした睡眠こそが、睡眠リズムと考えているからです。

 

そこまでして単相睡眠にこだわる必要はないのではと考えています。もう少し睡眠に対して「ゆるく」考えても良いのではないでしょうか。人は疲れたら眠くなります。体を回復させるために「ちょい寝」をしています。それは体が欲しているからするものであって、自分の意志で全てコントロールしているからではありません。

 

もう少し自然な考えで、眠くなったら「体が疲れているんだな、ちょっと寝て休ませてあげよう」くらいの考えで良い気がします。二度寝によってストレス耐性もついて幸福感も得る事ができます。

 

そのひと時に5分間割くことは悪なのでしょうか。メリハリよりも、ちょっぴりグータラな自分を赦した方が精神的にも良いとは思いませんか。

 

まだある二度寝に反対の意見

二度寝に対して「悪」や「罪悪感」の要因はまだあります。社会的な面で考えると、「二度寝で遅刻したらどうしよう」といった時間的な考えです。これに対する答えは簡単です。二度寝をするために、ちょっと早く寝て、ちょっと早く起きれば良いのです。

 

二度寝の快楽のために、普段の眠りである主睡眠を削ってしまったら、体と脳を休ませる睡眠の本質から外れてしまいます。社会生活に反しないように、余裕をもった睡眠リズムを設定してあげれば、罪悪感のない心地の良い二度寝タイムを満喫できます。そのためには、主睡眠と二度寝の両方が、十分に取れる最適な時間を見つける必要があります。

 

睡眠については、医学や心理学でも、まだまだ分からないことだらけです。ここで重要な事は、世間体や時間などのルールや環境に従うのではなく、「あなたがどうしたいか」といった主観が大事です。個性ある自分自身の睡眠としっかり向き合うことが、睡眠を愛せる一番重要なポイントです。

 

危険な二度寝には注意しましょう

二度寝をお勧めしていましたが、至福のひと時とは言えない、ちょっと危険な二度寝があります。もし、当てはまるようなら、専門医に相談しなければなりません。注意しましょう。

 

まず、普段から疲れている人や、朝起きても体が痛かったりして、二度寝をしてしまう人は、慢性疲労を疑いましょう。気分も落ち込んで、朝なかなか起きれない状態が続きます。そして長時間の二度寝を繰り返し、また気分が落ち込んでしまいます。

 

低血圧や低体温、低血糖などの人は朝起きられず、二度寝に入ってしまう人が多いです。偏った食生活やストレスなどが考えられますので、二度寝は一旦置いておき、正しい生活リズムと十分な主睡眠を心がけましょう。

 

現実が嫌で朝起きれない人は、二度寝をしてしまうケースがあります。登校や出社が嫌で逃げたい気持ちから、二度寝で現実から回避しようとしています。この状況が続くと「回避性人格障害」の恐れもあります。

 

軽いうつ状態も考えられます。対処として相談できる人を作る事。精神科医やカウンセラーが理想です。難しい場合は家族や友達に相談すると良いでしょう。まずは自分の状況を誰かに知ってもらう事が大切です。

 

仕事や勉強を「明日やればいいや。」「今度やろう。」などと先送りにする人が二度寝をするケースも考えられます。これは「先送り症候群」と呼ばれ、たとえ早く起きても、ずるずると二度寝をしてしまいます。

 

二度寝は、睡眠が足りない・精神的に逃げたい・まだ時間があるから寝ようなど、心身の不健全で行っては、至福のひと時である二度寝とは程遠いものです。二度寝が悪いイメージを持たれるのは、ここから来ていると考えられます。

 

生活リズムや睡眠リズムを正しくとって、その上で二度寝が出来て初めて至福のひと時が得られます。心身の不健全が疑われる方は、まず主睡眠を見直してみましょう。その上で快適な二度寝ライフを送りましょう。

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