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疑問点を調べさせると子どもの頭が良くなる

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疑問点

子どもが少し大きくなってくると、「なぜ?」「どうして?」を連発しては親や周りを困らせ始めます。しかしこの質問は子どもの知的好奇心の現れ。うまく伸ばしてやることで将来的な学力向上に繋げることができます、どんなふうに対処するべきかについて見ていきましょう。

 

子どもは知的好奇心の塊

子どもはとかく好奇心が旺盛な生き物です。特に男子にはそういった傾向が強く見られるもので、「なぜ?」「どうして?」を連発しては周囲の人を悩ませることが多いものです。

 

道を歩いていてマンホールを見つけ、「どうして道路にフタがしてあるの?」であるとか、昼間に見える白い月を見ては「昼のお月様は何で白いの?」とか、子どもの興味の向かう先は果てがありません。そしてそうした質問は結構な難問であることが多く、即答できずに困ってしまうことが多々あります。

 

こうした子どもの疑問は、子どもが成長するにつれて幅広いものとなっていきます。TVで時代劇の役者さんを見て、どうしてあんな髪型をしているのかと尋ねてきたり、ニュースで泣いている人を見て、それがどうしてかと尋ねたりなど、比較的答えやすいことならいいのですが、時には面と向かってちょっと答えにくいような質問をしてくることもあります。

 

いずれにしても、子どもが抱く「なぜ」「どうして」は知的な好奇心が形になったものです。たとえばかのエジソンは幼いころに「どうして1+1は2なの?」と尋ねたというエピソードが知られていますが、このような子どもの純粋な疑問はなるべく大事にしてあげたいものです。

 

子どもの質問にどう答えたらいいのか

子どもがこんなふうに興味を持って尋ねてきたことに対して、答えを返すのを拒否する親がいます。「そんなどうでもいいこと言ってないで、学校の宿題をしなさい」などとやってしまう親です。こういった対応は子どもの好奇心の芽を摘んでしまいますので、避けるようにすべきです。

 

そしてこれ以外にも避けた方がいい対応があります。それは、子どもが尋ねてきたことを何でもすぐに答えてしまうという対応です。こういった対応は、両親が昔勉強ができ、ものごとをよく知っている場合などにはよく起こることです。

 

得てして、親というものは子どもの質問に何でも答えられる姿を理想と考えがちです。ろくに知らないことを子どもに聞かれたときにそれをはぐらかしたり、大嘘を教えてしまったりするような親がいるのを見ればそうした傾向があることが分かるかと思います。それに対し、きちんとした答えをいちいち返すわけですから、何が問題なのかと考える方もあるかもしれません。

 

確かに、子どもが何かを疑問に感じ、それを親に聞いて、すぐに教えてもらって解決するのは一見いいことのように見えます。子どもは質問に何でも答えてくれる親に尊敬の念を抱くでしょう。しかし、これを繰り返しているうちに悪い影響が出てしまうこともあります。それは、子どもの好奇心が育たないということです。

 

子どもがした質問に親がすぐさま答えていると、子どもが抱いた疑問点がすぐに解消してしまいます。これは子どもに限った話ではありませんが、あまりにも簡単に解消してしまった疑問というのは知識として頭に残りにくいのです。

 

たとえば、子どもが「アメリカはどこにあるの」と尋ねてきたとしましょう。それに対して、「アメリカは海の向こう側にあるんだよ」と答えるのは誰でもできる簡単な答え方です。尋ねた子どもはその場で分かったような気になってしまい納得してくれるかもしれませんが、その子どもがアメリカがどこにあるのかをきちんと理解することはないでしょう。

 

こういった時に子どもにすぐに答えを与えるのではなく、地球儀を示してアメリカを自分で探させるのです。子どもが自分で探せなかったときに手伝ってやり、教えるのはそのときにします。そうやって自分でいったん考え、探すという経験をすれば、アメリカが地球儀でどの辺にあって、日本から相当離れているという知識とともに記憶に残るはずです。

 

こういったやり方は、最初の答え方に加えて副次的な効果ももたらします。アメリカが海の向こうにあるという言い方では伝えられない部分、たとえばその海が太平洋と呼ばれる海であること、そしてその太平洋は日本全体をあわせたよりも何倍も広いことといった他の知識も手に入るからです。もしその子どもが新幹線で東京・大阪間を移動した経験があるなら、地球儀で東京と大阪の位置もついでに示してあげれば、アメリカまでの距離をより現実味を帯びた形で感じることができるかもしれません。

 

分からないなら分からないでよい

子どもが幼ければ幼いほど、自分の親が何でも知っていると無邪気に考えるものです。しかし残念ながら、親とはいえ何でも知っているにはほど遠いのが実際のところ。普通の人であれば、自分が専門的に磨いてきた分野以外のことはあまり知らないものですし、それが普通のあり方です。

 

ですから、子どもの質問に対して親が何でも即答できる必要はないのです。知らないものは知らないと正直に告げても構いません。ただし、単に知らないと答えるだけでは問題です。子どもがそこで考えるのをやめてしまうからです。知らないことを尋ねられたときは、子どもと一緒になって「じゃあ、一緒に調べてみようか」と続けるのが理想的な答え方だといえるでしょう。

 

いちいち子どもの質問に一緒になって調べてやる時間なんかない、という答えが返ってきそうですが、毎回毎回そうする必要はありません。ほんとうに時間がないなら、子どもに一人で調べてみるように促すだけでも十分です。ただしそうした場合、自分で調べなさい、と言ってあとはしらんふりというのはよくありません。

 

こういう場合、Webの検索、書籍、図鑑、新聞など、まずは具体的に調べ方を教えてあげることが大事です。そして子どもが調べてきたらきちんと結果を聞いてあげることも大事です。ある程度予想を告げた上で、実際はどうなんだろうね、と子どもの知的好奇心を刺激するというやり方もいいかもしれません。

 

実際に子どもが自力でそういった数ある疑問を解消するのはけっこう大変なものです。一人では難しそうであれば、折に触れて助けの手をさしのべることも大事です。しかし、たとえ助けを少し借りたとしても、自分でものごとを調べて答えを見いだすことができた子どもは、大きな達成感を得ることができるはずです。

 

勉強をするときの一番の楽しさは、それまで知らなかったことを理解できるということがベースにあります。毎日の生活の中でそういった楽しさを味わうことができた子どもは、学校の勉強についても分からなかったことが分かるようになることに楽しさを見いだすようになります。そしてそれが学力の向上へとつながっていくのです。

 

このように、子どもの頭を良くするために大事になってくるのは、さまざまなことを広く知っていてどんな質問にでもすらすら答える親ではありません。親にしてみれば理想的にうつるこうした親の姿は、子どもを教育するという観点からは単なる自己満足にしか過ぎないのです。

 

それよりも、子どもがものごとを不思議に思う力を育て、それに対する好奇心を持ち合わせていられるような環境を整えてあげることのできる親であることのほうがよほど大事になるのです。

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