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頭のいい子に育てるために、幼児期にやっておきたい3つのこと

おもちゃで遊ぶ男の子

親であれば誰しも、自分の子供は頭のいい子に育って欲しいと思う方が多いでしょう。「頭のいい子」と言っても、勉強だけが出来るような子供のことではありません。もちろん、勉強も大切ですが、子供が小さい頃には、文字の読み書きを教えるよりも親が教えなければならないことは他にたくさんあります。

 

どうすれば頭のいい子に育てることができるのか、いくつかのポイント押さえるだけで難しいことは必要ありません。実はちょっとした事に気をつけるだけでいいのです。

 

がまんのしつけは幼児期から

がまんのしつけが大切な理由

現在の日本は豊かですですから、ひもじい思いをしたことのあるお母さんや貧しい経験をしたことのあるお母さんは少なくなりました。それは、子供も同じです。欲しいものはほとんどのものが手に入り、お腹が空けばすぐに何か食べることが出来ます。

 

子供は昔に比べて「がまん」をする機会が減っています。親は幼児期のうちに子供にがまんを覚えさせるようなしつけをしてください。がまんのしつけをすることで、子供は自分の感情や意思をコントロールすることを覚えます。何でも自分の思い通りにはいかないのだと学習し、次にどうすればいいのかを考えます。

 

また、幼児期にいろいろな直接体験をすることで情緒豊かになり、自己概念を形成することで自分を知り協調性へ繋がります。幼児期には、このがまんすることと、多くの直接体験、自己概念の形成をしっかりと身につけておくことが大切です。

 

何でも子供の言う事を聞かない

子供が小さいとかわいい余り、何でも買ってあげたくなります。おじいちゃんおばあちゃんたちならなおさら、孫のために孫の欲しがるものを買ってあげるでしょう。小さい頃なら、子供が欲しがるものもシールやらお菓子やらちょっとしたものなので、欲しいと言われれば買ってあげるご両親も多くいます。

 

ここで何でも買ってあげていると、「欲しいものは何でも買ってもらえる」と学習してしまいます。成長すれば子供が欲しがるものも高価なものになっていきますが、そんな時になって、「がまんしなさい」と言われても、子供は納得できないでしょう。今までがまんしてこなかったので、問題行動を起こしてしまう子供も出てきます。

 

小さいうちに、何か買ってもらえるのはイベントの時や特別な日だけと決めておきましょう。小さい頃からそうやってルールを決めていれば、子供もがまんできるようになります。

 

スーパーやデパートなどに子供と一緒に行くことがあれば、あらかじめ「今日はおもちゃは買わない」と約束しておきましょう。何か欲しがっても、約束している以上は、貫いてください。

 

子供に根負けしない!

本当にあった、あるアメリカ人家族の話です。その家族は湖と山の近くにセカンドハウスを持っていました。ある週末、そのセカンドハウスに友人家族を招待し、近くの山へちょっとした登山をすることになりました。

 

その家族は5人家族だったのですが、子供3人はまだ小さかったので 、お母さんと一緒に家に残ることにしました。しかし、大人が出発すると一番上の5歳のお兄ちゃんが、パパと一緒に山へ行くと言い出してききません。

 

お父さんは、子供は危ないからダメだと説明しますが、長男もちゃんと歩くなどと言って粘り、一緒に行くと言ってききません。お父さんが山へ歩き出して子供が後ろからついて来ても、ダメなものはダメの一点張りで、ついに子供の方が諦めて家に帰っていきました。

 

あなたはこんなに頑なに子供にNOと言えますか。子供に一度NOと言ったら、子供に負けずNOと言い続けること、NOと言い通すことががまんのしつけには必要です。もしも、子供に根負けして途中で意見を変えてしまうと、粘れば親が折れてくれるかもしれないと学習してしまいます。

 

ごはんとおやつは時間を決めて!

最近は、あまり家族揃って時間通りに食事をとるという事も少なくなって来ています。そういう影響もあるのか、ものが豊かになったからなのか、喉が乾けば大人も子供も自由にジュースを飲みます。あとちょっとで夕飯だから、夕飯までがまんしよう、というような話を家族でしていますか。

 

小さい子供もおやつにスナック菓子を、袋ごとテレビをみながら好きなだけ食べています。袋ごとテレビを見ながら食べれば、ダラダラと食べることになり、結局袋ごと全部食べてしまうでしょう。そうすると、お腹が空かずに夕飯が入らないということになるのは、安易に想像できます。

 

小さいうちに、ごはんの時間とおやつの時間はしっかりと決めましょう。子供が勝手に冷蔵庫を開けてジュースやお菓子を取っているのは良くありません。時間を意識させて、おやつの時間以外で喉が乾けば水かお茶を飲ませましょう。

 

旅行など外出したときも乗り物の中で、これでもかというくらいにお菓子を子供に与えているお母さんたちがいますが、乗り物の中で大人しくして欲しいなら、お菓子やジュースではなく、子供が遊べるおもちゃや本などを与えましょう。

 

ダラダラと乗り物の中でお菓子を食べていては、到着してから何もお腹に入りません。食事の時間を決めれば、けじめのある規則正しい生活習慣になっていくことでしょう。

 

子供に「がんばろう」と思わせる

子供と一緒に公共交通機関に乗り、席が一つしか空いていない場合、たいていのお母さんは子供を座らせているようです。4才にもなれば、体力はお母さんよりもあります。親子遠足などでハイキングをすれば、先にバテるのはお母さんの方です。

 

子供だけで歩かせれば、4〜5時間くらいは歩きますし、30分も休憩するとすぐに回復して元気いっぱいです。しかし、なかなか4〜5時間歩けるお母さんはいません。歩けたとしても、帰ってきたら何もできないくらいにヘロヘロです。

 

また、お母さんと一緒に子供が歩くと、子供は子供だけで歩いた時のように長くは歩けません。お母さんが「疲れたでしょう。休もう」というと、あまり疲れていなくても「疲れたかも」と思ってしまうのです。

 

それに、子供だけで歩かせれば歩いている間は飲み物を欲しがりませんが、お母さんと一緒だと欲しがります。ここで、お母さんがあげてしまうと、またもやがまんをしつけるチャンスを失ってしまいます。親と一緒だと子供も甘えてしまうのです。

 

お母さんは自分が疲れても「疲れた」と口にせず、なるべく子供に合わせましょう。子供が自分から疲れたというまでは休暇せず、疲れたと言って来たら「あのおっきい木のところまで頑張って歩こうね」などと励まして、少しだけ頑張らせます。

 

これは日常生活でも同じです。目標をあまり遠くに設定せず、あとちょっとだと思えるところに設定します。子供が「ちょっと頑張ればいいんだ」と思えるところです。そうすれば、子供も頑張る気になります。

 

多少嫌なことがあっても、その後に楽しいことが待っていると体験すると、次も頑張ることができます。こうして日々の小さな積み重ねで、頑張る心と忍耐力が養われていくのです。

 

がまんを覚えさせる為には

日本人は電車に乗るとき、きれいに整列乗車していて外国人旅行者を度々驚かせます。そんな日本でも、整列乗車していた大人の間をすり抜けて、小さな子供が席を確保するというシーンを時々見かけます。

 

子供は叱られたことがないので、席を確保できて得意顔です。一緒にいたお母さんは何事もなかったかのようにその席に座ります。子供はある程度の年齢になれば、体力や回復力ともに大人以上です。電車では子供は立っているものだと教えましょう。席が一つ空けば、お母さんが座りましょう。

 

また、子供と勝敗のつく遊びをすることがあれば、お母さんも時には勝ってください。勝って嬉しいという経験も大切ですが、負けて悔しいという経験も必要です。負けた相手がどんな気持ちになるのかも、負けてみなければ分かりません。

 

食べたり、遊んだりという日常生活の中で、子供は常に親に挑戦しています。親はそれをどうコントロールするのか、それがしつけです。子供に負けて、ズルズルといつも子供のいうことを聞いていては、がまんのしつけはできません。

 

コミュニケーション能力の高い子に育てる

友だちとの遊びも勉強のうち

今の子供たちには「さんま」が足りないと言われています。さんまとは秋刀魚ではなく三間と言って「時間・空間・仲間」の三つの間の意味です。「遊ぶ時間がない」「遊ぶ場所・空間がない」「遊ぶ仲間がいない」という具合です。

 

その結果、圧倒的に昔と比べると友だちと遊べなくなり、たまに時間があってもゲームなどをして過ごすようになりました。では、どうして体を動かして友だちと遊ぶことが重要なのでしょうか。

 

子供は生まれてきてすぐは一人では一日だって生きていけません。新生児の頃は数時間おきにミルクを与えなければいけませんし、新生児を過ぎてもしばらくはお母さん、もしくはそれに変わる誰かが見ていなければいけません。そうやって、まずは大人との関係を勉強しているのです。

 

お母さんと一緒に遊ぶと楽しくて、楽しくてしょうがないでしょう。それは、お母さんが子供と遊ぶときに、子供が気持ちよく遊べるようにしてくれているからです。意地悪もしなければ、おもちゃの取合いだってありません。

 

しかし、友だちと遊ぶ時にはそうはいきません。同じおもちゃで遊びたい場合には、おもちゃの取り合いになってしまう事もあるでしょう。仲間に入れて欲しい時には、自分の意志を伝える事も必要です。がまんしたり、主張したり、とお母さんと遊ぶ時にはなかったことが起こります。

 

大人としか遊んだことのない子供は、友だちとどうやって遊べばいいのか分からないのです。このくらいの年頃の子供は「一緒に遊ぼう」なんて声をかけたりはしませんから、まずは仲間に入れてもらうところから学びます。

 

友だちとたくさん遊ぶことで、他人とのコミュニケーションも学ぶことができますし、自分の感情を抑えることなども勉強するのです。

 

ナナメの関係の大切さ

親と子供の関係は「タテ」の関係です。大人と子供ですし、世話をする方とされる方という関係です。友だちとは年齢も近く世話をする方でもされる方でもない、対等の関係「ヨコ」の関係です。

 

現在は核家族が大多数で、兄弟がいたとしても一人、なかなか大勢の兄弟と遊ぶということはありません。昔は二人兄弟の方が珍しいくらい、兄弟がたくさんいた時代がありました。兄弟とはタテでもヨコでもない「ナナメ」の関係です。ヨコの関係を学ぶ前にナナメの関係を勉強できていたのです。

 

一番上の子が下の子のお世話をしたり、下の子はお兄ちゃんお姉ちゃんの言う事を聞いたりという事もありますが、大人とも友だちとも違うナナメの関係です。二人兄弟の場合、年齢が近いことが多い為、ナナメの関係と言えど「限りなくヨコに近いナナメ」と言えます。

 

また、兄弟が少なくてもおじいちゃんやおばあちゃんと同居していたり、お父さんやお母さんの兄弟も一緒に住んでいたりすると、いろいろな人間関係も学べますが、現代では少ない家族構成でしょう。

 

大家族や三世代同居を推奨しているというわけではありませんが、現代の家族関係では昔に比べて複雑な人間関係を学ぶチャンスが少なくなっていることは事実です。子供にはタテ・ヨコ以外の関係、ナナメの関係を体験したり見せたりすることが大切です。

 

まずは親が色々な人と関わろう

現在は近所づきあいというものが、昔に比べてなくなりました。マンションに住んでいても、あまり他の住人と関わることはないでしょう。子供だけではなく、大人でさえ対人関係に悩んでいる人が増えています。

 

小さいうちに他人とのコミュニケーションを学習していれば、大人になってから対人関係で悩むことはありません。対人関係の問題が厄介なのは、本を読んだり何かを勉強するのではなくて、実際に生身の人間と関わりたくさん経験することでしか勉強できないという点です。

 

子供が成長してから友達といい関係を築けるようになるためにも、親が積極的に人との関わりを持ってください。

 

たくさんの人付き合いで子供は成長する

さまざまな人と関わらせた方がいいと分かってはいても、子供が一人っ子だと親が行動を起こさなければ、なかなか他人と関わる機会は増えません。ある一人っ子の息子さんをお持ちのお母さんは、息子さんが2歳になったある日、同じくらいの年齢のお子さんをお持ちの、ご主人の大学時代の友人のお宅へ電話をかけました。

 

そして、ある日曜日に家族3人でそのお宅へ遊びに行ったそうです。すると、たまたまその方のいとこのご家族と別のお友達家族もいらっしゃり、子供だけで7人にもなったと言います。

 

大人たちの年齢も近かったのですが、子供たちも5歳から生後3カ月、男の子4人、女の子3人と友達のような兄弟のような、ヨコの関係もナナメの関係も入り混じったような感じです。

 

それ以来、往復2時間もかかったと言いますが、ほとんど毎週日曜日にはこの4家族で集まるようになり、その関係は15年以上も続いたそうです。このような付き合いは非常に大切です。このような関係の家族がいれば、一人っ子の子供でも子供たちのルールを学べたり、仲間との付き合い方も学べます。

 

また、この世界にはいろいろな人間がいるということも体験することができるというメリットがあります。自分のお母さんと同じ年くらいのお母さんでも、お友達のお母さんは自分のお母さんとは言う事が違う、やり方が違う、と知ることが重要な事です。

 

そういった事を知ることで、世の中にはいろいろな人間がいて、いろいろな考えの人、いろいろな行動をする人がいるんだ、というのを体験させることが子供の成長にとって大切なのです。

 

現代の子供たちの中には、人とのコミュニケーションがなかなかとれず、それがきっかけとなり問題行動へと繋がってしまうケースもあります。そうならないようにする為にも、子供が小さいうちから積極的にいろいろな人と関係を持つように心がけていきましょう。

 

たくさん友達と遊ばせよう

友達との遊びの中で、子供は自然と「自分」を意識するようになり、自分とは何かというのが分かってきます。自己概念が友達と自分を比べる事によって形成されるのです。例えば、友達とかけっこをして自分が負けたとしても、鉄棒なら自分の方が上手だったり、算数は苦手だけど、国語なら負けないといった具合です。

 

自分と友達を比べて、人それぞれ得意不得意なところが違うのだということを知るのです。自己概念がしっかりと形成されていないと、自分の得意不得意が分からず、将来の進路が決められないということになります。

 

自己概念の形成の基礎は幼児期、学童期に養われます。一人っ子が多い現代では、他の兄弟と自分を比較するということが出来にくいですので、積極的に友達と遊ばせるようにしましょう。

 

子供への接し方次第で、頭のいい子に成長する

まずは子供を認めよう

ある小学生のお母さんが子供の事で相談にきた時のお話です。そのお母さんは自分の子供の欠点だけを並べたてます。忘れ物が多い、だらしがない、勉強をしない、などです。良いところを尋ねても「ありません」と返ってきます。

 

しかし、カウンセラーが毎日必ず二つ子供の事を褒めるように指示をしました。お母さんは困惑しながらもカウンセラーの指示通り、毎日必ず二つ子供を褒めたそうです。そうすると、次にお母さんがカウンセラーの元を訪れた際、そのお母さんは次のように言いました。

 

「今まで気付かなかったけれど、褒めようと思って見てみれば、結構うちの子にも良いところがあるんですね」これを聞いたカウンセラーは安心したと言います。なぜなら、お母さんが子供を認める事が出来たからです。

 

その子のいいところも悪いところも全部ひっくるめて、無条件に受入れ、愛して、信じるのです。子供は自分が認められていると感じたら、褒めるとますます伸びていきますし、叱ったとしても素直にいう事をきいてくれます。

 

思考は現実になる

アメリカにローゼン・タールという「人は期待されるとどうなるか」という研究を行った心理学者がいます。彼はある日ふと気が付きました。ネズミで迷路の実験をすると、だいたい同じような結果が出ます。しかし、実験をする学生をみていると、いい結果を持ってくる学生はいつも同じ学生だったのです。

 

そこで注意深く学生たちを見ていると、いい結果を持ってくる学生の方はネズミに対してポジティブな気持ちを持って実験をしており、いい結果を持って来ない学生の方はネズミに対してネガティヴな気持ちを持っていました。実験をする人間がネズミに対してどう思っているかによって、結果が違うことが分かりました。

 

これを受けて、更に実験をする事にしました。ネズミは優秀な系統とそうでない系統のネズミがいます。優秀なネズミ同士、そうでないネズミ同士を掛け合わせていくと同じ種類のネズミとは思えないくらいに知能に差がでてきます。

 

その事を知っている学生に優秀な系統のネズミ、そうでない系統のネズミ、ごちゃ混ぜにして「優秀な系統のネズミです」「そうではない系統のネズミです」と言ってネズミを渡しました。

 

そうすると、ごちゃ混ぜにして渡したにも関わらず「優秀な系統のネズミです」と言って渡した方のグループの実験結果はよくて、そうでない系統のネズミとして渡した方のグループは実験結果が悪かったのです。

 

そして今度は、小学校で実験をしてみました。学期はじめにごく普通のテストを行いますが、担任の先生にはハーバード式の学力伸長予測診断テスト等とちょっと大げさに説明します。

 

テスト結果が出たら、テスト結果に関わらず2、3割の子供について「この子供たちは伸びるという結果が出た」と担任へ伝えました。

 

しばらくして、どのくらい伸びているか再度テストをしてみました。「伸びる」と言われた子供たちは、その他の子供たちに比べると本当に伸びている子供が多かったのです。小学校低学年の方が、伸び率が高かったそうです。

 

問題は接し方の違いだった!

伸びると言われた子供たちの伸び率が高かったのは、どうしてなのでしょうか。実際に授業風景を見ていると、先生の対応に違いがあることが分かりました。先生が質問して、その質問に子供を指名して答えさせる、1人当たりの指名の回数に差はありませんでした。

 

しかし、先生が正しい答えを言って欲しいと思っている場面では。伸びると言われた子供を指名します。先生が正しい答えを言って欲しいのですから、重要な場面だと言えるでしょう。そのような重要な場面では伸びると言われた子供に答えさせていたのです。

 

正解を言えれば先生はその子供を褒めます。子供は褒められると認められたと思い喜び、そしてやる気が出ます。

 

もし、その子が正解を答えられなければ、先生は「伸びる」と言われている子供なので自分の質問の仕方が悪かったのではないか、と思ってしまうのです。そして、先生は同じ質問を違う角度で質問してくれて、正解すれば当然褒めてくれるのです。

 

一方でその他の子供については、先生は一度質問をして正解が答えられないと「やっぱりそうか」と言わんばかりに、あっさりと次の子供を指名していたのです。教室でこのようなことが行われていれば、伸びると言われた子供だけがぐんぐんと伸びて行くのは当然です。

 

小学生未満の幼児であれば、親や周りの大人たちが「伸びる」と信じて、どんどん期待をすれば伸びる可能性が大いにあると言えます。親が子供を認めて、期待をすることで子供もかわっていきます。

 

お母さんの接し方で子供は変わる

子供は好奇心が強く、小さい子供は何でもかんでも聞いてくるでしょう。2、3歳児くらいだと「これ何?」を頻繁に繰り返します。お散歩中に見たもの、絵本の中のもの、お母さんのバッグの中に入っていたもの、何でも初めてみたものは「これ何?」です。

 

お母さんは都度、「あれはカラスよ」とか「これは鏡よ」とか、名前を教えてあげれば、子供は満足してくれます。しかし、成長するにつれて「これ何?」から「どうして?」に質問が変わります。

 

こうなると、名前を教えていれば良かった今までと状況が変わってしまいます。大人が答えに困るような質問もしてくるので、面倒になって「うるさい」や「なんでそんなこと聞くの」などと怒ってしまったりすることもあるでしょう。

 

ある時期には、朝からずっと一日中「どうして?」が繰り返されるので、お母さんもついついイライラしてしまうこともあります。

 

しかし、子供の「どうして?」は大切にしてあげてください。質問したのに怒られてしまうと、子供は質問することをやめてしまうかもしれません、好奇心を無くしてしまうかもしれません。そうなってしまっては、子供は伸びていきません。

 

丁寧に答えようとしなくてもいいのです。「どうしてお月様は夜にでてくるの?」と聞かれれば、「お日様と交代しているのよ」でもいいですし、答えが見つからなかったら「どうしてだと思う?」と聞いてみるのもいいでしょう。

 

子供の質問には、ちゃんと答えてあげる

子供から「どうして?」と質問された時に、科学的に答える必要はありません。「どうして夜になると暗くなるの?」と聞かれて、わざわざ科学的な根拠に基づいた説明をする必要はありません。

 

それよりは、今は暗いけれど満月の日には夜でも明るいとか、同じ夜でも色々な日があるということに気付かせることの方がよっぽど重要です。この世界には不思議なことがたくさんある、同じものも条件が違えば同じようには見えない、というようなことを感じることができる心を育てる事が重要なのです。

 

小さい子供でも、ご両親が熱心に説明をされていたりすれば、豊富な知識を持っている子供もいます。知識を持つことは素敵なことですが、あまり過ぎると「不思議だな」と思う心が育たない場合もあるのです。

 

子供が何か聞いてきたときに、どれくらい丁寧に相手をしたかどうかで、小学校に入ってからその子がどれくらい伸びるか決まると言っても過言ではありません。

 

人が多い公共交通機関に乗っている時に質問してきても、忙しい夕方の時間帯に質問してきても、丁寧に相手をしてあげましょう。忙しいを理由に質問を無視したり、怒ってしまったりすると子供の好奇心の芽を積んでしまいかねません。

 

「応答性のある環境」という言葉を聞いた事がありますか?応答性のある環境とは、子供が質問をした時に両親がきちんと答えてくれる環境にあることをいいます。ご家庭で応答性のある環境を作って、子供の伸びる力を養いましょう。

 

応答性のある環境、子供が質問をした時に両親が答えてくれるような環境で育った子供というのは、好奇心が旺盛で、小学生になっても色々な事に興味を持つようになります。この「どうしてだろう?」と思う気持ちが新しい発見に繋がったり、何か物事を解決する力の源になります。

 

「全国子供電話相談室」という長寿のラジオ番組があります。この番組を聞いていると子供たちの着眼点に驚き、大人が聞いていても新しい発見があります。こう言った番組を聞いて、子供からの質問に対する答えの参考にするのもいいでしょう。

 

経験で脳は活性化する

脳みそのシワが多ければ多いほど頭がいいと言われていた時代がありましたが、現在では脳みそのシワは関係ないということが分かっています。では、頭がいい人の脳はどうなっているのでしょうか。

 

最近では、脳の中にたくさんネットワークを持っている人が、 頭がいいと言われています。脳のネットワーク、それは私たちが直接体験をして、どんどん痕跡を残していくことが重要なのです。

 

分かりやすく説明をすると、梅干しを見たら自然と唾液が出るでしょう。しかし、梅干しを食べた事のない子供や外国人は梅干しを見ても唾液は出ません。それは、梅干しを食べて酸っぱいという経験をしていないからです。唾液が出る人は、過去に梅干しを食べたことのある人です。

 

これが脳の中のネットワークです。色々な経験をすればするほど、ネットワークは複雑になっていきます。インターネットなどの登場で直接体験しなくても、体験したかのような錯覚を起こしそうな現代ですが、実際に何かを直接体験することが大切です。子供には色々な経験をさせて脳内ネットワークを複雑にしてあげましょう。

 

経験から我慢も学べる

あるご家族のお話です。そのご家族には小学校2年生になる息子さんがいました。その息子さんはとにかく動物が大好きな息子さんで、ある日高尾山に野生のムササビを見に行きたいと言い出したそうです。

 

山に野生のムササビを見に行きたいと言われたら、お母さんはちょっと敬遠してしまいそうですが、家族3人で山に出掛けたといいます。ムササビが現れそうな場所を陣取って、静かにじっと待っていました。結果的に2時間待ってもムササビは現れず、諦めて家に帰りました。

 

しかし、家族3人揃ってとても貴重な経験をしたといいます。ムササビを見れなかった事は残念でしたが、まだ小さい小学校二年生の息子さんが2時間もムササビを見たいが為に、じっと静かにしていられた事、都会では体験出来ない自然を感じることが出来た事は何ものにも変えられない貴重なものでした。

 

自分の好きなことの為なら、小さな子供だって我慢出来るのです。自然の中の暗闇は本当に真っ黒ですし、静かな風の音を聞き、動物の鳴き声や自分の呼吸音しか聞こえないほどの静けさを家族3人揃って体験でき、しばらくは家族の間の会話はもっぱらこの時の話だったそうです。

 

子供の五感を刺激しよう

子供にとっては、五感を刺激するような体験がとても大切です。五感とは、視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚の五つの感覚のことを言います。遠くまで出掛ける必要はありません。近所の公園で、道端で、自宅の庭やベランダで、なるべく多くの経験をさせてあげましょう。

 

道端を見ればアリの行列がいるかもしれませんし、自宅の庭にクモが巣を作っているかもしれません。都会のど真ん中でも、アスファルトの割れ目から雑草やタンポポなどが、たくましく根を張っているところを見れば大人だって感動します。

 

また、家の中でだって色々なことを体験させることが出来ます。一緒にお菓子を作ったり、夕飯を作るのをお手伝いしてもらったりすれば、そこからたくさん直接体験をすることが出来ます。

 

テレビや絵本、インターネットなどではなく、本物を見せるようにしましょう。実際に見て、匂いを嗅いで音を聞き、手で触ったり、そうした体験が子供の情緒を豊かにしてくれます。幼児期から小学校の低学年くらいまでは五感を使った体験を特にたくさんさせましょう。

 

子供は親の真似をする

子供は親を選ぶことが出来ません。しかし、親になるのには何の資格も入りません。保育園の先生になるのにも、小学校の先生になるのにも、車を運転するのだって資格が必要ですが、親になるには子供を産みさえすればいいのです。

 

そのせいか、とても子供想いのいい親がいる反面、テレビのニュースで見るようなまるで親とは思えないような親もいます。いい親のところに産まれた子供、そうではない親のところに産まれた子供では、その一生は全く違います。

 

親も人間なので、疲れているときもあればイライラすることだってあります。子供に対していつも完璧でいることなんてできません。完璧でいようとしてしまうと、余計疲れてしまうでしょうし、育児が楽しくなくなってしまうでしょう。

 

重要なことは、親の生き方の問題です。生き方というと少々大げさに聞こえてしまうかも知れませんが、普段からの言葉遣いやどんな風に他人に接しているか、食事中のマナーはどうなのか、夫婦間でどんな会話をしているのか、等の普段からの小さいことが子供に大きな影響を与えるのです。

 

特に子供が小さい時には行動範囲がとても狭いので、親の影響力は大きなものがあります。完璧で親でなくても、子供と一緒に親として成長して行こう、成長して行きたい、という気持ちがいい親になれるかどうかと言えます。

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