妊娠中期に起こる4つのつらい症状とその対策
妊娠の初期とは異なり、安定期に入るとひどいつわりはだんだんとおさまってきますが、それでもさまざまな不快な身体症状が出ることはあります。そうした症状の中からよく起こる主なものを4つ見てみたいと思います。
動悸・息切れ
妊娠して赤ちゃんができることによって体内に巡る血の量が増えることに加え、子宮が大きくなって心臓を圧迫することにより、心臓の負担が増えることで動悸や息切れが起きてくることがあります。
動悸や息切れは階段を使ったりペースを速めて歩いたりすることで起きやすくなります。もし動悸や息切れが起きた時にはいったん立ち止まり、深呼吸をすると収まってきます。
動悸や息切れは安定期に入っても起きますので、あまり無理せず早めの休憩を取りながら活動することが大事です。
頭痛・肩こり
また、妊娠期間中を通して頭痛に悩まされる方もいます。妊娠のはじめの頃は緊張であったりつわりがもとで発生しますし、妊娠中期を過ぎてからは不安やストレスなどによって引き起こされます。
また乳房が大きくなることによってだんだんと肩こりが発生することが多くなりますが、それによって頭痛が起きやすくなる人もいます。
妊娠中ということで薬で対処するのは避けたいところですので、頭痛がする場合には無理せず横になって休憩を取る、あるいはマッサージなどで緊張を緩和する、血行をよくして肩のこりを軽減するなどして対処しましょう。
どうしてもひどいようであれば市販薬などは使わず、産科で医師に相談して薬をもらうようにして下さい。
静脈瘤、妊娠糖尿病
妊娠したことで出てくる不快な身体症状のうち、静脈瘤や妊娠糖尿病について少しチェックしてみましょう。
仕事などで長く立ちっぱなしになる妊婦さんに多いのですが、足の付け根にある静脈が大きくなってきた子宮に圧迫されることで、静脈瘤が発生する場合があります。静脈瘤ができないように予防するには、サポートストッキングを利用したりこまめに休憩を取るようにすると効果的です。
本来糖尿病でなかった人が、妊娠したことで糖尿病になってしまうことがあります。これを妊娠糖尿病と言います。
妊娠糖尿病は、高齢出産の場合や太っている場合、家族に糖尿病の既往歴がある場合、巨大児を出産したことがある場合などに発症しやすくなります。原因としては体内のホルモンの状態が変化してしまうことが上げられます。
妊娠糖尿病になると、早産、羊水過多、妊娠中毒症などの危険性が高まる他、胎児が巨大児になって難産になりがちとなるという問題も生じてきます。
妊娠糖尿病を治す場合は食事療法をメインに据えて治療が行われますので、医師に言われたことをきちんと守って治療をするようにしましょう。
なお、妊娠糖尿病は普通の糖尿病とは違い、出産後は治癒してしまうことが多いようです。