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中学受験塾を選ぶ前に知っておきたい基礎知識

中学受験塾で勉強する小学生

中学受験を、塾へ行かずに制することは、とても難しいのが現状です。今回は、主に首都圏や関西圏の中学受験事情を基に、中学受験塾を選ぶ前に知っておいた方が良いことを見ていきたいと思います。

 

塾に通って知識の活用法をマスターしなければ、中学受験は成功しない

2018年冬の首都圏の国立や私立の中学入試受験者数は、約4万5千人で、関西圏の受験者数は約1万7千人でした。

 

小学校受験をして、そのまま国立や私立の中学校へ在籍している子供も、一部いますが、大部分の子供は、中学受験をして在籍しています。そして、中学受験を経験したほとんどの子供が、中学受験対応の塾に通っています。

 

中学受験に向けた入塾のタイミングは、一般的に小学3年生の2月からが良いとされています。入塾するには、1月頃に各塾が行う、入塾テストに合格しなければいけません。

 

また、小学校3年生よりも前から塾に通う子供も、約3割います。5年生以降に塾に通い始める子供も、約2割いるのが現状です。

 

中学受験の勉強は、ただ知識を詰め込むことだと、世間ではよく言われています。しかし、もしあなたが、私立中学の校長先生だったら、膨大な知識だけを詰め込んだ生徒をたくさん受け入れたいでしょうか?

 

そうではなく、いろいろなことに興味を持ち、考えて答えを導く楽しさを知っているような、意欲ある子供に来てほしいと思うでしょう。このような子供かどうかを見極めるために、中学入試を行います。単に知識を詰め込んだ学習や、歴史年号や数式の丸暗記だけでは、難関中学へ合格はできません。

 

しかし、どんなに頭が良い子でも、塾に通わず中学受験をするのは、無謀だと言っても大げさではありません。例えば、剣道の有段者と、ただ竹刀を振り回す腕力だけの男が、闘ったらどうなるでしょうか。恐らく、竹刀をやみくもにただ振り回している男は、いとも簡単に有段者に負けてしまいます。

 

有段者がここまで実力をつけたのは、日々の鍛錬があったからです。竹刀をただ力強く振り回して、相手を叩けば良いと思っている男と同じように、中学受験も知識の詰め込みだけすれば良いと考えていては、合格はできません。

 

男の腕には立派な筋肉が付いていて、見た目はとても強そうに見えるかもしれません。しかし、剣道で最高のパフォーマンスを発揮するための筋肉は、しなやかな動きや、一瞬のスキを突く瞬発力のために使われなくては、いくら筋力トレーニングをしていても、意味がありません。

 

各中学受験塾では、

・受験突破のためだけの教室ではなく、将来に役立つような、真の学力を身につけさせます

・志望校に入学してからも伸びる子供になるような学習をします

・中学受験を通して様々な感動を与えていきます

などのキャッチフレーズを提示しています。

 

中学受験では、膨大な知識が必要なのは確かです。しかし、キャッチフレーズからも分かるように、その知識をいざ、受験に活用できるような形にするには、やはり塾に通わなければ難しいのが現状です。知識を効率よく活用して、いかに回答率を上げるかが合否を分けるのです。

 

塾に入ったばかりの小学生は、これからどのくらいの努力をすれば、志望校に合格するかなど見当もつきません。「中学受験は、ゴールの見えないマラソンをしているようなもの」とよく例えられます。ここが、子供が成長してからの高校受験や大学受験と大きく異なります。

 

「中学に入ってからも伸び続ける力を育てる」「将来に渡り、役立つ、真の学力を身に付けさせる」といった各塾のキャッチフレーズは、中学受験において最大かつ究極の目標です。そして、この目標を達成までの長期目標として、志望中学合格があります。

 

しかし、「ゴールの見えないマラソンを、とにかくひたすら走りましょう。そうすれば、いずれゴールが見えますから」とだけ言われても、小学生には、毎日どのくらい走れば良いのか全く分かりません。

 

志望校合格まで、毎日どのくらい勉強すれば良いのか、睡眠時間を削ってたくさん勉強しなければ間に合わないのか、自分の学習の進め方が間違っているのではないかなどを、誰も教えてくれる人がいなければ、子供はとても不安になります。

 

さらにこんな状態で、「とにかく、自分で考えて勉強し続けなさい」と言われてしまうと、体よりもメンタル面が先に崩壊してしまいます。勉強をどう進めて良いのか分からないのに、合格しなくてはならない、勉強しなくてはならないというプレッシャーを毎日感じるのは、大人でもつらいことです。

 

このような状態にならないように、受験までの日数を逆算して、個人の現時点でのレベルから見た勉強内容やペース配分を割り出す、コーチ的な役割をしてくれるのが、中学受験塾です。

 

中学受験塾は、子供が迷わず受験まで力がつけられるように導いてくれる場所である

中学受験塾に通う目的は、合格後も伸び続けるような力を身に付けることです。中学受験合格は、これを達成する過程における長期目標に過ぎません。しかし、中学受験合格という目標を掲げただけでは、何をどうして良いか分からない小学生がほとんどです。

 

こんなときに、コーチである塾は、短期目標を掲げて、「まずは、ここまで理解できるように本気で頑張ってみよう」と鼓舞します。すると小学生は、夢中になって学習します。これを毎日繰り返していきます。

 

始めはうまく学習ができていて、スムーズに目標を達成していても、途中でつまづいて、なかなか前進できない日もあります。戸惑いや不安を抱えながら勉強している小学生に対して、「大丈夫。ちゃんと理解できているよ」「今日は、あまり調子が良くないみたいだね」と、声を掛け続けます。

 

そして、「よし。ここまでできたから、明日はこれが理解できるようになろう」と、新しい目標を、常に塾では与えていきます。

 

中学受験までの日数を逆算して、子供のやる気、体力などを考慮しながら、塾は短期目標を設定し続けます。なぜなら、子供は中学受験合格は気にせずに、短期目標だけを達成できるよう頑張ればよいと考えているからです。

 

短期目標をクリアし続けることで、学力を大幅にアップさせるよう計画されており、子供自身が合格をイメージできるくらいに導きます。そして、最後は子供が自ら、受験合格へのラストスパートを掛けられるようになります。これが中学受験合格までの流れです。

 

ラストスパートは大変厳しいものになります。子供が自分自身と向き合い、ギリギリまで戦います。この部分だけ見ると、中学受験はとても過酷なレースです。

 

しかし、ラストスパートをかけるには、それまでに自分のペースを守って、毎日確実に前進していることが条件です。

 

優秀な受験塾は、子供の様子をうかがいながら、絶妙なさじ加減で少しずつでも前進できるようサポートします。同時に、ラストスパートをかけるときに必要な学力だけではなく、精神力も鍛えていきます。

 

人間の脳は、どんなに小さな目標であっても達成すれば、さらに上の達成感を求める性質があります。もっと快感を味わいたくて、やる気に火が着きます。小さな目標を決めて、達成していく回数が増えるほど、人間がやる気になるチャンスも増えていきます。

 

目標達成までの考え方や方法は、塾によって違うため、説明会参加前に下調べをしておくことが重要

中学受験塾は、短期目標を掲げて頑張っているのに生徒の結果が思わしくない場合、その理由を徹底的に分析し、改善していきます。方法論としては、事業を進めるときに用いられる「PDCAサイクル」という手法を活用しているところがほとんどです。

※PDCAサイクル:PLAN→DO→CHECK→ACT(計画→実行→評価→改善)の略

 

例えば、毎週テストが定期的にあり、テストを実際受ける、良い点数が取れて、次回も良い結果を出すには、どのような勉強をすればよいか見つけていきます。これを繰り返していくうちに、頑張れば自分はできるのだという自己肯定の気持ちが芽生えてきて、自信につながります。

 

やがて子供は、中学受験に必要な学力を身につけていきます。それが自覚できるようになると、小さなことでもコツコツ努力すれば達成できることを実感します。この気持ちは、中学受験勉強を通してこそ得られる貴重な財産です。また、将来困難に立ち向かうときの糧にもなります。

 

中学受験に合格すれば、中高一貫教育という環境に身を置くことができます。中学受験は、その恵まれた生活を送る引き換えに、苦しみを伴うものと思われがちです。

 

しかし、塾の先生や親が上手に導いてあげることにより、小学3年生の2月頃から入試本番までの約3年間で、子供は大きな成長を遂げます。これだけでも、中学受験勉強をする価値はあります。

 

志望校合格までを逆算すると、長期目標に対して、どんな小さな目標でつないでいけば良いのか、達成感を体感させるポイントとタイミングはどこかなどの分析も、塾は行います。

 

また、学習したことを忘れてしまったのでは意味がありません。ギルフォードやエビングハウスという心理学者が確立した、人はどのくらいで覚えたことを忘れていくのかを表した「忘却曲線」という理論があります。このような理論に基づき、覚えたことを定着化させ、記憶が低下しにくい学習方法を考えて、子供の学力を伸ばしていきます。

 

このように、中学受験塾が様々な方法論と塾ごとの特色を生かして、子供たちを合格へ導いています。小さな目標を達成し続けて、自信へつなげて、大きな目標へ近づいていく方法を「スモールステップ法」といいます。この方法は、塾をはじめとする教育機関や、企業の新人研修にも用いられています。

 

現在、ほとんどの塾が、スモールステップ法を基本とした指導を行っています。各塾では、入塾説明会が開催されますが、塾ごとに学習の進め方や方針が違うため、自分の子供が、どこに入塾すれば、合格に向けて大きく成長ができるかどうかは、説明会だけでは分からないことも多くあります。

 

そのため、親が事前に下調べをしておく必要があります。調べたことを頭に入れて入塾説明会に参加し、質問をすれば、親の受験に対する真剣さが塾側にも伝わり、詳細な内容を説明してくれる場合もあります。

 

四谷大塚の週テスト方式が、現在の中学受験対策の基準となっている

首都圏を中心に展開している四谷大塚のスモールステップ法は、現在の中学受験対策の基準となっているほど、絶大な効果を発揮する勉強法として知られています。オリジナル教材である「予習シリーズ」で1週間勉強し、毎週末に行われる「週テスト」でその成果を確認するという方法です。

 

中学入試に必要な知識や解き方は膨大で、独学で勉強して合格するのは、とても困難です。予習シリーズは、1週間毎に単元が区切られており、その範囲から週テストの問題が作られています。

 

小学3年生の3学期から6年生の入試直前まで、学習してテストをするというサイクルで学力を身に付けます。四谷大塚では、この方法が年齢や個人の能力とは関係なく、学力を伸ばすためのもっとも良い方法であると考え、取り組ませています。

 

世間では、毎週テストのことだけ考えているのを見て、小学生なのに可哀想だと言う人もいます。しかし、小学生だからこそ、余計なことを考えさせず、目の前のテストにだけに集中させます。

 

「頑張ったから良い点が取れた。頑張らなければ良い点は取れない」という、シンプルで分かりやすい目標と結果の組み合わせが、長期目標をクリアするために、小学生の年齢に合わせた良い勉強法であると考えているのです。

 

塾側は、小学生にとって中学受験合格とは、あまりにも大きい目標であることを分かっています。だから、スモールステップを積み重ねて、学力を向上させるという思いやりから、このサイクルが生まれたのです。

 

子供の能力や性格と塾の学習指導方法のマッチングを考慮して塾を選ぶ

四谷大塚が作成した「予習シリーズ」という教材は、2012年に大きく改訂しました。これまで、小学6年生の1学期までかけて学習してきたことを、小学5年生修了までに終わらせてしまうカリキュラムに組み替えてしまったのです。さらに、問題も難易度が高くなりました。

 

現在は、予習シリーズを教材としているハイレベルな子供達が通う塾も多く存在しています。全国中学受験難易度ランキング10位圏内に入るような中学校を希望していて、子供の能力もあるならば、予習シリーズで学習していく塾を選ぶのが良いかもしれません。

 

しかし、そこまでハイレベルな中学を受験しないのであれば、「中学受験新演習」という教材を使用している塾を選ぶのもポイントの1つです。中学受験新演習は、Z会グループ所属である「エデュケーショナルネットワーク」という教材会社が作成しています。

 

もともとは、私国立中受験新演習という名前の教材でした。四谷大塚の予習シリーズが改定されたときに、あえて難易度や進めるスピードはそのままで全面改訂して、現在の中学受験新演習としました。

 

現在、中学受験演習は、栄光ゼミナールの他、四谷大塚の予習シリーズでは、学習スピードが速すぎると考える塾が、主教材として採用しています。決して、予習シリーズより、中学受験演習の難易度が低いというわけではありません。急がずに、無理なく効率よく学びながら、確実に解く力を身に付けていく内容になっています。

 

塾に入ってから、教材の進め方は指導がありますが、必ずしも教材を指導通りにこなさなければいけないわけではありません。

 

例えば、学習スピードが速いと言われる「予習シリーズ」を採用している塾に行くようになったとします。しかし、実際受験するのは、超難関と言われるほどの中学でないならば、予習シリーズの全てをやりこなそうとする必要はありません。

 

理由は、どの塾も同じような単元を繰り返し学ばせて、学力を定着させるような方法を取っていて、受験に必要な単元ほど、何度も繰り返して学習する時間を設けるからです。1度やり残してしまった単元があっても、またそこを学習して補える時間がやってきます。

 

逆に、1度きりで、繰り返して学習する様子もない単元なら、受験にはさほど重要ではない単元と判断できますので、気にせず学習を進めましょう。

 

やり残した部分を親が見てしまうと、とても不安になるかもしれません。しかし、1ページずつ完璧にやらなくてはならないと思うような子供ほど、消化不良を起こしてつまずいてしまいがちです。大人が、効率よく間引くサポートも必要なのです。

 

また、予習ベースではなく、「確認テスト」という復習ベースのカリキュラムを組んでいる塾もあります。これは、サピックスや浜学園などが採用している方法です。前週の授業内容の理解度を、翌週の授業で確認するテストです。

 

予習はさせず、授業を受けた内容を家庭で復習させ、その範囲をテストとして出題します。このような学習スタイルを「復習主義」と言います。

 

「反復学習があるからこそ結果が出せる」と考えるのが復習主義です。しかし、たくさんの量の宿題が与えられて、できるところまで家庭で学習してくることになります。現在は、どちらかと言えば、このスタイルを採用する塾に勢いがあります。

 

予習を中心に勉強して、週テストを受け続けることと同じように、山のような宿題を小学生がこなさなくてはいけない復習主義の塾に対しても、子供がかわいそうという批判の声もあります。しかし、これも小学生という年齢に合わせた、中学受験合格に向けたスモールステップの1つに過ぎません。

 

しかし、復習主義スタイルの塾の場合は、「とにかく宿題はたくさん出したけど、やれるとこまでで良い。それ以外は考えなくて良い」というシンプルな考えで指導しています。ただ、そうは言っても、まじめな子供ほど、たくさんの宿題をすべてこなさなくてはいけないと思ってしまい、消化不良を起こしてしまいます。

 

このような場合には、大人が学習する内容の優先順位をつけて進めていきます。また、確認テストまでは必ず1週間あります。徹底した学習計画を立てて、毎日同じ時間に同じ量の宿題をこなすことをルーティン化することが可能です。

 

この学習サイクルが当たり前のような感覚になれば、焦りなどの余計な精神的ストレスは軽減されますから、大量の宿題もこなせるようになります。

 

子供の性格別に分析すると、予習中心とした週テスト方式の塾は、メリハリをつけた学習スタイルの子供に向いています。反対に、復習主義の塾は、コツコツタイプの子供に向いています。

 

基本的な学習指導スタイルは以上の通りですが、各塾はそれらをミックスして独自性を出しています。週テストと復習主義を合わせた塾や、テストを毎週ではなく隔週にして、週テスト方式と復習主義の中間を採った塾もあります。

 

いずれにしても、受験する中学校のレベル、子供の能力や性格などで塾を選ぶことは重要です。また、合格までの長い道のりをサポートする親の対応も大切なポイントです。

 

中学受験塾は、独自の教育方針で、精神面のサポートもしてくれる

毎週のテストや、たくさんの宿題をどんなにこなしても、なかなか結果として表れない時期はよくあります。

 

自分だけではなく、周囲の塾生もみんな頑張っていますから、自分より頑張っている子供が良い結果を出していれば、置いていかれるのが自然の力学です。そんな状況が続けば、大人でも悩んでしまいます。

 

このような状況に陥ってしまった子供を、テストの点数だけの評価ではなく、これまでの学習プロセスを評価するような仕組みを整えているのも、中学受験塾の特徴です。できる子供をさらに伸ばすだけではなく、伸び悩む子供を励まし続けることにも重点を置いてフォローしています。

 

子供がうまく伸びない姿を見ていると、保護者も不安になります。必死に勉強して努力しているのに、報われないと思うと、どうしたら良いか分からなくなってしまいます。

 

このようなときに塾では、早急に親とコミュニケーションをとります。そして、どうして努力が成果に結びつかないのか、家庭や塾の様子を互いに情報共有して、今後の課題を見つけていきます。

 

この課題に素直に向き合ったとしても、すぐに結果は出ないかもしれません。しかし、例えば、授業後に塾から電話をもらって、「子供がとても集中していて、次のテストは期待ができそうです」と言ってもらえると、親は塾では最善を尽くしてくれているという安心感を持つことができます。

 

たとえ成績に結果がでなくても、塾では子供や親に、少しずつ前進していますというフィードバックを与えてくれます。

 

塾独自の教材や、勉強やテストの取り組み方は様々です。しかし、どこの塾でも、受験合格という長期目標を達成させるために、たくさんの短期目標を設定しています。目標を繰り返しクリアさせる方針は、どこの塾でも同じです。そして最後は、子供を自らが追い込んでスパートがかけられるまでに成長させます。

 

ただし、目標は同じでも、子供1人1人によってゴールの見え方が違います。目的意識がしっかりしている子供ほど、自分とゴールの距離感が把握できるので、早い時期からラストスパートがかけられます。

 

反対に、目的意識がはっきりしない子供は、自分が今どこにいるのかも把握できていません。そのため、自分とゴールとの距離感も分からないので、つまずきやすくなります。

 

中学受験塾では、自分のゴールはどこにあるのか、どうして志望校に行きたいのかなどを再認識させる時間を設けます。そして、もっと思考の視野を広げるように導き、少しでも早く目的意識を高め、やる気を引き出そうとします。これは、「意欲換気教育」と呼ばれ、様々な塾で導入されている教育法です。

 

親が我が子に言うのは、少し照れくさいし、子供も親に言われたくないようなことを、塾の先生ならはっきり言います。また、子供もしっかりそれを聞いて受け止められます。

 

親が気付かない子供の成長を、分かってあげられるのは塾の先生です。意欲換気教育は、家庭や学校ではできない教育法です。塾は、ただひたすら勉強をするだけの場所ではないのです。

 

小学5年生の学習方針を事前に調べておくのも、塾選びのポイントの1つになる

塾選びをする時、一般的に名前を耳にすることが多い大手塾が、良い塾ではないかという印象を持ってしまいがちです。しかし、大きく宣伝せず、小規模な塾でも、素晴らしい塾はたくさんあります。

 

例えば、塾を選ぶとき、小学3年生の2月から6年生の受験直前までの長期にわたる学習方針を確認することもポイントになります。大概の塾は、4年生では受験勉強前の準備学習を丁寧に指導する、6年生では志望校別の特別講座や独自の追い上げシステムがある、という点をアピールしています。

 

4年生のときは、まだ気持ちに余裕があり、楽しさの方が勝ります。しかし、6年生になれば、切羽詰まって、楽しむ余裕はなくなります。そこを頭に入れて、4年生から着実に力を付けていくことを目的とした学習方針だからです。

 

しかし、実際は5年生の学習こそが、中学受験において、1番実用性の高い知識や問題の解き方を、効率よくインプットできる時期です。特に算数については、5年生で積み上げた学力が、中学受験合格の核になります。5年生の学習内容や考え方についての各塾の方針を調べてから、入塾説明会へ参加するのも良い方法です。

 

どこの塾を希望しても、問題の難易度が日々上がっていきます。その中で、毎日の学習をルーティン化し、それに耐え続けて勉強することこそが、子供にとって最大の課題です。そこをクリアできるような、スモールステップを意識した指導は、中学受験塾の共通した特徴です。

 

あとは、各塾の特色を生かしたスモールステップが、我が子に合うかどうかが重要です。事前に調べた内容や入塾説明会に参加し、見極めるのが保護者の大切な役割となります。

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