妊娠したい人は、まずこれを知らなきゃ始まらない!
妊娠したいと思ったらまず何が必要でしょうか?
答えは基礎知識です。
妊娠に限らずですが、噂や思い込みを信じていては空回りするだけ。確実に結果につなげるためにも、やっぱり「知は力なり」です。
まずは生理のメカニズムを知ろう!
妊娠したいと望むときには、最初に生理のメカニズムを理解しましょう。妊娠するためには、まずは自分の体がどんな周期で動いているのかを知ることが大事になってきます。
生理や排卵といった妊娠に関係する体の周期には2種類のホルモンが関連しており、だいたい一月に一回の周期となっています。この周期と体温は関連を持っています。女性の体の基礎体温を計測してみると、低温期と高温期に分けることができ、これは排卵日をはさんで変化するのです。
妊娠することができる時期は、排卵日の前後5日から7日ぐらいの期間となります。この期間内に卵子が受精することができれば、妊娠することになるわけです。
基礎体温を計測してみることは重要です。なかなか妊娠できないといったような場合、基礎体温の周期が乱れているようなこともあるからです。
生理中はこんなにも体温が上下 w|;゚ロ゚|w
生理の仕組みについてみてみましょう。生理の時期に基礎体温を測ってみると低温期であることが分かります。
最初に卵巣において卵子が成長を始めます。卵子は成長してくるとエストロゲンという女性ホルモンを分泌します。このホルモンは女性の体に作用して排卵の準備をさせます。具体的には、子宮内膜が厚くなり始め、排卵された卵子が着床するための場所を作るのです。
卵子が成長をはじめて2週間ほどすると、基礎体温を測ってみると0.3℃から0.5℃ほど下がっているのが分かるでしょう。この時期になると、卵子が卵巣から排卵されます。
排卵後、卵巣の細胞が黄体に変わり、プロゲステロンというホルモンの分泌を始めます。これによって基礎体温は0.5℃から1.0℃ほど上がり、女性の体は高温期に入ります。高温期では子宮内膜がさらに厚みを増し、着床がうまくいくように粘液の分泌を開始します。
排卵された卵子が受精できなかった場合、卵巣の黄体はだんだんと小さくなっていき、それとともに分泌されるホルモンもだんだんと少なくなっていきます。
排卵から2週間ほどすると黄体はなくなってしまい、ホルモンの分泌も止まります。こうなると子宮内膜は不要になりますのではがれ落ちてしまい、次の生理に入ることになるわけです。基礎体温はまた下がって低体温になります。
体がその次に排卵する卵子を準備するのは排卵から3ヶ月ぐらい前になります。妊娠したい場合、そのころからさまざまな点に留意しておく必要があるでしょう。
基礎体温を正確に測定できているか?
基礎体温を正確に測定するにはやり方があります。どんなふうにするのか見てみましょう。
基礎体温を測るのは起床時です。目覚めてすぐに、布団の中で測定するようにします。基礎体温の振れ幅はわずか0.3℃から0.5℃ほどですので、一般の体温計では測定できません。細かい変化を計れるようになっている婦人体温計を利用します。
基礎体温を正確に測定するには、舌の下で検温することになります。とはいえ舌の位置によって体温が変わりますので、一番奥側に婦人体温計を当てて計るようにします。
基礎体温を測定したら、変化を把握しやすくするためにグラフの形で記録をします。グラフの形であれば、どんなふうに変化していっているのかがすぐに見て分かるからです。体温の数値以外にも、生理のようす(痛みや出血のようす)なども併せて記録するようにするとよいでしょう。
どんなふうに妊娠するのか
さて、ここではどんなふうにして妊娠が起きるのかについてみていきたいと思います。
卵巣から排卵されると、卵子は卵管を通って子宮に移動することになりますが、その前に卵管の入り口のあたりでとどまり、精子にであって受精するのを待つことになります。卵子の寿命は12時間から24時間ほどだと言われています。
女性の体の中に射精された精子は膣から子宮、そして卵管まで自力で移動します。1回の射精で1億から5億もの精子が体内に入りますが、そのうち10個から100個ほどの精子が卵管に到達できます。
精子の寿命は2日から3日ですので、このタイミングで卵子と精子がであわなければ妊娠することはできません。
卵子に達した精子たちは一斉に卵子に群がり、膜を破って卵子の中に入り込もうとします。一番最初に入り込んだ精子が卵子を受精させますが、その時点で卵子の膜はかたくなって他の精子が卵子内部に入り込めなくなります。
受精が成立した後、およそ7時間から10時間ほど経つころには卵子が持つ女性のDNAと精子が持つ男性のDNAが合わさることで受精卵ができあがるのです。受精卵ができあがると、1個だったものが2個、4個、8個……と細胞分裂を繰り返していき、3日から5日ほど経つと子宮に送られます。
そのころまでには子宮では子宮内膜が厚くなって卵子が来るのを待ち受けており、受精卵を受け止めて子宮の組織に根付かせます。この着床をもって妊娠成立です。受精から着床までにかかる時間はだいたい7日ほどです。
妊娠しなかった場合にはしぼんでしまう黄体ですが、妊娠した場合にはしぼまずにホルモンを分泌し続けます。これによって基礎体温は高温期が続くことになります。