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子どもの利き手はどうやって決まる?

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利き手

利き手がどうやって決まるのかについてはさまざまな要因がありますが、主だったところは遺伝と子どもの周りの環境によります。では、大人は子どもの利き手に対してどういった態度を取るようにすればいいのでしょうか。

 

4歳ぐらいの子どもの5%はまだ利き手が決まっていない

利き手はどちらかと聞かれたら「右手」という人が多いかと思います。実際のところ人間の8割は右利きですし、お母さんのお腹の中でも右の手指をしゃぶっている赤ちゃんが圧倒的に多いといわれます。

 

4歳ぐらいの子どもの間には、まだ利き手が定まっていない子どもがいることがあります。オーストラリアの大学が行った調査では全体の5%程度の子どもが利き手が定まっていなかったそうです。こうした調査は日本でも行われており、そちらでもおおよそ5%程度の子どもが利き手が定まっていなかったという結果が出ています。

 

そういった子どもたちにものを書かせたり積み木で遊ばせたりすると、利き手が定まっている子どもたちに比べて動きがぎこちないという特徴が見られました。ボールを投げるというような行動でも、投げた距離や投げるときの体の動きなどの面で、利き手が定まっている子どもの方がいい結果を出しています。

 

このように、まだ利き手が定まっていない子どものことを専門家は「混合利き」と呼んでいます。混合利きかどうかを調べる際には、例えば子どもの前にボールを置いて、2回投げてさせてみます。利き手が定まっている子どもは両方とも同じ手で投げますが、利き手が定まっていない子どもは1回目と2回目に別の手で投げたりします。

 

このほかにも、はさみを使うときの手や鉛筆を持つときの手がどちらになっているか、といったことも合わせて判断することになります。

 

こういった手の動きだけでなく、ものを投げたり、走ったり、跳躍したりといった全体的な運動の能力についても、混合利きの子どもは利き手が定まっている子どもに比べて低い成績が出ることが分かっています。

 

利き手は脳の機能の発達と共に決まる

子どもの利き手は、だいたい3歳ぐらいから定まり始めます。混合利きの子どもについては、左を使うか右を使うかまだ迷っている状態なのです。

 

ではなぜ混合利きといった状態となるかですが、これは運動に関する脳の機能がまだ発達しきっていないからだと考えられています。とはいえこうした機能の発達はそのうちに進んでいきますので、自分の子どもが混合利きの特徴があるからといってむやみに心配する必要はありません。

 

子どもが利き手を得られるようにするには、とにかく運動する機会を豊富に与えることです。

 

実際に体を動かす中でボールや玩具、鉛筆などといった道具を使っていくうちに、子どもは自分にとってどちらの手を使うのがよりやりやすいかということを学習していくからです。それとともに脳の機能の発達が進み、だんだんと利き手が決まっていくのです。

 

なお、最近利き手が定まっているにも関わらず体をうまく使うことができず、動作がぎこちなくなってしまう子どもが増えているともいわれます。例えば、普通右手でボールを投げる場合には左の足を一歩踏み出して投げることになりますが、最近の子どもの中には右の足を出してしまうような例が見られるのだそうです。

 

こうしたぎこちなさの原因は、運動する機会が少なく、体を動かして遊んだ経験が不足しているからではないかと考えられています。

 

例にあげたボール投げなどは、ただ手の動きだけではなくて手と足の動きが協調できてはじめて上手にできる動作です。こういった動作をスムースにできるようにするには、脳の機能がきちんと発達していることが大事になってきます。

 

外で遊ぶのが危険だから、といった理由でTVやゲームといったものを与えてばかりいると、子どもの神経回路の発達が妨げられかねません。子どもには体を動かして運動ができるような機会をたくさん与えてあげてほしいものです。

 

無理強いには悪影響も

野球のスイッチヒッターの選手などの場合別段混合利きなわけではなく、右か左か、利き手はしっかりと定まっています。こういうケースは訓練をすることにより、利き手でないほうの手を使えるようにしたものです。

 

しかし、8割以上が右利きという状況のため、社会に出てから不便をさせたくないということで子どもを右利きにしようとしたり、逆に有名な運動選手に左利きが多いからといって左利きにしようとするような大人がいます。そしてこれは時に悪影響を与えかねません。

 

まだ脳の神経回路が発達しきっていない段階で、もともと左利きだったものを右利きにしようとしたり、あるいはその逆をしようとしたりするのは、子どもの発育という点からみるとリスクの大きい行為なのです。

 

それだけでなく、あまり幼い頃から運動に質の高さを求めない方がいいともされています。幼児期に速さや強さ、正確さなどをもとめすぎると脳の発達面で問題が起きる可能性があるのです。こういった質の高さを求めるのは小学校の高学年になってからにしたほうがいいでしょう。

 

また、たとえ右利きであっても左手を全く使わないわけではなく、利き手でない方の手も大きな役割を果たしています。ボールは左投げだが箸は右手、という例もたくさんあるからです。人間には高度な柔軟性が備わっています。利き手は体を動かしやすい手というだけのことであって、あまり右・左にこだわらない方がいいでしょう、。

 

ヒト以外の生物にも利き手がある?

余談ですが、右利き・左利きは人間だけの特徴ではありません。例えばオウムは多くが左足でエサを押さえる動作をしがちですし、アメーバが運動する際の方向を調べると左方向に動くものが1に対して右方向に動くものは2となっているそうです。

 

これに対し、ネズミなどは餌を採るときにどちらの側を使うかを調べたときには右利き・左利きの割合はほぼ半々だったという結果が出ています。

 

動物だけでなく、植物が芽を出すときにもこういった左右差というものが見られることがあります。例えば蔓植物のほとんどのものは右巻きになっていますが、スイカズラなどの一部の植物は左巻きになっていたりと、それぞれに特徴があるのです。

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