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子供に「勉強は楽しい」と教えるのは親の役目

子供に勉強を教えるお母さん

「うちの子は本当に勉強をしなくて困るわ」、そう思っている親御さんは少なくありません。どうして子供は勉強をしないのでしょう。それは、勉強が嫌いだからです。しかし逆に考えれば、勉強を好きにさえなれば、子供は進んで勉強するはずです。どうしたら勉強好きな子供になるのか、どうして勉強嫌いになるのかを考えることから、この疑問を解き明かしていきましょう。

 

どうして勉強嫌いになるの?

真新しいランドセルをしょって、期待に胸を膨らませて入学してきた小学1年生は皆、勉強を楽しみにして来ています。しかし残念なことに、それは始めだけでしばらくするとほとんどの子供たちが、勉強を嫌いだと感じるようになってしまいます。

 

これはなぜなのでしょうか?

 

「勉強が嫌い」ということは、子供だけではなく大人にも言えます。「勉強は好きですか?」と尋ねれば、「嫌い」と答える人がほとんどでしょう。ところが、少し言い方を変えて「学ぶことは好きですか?」と尋ねると、「好き」と答える人が結構出てきます。忙しいにもかかわらず、セミナーや通信教育、カルチャースクールなどに時間とお金を費やしている時代背景が見えてきます。

 

このことからわかる通り、「勉強」イコール「つまらない」という強い固定観念があると考えられます。

 

「学ぶ」という言葉の意味は、知識や技などを新たに得ることであり、それは本来楽しいことです。「学ぶ」という言葉には、「自分が好むことを(学ぶ)」「好きなように(学ぶ)」というイメージがあります。だから、学ぶことは好きだと答える人が多いのではないでしょうか。

 

しかし、学ぶことも勉強することもほとんど同じ意味であるにもかかわらず、「勉強」という言葉からは無理強いされるものであり、面白くないものというイメージが感じられます。「勉強」は、好きか嫌いかに関わらず、やらねばならないことであり、その上必ず評価がつきまといます。

 

さらに子供の世界には、勉強好きというのは何となくつまらない人間に思われがちな風潮もあります。勉強は楽しいと思っていても、そう言ってしまうのははばかられるような雰囲気が、日本にはあるのではないでしょうか。「勉強が好き・楽しい」と口にするとおかしなものでも見るような目で見られるのは、とても不思議なことですが、これも勉強嫌いにさせる要因の一つだと思われます。

 

子供に「勉強は楽しい」と伝えよう!

大人になると、周りから言われなくても自発的に学ぼうとする人が増えてきます。しかも学ぶことを楽しいと感じています。大人になれば仕事や家事や育児などで時間に追われているはずなのに、なんとか時間を作り出して学ぼうとしているのですから、そのエネルギーたるや相当なものです。

 

大人になると、周りから勉強を強いられることはなくなります。だから、子供の頃は封じ込まれていた「学びたい」という自然な感情が、大人になってから湧き出てくるのでしょう。なんだかもったいない話ですね。

 

とにかく、大人になった私たちはもう「学ぶことは楽しいのだ」ということを実感として理解しています。ですから、子供たちに学びの楽しさを教えるのは、大人の役目です。

 

学校で教わる「勉強」と、大人になってからやる「学び」は、違うと思われるかもしれませんが、「勉強」と「学び」は言葉のイメージは異なるものの本来は同じものです。

 

まず始めにやるべきことは、子供が思い込んでしまった「勉強は面白くないもの」「勉強はやらされているもの」という間違ったイメージを払しょくさせることです。

 

子供たちは勉強に対してマイナスイメージを持っていますが、そのマイナスの側面を一つ一つ丁寧に取り払ってやれば、「楽しい」という側面だけが浮かび上がってくるはずです。この作業を一緒にしてやるのは大人の責任です。そして子供にとって一番身近な大人は、私たち親なのです。

 

大人が楽しく学ぶ姿を見せる

「勉強は面白くない」と思っている子供に勉強の楽しさを教えてあげるのは、その楽しさに気付くことができた大人の仕事です。

 

しかし一体どうやって教えてあげたらよいのでしょうか?子供に「勉強は楽しいものだよ」と言っても、子供にはあまりピンとこないでしょう。それよりも、親が楽しく勉強をしている様子を見せる方が、よほど効果的です。

 

昔から「子供は親の背を見て育つ」と言います。親が勉強に対するマイナスイメージを取り払い、勉強に対して関心を持ってみましょう。それが、勉強好きの子供に育てる第一歩です。勉強をしない子供を叱るのではなく、親が楽しそうに勉強する姿を見せるのです。

 

勉強と言っても、数学や英語など学校で学ぶ教科を勉強しなければならないものではありません。頭が痛くなるような難しいものでなければならないということも、もちろんありません。

 

自分が興味を持てるもの、例えば行ってみたい国の言葉、フランス料理、心理学、お裁縫、…、これらは全て学びの対象です。本を読むことによって新たな知識を得たり、集中して何かをしたりする親の姿は、子供の心に何かを感じさせるでしょう。学ぶ姿を見せるだけでなく「楽しい」という言葉を口に出しながら学べば、勉強の楽しさをもっとダイレクトに伝えらます。

 

子供というのは、私たちが思っているよりずっと親のことをよく見ています。「大好きなお母さんが、すごく楽しそうに勉強している」と思えば、子供の中の「勉強はつまらないもの」という誤解が次第に解けていくはずです。

 

親がしている仕事を、将来子供が目指すということは良くあることです。子供は親のことを生まれた時からずっと見続け、なじみのある環境に居続けることで、自分の好きなことや得意なことを身につけていくものです。

 

だから、楽しんで勉強するような子供に育てたいのであれば、何よりも先に親が楽しく勉強しましょう。進んで勉強を楽しむ雰囲気を作れば、楽しく勉強ができる子供に育っていきます。

 

学校に行かなくなってから、自らする「学び」は楽しいものですよね。でも、子供の頃にする勉強も本来同じように楽しいものです。家の中で「勉強って楽しいね」と言っても、誰も白い目で見ません。だから声を大きくして「勉強は楽しい!勉強大好き!」と親が言えばいいのです。そんな環境の中で、子供は勉強が好きになっていくでしょう。

 

この方法は、即効性のあるものではないかもしれません。しかし、確実な方法だということができます。なぜなら、誰だって好きなことなら進んでやれるからです。子供に勉強をさせたいなら、どうしたらやるようになるかということよりも、どうしたら勉強が好きになるかということを考えてみてはいかがでしょうか。

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