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女の子を非行に走らせないために

援助交際

子どもを持つ親であれば、自分の子どもは非行になど走って欲しくないと誰しも思うものでしょう。子どもが将来非行に走らないように、どんなしつけをしておけばいいのかについて考えてみたいと思います。

 

「非行に走る女の子は特殊」という考え方は危険

男女の機会均等が叫ばれ、社会に進出して重要な地位に就く女性が増えてきている昨今ですが、昔よりも減ってきたとはいえ、女の子の学力や進路に対して男の子ほどこだわらないという保護者はけっこういます。

 

男の子の場合、学力をきちんと身につけていい学校、大学に入り、いい会社に就職すればいい人生を送ることができるというように思い込んでいる保護者が多いのに対し、女の子についてはそこまでを求めず、学歴の面で少々見劣りしてもと考えるような保護者がまだ結構いるのです。こういった点についてどう考えるかはその人の価値観によりますので、どう考えるかは自由だと思われます。

 

一方、女の子を持つ保護者みなに共通の思いがあるとすれば、それは自分の子どもが高い学歴を身につけるとか裕福な人と結婚するとかいうことではなく、援助交際といったような行為をしない子どもに育って欲しいということではないでしょうか。金のためなら何でもするような人になってほしくはない、という思いはみな共通して持っているものではないかと思います。

 

すべての親がそんなふうに願っているにもかかわらず、減ってきたとはいえ現実には援助交際のような行為、もっと言えば売春をしてまでお金を得ようとするような女の子がたくさんいます。そして、そんなことをする子どもは何か問題を抱えた「特殊な」子だろうと考えてはいけません。人ごとだと思って片づけてはいけないのです。

 

援助交際をする女の子に潜む問題点とは

現在女の子を育てている人であれば、このような援助交際などをはじめとする売春行為についてよくよく考えておく必要があります。こうした非行に走る子どもたちは、割合平気に売春をします。そしてそこには、家庭の問題や倫理面での問題の他に、お金にまつわる感覚の歪みというものが潜んでいると考えられています。

 

昔は、ごく一部の人を除けば欲しいと思ったものを何でも入手できるという時代ではありませんでした。お小遣いはごくわずかで、下手をするともらっていない人もいたぐらいです。従って、この時代の子どもは仮に欲しいものがあったとしても買えるかもしれないとも思わず、わりあいすぐにあきらめることができました。それでも本当に欲しいものがあったときには、両親にお願いし、交渉した末にやっと買ってもらえるなどしていたものです。

 

しかし現在の子どもたちの感覚はそれとは大きく異なっています。現在の子どもたちは欲しいと思ったものは何でも入手できると考えがちで、入手できない可能性があるということを受け容れることができない傾向があります。ここでその子どものお金に関する感覚や倫理観が歪んでいれば、欲しいものがあってお金がないなら作ってしまえばいいとばかり、売春などにも手を染めてしまうのです。

 

子どもの金銭感覚や倫理観を歪めないために

子どもをこんなふうにしてしまわないようにするには、小さいころからお金やものをなんでも与えすぎないように気をつけることです。

 

最近は昔と違って子どもの数が少ない少子化の時代ですが、それによって子ども一人当たりにかけられるお金の量も増えています。子どもに手をかけたいという親の思いも相まって、昔の子どもよりも今の子どもたちはものが簡単に買ってもらえるようになってきています。

 

ここで現在子どもにものを買い与えている保護者の方にいったん立ち止まって考えてほしいのは、自分の子ども時代はどうだったかということです。保護者の方の年齢にもよりますが、自分が子どもだったころ、玩具を買ってもらえるのは何か特別な日ではなかったでしょうか。

 

例えば自分の誕生日、あるいはクリスマス、もしくは遠方に住んでいる祖父や祖母が尋ねてきたときなどなど、いつもとちょっと違う時でもないと買ってもらえなかったような記憶はありませんか。滅多に買ってもらえなかったからこそ、ほしかったものが手に入ったときの喜びもまた格別だったのではないでしょうか。

 

ひるがって考えてみたとき、今の子どもたちはどうでしょうか。ちょっと欲しがるだけで、しかもわりあい頻繁に、子どもにものを買い与えてはいないでしょうか。そういった経験を繰り返していると、子どもは欲しいと思ったときにそれを我慢するということを覚えることができず、欲しいものは何でも手に入ると考えるようになります。そしてそうやって大きくなった子どもはたいていの場合わがままに育ってしまいます。

 

子どもに限らず、女性は男性よりもいろんなものごとを習慣化しやすいという特徴があります。そのため、子どもの時期から欲しいものは何でも入手できるという考え方に染まって育ってしまうと、大きくなってからも欲しいと思ったらすぐに手に入れないと気が済まなくなってしまいます。こうした考え方が行きすぎると、自分が欲しいものを入手できないことが我慢できなくなってしまい、最終的には売春してでもお金を得るといった行為につながってしまうのです。

 

では自分の子どもがそんなふうに育って欲しくないと思う場合にはどうすればいいのでしょうか。欲しいものは何でも手に入る、という誤った考え方を子どもが抱かないようにするには、あっさりとものを買い与えるのをやめ、いくらでもお金を与えてしまうのをやめることに尽きます。

 

子どもに何か買ってあげるのはその子の誕生日やクリスマスなどの特別な日だけに限定するとか、何か条件を設定するといいでしょう。たとえば、次のテストで100点が取れたら、といったような具合です。値が張るものであるならば、高めの条件を設定して子どものやる気を引き出すために使ってもいいでしょう。とにかく、大事なのは欲しいものが何でもすぐに手に入るという考え方を抱かせないことです。

 

また、子どもの小遣いについては、友だちづきあいである程度お金が必要になってくる中学生以上になるまではむしろ必要ないのではないかという考え方もあります。そうでなければ、普段親からは小遣いは与えず、祖父や祖母などを経由して特別なときに渡す、といった手も考えられます。そうすれば、子どももお金がいつでも自由になるといった誤った金銭感覚を身につけずにすみます。

 

お金というものが簡単に手に入らない、といった正常な感覚が子どものころから身についていれば、大きくなってからも考えなしに借金をしたり、売春したりするようなことにはなりません。自分の経済力に見合わないものを買おうと考えなくなるからです。また、最近よく話を聞く買い物依存症のようなものにならないためにも大事になっています。

 

金銭感覚においても倫理観の面でも、自分の子どもを正常な感覚の持ち主にしたいのであれば、かんたんにものやお金をあげないようにすることです。子どものころにそうしておくことが、その子の一生を分けるかもしれないのです。

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